疲れたけどおもしろかった

今日は滋賀県のとある中学校でお座敷です。てことで、今日もおにぎりを握ってスタートです。ただ、時間がビミョーです。しかも、行きの電車がけっこう混んでます。てか、高校生がメッチャいる。やはり試験中なのか?結局おにぎりを食べずに中学校へ。支店長室でおにぎりを食べることになってしまいました。
支店長室では、当然のことながら支店長さんと話をするわけです。話の内容は、人権学習今昔物語です。やはり法律が切れたのが大きかったんでしょうね。空白の20年の間に、ずいぶんと後退してしまいました。まぁでもあまり悲観せずにやるしかないですね。
てことで、会場へ。聞いてくださるのは1年生。なんでも、けっこう落ち着きがない学年なんだとか。でも、かつて元気な学校でお座敷したこともあるから、まぁなんとかなるでしょう。ちなみに、その中学校の話をしたら
「あー、あそこ」
って言われたので、
「最近と違ごて、20年ほど前ですよ」
と言ったら笑っておられました。なにせ、あの時、玄関で自転車を修理している生徒に担当教員が
「どうしたんや?」
と声をかけると、返事が
「殺すぞ」
でしたからね(笑)。まぁそういうあいさつだったってことです。さすがにそんなことはないでしょう。てか、お客さんには優しいらしいです。
てことで、お座敷スタート。最初のつかみのところから騒然としています。これは楽しい。おとついとは対照的です。ちなみに、ヤンチャな子ではないです。単に落ち着きがないだけです。だから、やっぱりこちらに意識が残っています。てことで、前半をしゃべりきって、50分経ったところで休憩を入れましょう。
「じゃ、10分休憩ね」
瞬間拍手が起こりました(笑)。おとついとは違うけど、やはりこの子らなりに集中して聞いてたから、きつかったんやろなぁ。
休憩中は生徒さんたちと話。「難しかった?」「いや、別に」みたいな。
で、後半です。ここからは知識メインです。なのでキツイかなと思ったけど、やはり真剣に聞いてくれています。そして質問タイム。
「部落差別ってなんですか?」
今日もこれが来ましたか。
そんな感じで、和やかにお座敷終了。質問してくれた子が握手しに来てくれました。メッチャええ子らです。
てことで、最寄りの駅まで送ってもらったら、すぐに電車が来て、乗換駅でもすぐに電車が来て、京都駅でもすぐに電車が来て、最後の駅ではすぐにバスが来て、あっという間に帰れました。
とにかく疲れました。疲れたけど、おもしろかった。
さぁ、お風呂からのビールだ!

「らしさ」考

今日は神戸市の北の方にある小学校でお座敷です。なので、おにぎりを持って移動開始。新開地を越して、さらに進みます。てか、新開地に来たの、はじめてじゃないかなぁ。だいたい三ノ宮までですね。神戸電鉄に乗ると、電車はすごい勢いで急勾配を登っていきます。と「鵯越」なる駅があります。あの「ひよどりごえ」か?えらいところです。さらにトンネルの中も勾配です。そして到着した駅から向こうが下っているので、ここは峠の駅なのか?
降りると寒い。あたりまえか。
とりあえず学校の中に入っておにぎりをパクつきます。うまいなぁ。
で、ごあいさつ。なんか、バタバタしておられます。それもそのはず、午後イチの授業は公開授業で、近隣の小中学校のみなさんが続々と来られます。なので、わたしも勝手にうろついて、授業を見させていただきます。
今回の公開授業は、基本的には「性の多様性」がテーマとのこと。各学年でテーマを決めてとりくんでおられます。わたしが入ったクラスは「女らしさ/男らしさではなく、自分らしさを」という内容です。はじめに「女らしい◯◯/男らしい◯◯」というイメージに沿ったものを子どもたちに出させます。例えば色とか仕事とか遊びとかですが、子どもたちは見事にジェンダーバイアスのかかった答を出してくれます。すごいな。せんせいはそれらを黒板に書いていく。で、最後に「女らしさ/男らしさ」をひっくり返して「どう?」と問いかける。子どもたちははじめは反発するけど、たたみかけると「反対にしても大丈夫だと思います」みたいな子どもが出てきて、みんなが「そうだそうだ」となる。絵に描いたような授業です。
小学生だから、ああいう感じなのかな。でも、もやるところもあります。それは、「性の多様性につながるのか?」ということです。
例えば、トランスジェンダーにかかわる話でいうなら「らしさ」の話ではなく「割り当て」の話が問題なんですよね。例えば典型的なトランスジェンダーの場合は、「性自認とは異なる性別に割り当てられている」ことが問題なわけです。あるいはXとかノンバイナリーの場合は、そもそも「割り当てられる」という行為が問題なわけです。でも、「らしさ」は、「すでに割り当てられた」人が、どのようなジェンダーを生きるかということで、割り当てそのものは問題にしていない。だから、例えばトランス男性に「男らしくしても、それはあなたらしさ」とか、トランス女性に「そんなに過剰に女らしくしなくても、あなたはあなたのままで」とか、さらには「トランスジェンダーはジェンダーを強化する」とか、まぁいろんな話が出てくるわけです。このあたりをどう説明したらわかってもらえるかなぁ。
もちろん、「自分らしさ」の授業そのものは大切です。でも、それがそのまま「性の多様性」につながるわけじゃない。さらにいうなら、トランスジェンダーの子どもがその授業を受けたら、どんな思いを抱くのかな。もしかしたら、自分を否定するかもしれない。
そんなことを思いながら、第2部の会場の体育館へ。ここからが本番です。
ちなみに、この学校、これまでにKうさんとかIっぽ&Kんちゃんとかに来てもらっています。もう、わたしはしゃべらんでええやんと思うのですが、まぁ、わたしならではの話をしましょう。
ということで、ミッション3です。
とにかく寒いので、しゃべりが暑くなります。よくないな。よくないけどしかたないな。てことで、いつもの通り、笑う間を与えずネタを繰り出します。案の定、笑いが起こらない(笑)。まぁ自業自得です。
みなさん、すでにいろいろ知っておられます。なので、そういう知識の斜め上を行く話をしなければ、相手にしてもらえません。まぁでも、そのあたりがわたしの持ち味なので、あまり気にせずにガンガン進みましょう。
てことで、最後にふたネタ残して1時間40分ちょうどで終了です。みなさん、煙に巻かれてくださったかな。
終わったあと校長室でコーヒーをいただきながら、しばし話。でも、あまりゆっくりしたら、帰るのが遅くなります。てことで外に出たら、すでに暗い。そして寒い。神戸市北部をなめていました。反省です。
さあ、帰ってお風呂に入ってビールを呑もう。