違憲判決が出た

今日は午前に2発授業です。と、代講依頼が…。ごめん、午後はあかんねん。授業はプリント学習にしようかと思ったけど、今日はやめときましょう。
空き時間にあちこちメール。いつものことですが、10月終わりから11月にかけては、かなり火がつきます。とりわけ今年はきつい。リビングライブラリをもう一週うしろにすればよかった。来年はそうしよう。と思うたびに、まだ自分は「いるつもり」なんだなと思います。
午後はzoomで研究会。脳みそがついていってません。が、なんとかかんとか発言ができたかな。研究会の終盤、突然ポップアップが出てきて、「性別変更の手術要件めぐり 特例法の規定は憲法違反 最高裁」の文字が…。
びっくりしました。なので、すぐにzoomのチャットに転送。するとみんな、バッと顔が輝いて「おお!」という声が。
ちなみに、みなさんシス女性です[1]たぶん
この違憲判決はほんとうに大きな一歩だと思います。しかも全員一致だしね。ご尽力いただいた方々には頭が下がります。まぁでも、わたしも微力ながらこんなことこんなことこんなことはやりましたけどね。

わたし個人は、オペはしたい人がすればいいと思ってます。そのために、ほんとうにオペがしたいのかどうかを、自分自身ととことん対話をしてほしい。対話をするためには、オペに付随する余計なものはないほうがいい。純粋に自分の身体を眼差すこと。
そう考えたとき、特例法の要件は、あまりにもジャマです。だから、反対してる。
もちろん「わたしのため」ではないです。後輩たちのためです。わたしは戸籍制度を叩き潰すまでは性別変更しないと決めてます。だから、たぶんずっとこのままでしょう。知らんけど。
ちなみに、違憲となったのは第4項で、第5項は差し戻しなんだとか。
つまり、トランス男性はOKで、トランス女性は×ということですね。そういうアンバランスを高等裁判所はどう判断するのか。
ちなみに、昨今、みんなが大好きなお風呂問題ですが…。
実はトランス男性の方がハードルは高い。だって、男女問わずに性器を隠す人はいます。トランス女性もそのひとりになればいい。でも、トランス男性で、特に胸が大きい人はたいへんです。男性で胸を隠す人はほとんどいない中で隠さなきゃならない。隠さなければ見られる。見られたら混乱が巻き起こる可能性がある。あるいはトランス男性が性暴力にあう可能性が出てくる。
ここで問題なのは、こういう話がまったく出てこないところですね。つまり、トランス男性のことは、みんな興味の外だってことです。ここにあるのは、トランスジェンダーの問題ではなく、ジェンダーの問題です。

しかし、いつも思うことは、トランスヘイターが「手術してない人がお風呂に入るかもしれない」といい、それに対抗する人が「そんなことはない」ということのむなしさです。
本来は手術をしてようがしてまいが、性暴力を意図せず、その場が混乱しない形であれば、自認する方に入ればいいと思ってます。だって、「一瞥」による性別は手術とは無関係です。逆に手術の有無にかかわらず、外見が自認する方になってたら、出生時に割り当てられた方に入ると、メッチャ混乱します。それは、わたしは経験済みです。
なのに、「反論」するために、自らの行動の可能性を狭めてしまう。それがむなしい。

しかし、「coming out story」の「あの」シーンを誰も何も言わないのがおもしろいな。まぁ、ひとまわり前の映画だからか…。

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1 たぶん