マキコミヤ(その1)

今日はやっとの終業式です。長かった。
てことで、職場に行くと、なにやら騒然としています。
「せんせい、おられるんですか?」
えーと…。あ、そうか。専免は午後からなのに、間違えて1日出してしまったのでした。なので、終業式のネット配信のカメラ担当がいない状態になっていたんだな。あわてて担当者に電話して
「いますいます」
と連絡。もうしわけない。
てことで、終業式→ロングホームルーム→スタンプラリーとこなして職場を脱出。
新幹線に乗って西へ西へ。たどりついたのは博多です。今日と明日、「マキコミヤ」というイベントがあって、巻き込まれてしまっているのでした。ちなみにこの動画とかこの動画は、今回のお座敷の番宣動画です。ちなみに、仕掛人は藤田尚志さん
発端は日本哲学会大会でした。というか、正確にはそのあとの博多駅での呑みでした。ここで
「マキコミヤってのがあって、そこでイベントやるから来ない?」
と声をかけてもらったのでした。
てことで、博多駅で安本さんと合流。ここから九州産業大学に移動です。さてさてどうなるかな。
九産大に到着して、小部屋に案内してもらいました。しばらくすると、授業を終えた学生さんがボチボチと集まってこられます。しかし、「最強の藤田ゼミ[1]出典はこの動画」は哲学のゼミです。卒論の内容を聞いたら
「肉を食べることは善か悪かをやっています」
とか、完全に別の世界の答が返ってきてのけぞりそうになりました。おもしろいな。
それにしても、安本さんのお子さん、勉強なんてしなくていいオーラを発信し続けていたけど、研究の話になると、めっちゃ真剣な顔になります。きっと、研究のための勉強だったら、メッチャするんだろうな。将来がおそろしいですo(^^)o。
やがて教室に移動。てか、藤田ゼミの学生数多っっ!
まずは「性の多様性を学校でどのように教えるか」についての発表です。みなさん、よく読んでおられます。が、スマホを見ながら発表するあたりがイマドキです。そう言えば、かつてSeals関西のみんなもスマホ見ながらアピールしていたなぁ。で、わたしへの質問。
やはりみなさん、よく読み込み、考えておられます。質問がおもしろい。てか、質問に答えていたら、あとのトークのネタがなくなるやん(笑)。
続いて『最小の結婚』を翻訳された久保田裕之さんによる講演についての発表。こちらはスマホなしです。さすがは4回生。
その後、約1時間のトークです。1時間となると、これはもう、どこかをバッサリと切らないとムリです。てことで、トランスジェンダー生徒に特化した話をすることにしました。
それにしても、学生さんの受けとめが柔らかい。なんだろう。緊張感がありません。きっと藤田さんがそうとう鍛えておられるんでしょうね。だから笑いが起きる。そうなると、わたしも調子に乗っていらんことをしゃべってしまいます。アカンアカン。
途中、安本さんのお子さんが混乱していたみたいだけど、安本さんがいろいろ説明しておられました。
学生さんはというと、一生懸命メモをとる人もいれば、少し疲れてきている人もいれば(笑)。でも、 真剣さだけはずっと持続しています。なんかすごいな。
終わったら、質疑応答。ここでまた質問が出てきたり、カミングアウトが出てきたり。きっとこのゼミはsafetyな空間なんでしょうね。やはり「最強の藤田ゼミ」です。さらに、zoomで参加しておられる方からも質問。こちらはなかなかガチな質問です。てか、大学教員からの質問は厳しいわ(笑)。でも、心地いい(爆)。
そんなこんなで、17時半~20時過ぎまでの長丁場が終了。
ここから高速バスに乗って「街」まで移動します。もちろん呑み会です。ゼミ生総勢20人超が集まっての呑み会はすごいです。あちこちで盛りあがっています。そんな盛り上がりを見せているひとつのテーブルにいったら、またまた真剣な質疑応答タイムがはじまりました。すげぇ。
そんなこんなで、メッチャ楽しい打ちあげも終了。さて、ホテルはどこだ(笑)。
ホテルにようやくたどりついて、チェックインをすませたら、ちょこっと買い出し。なぜかこんなもんを買ってしまいました。

旨辛いなぁ。しかし、こんな夜更けに中本かよ。

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1 出典はこの動画

出張があるとタイトだな

今日は午後から出張です。ということは、それまでに今日やらなきゃならないことをしなくちゃならないということです。出張の出発時間は2時。てことは、11時までが使える時間です。
まずは昨日やり残した資料づくり。お次は印刷。あとは明後日の段取り。そうそう。昨日のリアクションペーパーの入力。そんなことをしてたら、あっという間に授業の時間がきました。
まずは土日の報告です。
「バス運転してな。ドライバーチェンジした次の瞬間にプシ!やで。到着したら生ビールサーバーがあってな。スチロールの箱の中はカキとサザエや。生ガキ食べてな。ビールをこう。そらもう、うまいで」
生徒の視線が熱かった(笑)。
あとは淡々と授業。
おべんと食べて、あとひと仕事したら出発です。
電車でひと駅。そこから歩きです。20分ばっか歩いたら汗だくです。ただ、途中、気がつきました。

ここからウトロが見える日が来るとはなぁ。
出張先からもパチリ。

ウトロ平和祈念館が見えます。
で、会議は外国人生徒の話。
日本語指導を必要とする生徒をどうしたらいいかとか、日本語ができない保護者との意思疎通をどうするかとか。ようやく京都の、それも高校を交えたところでこういう話ができるようになったんだなと。もっとも、まだまだですけどね。
その中で、そうだと思いついたことがあって、これは明日のタスクだな。はたしてやる時間はあるだろうか。
帰りは歩く気が起こらないので、車に便乗させてもらいました。
で、帰り道にauショップへ。故障保障を解除せねば。これがSIMフリーの世界なんですね。少しずつ身軽になっていく解放感があります。
さてと。今日はよく仕事をした。帰ってビールだな。

長くてあっという間の半年

今日はリハビリ診察&リハビリです。ただ、主治医は病の床に臥せっておられるとのこと。来週もダメな可能性が高いらしいです。てことは、病はアレ一択やな。なので、代わりのセンセがチラリと診てくださいました。
リハビリは相変わらずストレッチ。これをやるしかないんですよね。ほんとは最大限まで伸ばすのを1日1回しなきゃならんけど、なかなかできません。でも、がんばらなきゃ。
ちなみに、リハビリ中はいろいろ内部事情を教えてもらって、作業療法士さんもたいへんやなぁと。
その後支払いと思ったら、公務災害が通ったので返金でした。20万ばっか返ってきてラッキーと思ったけど、これ、ケガで使ったのがもどってきただけなのて、ラッキーでもなんでもありません。
その後職場へ。今日は赤点の子の課題をつくったり、明日の出張の準備をしたり、いろいろやらねばなりません。そうそう。夜の仕事の準備もね。
で、3時から労働者の権利を行使。家に帰って少しおべんきょ成果をいじってみるなど。文字数が20,000とかあると、それはそれで自由にかけますが、4,000とか4,800とかの制限の中で書くと、すんごいコンパクトになって、ムダなものがなくなるから、それはそれでいいですね。あと少しだな。なんとか〆切に間に合いそうな気がしてきました。もっとも、そのあとには毎月のゲンコとか、4人のおべんきょ成果とかが待ってるのですが…。それにしても、書籍化するヒマはあるのか?
そして夜の仕事。いちおう今日が最終回です。補講が1回あるのはありますけどね。
はじめに前回、前々回のリアクションペーパーを配って、さらに伊藤あゆさんから送られてきたリプライも配りました。
「こういうふうに返してくれる友だちがいることが幸せなんだよね」
ってコメント。まぁでも、松高について書いたリアクションペーパーに松高の現職教員からリプライが返ってきたらびっくりするわな。いろんな意味で(笑)。
今日の動画は「逆転人生」、西成高校です。
みんなすでに見てるらしいけど、もう一度、生徒指導や進路指導について学んだ観点から分析的に見てほしいと思って、あえての西成高校です。
しかし、動画の中に「生きる力」とか「幸せに生きる」とかいっぱいキーワードが出てきます。みんなはどんな言葉に引っかかるかな。
動画を見終えたあと、少しだけ西成高校について補足。たぶん、場所を知らないだろうから、立地とか、周囲の環境とか、ゆえにある社会的な資源とかを抜きに西成高校は語れません。
さて、どんな意見が出てくるかな。教員のスキルやパッションに驚いた人がいたけど、それは考えようによっては「人事」って話もあるわけで、おそらくH下ちゃんとか、満を持しての投入でしょう。あと、反貧困学習で傷つく子がいるのではみたいな話が出てきたけど、それは虐待なんかとも共通することで、やはり、自分の置かれた状況を社会的に見ることの大切さなんかを指摘しておきました。あと、貧困は人間関係の貧困ともつながるって話が出てきて、ほんとにそれはそのとおりだなと。動画の中に「信頼」ってキーワードが出てきたから、それを指摘するとともに
「社会関係資本ってのがあってね」
とかつぶやいておきました。
てことで、あとは最終課題を残すのみです。
「これまで見てきたのはすべて大阪でしょ?しかも、学校全体のとりくみ。個人ではできない。だから、最後は個人のとりくみをみてもらいますね」
で終了。
半年、長かったけど、あっという間でもあったなぁ。
帰りは恒例の会議にzoomで参加。
さぁ、帰ってビールだ。

完全休養日

さすがに朝はしんどいです。ほんとはおべんきょ成果を書かなきゃならんのですが、とにかくのんびりしましょう。てことで、スマホの設定の続きをしたり、ブログの更新をしたり。
それにしても、スマホの設定、いろんな形でアカウントの移行が可能になってますね。その中でめんどくさいのが「ワンタイムパスワード」なるアプリです。アカウントの移行ができない。一度解除して、再度イチからアカウントをつくる感じです。しかも電話認証がある。つまり、固定電話が登録してある場合、出先からは登録できないってことです。アカンやん。
昼ごはんはビールとともにいただきましょう。ビールがうまいということは、体調は悪くないということです。
昼ごはんのあとは眠くなってきたので横になると、そのまま寝てしまいました。昼寝は大切です。
起きたら5時過ぎ。少しだけおべんきょ成果をいじって、明日からのおべんとのネタを少しつくりましょう。あとはお風呂に入って、夕方のビール。やはりうまい。
まぁそんな1日。

今日は泳げた!

朝、目が覚めると、外は晴れ。長期天気予想では雨だったのに、よかった。
まずは朝ごはんの準備です。メニューは素麺と、昨日の残りのカレー。となると、米も炊かねば。ということで、厨房でゴソゴソ。モーニングカレーはうまいです。
やがて海水浴に出発です。昨日泳げなかっただけに、今日はみんな大はしゃぎです。

子どもたちを見守るマダムたち。

闘いに疲れた戦士。

1時間の海水浴の時間はあっという間に過ぎました。ちなみに、ある小学生はあとで
「つまらなかった。5分しかなかった」
と言ってたんだそうな。どんだけ楽しかったんだ。
海水浴から帰ってきたら、ほぼほぼ片づけが終わっていました。ごめんなさい。それにしても、空き缶・空き瓶の量を見て、地元の人は恐怖すら感じたんだとか。まぁ、ムチャクチャですからね。
あとはシャワーを浴びて、バスに乗って、一路大阪へ。
解散したら、いつものように打ちあげです。焼き切れなかった肉で焼肉です。
こうして、この夏、一番楽しみにしていた行事が終わってしまいました。楽しかった。しかし疲れた。
そして、いつものようにKっかわくんに送ってもらって、無事帰宅。いつもすみません。

今年もキャンプ

現在、感染が爆発的に拡大中ですが、おそらくもう、どうでもいいんでしょうね。なので、今年もトランスジェンダー生徒交流会のキャンプです。
とにかく早く出発したい。となると、その分だけ早くバスを借りに行かなきゃなりません。となると、必然的に早く起きなきゃなりません。なので、起床は5時半。でもまぁ目が覚めました。
某所でYーきと合流。そこからバスを借りに行きます。久しぶりのバスの運転は楽しいです。そうそう、こうやって角を曲がったなぁ。
で、集合場所へ。しばらくすると、続々と参加者が集まってきます。初参加がこのキャンプという子もいたりして、なかなかです。
やがて全員集まったところで出発です。そんなに道も混んでなくて快適なドライブです。途中ドライバーチェンジをして、わたしはビール(笑)。で、目的地の大山町に到着。到着したらビックリです。テントとテーブルとバーベキューコンロがあって、奥の方には生ビールサーバーがあります。あまりにもいろいろおかしすぎます。
とりあえずインフォメーションしたら、子どもたちは海に移動開始。ところが、天気が悪い。というか、雷が鳴っています。えーと。海で雷は死にます。なので、引率のIっぽくんに
「安全側に振ってね」
とお願い。あと、バス車内に
「もしかしたら、海を目の前にして引き返すかもしれないよ」
とアナウンスして、みんなは出発。
が、少ししたら土砂降りの雨です。雷もすごい。あちこち落ちまくっているようです。と、「海水浴断念」のメールが来てひと安心。
帰ってきたら、焼肉の準備開始です。が、わたしはひたすらビールを呑んでいます。
と、差し入れが登場。


大粒のカキとサザエです。そこにいる大人達はどよめきます。ここからは生ガキパーリーです。うまいわ。
そして焼肉!

暗くなってきたら、なぜか大山の方に車で移動。なんでも「姫蛍」がいるんだとか。暗い山道を上がると、少ないものの、たしかに蛍の光が見えます。駐車場に降りてきて、ふと上を見上げると、星空が。
さぁ、人権交流センターに帰って、もう一発呑もうかな。

思い切った

この間、ずっとどうするか悩んでいました。特に不満はない日常だけど、でも、モヤモヤしてました。というか、不満はあるけど、それはそれでなんとかやりくりしてきました。
まぁ、この不満を抱えたまま、なんとかやっていくか、それとも思い切るか。でも、なんとなく「限界かな」という気がしたので、思い切ることにしました。
幸か不幸か、今日のウトロの会議が延期になりました。なので、ヨドバシへ。機種は決まってます。
「あの、なにかご用をききましょうか?」
「機種変したいんです。P30liteからOPPOのRENO7Aに」
いや、何があれかと言って、LINEが最近固まるようになったり、常駐させておきたいソフトが勝手にkillされたり、カメラの調子がイマイチだったり、そういうちょっとした不満、やり過ごせばそれでなんとかなる不満が少しずつたまってたんですよね。XIAOMIにするかどうするか悩んだけど、最終的にOPPOにすることにしました。
「あの、UQの機種変を」
「あ、SIMフリーの方が安いですよ」
といゔことで、SIMフリーデビューです。なんか、風通しがいい感じ(笑)。
家に帰って、さっそく開封の儀。

中は黒い。

あとは写真はありません。いちおうゲーブルつないでコピー、ソフトでコピーといろいろやってくれました。が、やはり設定はそれだけではダメですね。HUAWEI同士だったらすんごい簡単でしたが、そうもいかんのか。11時くらいまでゴソゴソやって、とにかくまぁまぁ使えるようになったところでタイムアップ。
なにしろ、明日の朝が早い…。
てか、そんな日に何やってんだってことなんですが、そんな日だからやってしまうんですよね(笑)。

特記事項なし

そう言えば、かつて担任時代に「所見」を書くのがめんどくさくて「特記事項なし」という魔法ワードを多用していました。てか、書くのもめんどくさいからハンコつくりました。が、支店長が
「1年間担任してて特記事項がないわけないやろ」
というもっともなことを言って、この魔法ワードは封印したのでした。
が、今日は特記事項はなかったなぁ。
せいぜい
「昨日の講演どうやった?正直言って、はじめ30分は寝ながら聞いてた。だって、月曜日は飲んだやろ」
というと爆笑されたくらいかなぁ。
まぁもちろん、1日生きていて、何もないわけがないのですが、まぁやはり「特記すべきこと」がない日もある。
それでも、少しずつ学期が終了に近づいてます。

人間にとって文化とはなにか――ゴリラから見た人間社会

水曜日の授業は3・4のみです。なので、いろいろできる日です。でも、朝、なんとなくイヤな予感がしながら出勤。机のところに行くと、予感は的中してました。
「2時間目、会議、お願いします」
という紙と、午後の山極壽一講演会の実施要項が置かれてました。
てことは、空き時間は1時間目と放課後の1時間のみってことです。なにもできないな。てか、おべんと食べる時間もないんじゃないか?そういや、今日の昼休み中庭コンサートですよね。そもそも、今が短縮授業期間なのは、成績処理のためですよね。そんな日に午後全部がつぶれる行事を入れてどうすんねん。とにかく、ありとあらゆることがおかしい。
でも、しかたないです。
とりま、あちこちにメール送ったり、昨日のリアクションペーパーを入力したり、はたまた成績処理をしてみたり。始業前にできることをやり、1時間目にできることをやり、あとは会議と授業。しかし、授業の時間が一番楽だな。
幸いおべんとを食べる時間を若い衆がつくってくれたので、バババとかきこんで、中庭コンサートをチラリと見て、そのまま車に乗せてもらって校区のホールに移動。わたしの担当は駐輪場への誘導です。てか、辻々に教員が立ってます。これ、地域住民から苦情が出ないための交通整理です。
やがて最後尾の子どもがやってきて、用務終了。よほどこのまま職場に帰ろうかと思ったけど、ある生徒と
「センセイ、聞くのん?」
「どうしようかなと思ってる。聞いたほうがいいと思う?」
「うん」
という会話をしたので聞くことにしました。たぶん、明日の授業、講演の話からスタートするための伏線やな。
で、山極さんの講演。なんでも市民大学の講座も兼ねてるとかで、ホールは満席です。てか、あとからあとから入ってこられます。わたしの隣にあった空き席にも、講演中に「すみません」とお年寄りが入ってこられました。この人がうるさい。紙袋にものを入れたり出したり。てか、帽子がわたしのところにはみ出てるし。挙げ句、向こう隣の人に時間を聞くし。他にもあちこちでスマホの着信音が鳴るし。なんなんだ。
それはおいといて、山極さんの講演ですね。
ひとことで言うなら、カルチャー講座です。まぁ、そういう講演会だからそれでいいんです。
内容はサル・チンパンジー・ゴリラ・ヒトを比較することで、ヒトの特徴を明確化する。それが「共に食べる」ことと「共に保育をする」ことらしいです。そうなったのは必然がある。草原の中で生活するとそこは敵だらけです。必然的に「強いもの」が食べ物をとってきて弱いものにわけあたえることになる。だから「共に食べる」。さらに敵に子どもを殺されるから多産になる。そのためには早く離乳しなくちゃならない。離乳した子どもをほっとけないから「共に保育する」。したがって、生殖にかかわらない年代も長生きする必然が出てくる。こうやって「共に」がヒトの特徴だけと、現代は「共に」ではない方向へと向かっている。それは、ヒトのもうひとつの特徴である「長距離移動」とかかわってくる。ただそれが極端にまで進行している。
そんな世界でどうするかって話です。
まぁいろんなことをすっ飛ばすと、最後のスライドは「ここに来たか」でした。それは「コモンズ」と「シェア」。例えば移動が前提になると、所有するものが減る。そうするとシェアやコモンズが必要になる。さらに所有の価値がなくなっていき、価値は行為へと移行する。
まぁそれはそうですね。ただ、その「コモンズ」にかかわって、皆保険とか大学無償化とかが書いてあって、それはおもしろかったですね。それが「ここに来たか」です。
山極さんって、たしか、吉田寮のこととか立て看のこととか、いろいろアカンことをやったって印象ですが、こういう側面もあるんだなと思ったり、まぁでも大学人としては当たり前かと思ったり。

夜は4人のおべんきょ会。わたしからはまだペーパーは出せません。理由は2つで、ネタがないことと時間がないことです。ただ、他の人たちがいろいろ出してくれたことで、ネタはできてきました。あとは時間やな。
しかし、今週は忙しいな…。さすがに疲れてきた。

子どもたちの力を引き出す

今日は午前に会議の出張があります。なので、朝は少しゆっくり。せっかくなのでテレビをつけてみると、やはり安倍元首相銃殺事件のことが話題になってます。が、昨日あったらしい統一教会のことが話題になってて、これは容疑者の意志とは別に、ピンポイントでえらいところを突いたなと。当然のことながら、政府もマスコミも他にいろいろ話題を出してきてもみ消しにかかるんだろうけど、もみ消しきれなくなったときは、意外な展開があるかもねと。

で、午前の会議。差別をなくすための教育をどうするかって話なんですが。
おもしろかったのは、先輩が
「みんな渋染一揆、好きやな。なんでやるの?」
と問いかけたこと。みんなそれを「やっちゃいけない」と誤解をしてるんだけど、そういうことじゃないです。その「なんでやるの?」の「なんで」に答えられなきゃならんよって話です。でないと、ただやってることになる。
わたしの部落差別の授業には、水平社宣言は出てきません。なぜなら不要だからです。わたしがやりたいのは社会構造の問題です。その社会構造は多くの人によってつくられてます。だから「人」は登場しない。ただ、その社会構造に異議申し立てした人もまた存在します。そのひとつのトピックとして、「抗う人がいた」とは出します。まぁもともとはなかったんですけどね。
で、渋染一揆とか水平社宣言とかの話に引っ掛けて、わたしからもひとこと。
「みなさん、ヒーローが好きですね」
と。なんか、差別と闘うのは特殊なすごい人ってイメージがつくられるのがイヤなんですよね。そうじゃなくて、差別との闘いは日々の実践によって達成されると考えています。だから、あまりヒーローをつくりたくない。結局タニンゴトになってしまいますからね。
まぁ、そんな話。
会議が終わったら職場へ。だけれども、メッチャ体調が悪いです。何をする気も起きない。なので、思い切って労働者の権利を行使。
家に帰って自作の割干しを炊いてみたり。
で、時間が来たので夜の仕事へ。

今日と次回はすぐれた実践の映像を見ます。ちなみに、生野南小学校や大空小学校の実践を見ましたが、あれはやはり生徒指導のまとめなんですね。今回と次回は高校の実践を見てもらおうと思ってますが、そのためには進路指導とかキャリア教育とかをやっておかないと理解できない。なので、前回キャリア教育について一席ぶったのでした。
今日、どの映像を見せようかと思ったけど、ここは松原高校の課題研究やなと。
まずは松原高校がどういう学校かってことを紹介せねばなりません。なので、この写真を見せてみたり。あとは地元集中受験のこととか準高生のこととか。自立支援コースの話も大切ですね。
いや、すごいわ。映像に引き込まれます。とにかく生徒が自分自身の過去と対峙します。教員はひたすら見守る。もちろん生徒はその過去から逃げたくなる時がある。そこで教員の出番です。
「逃げないでおこう。続けよう」
それだけです。でも、もともと逃げちゃダメだと生徒も思ってる。だから、そのひとことで充分なんですね。そしてなにより教員が見守ってるってことが大切です。そうやって子どもたちの力を引き出す。
課題研究って、そういうことをやるための「仕組み」なんですね。で、そこへ至るための「仕掛け」は入学直後からはじまります。「学級開き」「HR合宿」がそれです。サイトを見ると、トップページにフラフープをつかったワークの写真が出てきます。まぁそんなことを山のようにやってるからこそのあの実践なんですね。
そしてなにより「自己開示」です。それができるのは、さまざまな仕掛けや仕組みを経て得る「安心」なんですね。そうやって、自分の過去と対峙し、それを語り、今の自分を見つめる。未来はその結果として先にある。それがキャリア教育であると考えたとき、世に数多あるキャリア教育のなんと薄っぺらなことよ。もちろん自分のことを棚に上げての話ですけどね(笑)。
そうそう、映像の中で、ある生徒が
「松高生だからいじめをせえへんとか、絶対ない」
って言ってたけど、これもすごい話です。だって、「松高生ならいじめはしない」というふうに周囲から思われ、自らも思っていることが前提にあるからですよね。
知らず知らずに涙が出てしまう、ほんとうにすごい映像でした。終わったあとのディスカッションもおもしろかった。みなさんに「感想ではなく分析的に」と注文を出したら、ほんとうにそうやってくれました。すぐれた実践を知ることで、教員という仕事がどういうものであるかということへのヒントが得られたらいいな。
次回は西成高校ですよ。
さぁ、ようやく今日が終わった。帰ってビールだな。