公立学校の仕組み

今週は通学路指導週間ですが、今日は職員室待機です。なので、8時に出勤して9時まで雑用ができます。逆に言えば、昨日まではできなかったってことです。せっかくできた時間なので、「たより」をつくってみたり。
午前は授業にまみれます。しかも、2時間目の前半は支店長と副支店長が授業を見に来るんだとか。来てもしゃーないぞと思いながら、指数関数をしてましたが、しもた、ここ「底」の話をしなくちゃならんところやんと。
しかたないので「そこ」と読んでくれそうな生徒を指名して読んでもらったら、案の定「そこ」と読んでくれたのでありがとう。そこからひとネタやりました。うしろで支店長と副支店長が苦笑してました。まぁ、ペケしかついてない教員なので、なんくるないさです。
午前の授業を終えて、「たより」を配りに職員室へ。すると、数学科のセクションリーダーがこちらにやってきて「すみません」と。6時間目が代講なんだとか。いや、それを昼に言うか。
「もっと早くに言ってくれなきゃ困る」
とだけ怒っておきました。
通学路指導とか立番をやってると、職員朝礼に出られません。しかも、わたしのセクションは「生徒のテリトリー」の中にあるので、「教員テリトリー」にはなかなかいきません。必然的に、今日一日なにがあるかとか、さっぱりわからなくなります。逆に言うと、それを前提に通学路指導とか立番をしてるってことです。
まぁでも、ふだんはそれでもまわるんだけど、「なにか」があったときは情報が入ってこないから「突然」になります。あらかじめ見通しを立てたいタイプのわたしとしては、それが苦痛です。もちろん、そこからリカバリーはしていくんだけど、気持ちのリカバリーはそれなりに時間がかかります。てか、そもそも「これをやろう」と思ってたことがあとまわしになって、あとが詰んできます。
まぁでも、休んだときはお互いさまなので、もちろん、行くのは行きます。

先週と今週、コロナとかインフルエンザとかで休んでる教員がメッチャ多いです。ひとり休むと誰かが代講に行かなきゃなりません。それは当たり前と思われるかもしれませんが、本来はおかしなことだと思ってます。なぜなら、ひとりあたりの決められた仕事量があり、授業時数も週あたりの時間数が決まっているからです。代講に行くとその間他の仕事ができなくなって、その分仕事の密度を高めるか、仕事の時間を伸ばすかしないとダメって話になります。ただ、問題なのは、教員の仕事の第一義的なものは授業なので、それが最優先になるってことです。つまり、他に仕事があっても、代講が入ると、それの優先順位を最上位に持ってこなきゃならないということです。
まぁわたしの場合は授業軽減があって、それが「クッション」の時間になるので、まぁなんとかなりますが、他の人の時間割を見てたら「これは…」ってなります。
ついでに言うと、だから休みにくい。つまり、代講なり自習監督を他の人に頼むと、その人に負担が行きます。そうならないために時間割変更をするのですが、選択科目や習熟度•少人数講座なんかだと、同時に展開されてる授業が複数あるので、ほぼムリになります。
で、こういう構図なのは、そもそも公立学校は全員そろってることが前提にあるからです。遊びがゼロの歯車ってことです。ただ、授業が最優先ってことを誰もが知ってるから「当たり前のこと」として、そこを補い合う。すると、遊びがゼロの歯車もまわってしまう。だから、問題化されない。問題化されなかったら、それは不問になる。そうやってずっときました。教育に予算を割かなくても、現場がなんとかする。現場がなんとかするから予算を割かない。まぁでも、そんなんだから、歯車の歯が欠けて、休んだりやめたりする教員が出てくるんですけどね。
ちなみに、うちの職場には教育サポーターみたいな人がいます。この人、うちの学校に長く勤めてた退職教員です。この人が「自習監督なら行くよ」と言ってくださっていて、本当に助かります。
ただ、この人のように「善意」でやるのではなく、制度的にこの人のような存在をつくらなきゃ、マジでまわらなくなるぞ。
と思うのですが、まぁ学校にすべてを押しつける割に学校の優先順位が低い日本社会では、アカンやろな。

まぁでも、代講は行ったら行ったで新鮮でおもしろかったりするし、たぶん生徒も気分転換になっていいのかも。でも、そんなこと言ってるからアカンのか。
放課後は明日準備予定の明後日ある勤務時間外労働の放送セットを組むなど。部員に
「これはこうするしな。覚えときや」
と話をして、本日の仕事終了。
ふぅ…。