新採研?

なんか、新規採用の方は、自分でテーマを見つけて研究することが要求されるそうな。いや、違うかもしれませんが…。で、「「性同一性障害」について研究しようと思っている」という他校の新採の方が見えられました。まぁ、「あたしじゃない方がいいと思うけどなぁ…」とは思いながら、引き受けたんですけどね。
で、その方の知っている高校生に、MtFの子がいるそうな。MtFの子はめったとカムアウトしていないので、珍しいなぁとは思っていたのですが…。「なにをすればいいと思いますか?」と聞かれたので、「その子の好きなことをやらせることじゃないでしょうか」と答えておきました。
なんでそんな答えになったかというとですね。
ほんとうに「雨後の竹の子」のようにトランスの子が顕在化している。で、その子らの中に、けっこう「自分は性同一性障害だ」「SRSを受けたい」「将来は戸籍を変更」「幸せな結婚」などと言う子がたくさんいるみたいな印象を受けます。でも、なんか違うような気がする。ていうより、かなり違うような気がする。なんでそんな将来展望しか持てないのかなぁ。たぶん、自分ときちんと向きあっていないんじゃないだろうか。
そう考えた時に、もしかしたら「好きなことをさせてもらえていない」→「好きなことがしたい」→「性同一性障害という名目が必要」という回路があるんじゃないかという気がするわけです。じゃぁ、「好きなことをさせてあげたら、別に名目が必要じゃなくなるやん」と思ったということなんですよ。
やっぱ、「ダメダメダメ」と言われていると「やりたいやりたいやりたい」と思うけど、そういう抑圧が働かなければ、もう少し自分の中にあるものと向きあう余裕ができるし、掘り下げて考えるための時間の余裕もできるかなぁと思うわけです。
なので、トランスの訴えをする子には、まずは好きにさせてあげようよ。FTMには学ランを、FTMMTFにはセーラー服を着せてあげたらええやん。わたしもこんなんとかやって、「QOLが著しく向上(笑)」したもんね。

で、K中学校へ

今日は、K中学校の生徒・PTA合同の人権研修会とか。すごいですわ。
K中学校について、Gさん*1に昨晩のお礼を言って、レジュメの印刷。というのは、パソコンの不具合があったので、メールの受信ができなかったとのことで、レジュメがなかったという…。
その後、いろいろ打ち合わせをしているうちに、昼ご飯。PTAの方の手づくりの「団子汁」をごちそうになりました。それにしても、大分に来てからずっと食べているような気がします。心配になったので、保健室の体重計にのったら1kg増えていた(ToT)。
K中学校の生徒さんたち、きちんと笑ってくれて、これまたわたしは絶好調。1時間10分でしゃべれといわれていたのに、ボチボチボチボチひきのばしてしまいました。でも、収穫だったのは、中学生に対しても「最近思っていること」を話せたこと。さらに、「質問は」という司会の方に呼応して生徒さんからどんどん質問が出てきます。すごい中学校だわ。感心しました。最後に「戸籍」の問題まで話をして終了。で、「お礼の言葉を誰か」という司会の方に呼応して、これまた生徒さんが一人「はい」と手をあげて、きちんとお礼の言葉をアドリブで話をするという…。いや、すごすぎ。

*1:K中学校の養護教諭

問題になるのは(笑)

長湯は、「日本一の炭酸泉」の街とのことです。てことは、温泉に入らにゃぁもったいないです。でも、どっちに入る?というか、湯船でビールをプシュッとやるのが趣味のわたしにとって、これはかなりの問題か?
と迷っていたのですが、最終的には家族風呂にはいることになりました。50分間の貸し切り。これはかなりのぜいたくです。もちろん、ビールも飲み放題(笑)。考えてみると、ひざのためのリハビリも必要だったので、家族風呂は正解でした。しかし、一人ではいる50分はかなりのものです。最後の方はのぼせそうだったけど、本当に気持ちよかったです。

で、日田で話

朝9時半から話。朝早いのに、しかも土曜日なのにみなさんご苦労様です。
話の方は、みなさんのご協力*1のおかげで、まぁええ感じやったんとちゃうかなぁ。あと、最大の収穫は、「カムアウトって?*2」ということとか「最近考えること*3」というレジュメの最後のところまで話ができたこと。これ、いままで話ができなかったんですよね。でも、そのかわり40分ほど時間をオーバーしてしまったけど*4

*1:よく笑って下さいました。ドッと笑いがわいた時の、あの浮きあがるような快感は忘れられません(笑)

*2:自分のためのメモ:「自分をエンパワーメントしてくれたのはだれか」ということだった

*3:自分のためのメモ:包含図を有効に使おう!

*4:まぁそのうち30分は質疑応答だったので、想定内か(笑)?

ところで、新しいリンク先

わたしのサイトのリンクのページなんて、だれも見ていないと思いますので、こっちの方にもはりつけましょうか。
リンクのページに追加させていただいたことのは。さんですが、実は、わたしの11月29日の日記に出てきた人なんです。その後、自分の母校で(!)、ご自分のことについて講演されました。その様子を見ていると、なんかこう「くるもの」があります。せっかくなので、紹介しますね。
まぁ、わたしなんて、「ストーリー」ができてしまっていて、緊張感なんてぜんぜんなくなっています。ていうか、いつも緊張するのは「マクラをどうしよう」「ウケなかったらどうしよう」「時間が足りなかったらどうしよう」くらいのもので、3番目なんて結局最終的には無視してますから(笑)。どーしよーもないヤツだな>自分。

ふと昔のことを見ると…

メモメモ
http://sayoko.info/1045225268.html

いや、某板を見ていると、「人物図鑑がほしい」という書き込みがあって、「そういえば」と思い出したのが上のところなんですよね〜。2003年上旬の人間相関図ですが、いや、感慨深いものがあります。あれから3年、ギョーカイも大きく変わったなぁ。
でも、なんだかなぁと思うのは、なんとなくみんな仲が悪くなったというか、仲が悪くなったあと、修復できなくなってしまっているというか。わたしとしては、それが一番「なんだかなぁ」なんですよね。
懐古をしてばかりではダメなことはわかっているし、なにごとも遷っていくことはわかっているんだけど、でもなぁ…。
でも、うん。「暗いと不平を言うよりも、いつもニコニコ現金払いすすんで灯りをつけましょう」(心の灯)だな。

補習にて

放課後、試験前なので教科の補習でした。わたしの教え方は「典型」からはずれていることを自覚はしているのですが、こういう時は難しいですね。「教え方が違う」といわれそうだし、下手すると採点の時にはねられる危険性もありますから。でも、まぁ苦手な子の相手を小一時間やっていました。で、最後に残った3人組の女の子*1。わたしにメールが来たのをみて「彼氏から?」で、わたしの答え。「(笑)、いや、ちゃうねん」。で、あとは「前から思ってたんやけど、先生、男か女かどっちが好きなん?」「う〜ん、最近好きになったらこだわらへんみたいなんがわかってきたかなぁ」「あ、そうなんや〜。また彼氏できたら教えてな〜」「はぃよ」
まずは「彼氏」からきたか(笑)。

*1:たぶん

電車で行ったわけは…

東海地方の某都市で話。なんか、中学生と小学生の合同の人権学習だそうです。しかし、小学生にわかるのかなぁ。できるだけていねいにかみ砕いて話をしたけど、「アンビバレンツ」みたいなものはとうてい理解ができるわけないので、やっぱりすごく表面的な話になってしまいました。
それでも、1時間20分、子どもたちは聞いてくれたわけで、すごいなぁと思いました。そうそう、小学生の中には、あくびをしている子もいたけど、まっすぐこちらを向いて聞いてくれる子もいました。いい意味の好奇心とか知的欲求がある子なんだろうなぁという感じが伝わってきました。
ちなみに、ここの中学校、とってもお行儀がいい学校のようです。でも、その仮面の下には、生き生きとした中学生の顔がありました。というのは、話の最後に写真のさらしあげをやったんです。ところが、先生たちは「教室にもどるよ」と誘導しようとします。みんないちおう、先生たちについていこうとしています。でも、「写真、見たいよ〜」という感じが伝わってくるんです。で、「見たけりゃ見に来たら…」と近くにいる子にささやくと、その子が見に来る。すると、みんなが一斉に列を崩して、そのまま写真のまわりに群がります。その時の顔のいいこと!しかも、先に見た子は時間に余裕があるので、てきとうにわたしにちょっかい出しをしてくれます。
どこの中学生も、基本は一緒やなぁと思いましたねぇ…。

正誤表

せっかくid:annojoさんがこちらでさらしてくださったので、正誤表などを…。原文はこちら

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全国人権・同和教育研究大会閉幕 「新たな人権」を提起

 宮崎県内の3市で開かれた「第57回全国人権・同和教育研究大会」(全国同和教育研究協議会など主催、西日本新聞社など後援)は28日、3日間の日程を終え閉幕した。障害者やハンセン病などさまざまなテーマへの取り組みが報告される中、特に注目を集めた*1のが「性の多様性」を訴えた*2高校教諭の講演。現代社会に求められる「新しい人権問題」の一断面として取材した。 (社会部・東憲昭)

 「男として生まれたけれど、小学生のころから手作りスカートをひそかにはいていました」

 京都府立高の数学教諭土肥いつき(旧謙一郎)さん(43)は、自らの「トランス・ジェンダー*3(TG)」体験を打ち明けた*4。通路にも座り込んだ千人を超す参加者はじっと耳を傾けた*5

 TGは、肉体的な性を超えて生きようとすること。異性の服装をするレベルもあれば、社会的な性分業(ジェンダー)の拒絶、性器への違和感から性別適合手術を選択する人まで幅広い。

 人気テレビドラマのテーマに取り上げられるなど急速に知られるようになった「性同一性障害」は、TGの中でも性的違和感が医学的な診断レベルまで強い人に限られる*6。「生まれつきの性に何らかの違和感を持つ人」としてとらえればTGは千人に一人の割合ともいわれる。土肥さんも言った。「この会場にもきっといるんです」

     *

 主催者によると、TGなど「多様な性」をテーマに当事者が報告するのは、同大会で初めて。「同和教育研究大会」という名称だった大会名に六年前から「人権」の二文字を加え、幅広く少数者の権利擁護をテーマにした流れと呼応する。

 土肥さんは「自分は変態なんやないかと悩み、自分を好きになれなかった」と繰り返した*7。その悩みは、いわれなき差別にさらされた子どもたちの心と重なった。

 「教師*8として被差別部落生まれや在日外国人の生徒とかかわることで、私は自分をさらけ出せた*9。『信頼できる人には本当の自分を話してごらん』という彼らへの問い掛けを自分にも向けることができて、ようやく自分を好きになれました」。四年前*10から女性ホルモン投与の治療を始め、外観もひげ面から長髪姿にして、戸籍名も昨年変えた土肥さんはそう語った。

     *

 障害者、高齢者、外国人、女性…。同和問題をその他「少数者」の問題解決と連動させて考える取り組みは、本大会だけでない。昨年九月に開かれた福岡市同和教育研究大会の全体会のテーマは、かつての不登校だった児童・生徒らが通う「夜間中学」だった。

 土肥さんは講演後、取材に「少数派というだけで優劣の対象にされていいはずがない*11」と語った。講演を聞いた大分県の高校女性教諭(33)は「差別はいけない、という精神論に終わらせず、常にマイノリティー(少数者)の声を聞くことが社会の仕組みを変えることにつながるのでは」と感想を述べた。土肥さんの「告白*12」は、今後の反差別運動に必要な「すそ野の広さ」を象徴するような問題提起となった。

西日本新聞) – 11月29日2時20分更新

*1:そんなに集めてないと思いますけど…。次の露の新治さんとか、午後からのデコの方がすごかったと思う

*2:訴えてないっす^^;;

*3:「・」はいらないっす

*4:いまさら打ちあけ話でもないと思う

*5:笑いがちょっと少なくて(涙)

*6:「診断基準を満たす時」としか言ってない、「強い」なんて言ってないのにぃ(涙)

*7:いや、1回くらいしか言ってないと思いますけど…。てか、いまははっきりと「変態」だと思います(笑)

*8:「教師」という言葉は使いません。「教員」です。きっぱりこん

*9:「かかわったけど、私は自分をさらけ出せなかった」が正

*10:1年前

*11:これはちゃう!「多数者もバリエーションのひとつということですね?」という質問に対して、「そうですが、でもそこに権力構造があるということを忘れてはいけないと思います」と答えたんです。ここのところを抜かしてしまうと、単なる「みんな違ってみんないい」になってしまう

*12:だからぁ、いまさら告白とちゃうって^^;;

日常は続かない(笑)

今日はなぜか松阪へ。某高校通信制の教職員研修でした。
通信制の学校って、教職員数が少ないんですね。全部で15人だそうです。もちろん職員室もひとつ。てことは、協調性がすごく問われるということですね。てことは、わたしは無理か…。
話の方は、いつものパターン+α。αの分は、「どういう社会をめざすのか」というあたりです。なんとなく、最近このあたりについてようやく言葉かできてきたなぁという気がします。もちろん、いつもの通り事前にはまったく考えずに*1アドリブで図を書いて、書きながら「いけてるやん」と思ったので、なかなかいい感じで説明できました。これから、これ、使おうっと。
その代わり、1時間半といわれていたけど、20分も延長してしまった。すんません。ウチの学校だったらえらいこっちゃ^^;;。

*1:これは数学も一緒。難しい問題になればなるほど、予習をせずに、ライブのスリルを味わいます