こもりん開始

今日〜本格的に家でこもりんです。
とりあえず、最初にやらなきゃならないのは環境整備です。必要なものは

  1. ふとん…必需品です(笑)
  2. 座椅子…身体を少しだけ起こしたい
  3. 筆記用具…なにかとないと不便
  4. 本…なかなか読めないけどね
  5. パソコン…世界との窓ですな
  6. テレビ…一番世話になるかも

てところでしょうか。まぁ、一気には無理なので、ボチボチとやっていくしかないですね。とりあえず、ひととおりそろえたところで、パソコンをおなかの上に置いて、ほとんどラッコ状態での生活がはじまりました。
てか、なんでこんなにパソコンをパチパチやってるんだろう。まぁ、この一週間、なーんにもできなかったし、復活後のことなんかを考えた時、どうしても必要なことがあるから、そんなこんなについてはやらなきゃしかたがありません。
てな感じで、「お日様」が出ている間は、ほとんどパソコンの画面を見ていた気がします。
夕方、シャワーを浴びたついでに体重計に乗ったらショック!平常体重よりも2キロオーバー。なぜだ?まだ食べはじめて3日目なのに…。これ、絶食ダイエットのリバウンド状態なのか?いや、たぶん、絶飲絶食ではあったけど、山のように血液製剤と点滴を入れていたので、体重はそんなに下がっていなかったというのが真相かも。いずれにしろ、帰ってきた時の体重を量らなかったのが悔やまれます。
で、夕方からはずっとテレビ。んー、何も考えなくていいというか、こちらからおこなうアクションはチャンネルのザッピングだけですから、楽ですね。あとは向こうが情報をくれる。考えなくてもいい。
ま、いっか…。
ということで、夜はテレビ三昧なひとときでした。

にしても、ほんとにネタがなくなったな…。

娑婆へ

朝、目が覚めました。目が覚めたということは、「寝た」ということです。これ、かなり大きなことです。徐々に寝られるようになっているってことですね。
で、今日の朝ごはん。

実は、「玉子どんぶり?」「鶏そぼろどんぶり?」「麻婆どんぶり?」「それともお総菜?」と聞かれていたのですが、まず「麻婆」はあきませんでしょう。で、悩みまくって「お総菜」にしてもらいました。これ、前回、おいしかったんですよね。それにしても、ようやく「普通の白ご飯」です。しみじみとうまい。ゆっくりゆっくりとご飯をかみしめて、ぞんぶんに味わいました。
さてと、あとはパートナーを待つだけです。
身体からどんどん管が外されていきます。すっきします。どんどん身軽になっていきます。トイレにも行きやすい(笑)。ひとつだけはずさない管があります。ほんとはこれもはずしたいんだけど、「予防」の意味がある大切な管なので「よし」としましょう。
2週間前に本当にお世話になった看護師のS藤さんが今日の担当。ちょっとなかよしになった人なのでうれしいです。だって、気軽にいろんなことを聞けます。
「あの、おいしいご飯、このへんで何が食べられます?」
この、とてもえーかげんな質問にもちゃんと答えてくださいます。
「この店を出て、右に行って、つきあたりを左に行ったらパスタ・デ・ココがありますよ。あんかけスパゲティ、わたし好きです!」
決まりです。
2時過ぎにパートナーと子どもが迎えに来てくれました。最後の診察を受けて,今後のケアについて説明を受けて、いよいよ退院です。で、食べに行きました。

娑婆のご飯です。たしかにおいしい。でも、昨日のおかゆもおいしかったなぁ。
てことで、家に帰りました。めでたしめでたし(笑)。

てか、ほんとはこれからがたいへんなんだよね。ネタがないから(笑)

で、再決戦

朝起きたら、ほとんど痛みはありません。もうこのままでええやんという気持ちが心をよぎります。でも、実はいまは単なる応急処置です。根本的な問題点を解決しているわけではない。
ということで、朝ごはん。

昨日の晩ごはんと何が違うねん!というと、おかゆが少し固くなってるのとふりかけがかかってる。そしてなにより、ゼリーが大きい!フルーツ入り!
「それ、タラミのフルーツゼリーやん」
というツッコミはなしです。これが食べられることがうれしいんです。あるいは「食べても大丈夫だよ」というメッセージがうれしいんです。別にそれは「コンビニのおにぎり2個」であっても同じです。それがいかに安かろうと安易であろうと、それとは異なる価値があるってことなんです。うわ、ゼリーで熱くなってもた(笑)。
ごはんを食べたらやることもなく、のんびりとネットで遊んだり、ペーパー読んだり。とにかく「午後の再決戦」に向けて体力を温存します。
で、1時に看護師さんが手術着に着替えさせに来られたの気合いを入れました。が、それっきり。だんだん気合が抜けてきました。結局、2時半くらいにお迎えが来て、再決戦。さぁがんばるぞ!寝てるだけだけど…。
起きたら終わってました(笑)。
ふむ。4時半。全部でだいたい2時間ですね。今回は麻酔は少なめかな。足の指が動くので、とても快適です。前は動かなかったから「動かない」とわかるとよけい動かしたくなって、なのに動かないからイライラして余計動かしたくなって(繰り返し)だったので。その代わり、麻酔が切れると痛いだろなぁ(;_;)。案の定、8時頃に切れてきて激痛がやって来ました。てことで、鎮痛剤です。もちろん麻酔の再注入という選択もありますが、足が痺れるのはやだ。
ほどなく痛みも消えました。ふぅ。
あとは探偵ナイトスクープを見て寝るだけです。…てか0時40分はじまり?遅っ!

転院→キャンセル

朝起きて…。「起きて」かぁ。ってことは、「寝た」わけです。寝られたんだ…。病院って、なかなか寝られないんですよね。ICUにいた時看護師さんが「患者さんは昼夜逆転になる」って言っておられたけど、確かにそんな感じです。
さてと。今日は転院の日です。とりあえず、昨日の「ヘモグロビン14」で貧血治療は終了。次は傷口の治療で、それはここではできません。
てことで、パートナー運転、子どもナビの車で移動です。
にしても、パートナーの運転はなんかこわいんです。で、そのこわさの原因がなんとなくわかってきました。たぶん、視覚情報が多いんです。なので、ものすごく疲れやすい。なので、注意散漫になる。運転にムラができる。実は、パートナーって「音楽なしでは運転できない」んですが、あれ、視覚情報を散漫にするためじゃないかと、ふと思いました。
いや、ほんとうかどうかはわかりませんがね。こういう解釈も可能かなと思ったのは、もちろんこの本のおかげです(笑)。
で、着いたのは2週間ぶりのところです。
とりあえず、横になれるところに入れてもらって、さっそく手術着に着替えます。やる気満々です。てか、こわいし。痛そうやし。
で、処置開始。痛!局所麻酔でそれするの?
それでも、看護師さんから「はいえらいねー」と言われたら、とつぜん「いい子」になるわたしは何歳なんだ?
「あの、泣いてもいいですか」「あの、ネコになってもいいですか」
テキトーなことを言ってごまかします。
「あと何分ぐらいですか?」
「20分くらいかな」
「マジ(;_;)?」
みたいなひとときを過ごして、無事終了。
傷口の状況や原因をひと通り聞いて、最後に「明日、もっときちんとした麻酔をして手術しましょう」。へ?じゃ、いまの痛みはなんだったの?と思いますが、たぶんそれをやっての結論みたいなので、しゃーないです。
てことで、今日はここで一泊です。
なんか、昨日までに比べたら天国みたいな部屋です。ま、ICU→個室→Yさんとこの個室ですから、レベルアップしてますわな。
個室に帰ってきたら「飲みます?」と出されたアクエリアス。うまい!染みます。5日ぶりに口から摂取したものです。
夕方、パートナーたちは帰りました。さてと。またひとりだな。
まずは、来週の諸々のことをキャンセルです。基本的には「体力」とかの話じゃなくて「傷口」の話です。で、「傷口」を動かさないようにすればいいわけで、それって極論すれば「歩かなければ大丈夫」って話でもあるんだけど、まぁやめておきましょう。あちこちに連絡をとって、事後処理もして、さらに新たな案件も処理して。いやぁ、スマホひとつでこれだけのことができるんだ(^^)。
と、晩ごはんo(^^)o

とうとう、やっとの晩ごはんです。5日ぶりのごはんのお味は…。うまい!味噌汁。うまい!ほんとうに生き返ります。
さてと。
あとはケンミンショーを見て寝るだけです。

とりあえず快方へ

早朝の献血。気合が入ります。だって、これで今日も輸血があるかどうかが決まるわけですからね。
で、勝負のあとはごはんもなく延々とヒマ。ネットで遊んだり、ちょこっとペーパー見たり、テレビを見たり。髪の毛洗ってもらったのはうれしかったですねぇ。
そうこうするうちに、徳島からわざわざK野さんが来てくれました。まぁ、他愛ない話とか他愛ある話とか。
で、帰られると、再びヒマ。いや、ほんとうは原稿があるんだけど、とてもじゃないけど書く気がおこりません。ICUにいる間に一本書いて送ったけど、あれはまぁ、頭の中にある程度あったのと、ICUの中って、けっこうアドレナリンがでるみたいでファイトがあったんですよね。個室はダラダラです。ま、家に帰ってから書くことにします。たぶん落ちてるだろうけどね。
そうこうするうちに、朝の血液検査の結果発表。なんと、ヘモグロビンが14!ふだんよりも多い!まぁ、ヘモグロビン8だか9だかから、輸血を9アンプルした成果ですね。
夕方、ダメダメ先輩が顔を出してくれて、怒られました^^;;
夜になったら、再びやることがない。テレビを見ると…。うまそうなもん食べてるなぁ…。考えてみると、バラエティーって食べますよね。てことで、食べてないバラエティーを探して見たりして。
さて、10時になった。消灯時間はとっくに過ぎてます。この病院の最後の夜です。楽しむわけじゃないけど、明日の決戦(笑)に向けて、体力回復しなきゃ。

振り返りとか

昨日、ICU内の個室的なというか隔離的なというか、そんなところに入れてもらいました。まぁ、ICUは夜がにぎやかなんで、寝させてあげようという配慮みたいです。でも、病院って、夜は寝にくいみたいです。わたしだけじゃなくて、他の人も昼間寝て夜活動されてる感じです。
で、昼前に一般病棟に移動。ようやくネット環境解禁です(笑)。
で、機内モードをオフにした瞬間、えらい勢いでメールがなだれ込んできました。もちろん、仕事関連のものもありますが、ほとんどはどこかで事態を知って心配のメールでした。「生きていてくれてよかった」とか「まだ死なれたら困る」とか「まだまだ聞きたい話がある」とか、なんか、とてもうれしくなるメールばかりで、「あ、生きてる意味があったんだ」って、あらためて思いました。

それにしてもおなかへった。

午後、パートナーが来てくれました。がんばって車で来たとか。「五条通に行こうと思うのに、ナビが西へ西へと誘導する」って怒ってましたが、そりゃ西へ誘導するわな。西にあるもん(笑)。

それにしても、今日も輸血です。なんでも、搬送された時は貧血が8くらいかな。それが赤いの280mlを3本と白黄色いのわよ240mlを3本入れて、9まではあがったとか。これを11くらいにしたいとかで、赤いのを3本追加らしいです。
しかし、見れば見るほど「赤いのと白いの」って「レバーとミノ」で、それはすなわち「おたふくの洋食」なわけです。なので、看護師さんに「赤いのがレバーで白いのがミノですね」って言ってみたんですけど、スルーされました。

それにしても、おなかへった。

夕方、K藤くんが見舞いに来てくれました。
K藤くんはあの時一緒に車に乗っていて、救急車に同乗してくれた人です。で、いろいろあの1時間半くらいのことを振り返りました。
まずは、お土産屋さんでの出血はハンパなかったとか。もう一台いたRぽたんたちの車のウィンドウに手をついて「出血してるねん」とか言ってる時に、すでにズボンのすそから出てたとか。そう言えば、下着を変えた時、下着はメッチャ重くなってましたわ。
で、Yーこちゃん*1に運転してもらって「なんしか京都まで」って動きはじめたのですが、あの時救急車を呼ぶか救急病院に行けばよかったなと。でも、実はその直前にお土産屋さんに救急車がいたので、なんか呼びにくかったんですよね(笑)。
で、車が動きはじめてしばらくは出血は止まってました。ところがどんどん出てくる。しかも、京都縦貫自動車道は渋滞。自動車道って、一回乗ってしまうとどうしようもない&基本的には「何もない場所」を走っているってことで、「先へ進むか、救急車を呼ぶか」の判断がつきにくいんですよね。で、もう少しで町があるというところで渋滞に引っかかって救急車を呼ぶ決断をしました。
119「お名前は?」
い「いつきです」
119「お年と性別は?」
い「えーと、だいたいいちおう女です(笑)」
119「ご本人さんは意識はしっかりしておられますか?」
い「本人です(笑)」
みたいなやりとりをして、いったん電話を切って、非常駐車帯に車を停めてもらい、再度119して現在地を伝えてひといきついて、腰のあたりの出血見た瞬間、頭の中にこだましたのが
「なんじゃこりゃぁあ!!」
でした。実は出血が止まらないので車のシートを保護するためにYーこちゃんからレジャーシートを借りていたのですが、そこに血が溜まって「血の海」になってました。次の瞬間、血の気が引いてブラックアウトしていくのがわかりました。「ちくしょう!気が遠くなる!」とか言いながら抗っていたのですが、その甲斐もなく寝ちゃいました。
で、そこからが車内がたいへんだったとか。Yーこちゃんは友だちに電話して「どうしたらいい?」「脈を測れ」「脈がない!」「キャー」みたいな。それを聞いたYーこちゃんのふたりの子どもも「キャー」。で、ひとりK藤くんは冷静みたいな。
やがて救急隊が到着したあたりから記憶がもどっています。
ストレッチャーに載せられて「これでなんとかなる」って思いました。で、ここからが問診の開始です。
救「お名前は」
い「いつきです」
救「生年月日は?」
い「19○○年3月9日です」
一方、K藤くんは
救「この人の住所書いてもらえますか?」
って言われて免許証を探していたみたいですが、ちょうどその時
い「あ!性別は女ってことにしといてください」
って念押しをしたところで、K藤くん、この言葉を聞いた瞬間「この人は大丈夫だ」って確信したとか。
あとは病院に運ばれて、検査→処置なので、特に何もないかと。そうそう。K藤くんやRぽたんたちが車を片づけてくれました。

ステップとかの血痕が「殺人未遂現場の証拠隠滅感」満載です。でも、ほんとにありがと。
なんでも、帰りにみんなで「いつきさん、そのままICUに2週間くらい放り込んでおいてほしいね」って話してたらしいですが、なんとなく「なるほどな」と。
てことで、わたしが無事であることをみんなに伝えるための記念撮影。
まずは、今だからできる、白目むいてるマネ

続いて、血中酸素を測る機械に噛まれてるマネ

看護師さんにあきれられました。
てことで、K藤さんは帰られて、ひとり。

それにしても、おなかへった。

やることがないので、とりあえずみんなが「死ぬやん」と言っていた「出血性ショック」について調べてみると…。
ふむふむ。わたしの体重は56kgとして、血液量は約4.5リットル。あの時、救急隊の人が「1リットルくらい出てます」って言ってたから22%の出血量。ふむ。あぶないじゃん。てか、あそこで「もう少しで京都」とか言ってたら死んでた?
ま、なんしか生きてたわ。
さてと。寝ましょう。

それにしても、おなかへった。

*1:クロ現出演者

ICUな一日

もちろんICUといっても「国際基督教大学」ではなく「集中治療室」です。いや、単に空き病室がなくてそこに放り込まれたと自分では思ってますが、実際には救急車で搬送された時はヤバかったみたいです。なんか、血圧の最低値が70だか80だかで、「出血性ショック」とか言われました。簡単に言うと、その状態が続くと死んじゃうとか。
まぁ、救急車を呼んだところまではけっこうしっかりしてましたが、救急車を待つ間にブラックアウトして気を失いましたから。でもそりゃ、血の海を見たらそうなりますわな(笑)。
で、ICUで輸血三昧な一日です。たぶん、合計1.5リットルくらいかな。18時間くらいかかります。ま、救急隊の人は「1リットルくらい出たかも」って言ってましたから、その前を考えるとそんなもんでしょう。
にしても、身体が安定してくるとヒマです。特にICUではヒマです。ネットも使えないし、テレビもない。面会もほとんど不可です。もちろん「相部屋」ですが、みなさん生死の境でこちら側にようやく踏みとどまっておられる感じで、わたしみたいな元気な人はまったくおられません。なので、しゃべり相手は看護師さんだけなのですが、みなさんお忙しい。
さて、どうするか…。
「すみません、スマホ機内モードにするんで使わせてください」
てことで、原稿書きです。あとは、たまたまリュックの中に入っていた論文読みですか。こんな時、「とりあえず入れておく」というえーかげんな性格が幸いします。
てきとうにウトウトしたりしながら、ひたすら横になります。
んー。
まぁ、あれだな。結局こういう時間がどのみち必要だったということですね。
にしても、明日からのスケジュールがすべて飛んだな。どこまで飛ぶんだろ…。

トラブル

さてと。帰りましょう。
車で近くの魚屋に寄り、土産を買いついでにトイレに行った時、突然ボタボタと血が落ちました。あれ?傷口が開いた?
あとはえらい出血です。
そこにたまたま通りかかったRぽたんたち。いろいろ世話になりました。
やがて他の人に車を運転してもらいながら帰りはじめたのですが、出血は止まりません。しかたない。救急車だな。
救急車を待つ間、ひょいと股間を見ると、血の海です。これはやばい、貧血です。
てことで、キャンプの次は病院泊まりです。
みんな、心配そうに駆けつけてくれました。それどころか、パートナーばかりか、連絡が入ったためか、遠方からYさんまで来てくれました。
ほんとにめんぼくない。ちょい無茶しすぎたな。

Rぽたん、すごい!

朝、確実な二日酔いです(笑)。
ま、いいです。
子どもたちがやはり海に行くというので、大人たちはつきそいです。いやぁ、今日もよく遊んでいます。結局、昼前まで延々と海遊びです。
まぁでも、わかります。
ふだん、水着で遊べない。もしも水着を着られたとしても、やはりそこに遠慮とか躊躇とか、あるいはまわりとの摩擦がある。それが、ここではない。だからこそ、もしかしたらひと夏分の海遊びをしてるのかな。
海から帰ってきて昼ごはん。と、Rぽたんがツツツとやってきて、参加者のうちのひとりが抱えているしんどさを教えてくれました。
「実はな、あの子がどうしたいかわからんねん」
いや、わかってるんです。でも、その子、ものすごくいい子なんです。だから、親に面倒をかけまい。ガッコに面倒をかけまいって、我慢しちゃうんです。でもね。トランスはそれではできない。どこかで主張しなくちゃ、トランスはできないんです。だから、やりたいことを、その子が自分自身の言葉で伝えてくれないとアカンのです。「ものわかりのいい、ええ子」ではアカンのです。
Kうさんと「どうしたものかなぁ」とぼやいていると…。
やがて、Rぽたんがなにやらはじめました。お!メイクか。なるほど、最後にみんなで記念写真を撮ろうって、これのことか。さらに、自分が持ってきたスカートを貸します。うわ!似合ってる。すらりとした足と高い腰が、すごくスタイリッシュです。みんな歓声をあげました。そして、その子のうれしそうな顔。
記念写真を撮るときは、先輩のお姉さんたちが「撮られ方」の指南をします。照れながらも出てくる笑顔のかわいいこと。
そしてとうとう「この服で帰りたい」と主張をしてくれました。やった!
これが必要だったんです。
もう、あまりにもうれしくて、思わず涙が出ちゃいました。
そんなふうにして、初の試みのキャンプも終了。
来年もやろう。もっとたくさんでやろう。

初の試み・トランスジェンダー生徒交流会夏のキャンプ

朝、一本のメールで目が覚めました。
「山陰線、動いてないけどどうしましょう」
え?台風は過ぎたんと違うん?
どうやら、山陰線だけじゃなく、JRはほとんど壊滅状態らしいです。今日は舞鶴なのに、どうする?
とにかく、各地と連絡をとりあって、出席確認と交通機関の確認をして、なんとかやれそうな感じになってきました。
てことで、三々五々参加者をピックアップしながら、キャンプの場所に向かいます。
到着したら、KうさんとO田さんは働きはじめます。えらいなぁ。わたしはもちろんビールです。
そうこうするうちに、子どもたちは海に行きたいといいはじめました。そりゃそうでしょう。てことで、今回は記録係をやるつもりのわたしは一緒に海へ。
いやぁ、みんなよく遊びます。延々と海で遊んでます。大人は頭の数を数えながら、ダラダラと話。親は親でいろんな悩みを抱えているんですよね。いくら「保護者はサポート外」とはいえ、やっぱり放ってはおけないので、子どもたちの姿を見ながら、フンフンと話を聞きます。
で、夕方になったので、合宿場所へ。
子どもたちはシャワーを浴びて、テントに潜り込んでなにやらみんなでキャーキャー遊んでます。
そうこうするうちに、焼肉のはじまりです。とりあえず、子どもたちが遊んでるスキに、大人はサクッと肉を食べます。やかて大人が肉を食べてるのに気づいた子どもたちが肉をぱくつきはじめました。
あとは、飲めや食べろや、そうこうするうちに花火もあって、いやぁ、楽しいキャンプの夜です。