11月ぐらいだったかに、京都府中部のある街の学校にMtFの高校生がいるという情報を聞きつけました。で、会いに行ってきました。
まずは、対面…。まぁ、一目見て「がんばってるね!」という感じ。安心しました。
で、いろいろ今後の話とかしていたんですけど、たくましいわ…。そりゃそうです。たったひとりで自分の道を切り開いてきているんだから、たくましくて当たり前です。
この子、「通販でいいからホルモンをしたい」という希望を持っています。「かまへんのちゃう?」というのがわたしの答え。それと一緒に伝えたことは、「立ち止まったり引き返したりできる勇気を持たなくちゃいけないよ」ということ。これは、なによりわたしが必要としていることです。それから「常に第3者のチェックがもらえる状態をつくらなくちゃいけないよ」ということ。これは、たくさんの仲間に「見守ってもらっている」という、わたしの実感から出てきたことです。そうそう、第3者のチェックには「医者」という存在も含まれていますね。体調のチェックも必要ですから。
「死んでもいいからトランスしたい」という人もいるかもしれない。でも、トランスの目的は「よりよく生きる」ためにやるんだと、わたしは思っています。だから、体と対話をしながらやっていく必要があると思っています。でも、つい暴走してしまいそうになる*1。その時、自分のまわりに仲間や医者がどれだけいるかというのは、案外勝負のわかれ道かもしれないなぁと思います。
てな話をダラダラとしていたら、あっという間に5時過ぎ。まぁ相手は高校生。帰らなくっちゃね。
いくつか印象に残ったこと。
「いままで話を聞いてくれた人は、みんな過去の話ばっかり聞いてた。聞くときは『かわいそうに、つらかったんだねぇ』という態度が、ありありとわかった。でも、『別にかわいそうちゃうし』と思ってた。過去の話なんていい。これからどうするかについてアドバイスをしてほしかった。話をする前はいつきさんも同じかなと思っていたけど、いきなり『進路は?』みたいな話だった」
なるほどなぁ…。
「学校の先生やから、固い人かなぁと思っていた。メールで顔文字めっちゃ入れるんやけど、入れたらアカンかなぁと思って固い文章を書いた。そしたら、返ってきた返事が『ホイ』やった。『ホイかよ〜』と思った」
なるほどなぁ…。
「(『男風呂に入ったらスター』という話をうけて)ほんなら、手術しても男風呂入ろうかな。肩に手ぬぐいパーンと乗っけて。で、『見るのはいいけどね、ここからあとはお金をちょうだい』って言ったろかぁ(笑)」
なるほどなぁ…。
頼もしいなぁ。
ほんと、頼もしいですね。
こういう子、「病気」じゃないと思います。
よいお歳を。
「病気」と言っても、いろいろですからね。^^