2枚目の魔物

あまりにも最近ダラダラしていたので、ツケが回ってきました。なにせ、明日から授業。試験後の最初の授業は恒例の「テスト返し」をしなくちゃ、しまりません。ここでの、阿鼻叫喚の教室の姿(笑)に、「あぁ、教員やっているなぁ」という充実感が(笑)。
てか、ここで阿鼻叫喚というか、悲喜こもごもというか、こういうのがなかったら、それは学習集団としてアカンやろうと思うのですよ。だって、やっぱそれなりに「やった」という自負があるからこそ、「どうかな」という期待があるわけで、その期待に添った点数が出た時は大いに喜んだらいいし、その期待に添わない時には大いに悲しんだらいいわけです。
かつて担任した子で、とことん数学が苦手な子がいて、完全に投げていたんですよね。で、学校すらも投げていた。まぁ、やんちゃをしていました。この子が、文化祭のとりくみで新しい人間関係ができて、その中で立ち直っていった。で、勉強もしはじめた。でも、結果が出ないんですよね。で、何回目かのテストのあと、「あれだけやったのに」と悔し涙を出しているのを見て、感動したことがあります。今時、たかが数学のテストの点数で悔し涙を出す子、いませんもん。それだけのことを、この子はやってきたんだなぁと思いました。今でも折にふれて、その子のことをクラスで話します。忘れられない生徒のうちの1人です。
ていうのはおいといて…。
「ツケ」というのはもちろん採点です。つくるのに比べて、採点のなんと面倒なことよ。てか、採点するのが好きな教員がいたら、会ってみたい気がします。でも、まぁ数学の採点なんて楽なもんといえば言えます。なにしろ、ちょっと難しいテストを出すと、○つけじゃなくて、×つけになるし(笑)。
で、無事採点が終わって、同僚の数学教員と話をしていました。
1年生の数学って、週5時間あります。これだけの内容を、わずか50分のテストに出せるわけがないということで、かつては90分テストをやっていたんですけど、最近は生徒が持たないということで、50分にしています。でも、それなりの範囲があるので、どうしても2枚になってしまう。つまり、「全範囲を出して、いずれかのところで点数をとってもらう」ために2枚にしているんです。
ところが、生徒たちはそうは感じないみたいです。「2枚目は難しい」。こう思っているみたいです。生徒によっては、「今度のテスト、2枚目捨てたし!」という生徒もいるとか。いや、そういうことじゃないんですけど…。
でも、採点をしていると、やっぱりわかるんです。1枚目、好調にやってきた子が、2枚目になるとがくんと点数が落ちます。「あれ?これ、こないだやったやん」「補習でやったやん」「これ、基本問題やで」という問題が解けない。なんか、すごく混乱しているのが答案用紙から伝わってきます。ということで、1枚目の配点を高くすると平均点は上がるし、2枚目を高くすると平均点は下がります。これ、たぶん問題の配列を変えても、同じ現象が起こるんじゃないかと思います。

てことで、今日わかったこと。「2枚目には魔物が住んでいるらしい…」