やっぱり今日も声が出ません。でも、今日〜明日、三重で「差別禁止法制定を求める市民活動委員会」なるものの合宿があるので、移動しなくちゃなりません。まぁ、たぶん難しいことを言いあう会議なんで、わたしは黙って参加ということになるでしょう(笑)。
で、新幹線→近鉄と乗り継いで、会場へ。
さっそく会議のはじまりです。
「差別禁止法」をめぐる情勢とか、そこへ至るロードマップとか、いろんな話が出てきて、なかなか勉強になります。まぁ方法論としてはわたしのとる方法とはまったく違うわけですが、「知る」ことは大切ですね。
にしても、4時間ノンストップの会議はさすがに疲れました。
カテゴリー: 趣味
ミルトン・ダイヤモンド講演会実況中継
今日はミルトン・ダイヤモンドの講演会。
実は、教科の宴会があったのですが、しかもその幹事だったのですが、やはりこちらを優先してしまいました。
会場に入ってしばらくしたらT野さん@毎日新聞が登場。さらに、jaseのM橋さんも登場。なんか、役者がそろってきた感じです。そうこうするうちに、ミルトン・ダイヤモンドさんが登場。ふとこちらを見られて、わたしを見て
「やぁ。来たかい」
みたいな表情になりました。で、あいさつして、さらにがっちりと握手しちゃいました。そうか、ダイヤモンドさん、一年以上前のことなのに覚えてくれていたんだ。
で、いよいよはじまるという時、なんとなく、ふと「つだるか…」という気持ちになりました。てことで、つだったデータを掲載します。
あ、樹村さんから「速報性はないものはしないほうがいい」という指摘ももらったので、今後はどうするか考えます。
てことで、ミスタイプやおいつけなかったところ、さらには写真なんかがいっぱいあったので伝わらないところなんかもあるけど、そのまま掲載開始!長いです…。
ミルトン・ダイヤモンド講演会、はたしてつだれるか?
男・女と言わずに育てた子どもたち
すべての可能性を持つ子どもに育てようと親は決心した
ダイヤモンドの家族の写真・男は男、女は女と育てた。普通はそうだ。
5歳の子ども。she is a boy。男と主張している。もちろん親は女の子として育てた。
5歳の男の子の写真。わたしは女の子だと主張。
タイのニューハーフ美人コンテストの写真。
オーストラリアのカンファレンスの写真。みんな女性だけど、男性として生きることを決心した人。
ジェンダーにおいてどう表現されるかが重要。軍服を着ている大統領。自分は強いと主張するため。
女性の服を着せたらどうなる?アイコラ。
チャールズのアイコラ(笑)。
どうすれば男の子に育ち、どうすれば女の子に育つのか?それはDNAの問題?生まれか育ちか?それに答えるためにはエビデンスが必要。
はじめの実験はずっと昔。動物を去勢するとおとなしくなって、まるで女のようになる。ひとつの実験と言ってもいいかも。
人間のカストレーション。
1849年。雄の鶏の精巣をとるとメスのようになった。外面的に変わっただけではなく、行動も変わった。
1940年。モルモット。メスの卵巣をとってオスにつけた。オスの精巣をメスにつけた。その結果、行動に大きな変化があった。雄は雌のように、雌は雄のように行動した。
どのようにジェンダーが発達していくのかについてはいろいろな考え方がある。だから、動物実験をしてきた。
フロイトが信じたのは生まれ=DNA
スキナーは、すべてふたつのものの反応で決まると言った。
シェルトンも、あるものとあるものの反応で決まると言った。
このグループの実験は最も重要な実験。1959年。モルモット。妊娠期間が長い。妊娠期間中に色々触れる。
妊娠中のモルモットに男性ホルモンを打った。生まれた子どもはどういう行動をとるか。オスは違いはなかった。メスはメスとして生まれたが、行動を見るとオスのような行動をとった。
つまり、精巣が重要な役割をしている。つまり、男性ホルモンが重要な役割をしている。
この女性の研究者は幼児の研究をしている。子どもは2歳で自分の性別をわかっている。
ジョン・マネーの結論として、男性として育てると、女性として育てると、それを受け入れるとした。
言い換えれば、誕生の時点で性は分化されていない。ニュートラルであるという結論。彼はここで誤解をしている。人間は柔軟性を持っている。
つまり、男らしさや女らしさは育て方で決まるとした。
あるケースをあげて、これは証明されたものと主張している。そのケースは、男の子の一卵性双生児。片方の子どもが包茎手術をした時にトラブルがあって、ペニスをなくした。
マネーは、事故に遭った子を女の子として育てなさいと言った。
これをあらわした本がポピュラーになった。
研究の結果4つのことにたどり着いた。個人は生まれた時には性的にはニュートラルである。ふたつめは、健全なジェンダーの発達は外性器の外見によって決まる。みっつめは、ジェンダーを割り当てられたら決して疑いを挟むな。よっつめは2〜3歳を過ぎたらジェンダーに変更をかけるな。
マネーの説によると、家族のロールモデルなどによってジェンダーはつくられていく。なので、子どもが学校で学ぶことも重要。
ダイヤモンドは「あまりにも単純化した考え方」と考えている。ピンクルームに入れると女に、ブルールームに入れると男に育つのか(笑)
ダイヤモンドは基本的に生まれた時に(ジェンダーアイデンティティは)決まっていると考える。最後は変わらないが、過程が違う。
ジョンとジョアン。赤ちゃん時代。子ども時代の写真。ひとりは女の子として、一人は男の子として育てられた。13歳の写真。女の子は座っている。胸が大きくなりはじめているので写真に写されたくない(エストロゲン投与の結果)。
14歳の写真。女の子として育てられた子は「男として生きていく。そうでないと自殺する」と言った。ここではじめていきさつを説明した。そして、男の子として生活はじめた。25歳の時に女性と結婚。養子を迎えた。
デビットに「自分がやったことはどう思った」とたずねた。すると、「女の子が持つものに興味はなかった」と答えた。
2004年に「彼」は自殺した。自殺の前ぐらいにとても落ち込んでいたので「なぜなの?」と聞いたら、「女の子として育てられた時孤独な思いをした。つらい思いをした」と答えた。
例えば学校に通っている頃、予測するような行動をしないのでいじめられた。
最初の5歳の二人の写真。なにがおこったか。このふたりも単にいじめられただけではなく、社会的にいろいろな影響を受けた。社会というものは残酷なもの。後ろで噂話をする。
他のタイプのエビデンス。
双子の間での同性愛についての研究。
双子のうちの一人が同性愛であれば、もう一人も同性愛。今言ったことが起こるのは男性の双子に多い。そして、一卵性に多い。
双子の別のケース。インターセックスの子(男の子)。双子で生まれた。生まれた時に誤診があった。誤診の結果、「がんになるかもしれないから精巣を取り除く」となった。
はじめの実験を思い出していただきたいが、精巣を取り除いたらどうなった?人間もどうなった?
彼らの家族の写真(ぐちゃぐちゃになっている)。女性の水着を着ているが、それがイヤだから消した。女性の水着の写真。顔を切り取った。
なぜこういうことをしたのか?はじめに誤診があった。精巣を取り除いたが、ひとりはふたつとも取り除いた。もう片方はひとつだけ取り除いた。ふたりとも女性として育てられた。どちらがひとつ取り除かれた人?ひとつだけの子は男性ホルモンの影響を受けている。
精巣がひとつの超されたために、自分は男の子。女の子に見られたくないと言うことで、こういう行動に出た。もうひとりは少女であることに満足している。
いまは男と女のきょうだいとして仲良くしている。
「結合双子」外性器がひとつ。ペニスがあるところを男子、ないほうを女子とした。しかし、ふたりとも「男の子として生きていきたい」と言った。
家系図。4人の子どもがいて、もうひとつの家族にも4人の子ども。それぞれの子どもが結婚して二人の子どもができた。それぞれ異なるところで育てられたが、両方ともトランスセクシュアルだった。母型のおじさんもトランスセクシュアルだった。
なんかきちんとかけているのか自信がない。
トランスセクシュアルはいい例。クリスティーヌ・ヨルゲンセンの写真。兵士時代の写真。その後の写真。
タイのキックボクサー。女性になった。
ニュージーランドの議員さん。トランスセクシュアル。トンガ・サモア・ハワイ。分化が許す限りはトランスセクシュアルはそれぞれの表現をする。ヒジュラ。レディボーイ。韓国、日本。
トランスセクシュアルであることに深くむすびついた遺伝子も発見されている。
人口の1.5%は別に性になりたいと思っている。男性の3%は女装もしたい。というデータがある。
聴覚に関する調査。きき目。きき耳の傾向。男性のトランスセクシュアルは女性的なききみみの使い方をするといわれている。
そのようなスタディーがたくさん出ている。
インターセックスは男性:女性の両方の特徴を備えている。そのように生まれた。
男性も女性も「ここ」から分化していく。はじめは一緒。妊娠中に男性ホルモンの影響で(男性に)文化史、ペニスになる。左側が女性の分化の過程。申し上げたいのは、同じものからスタートしている。
しかし、生物なので、いろんな組み合わせが考えられる。分化のしかたでいろんなパターンが考えられる。
インターセックスの子どもの写真。男の子だけど、ある酵素が欠けているから、外性器を作れなかった。なので男の子の外性器がない。思春期になって酵素が出はじめると、外性器が成長しはじめる。
文化によって許されず、男だけど女性として育てられることもある(インターセックス)。彼は「次の世では男性としていきたい」(姿は女性)
右側の男性。小さい時は「生きたい性」を許されなかった。男性に見える写真。XX w/CAH
性器の形から男性として育てられた。たくさんの男性ホルモンが出ている。そのために「彼女」のクリトリスは大きく見える。
18歳、美人コンテストで優勝した。いまは「男性」として生きることを選んだ。女性として育てられたにもかかわらず、そういう決断をした。
彼女の場合は「インターセックスであることを誇りに思っている」(写真)他の写真。47XXY。
彼はオーストラリア政府と闘っている。
よく質問されるが、このような状態は人だけに起こるのか?動物にも起こるのか?
同性愛は動物でも普通。
動物は誰がオスで誰がメスかわかっている。この鹿は普通の鹿。メスはこう見える。出生時に去勢するとメスのように見える。ただし、生まれた時に去勢をしてもオスの行動もする。マウンティングをする。動物も、去勢されても「自分は男」とわかっている。
「個人は生まれた時にすでにバイアスがかかっている」と考えている。マネーと反対。
トランスセクシュアルの例でもわかるように、自分がどの成果わかっている。健全な性の発達は外性器によって決まるものではない。
「疑い」はアドバンテージとして働く。
ちゃんと情報を伝えた後でジェンダーの転換を許せ。
つまり、主要な性器は足と足の間ではなく、耳と耳の間にある。
どの社会においても、ある時には性に対してオープン。
いろんな法律があって、社会をまとめていこうとする。しかしそれはコントロールしたいということ。ジェンダーに対してフリーであることを、社会はよしとしない。western austrariaはmale,female intersex others。という性別欄。
ジェンダーは大部分は生まれもったものであるが、環境の影響を大きく受ける。生物学的なところでバイアスがかかり、育てられるところで藩王しあう。
nature loves variety society hates it
maholo and aloha
質疑応答開始
Q、遺伝子はほんとうにあるんですか?
A、トランスセクシュアルに特異的な遺伝子が見つかった。でも、トランスセクシュアルがその遺伝子をもっているかというと、そういうわけではない。まだしっかりと決定はしていないが、とりあえずみつかった。遺伝子のある場所がトランスに特異的。でも、それをもっていないトランスもいる。
じゃぁ、その特異点をもっている人が全部トランスかというと、そういうわけでもない。すべてのジーンの調査はされている。ひょっとしたら、もっと出てくるかもしれない。
Q さらに問いはある。それがトランスに顕著に見られるというが、ない人もいる。医療の現場にそれが持ちこまれると「健全」と「不健全」にわけられる。医療と権力の問題をどう考えるか?
A 今危惧されたことが別の分野で起こっている。そういうカテゴリーわけをするのはどういう政治的な意図があるのか。DSM(いま
4版)だが、トランスセクシュアルは精神的な疾患とされているが、第5版では「精神的な問題がある」というのを消そうとしている。こういうような決定は変更がかけられる。
東さんの補足。「遺伝子はあるかもしれないという可能性が見つかった」ということ。
Q 男性ホルモンの影響で6週間から10週間で分化されるというのはわかっているが、それ以降投与されても男性的な行動をとるのか?
A 誰もやったことがない。人にやることはまずない。モルモットの実験だけ。男性ホルモンを足した。オスの方はペニスがとても大きかった。モンキーなんかで低い投与量でやると、低いから外性器の変化はあまりないが、頭の方は影響を受けているのではないか?
CAH、特にメスの方が男性的になる。
CAHのこと?外性器が男性的にならないような治療が行われている。
CAHをふせぐ治療をすることによって女性の赤ちゃんの外性器の変化を止められるようになるが、脳の変化は変えられない。
Q 女性ホルモンの影響は?
A 女性ホルモンを投与しようという実験はあったが、胎児にはよくない。たいていの場合、中絶にいたる。女性ホルモンの効果の方が100倍強い。問題がある。
DES SONSというグループ(1950〜60・妊娠中のお母さんに女性ホルモンを投与する)
これは流産に至ったことが多い。中絶にならなくても、その影響かどうかわからないがトランスセクシュアルになる可能性が高い。さきほど政治的なとおっしゃいましたが、ある日めざめてトランスになろうと思ったのではなくて、ある人たちはそう主張しているだけのこと。
Q トランスは多様性なのに
A 医療は間違いがないようにしたい。国によってSOCがある。イギリスでは思春期を越えなければトランスの性転換を許していない。オランダは思春期の時に(早めに)はじめる。アメリカでは思春期を防ぐためにホルモンを与える。
なぜそういうことをするかというと、子どもがどちらに進みたいかを考える時間を与えたい。思春期を防ぐということは、女性の場合は胸や月経を押さえる。男の子の場合はひげや骨格を防ぐことになる。
いまアメリカのSOCでは16歳まではホルモンは×。18歳までは手術しない。思春期をとめる選択しに至ったのは、あまりに早くに変えてしまう。その後また変わることがある。できるだけ時間をちゃんと与えてしっかり決めた後でホルモンを与えてはどうかというのが、アメリカのひとつの考え。
慎重であるべきだという考えは正しいと思っている。われわれはまだ学習曲線の植えにある。わたしがおすすめしているのは、どういう経過をたどったかと言うことを公の記録として残していくことが重要だと思う。
hawaii.edu/PCSS
Q スポーツとセクシュアルマイノリティ。反対の性別の人。アンドロゲンの量だけでその人の性別を決める方向を打ち出した。それは妥当か?
A 一番重要なのは、お母さんの子宮の中にある時が問題なので、そういうものをはかっても判断基準にはならない。それはよく聞かれるが、同じことは野球の世界でもある。ステロイドのこと。疑わしい人には米印がつく。薬の反応の有無。
補足 トランスのFTMは問題はないがMTFが問題。オリンピックに出るのは不可能だろう。さっきの話はセメンヤさんのあとステートメントが出た。競技は男女別。その別の根拠は性染色体でやっていたが、それではわけられないので、アンドロゲンで決める。普段の生活は関係ない。
これは去年の5月に出た方針(決定ではない?)
Q インターセックスについて。日本では小児科が中心。性別の決定をどうしていくかに力を入れている。なるべく早くにより正確に診断をして性別を決めて、必要に応じて手術をしていくという方向。ダイヤモンドさんはどう考えるか?諸外国では?
A 「なるべく早い時期に」はベストだと思う。どういうふうにやるのか?なんのためにやるのかは場所によって違う。
ひとつめは、子どもの状況がどうであるか。ちゃんとコンディションを見た植えで、振り分けるのがいいかと思う。しかし、けっして手術はするな。というのは、子どもの外性器が曖昧である時に、医者は自分が考えるノーマルなものに変えようとする。
問題は、子どもに対して外科手術をした。しかし、10年後に「別の性にしたい」と言ったらどうするのか。外科手術の前に、子どもがどちらを選ぶか誰もわからない。だから手術をするな。日本であれアメリカであれ、親はどちらかというと男を望む。
しかし、そういう決定権は親にあるわけではない。その決定権は当事者が持っていると考える。聞いていただいてありがとうございます。いつも出てくる。
きのう医者に主張したこと。2006年、「インターセックス」と名前を変えよう。それまでは「半陰陽」とか「雌雄同体」。当事者たちは「インターセックスと呼ばれたい」「インターセックスの状態にあると呼ばれたい」。
「半陰陽」にはスティグマがあるので、変えましょうという話し合い。インターセックスの代わりに「DSD」と呼びましょう。「disorder sex development。disorderはたくさん意味がある。ひとつの意味は「ちょっと調子が悪い」。
しかし、医療の世界では「何かの障碍によって変えることができる」という意味で使っている。いろんな帰られることがたくさんあっても、ひょっとしたら変えたくないことがあるかもしれない。わたしがバスケットをしようと思うと「身長が少ない障碍」になってしまう(笑)。
どんな親御さんも自分の子どもに障害があってほしくない。だれでも自分が障害があるとは思いたくない。そこで、disorderではなくdifference(違い)「性的な発育において違いがある」にしよう。difference sex development。
GID。gender identity disorderとかgender identity dyspholia。多くのTSはdisorderを拒絶している。違った言葉を提案するとしたら、gender varient。
なぜなら、政治的:感情的な「烙印」というイメージがあったから。
Q 自然と社会の影響でジェンダーアイデンティティの特徴を決めると聞いたが、本能はどこまで影響を与えるのか。「女性のショッピングが好きなのは本能」とあった(笑)。数学の能力が脳の違いetc.実はそれも社会的につくられたということも聞いた。
女性の脳、男性の脳がなにを意味するのかわからない。性格や能力の問題?好みまで含む?
A 女性・男性はひとつのことで決まるわけではない。たくさんのことで決まる。それも各個人でバイアスがかかる。たしかに大部分の女性はショッピングが好きでしょう。でも、男性の中にもショッピングが好きな人もいる。ショッピングひとつとっても、全体的な割合と個人の好み
久しぶりの補習
わたしはかつてずっと毎週補習をしていました。ところが、出張が増えてくるに従って、放課後の余裕がなくなり、それでもなんとかやっていけたので、
「まぁええか」
と、ここ10年ぐらいやらなくなりました。
でも、補習はおもしろい。なにがおもしろいかというと、補習の時間の距離感は、授業の時とはまったく違います。子どもたちが剥き身で来るので、わたしもハイテンションでいくことができます。この時間を共有するかしないかで、生徒たちとの人間関係はずいぶんと変わります。もちろん、補習に頼り切って普段の授業をおろそかにする可能性もあるのですが、そこはそれ、人間関係で乗り切るわけです。
ところで、今年担当しているクラス、ほんとうに危ない子が顕在化してきました。
実は2学期の期末試験は折り返し点なんですね。ここで浮上する子はなんとかなる。でも、ここでさらに落ち込む子はほんとうに危ない。今年はそういう子がいます。なので、ここは一発「伝家の宝刀」をふるってやろうかと。
授業中の会話。
い「いやな、最近忙しくなって、ずっと補習せえへんかったんや。そやけど、3学期はやるで!」
S「ほな、ヒマになったんか?」
い「いや、まぁ忙しいのは忙しいけどな」
S「ほなやらんでええで!」
い「うるさいわい!いつきちゃんの出血大サービスや」
てことで、久しぶりの補習。
わたしの補習では、わたしは一切教えません。自分でやるか、友だちに教えてもらうか。ヒントはあちこちにちりばめてあります。とにかく自分の力で問題をやりきる。出題は10問もありません。それを全問正解したら帰れます。全問解いたところでチェックをしに来ます。間違いがあったら、ヒントだけ出して突っ返します。そこを訂正してきて全問○になったら合格マークを書いて終了。早い子で10分もかかりません。
大切なのは、長い補習を一回するより、短い補習を毎週やること。
今日も15分ほどで全員が終わりました。
さぁ、3学期のこのクラス、どうなるかな?
なんでこの人たちと会ってるんだろう…
夜は京都駅近くで、某えらい人たち(笑)と懇談。なんでもセクマイの状況についてリサーチしているところだとか。
わたしは
「いわゆる運動はしていません」
と言ったのですが
「そういう人の話が聞きたい」
と、えらい誤解した答えが返ってきたので、かなり心配していたのですが、さすがに下調べをしてこられたみたいで、わたしが「運動」はしてないけど「宴会」はしていることはご存じでした。
それにしても、セクマイの話は全体の1/3で、半分くらいが部落問題ってどうよ。もちろん残りは在日外国人問題ね。
でもまぁ、そんなものでしょ。
1時間半ほど話をしてわかれたあと、ふと気づきました。カバンにTまちゃんからもらったミサンガをつけたままだったことを。まぁ旗幟鮮明でいいことだ(笑)。
某在日外国人教育関係の新年会?
朝起きると、惨憺たるものです。みんな初日から飛ばしすぎです。
で、わたしはいったん車を家に置きに帰って*1、すぐに会議の場所へ移動。今日は某在日外国人教育関係の会議です。
とりあえず、午前に1時間ほど打ちあわせ。その後昼食。当然ビールが出ます。
で、午後からが本番。ちなみに、会議最初の会議では、軽く呑みながらやる人も大目に見ることになっています。わたしも軽く焼酎をもらったのですが、某所から
「あぁ?また、呑んで、夕方からまた呑んで…明日も呑んで。
もー!怒ってるでぇぇえ」
というおしかりの言葉が飛んできたので、そのいっぱいで終了。
にしても、みなさんお酒強い。けっこう呑んでいるみたいですが、論旨はしっかりしています。ただ、話が長くなる。これがまずい。時間がどんどん過ぎていきます。もうね、早く東九条に帰りたいのに…。
最後はさすがにちょい切れ気味で会議に参加しましたとさ。
*1:モーチューが飲めなかったOπ
午前はのんびり、午後は…・雪と氷の世界(4日目)
午前はシニアの方はお休み。お孫さん二人の相手です。
ふたりの技術差はずいぶんあるけど、それをどう飽きさせないかは、やっぱり腕の見せどころ。でも、なかなかうまくいくことは少ないです。
これが数学だったら「上の子」にあわせることもありですが、スキーではそれはあり得ません。なぜなら、最優先すべきは「安全」だからです。だから、「下の子」にあわせながら「上の子」にも満足させるもの*1を考えなくちゃなりません。
なんしか基本的には急斜面を避けて、ふたりの共通の課題を見つけて、それを矯正するプログラムを考えます。まぁそんなこんなで午前のレッスンは終了。
午後は、スクールの子どもさんと一緒に滑りました。この子、中学一年生ですけど、さすがに地元の子です。うまい。でも、当然のことながら、スタッフと比べるとまだまだです。てか、同じだったら、立つ瀬がない。あちこち引っ張りまわして、けっこう楽しみました。なんと言っても、スピード感が(・∀・)イイ!!。
「ほら!ついておいで!」
と言って滑れるのは、やっぱりおもしろい。まぁ自分が楽しんじゃダメなんですけどね。
そんなこんなで午後のレッスンも終了。
その後滑ろうかと思ったけど、あまりにも寒いので、少し早めに引き上げです。
てことで、4日間の雪と氷の世界も今日で終了。さて、帰りますか。
*1:完璧には難しいかもしれないけど、「ふむ、よかったな」と思える程度の内容
シニア相手・雪と氷の世界(3日目)
朝、外は雪です。けっこう積もっています。昨日の夜はうっすら月が出ていたのに…。でも、今年は雪が少ないから助かります。が、レッスンをする側としては困ってしまいます。新雪、ましてや今日はシニア相手。メチャクチャ緊張します。とにかくすべてを「安全側」に振ることにします。
ちなみに、シニアと言っても上級者です。70を過ぎてもなおパラレルでどんどん滑ってこられます。姿勢もいい。わたしができることと言えば、シーズンはじめなので「思い出してもらうこと」と、「楽しく滑るためのガイド役」くらいのものです。
スタッフの仕事って、「技術を教えること」ではないと思います。たぶん「スキーの楽しさを伝えること」。その楽しさの根底はもちろん「上達すること」です。スクールに入る人は、誰だって
「うまくなりたい」
と思ってこられます。だから、それに答えるのは当然のこと。でも、それプラス、
「楽しい」
と思ってもらえることが大切だと思います。「自分ひとりだと行かないところ」に連れて行くこともそうだし、「こんな天気じゃ滑らない」という時に滑りに行くこともそう。あと、「安全にガイドする」ことも楽しさのうちのひとつだと思います。だって、「こわい」と思いながら滑るのと「この人の先導だったら安心」と思ってもらいながら滑るのでは、楽しさは格段に違いますからね。
ちなみに今日はお孫さん*1も一緒に滑りました。このふたりにも楽しんでもらわなくちゃなりません。かなり難しいテーマではありましたが、それでもなんとかこなして終了。ふぅ…。
レッスンの後はもちろんトレーニング。今日はどこに行こう…。そうだ!わたしが全山で一番好きな「あの斜面」に行こう。ここは圧雪車も入らず、リフトもかかっていないため、あまり人が来ません。当然のことながら「天然もん」のバーンです。今日ならまだ新雪が残っているでしょう。案の定、少し雪は重くなっているものの、新雪が残っています。3本ばっか楽しんで、あとは少し荒れ気味のフラットバーンを飛ばして終了。あ〜、おもしろかった。
スクールに帰ったら雪かきの手伝い。その後、お客さんが食事をしている間にお風呂。なぜか厨房を手伝わなくてすんだみたいで、ちょこっと仕事。
そして夕食。ここでまたまた驚きの発言が校長から飛び出します。
「この人、実は男じゃないんだよ」
言われた相手は、これまたここ10年ぐらい一緒に厨房で仕事をしている人です。
「えぇ?わけがわからない…」
まぁそうでしょう。わたしは笑う以外やることがありません(笑)。
それにしても、そうか。校長はそういうふうに認識してくれていたんだ。でも、去年はこんなことはなかったな。校長がわたしのことを知ったのは「○ートをつなごう」でたまたまわたしのことを見た時だから、かれこれ5年ほどかけて、少しずつ認識を変えていってくれたんだろうな。
なんか、うれしかった。こうやって、少しずつ居心地がいい場所が増えていく。
さて、厨房の手伝いをして、仕事を仕上げますか。
*1:と言っても、小学生と大学生。元気盛りです。
なぜか上級班・雪と氷の世界(2日目)
朝、吹雪いています。えらいこってす。リフトは動くんやろか。生徒の皆さんも出るのが嫌そうです。たしかにわたしもレッスンがなかったら出ないと思います。でも、こんな時にも「スキーをしなくちゃいけない」のがスタッフのいいところです。だって、せっかくスキーをしに来ているわけですからね。
幸いリフトも動きはじめたので、みなさんでスタート。どういうわけか、わたしは昨日の上級班の半分を任されてしまいました。
う〜ん、この人たち相手にわたしはなにをすればいいんだ?教えることなんてないですよ。とりあえずリフトに乗っている間に考えましょう。てことでトレーン→リフト。
まぁ、スキー操作を洗練させるための練習と、斜面変化に対応するための練習でもしますか。
てことで、午前はターン前半のバリエーション。午後はコブです(笑)。もちろん、ところどころに悪雪も入れちゃいます。
やっぱりスキーの醍醐味は「滑れるところを滑る」んじゃなくて「滑れるかどうかわからないところに突っ込む」ところだと思います。そして、そこを滑りきった時に、「自然」に対して「楽しませてくれてありがとう*1」という言葉が心の底からわき上がってきます。もちろんどんな技術でもそれは感じられるのですが、やはり天然もんの斜面を滑った時にそれをより強く感じるし、それを感じられるのが上級者でよかったと思える時なんですよね。やはり上級者の方にはそれを味わってもらわないと。
てことで、レッスン終了。その後はひとりでスタッフトレーニング。今日は明日に備えて基礎練習でもしますか。それにしても、急斜面のアイスバーンでやる横滑りの難しいこと(笑)*2。
今日は先輩スタッフはみんな帰ってしまったので、スタッフルームは「女子(笑)部屋」になりました。ちょこっと仕事をしたりしているうちに、爆睡です。
あぶれ・雪と氷の世界(1日目)
4時半起床。5時スタート。やがて到着したのは、いつもの「雪と氷の世界」です。今年は曇っています。山が見えません。残念。
到着したらいきなり
「遅い」
と校長から怒られてしまいました。すんません。
でも、おかげさまで午前中はレスト。午後から仕事です…。じゃなかった。上級班のアシスタントでした。
でも、他の人のレッスンを見る機会なんてそうそうあるもんじゃありません。これはラッキーです。技術習得のためのバリエーションや、ひとつひとつの技術指導の時の声かけの方法、トレーンを入れるタイミングなど、かなり勉強になりました。
終わってからはスタッフトレーニング。他の先輩たちは早めに上がりですが、わたしはもう少し滑りたいので居残りトレーニング。
帰ってきたら、ちょっとだけ厨房の手伝いをして、校長に連れられて晩ご飯を食べに行って。まぁこのあたりも定番化してきました。でも、ひとつだけびっくりしたのは、校長がお店の人に向かって、わたしのことをさして
「あのねぇさんは、もういっぱいぐらいビール飲むんじゃない?」
と言ったこと。へ?「ねぇさん…」。聞き間違い?とりあえず流しておきましょう。なにせ、ここではわたしは完全に男扱いですからねぇ。おそらく世界でここだけでしょう(笑)。
てことで、「ひとり混浴状態」を経て、スタッフルーム(男部屋)で就寝。まぁ25年ぐらいのつきあいですから、別にいいんですけどね。
LL2日目
案の定、会場に到着したのは集合時間ギリギリです。きのう中夜祭に参加した人たちは、半分死んでます。まぁこれくらいでちょうどいいんでしょう(笑)。
今日は昼をはさんでセッションが3回。
今回は「集合!トランスジェンダー生徒交流会」というタイトルで話をしろということだったので、ビデオを見てもらったりしながら話をしました。個人的には
「ビデオを見せるのは反則やなぁ…」
と思ってはいたのですが、案外
「わかりやすい」
と好評だったので、まぁええかということにしてしまいました。
それにしても、話をしながら自問自答していたことがあります。
結局、「語る」という行為の中には「チョイス」があるんですよね。で、「語れること」だけを語っている自分がいるのがよくわかります。いうなら、「心の箱」の中からすでに出してしまったものだけっていう感じでしょうか。でも、「まだ出していないもの」とか「あるとすら気づいていないもの」もたくさんあるはずです。そういうのはやっぱり出さない。
おそらく教員という職業柄、さらに関西人という属性上(笑)、あるいは「慣れ」というところから、「語る言葉」はたくさん持っています。でも、その言葉は、実は自分をガードするものなんでしょうね。つまり、すごくガードが堅いっていうことなんだと、なんとなく気づかされました。
それを一番気づかされたのは、「空き」だった最後のセッション、S奈ちゃんの話を聞いた時です。
S奈ちゃんは12歳の時に階段から落ちて脊髄を損傷して胸から下がマヒしてしまいました。本人は
「今回本になったのは研修*1」
とか言っていましたが、たしかに客観的な障害の説明については、すごくわかりやすい。でも、いざ自分のことになると歯切れが悪くなる。その歯切れの悪さは、おそらく心の中にあるさまざまなフラストレーションや混乱が言葉にしきれないからなんじゃないかなぁと思いました。つまり、「語る」ことでガードができない。自分の中にある弱さとかもろさとかあいまいさが、その姿から伝わってきます。
本人は
「4年後にもう一度、もっとみなさんに楽しく聞いてもらえるように」
なんて言っていましたが、もしかしたら、その時には「ガードする」術を身につけてしまっているのかもしれない。となると、もしかしたら今回聞くことができたのは、「ダイヤの原石」と出会えたことなのかもしれないなぁと思いました。
なんか、S奈ちゃんに比べて、自分ってもしかしたらダメだよなぁと思いながら、今回のLLも無事終了。体調ももどってきましたよ(笑)。