豊かな夕食

昨日家に帰ったら、大きな保冷箱がありました。表を見ると、千葉の方が送って下さったものです。
わくわくしながらあけてみると、ものすごくたくさんのものが入っています。ええんかいな…。
で、今日はそれらの料理大会!

  • 茹でピーナッツ

これは、すでに茹でてあるものを送っていただきました。ひとつ食べた上の子の一言。「信じられないくらいうまい」。これですべてをあらわしていますね。

「今朝拾いました」と書いてあります。茹で方をネットで調べて茹でてみました。ゆであがったのをひとつ食べてみると、ホクホクでムチャクチャ甘い!パートナーはなんでも友達におすそわけしたとか。そしたらその友達「なに!この大きいの!」との返事だったとか。

ここからが、いよいよ本番です。

  • 冷凍のスライスタケノコ

これ、わざと冷凍しているんですって。というのは、冷凍することによって、タケノコの中の不要な水分が飛んでいって、できあがりがシャキッとするということなんです。
まずは、解凍して、ごま油と鷹の爪でパラパラする感じになるまで炒めます。そこに、酒・みりん・濃い口しょうゆを入れてしばらく炊きます。やがて水分が飛んできたら、切るような感じで炒めていきます。ベタッとした感じがなくなったらできあがり。上の子がひとこと。「これ、ご飯がすすむ」。

  • 干し肉

こちらでいうサイボシみたいなのかと思ったら、全然違いました。豚のどこだろう…。どこかの肉から脂身をていねいにこそげとって、おそらく塩をして軽くした感じです。色合いは生ハムみたい。これを焼き目がつく程度にグリルであぶって、一味唐辛子を入れたしょうゆでいただきます。上の子の一言「んまっっ!」。

  • セージッカラ

送っていただいたセージッカラは、こちらでいうヒモカスの小さい感じです。干し肉からとった油をていねいに炒ったものとのことです。電子レンジであたためて、一味唐辛子を入れたしょうゆでいただきます。一口かむと、適度な脂がじゅわっと口の中に広がって、すごいいい香りです。これはクセになりますね。

  • マグロの頭の身

きのうは刺身でいただきましたが、今日は少し色が変わりはじめているので、「ショウガ醤油で焼くとおいしい」という指示書の通りにしました。身を小さな器に入れて、チューブのおろし生姜をつけて、濃い口しょうゆをたらして、しばらくおきます。これをグリルで焼きます。丸ーくふくらんできたところでできあがり。もともとが刺身で食べられるものですから、真ん中のあたりは生っぽくてもいいでしょう。下の子どもが「信じられない!」とか言ってがっついていました。

送っていただいたものだけで、ほんとうに豊かな晩ご飯をいただくことができました。ありがとうございます!
これは京都に来られた時は「カス料理各種」&「サイボシ」で迎え撃たないといけませんねぇ。

散歩

朝起きて、とりあえずお風呂。なにしろ、昨日は「なんだなんだなんだ」と思ったまま寝てしまい、起き抜けに鏡を見たらそうでなくてもひどい顔が、ますますひどかったんですよね(笑)。
で、朝ご飯の後、しばらくダラダラ。なにしろ、チェックアウトが11時ということで、かなりゆっきりできるのがうれしいホテルです。
さて、今日は特に何もないから、夕方に家に帰るとして、2時ぐらいまでは金沢でブラブラできます。どうしようかなぁ…。

てことで、趣味のお散歩です。
実は、金沢にも在日朝鮮人の集住地区があるらしいです。そこでは、自分たちで町内会的なものを立ち上げて「場」をつくっておられるとか。では、そこに行ってみましょう。
といっても、なにか目印があるわけではありません。なんしか、頭の中にある地図だけが頼りです。で、歩きはじめて30分。「あ!」と思いました。ありました。町内会の建物。ちょっと感激です。そこから路地に入っていきます。建物の間にある狭い畑にサンチュとか唐辛子が植わっています。その横を見ると、唐辛子が干してあります。まさに、在日の町です。そう思いながら辺りを見回してみると、なんとなくウトロと同じような感じがするから不思議です。妙に懐かしさを感じてしまいます。
もちろん誰かの案内があるわけでもなく、あらかじめアポイントメントを取っているわけでもなく、単なる散歩で行っただけですから、くるりと町内を回ったら、そのまま出てしまいました。でも、あの「空気」を吸うことができたのは、なんかすごくよかった。
続いて、バスに乗ってちょっと移動。昨晩「◯◯はそうでしょ?」と言った「◯◯」へ。
こちらの方は、さっぱりわかりません。そりゃそうです。施策もなく運動もないわけですから、わかるわけないです。とは言え、「このあたりかなぁ」と思われるところがないわけでもない。でも、きっと違うでしょう。まぁ、別に場所を突きとめるのが目的じゃなくて、単に町並みを見るのが目的ですから、それはそれでOKです。散歩を楽しむことができました。

さて、今日はいっぱい歩きました。昼ご飯にビールを呑んで、あとは電車に揺られて帰ることにしましょう。

美しい日本の習慣・再び(笑)

で、ホテルでニュースを見てびっくり。
それにしても、政府の人間が、ひとつの労働組合に対して「つぶす」って言っていいの?
もちろん、日教組は、いわゆる労基法に定められている労働団体とは違います。でもね、だからといって、「つぶす」って言って、ほんとうにいいの?その組合・団体の主張が自分の考えと違うからといって、一閣僚個人の思想によって、権力を持って「つぶす」というなら、それは、ファシズムだとわたしは思うけど。それがまかり通る政府って、わたしは許せない。

みんな知ってるんだ

呑み会の席で、話はいつの間にか部落問題の話題へ。
はじめのうちは、「同和教育ってこっちではやってないんですよ」「部落はないから…」みたいな話だったんですが、「部落がないところにも部落の子はいますよ。日本国籍を持っている人の中にも外国人はいますよ。北海道以外にもアイヌはいますよ」みたいは返しをしてみました。すると、「そうですよね」という話から、だんだんと話が盛りあがってきます。
「たしかにこちらにはカワタ系の人は少ないかもしれないけど、北陸には藤内とかがあったんじゃないですか?」
みたいな話をしていくと、「ありますよ」という答え。
どうやら、みなさんご存じのようなんですね。でも、いわゆる「同和教育」で語られる主としてカワタ系の話とは少々違うので「部落がない」→「同和教育はやらなくていい」というふうになってしまったみたいなんです。
おそらくは、カワタのように露骨な排除はない。町人や百姓の中にふだんは混じってしまっているんですね。だから、ふだんの生活の中で「差別」は顕在化しない。ところが、冠婚葬祭なんかの場面ではきっちり顕在化する。
ある人が、
「関西で同和教育について知ったんだけど、それを親に話したら「あんたは知らんでいいことや」と言われた」
なんていうことを言われたんですが、つまりは、「ある」っていうことですよね。
そのうち、
「◯◯はそうでしょ?」
「そうです。よくご存じですね」
みたいな話まで出てきます。
そうなんですよね。実はみんな知ってるんです。でも、それを「それ」として意識化する機会が少なかったんじゃないかなぁ。そういう意味では、「同和教育」って、それを意識化する機会でもあるんだな、きっと。

2次会は、「Bar-Tender」なるバー。ここ、カクテルはおいしいし、マスターがマジックを見せて下さるし、けっこういい店です。たったひとつ「なんだかなぁな本」があったりするので、思想的には違う気がしますが(笑)。
ここで、「XYZ」→「マティーニ」→「ギネス」と通常の逆パターンで呑ませていただきながら、マジックを楽しませてもらいました。
あとはホテルに帰って休むことにしましょう。

「教育のガン」の巣窟にて

今日の高座の場所は「教育のガンのすくつ@金沢」です(笑)。で、呼んでくださったのは、もちろん「教育のガン仲間*1です。

会場に行く途中、某NGOセンターの事務局長さんにメール。すると、
「いま講師中なので、のちほど電話します」という返信。
「わたしも今から高座なんで、5時頃にでも」と打つと
「あなた、高座って!いっそのこと、僕と新しいコンビはいかが(-.-;)」という返事。
え〜と、わたしからしたら、あなたの話のほうが「高座」だと思うのですが…。
というのはおいといて…。

会場に到着して軽く打ちあわせ。開会行事の最中に、舞台裏で「石川って組織率高いですよね。だったら、学力低いですよね?」と質問すると「いや、うちの県、けっこう成績よかったんですよ」と軽く笑われてしまいました。そうか、ここにも例外が(笑)。てか、例外の方が多いかもしれないと思うんだけど、まぁ、「そんなの関係ねぇ」なんでしょうね。

で、高座の開始。みなさん、いい反応をして下さいます。ほんとうに話しやすい。となると困るのが、話しすぎること。話をしながら、チラチラと時計を見るのですが、「あと30分しかない」「あと15分」「やばい、前半ネタを振りすぎた」。
結局10分超過して終了。すみません、すみません。
それでも感想を読ませていただいたら、とてもあたたかい言葉がいっぱい書いてあって、すごくうれしかったです。

*1:石川県教組の金沢・石川支部の人権教育推進委員会

だけどきっとしあわせなんだよ、みんな

で、午後から講演開始。はじまってしまえばこっちのもんです。あとはついでなので興味のある話を聞かせてもらいます。今日は、保健部関係の講演会だったので、性教育あり健康教育ありで、けっこうおもしろいです。でも、なかでもやっぱり聞きたいのは「薬物依存」の話。だって、DARCの人が来てくれて*1、自分の話も含めて聞かせてくれるんですよ。この方、毎年来て下さっているんだけど、なかなか聞けなかったんですよね。
へんに「薬はこんなに危険で、やっちゃいけない」とは言わないんですね。あと、薬の「害」ばかりを言うんじゃなくて、「やったらその時はほんとうにいい気持ちになるんだよ」という話をされるんですよね。でも、それと引き換えに失うものがたくさんある。それを経験した者として「やるなとは言えないけど、やらない方がいいと思う」という話をされるんです。
単なる「否定」は、ヘタすると「道徳話」になるんだけど、こうやって語られると「自分を大切にするために」という気持ちになるから不思議なものです。やはり、これがサバイバーの持つ力であり、それ以上にDARCというところでサバイヴの活動をされている人の持つ力なんでしょうね。

それにしても、うちの生徒は幸せだと思います。3年間の間にどれほど多くの当事者の話が聞けるんだろう。このDARCのひとはもちろん、部落や在日外国人の当事者から毎年講演を聞くことができます。そんな3年間は、おそらくは自ら望まなければ決して得られないと思います。だからこそ、一回一回の講演を、そこで語られるひとことひとことを大切にしてほしいなぁ。

*1:どうやら直接この人を呼ぶことができないみたいなので、名目上は保護司の人が講演者で、その補助という位置づけらしいですが、当然主役はDARCの人です。

てんやわんや

今日の時間割は「金曜特別校時」てやつです。これ、全高一斉の講演会がある時の校時なんです。こういう日、午前中はまるっきりヒマですが、午後からはとんでもないことになります。
さて、優雅な午前、こういう時はテープおこしをするに限ります。にしても、すごくやりにくい。講演者のしゃべるスピードがえらい速い&語尾がはっきりしない&センテンスを途中で切って別の話題を入れるetc.。聞いている時はおもしろかった*1んだけど、文章化するとこうもたいへんなんだと再認識します。まぁ、このあたり、自戒の念を込めてということで…
昼ご飯を食べ終わったところで、てんやわんやの午後がはじまります。
なにせ、同時に3会場で講演。うち2会場はプレゼンテーションソフトを使ったりビデオを使ったりとかいうらしい。残りの1会場には放送設備がないので、これはこれでめんどくさい。数日前から「準備するよーに」とは言ってあったけど、いざ準備をはじめると、あちこちに不備なところが出てきます。「わたしを走らせるなよ(笑)」と昨日言っておいたけど、思いっきり走らせていただきました。

*1:もちろん、「興味深かった」の意味

美しい日本の慣習(笑)

例えば、教員の前で堂々とタバコを吸う生徒がいたら、どういう反応をするかなぁ。
もちろん、その生徒ごとに対応は違います。でもね、心の奥底で考えるのは、「なんで堂々と…」なんでうしょね。
あるいは、制服・半キャップで校区内をバイクで走りまわる生徒がいたら、どういう反応をするかなぁ。
これまた、その生徒ごとに反応は違うだろうけど、やっぱり「なんで堂々と…」って考えると思います。
基本的に「悪いこと」って認識していたら、隠れてコソコソやろうよ。逆に「堂々と」っていうのは「悪いと思っていない」わけで、そこから話をしなくちゃならないんですよね。
「あの子、よくなったよ。前はトイレだったけど、最近は校舎の裏で吸うようになったんだ」みたいな話がたまにあります。笑い話みたいなものだけど、一片の真実(?)がそこにはあると思うんですよね。「引け目の美学」ってヤツかなぁ。

米原子力空母G・ワシントン、横須賀配備」のニュースを見て、ふと思ったんですがね…。

やっぱ慣れない

「慣れ」っていうことについて、ちょこっとだけこの間書きました。
これ、あくまでも「伝える」という行為についてだけなんですよね。
個々の「出来事」については、おそらく慣れることは一生ないんじゃないかと思います。ひとつひとつの「出来事」は鮮明に覚えているし、それがフラッシュバックすることもある。ましてや、最近の出来事については、まだ「生の感触」なんですよね。
今日、その「生の感触」に触れることがありまして…。やっぱしんどいですね。だんだん気分が悪くなってきて、その場所から出て行きたくなりました。でも、出るわけにもいかないわけで、いろんな人がいろんなことを話しているのを遠くの方のこととして聞き流し続けたんですが…。

それでも、そういうことを言える人がいるっていうのは、まだマシなのかもしれない…。