今日の午後は、在日外国人教育セミナー。「外国につながる児童生徒をつなげるとりくみ」というテーマです。すごくまわりくどいテーマなんですけど、これが現実なんだと思うのです。かつてだったら「外国籍」の一言ですんでいたかもしれない。ところが、国籍だけではとうてい考えられない状態になったのが、1985年の国籍法の改正*1あたりからの状況です。で、いまや「ルーツ」は(一部)日本にあるけど外国人っていう子がいっぱい出てきていて*2、こうなると「外国につながる」というわけのわからない表現になってしまうわけなんです。
で、そんな子どもたちを「つなげる」とりくみは、古くからあるし、最近でもあちこちで起こってきています。そんな活動のうち、京都で行われている活動の紹介とか、そこにつながっている子どもたちが自分たちのことを話すというのが、今回のセミナーの内容でした。
それにしても、わたしたちが京都で在日外国人生徒の交流会を立ちあげたのが15年前。その時の状況と今とが、根っこのところでは何も変わっていないというのが、わかってはいたけどやはりショックです。
ただ、そのありようはぜんぜん違います。今クローズアップされている子どもたちは「新渡日」の子どもたちなんですけど、この子達って、具体的に言葉や生活習慣の違いなど、さまざまな「不便」により孤立してしまっているんです。ところが、その一方で、そのあたりのことについてはぜんぜん「不便」をしていないけど、やっぱり孤立させられてしまっている在日外国人の子どもたちもまたいます。
このふたつの課題、単純に「在日外国人」という形で一緒にすることはできません。でも、そうした子どもたちを「つなぐ」ことによって、この国で生き抜いていくためのサバイバルテクニックや仲間づくりの手法などを伝えることはしなくちゃならない。
子どもたちにかかわるボランティアの大学生の話や、うちの交流会の子どもたちの話を聞きながら、そんなことを考えました。そしてなにより、そういう活動をしている私たちこそが「つながる」ことが大切だなぁと思いました。