夕方から、地元のムラのフィールドワーク。そして、青年部をはじめムラの人数人と飲み会。わざわざみなさん、わたしの話を聞きに来て下さっていました。
すごいなぁと思いました。みんな、きちんと自分のムラの子どもを見ているんですね。わたしの話の最中「あの子、あの話になった時、反応していたなぁ」「うん、きっと聞きたかったんや」「あの子、なんか考えてくれてるで」みたいな話がどんどん出てきます。「いつきちゃんな、◯◯ちゃんがあの瞬間聞いてくれただけで、ほんまによかったわ。それがなによりや」とわたしを励まして下さいます。
なんか、やんちゃくれな子がいっぱいいる学校なんですけど、こんなにもていねいに子どもたちを見てくれる大人に囲まれているって、すごい幸せな子らやなぁと思いました。
さらに、福岡からお客さんもあったりして、すごく濃いぃ一晩が過ごせました。
気がつくと、新快速の最終の時間。大あわてで帰ることになりました。でも、よかったよかった。
日: 2005年11月22日
某中学で話
いや、とにかく担当の方が「うちの中学は、うちの県の中でぜったいに一番しんどい学校です」と胸をはって言っておられました。でも、ウチの子どもがかつて通っていた中学の教員も「うちの中学は、うちの府の中で一番学力が低い学校です」と胸をはって言っていたので、「まぁそんなもんだろう」と思っていたのですが…。
なるほど、みんなとても元気でした。
とにかく、突然鬼ごっこがはじまったり、突然生徒のマイクチェックが入ったり。後ろの方では車座になっている子らがいます。そのまた後ろには、ボンタンをはいてグラサンをしている子もいます。もちろん、きちんと座って聞いている子もいるんですけどね。
で、はじめはどうなることかと思ったのですが、だんだんと「なるほど」と思うようになってきました。車座になって遊んでいるふりをしながら、「ん?」と思ったところは聞いているんですね。チラリとそちらを見ると、目があうんです。ボンタンはいてグラサンをしている子、一番後ろからずっとわたしのほうを見ているんです。「こいつ、聞いてるわ…」というのが伝わってきます。
なんとなく、この子ら「聞いているふりして聞いてないヤツ」と違ごて、「聞いてないふりして聞いてるヤツ」なんやなぁというのが伝わってきました。
話が終わったら、とたんに20人ほどの生徒がわたしを取り囲みます。その後ろには、ボンタンの子。もう、関心がありまくりというのが伝わってきます。みんなと一緒に聞くのは苦手なんだけど、聞いていないというポーズをとらなくちゃならないんだけど、実は興味津々なんでしょうね。いろんな質問をしてきました。
そのあと、会議室にしばらくいると、またまた子どもたちがやってきます。はじめのうちは、トランスの話をしていたんですが、気がついたら部落の話。みんなムラの子みたいです。そうそう、話の最中に「この中にムラの子おるか?」と聞くと、何人か手をあげてたもんなぁ。えらい子らです。で、みんな「あの子のお姉ちゃんな、結婚差別におおて、わかれてん」みたいな話で盛りあがっています。と、そこへ担当の人。思わず「この子ら、みんなすばらしい教材やで、宝物やで!」と叫んでしまいました。
話そのものは、ちょっと息切れがしてしまって、きちんと伝えきれてませんでした。そのことが、みんなにほんとうに悪いなぁと思いました。