前座

でも、ほんとうはもっと胃が痛くなる話がありまして…。
実は、2年生の担任さん達から「導入部で生徒に話をしてほしい」と依頼されていました。でも、他のことならともかく、「男女共同参画社会」あたりのことについて、わたしなんかが話できるはずがありません。なので、「じゃぁ、コマーシャルチェックあたりでもやりますか」などとお茶をにごした話をしていました。ところが、どうやらそういう話じゃないみたいで、「わたし自身の話をしてほしい」ということだったようなんです。はやい話が「カムアウトをしろ」と(笑)。
で、その時のわたしの答としては「あぁ、そんなことでいいんだったらできますけど」でした。
でも、時間がたつにつれ、いったい何を話せばいいのか、どう話せばいいのかというあたりに悩みはじめました。なにせ、わたしが30分ほど話をした後は、これまたわたしが作成したワークシートをするわけで、そうなるとトランスのことを話しっぱなしというわけにもいきません。さてさてどうしたものか。他にも山のように頭を悩ますことがあるのでぜんぜん集中ができないまま、当日になってしまった、と。
とりあえず、やらなきゃならないことは、「小道具づくり」です。保健室に行って紙に黒マジックで色を塗ってハサミでチョキチョキ。家から持ってきたメガネのレンズをはずして、ボンボンを探して…。
で、話しはじめました。
結論から言うなら、よかったです。すごいいい反応でした。話の最中はシーンとして聞いてくれているし、終わってからは口々にメッセージを伝えに来てくれるし。
後日感想文を読ませてもらうことになっています。はたしてどう伝わっているんだろうか。

人権学習

1年生のテーマは「障碍者」。2年生のテーマは「ジェンダー」。3年生のテーマは「就職差別」。いずれの学習で使うワークシートも、そうとう苦しみながらつくったものです。でも、しょせんは「いつきバージョン」です。わたしも人のつくったワークシートが使いにくいのと同様、きっと実施される担任さんも使いにくいだろうなあとは思うのですが、なかなか意見が出てきません。胃が痛くなるような日々でした。でも、それも今日までですわ…。

まんまるの会

枚方が終わったら、滝井へ移動。精神神経科です。ところが、枚方が長引いたため、滝井に行ったらすでに受付が終わっています。てことで、次回予約のみ。ま、とくに何かがあるわけでもないので、どうでもいいっちゃぁどうでもいいのですが、織田さんの2ヶ月に一回見に行くのもいいかという感じですね(笑)。
受診が終わったら、近くにある「まんまるの会」の会場に移動。
この会、ふだんは単なる宴会サークルと化しているのですが、今日は珍しく「会のありようについて考えよう」という話しあいの時間になりました。といっても、並んでいる飲み物は「ウーロン茶」「オレンジジュース」「ビール」で、一番売れたのはビールでしたけどね。てか、ビールがなくなったら3Lの赤ワインと白ワインが出てきましたから、まぁ、どういう会かは推して知るべしですわな。
で、みんなで「どんな人に来てほしいか」とか「どんな会にしていきたいか」とか、ほろ酔い気分で(笑)話しあいました。でも、6時を過ぎるとみんなそわそわしはじめます。で、一軒おいてとなりに場所を移動して晩ご飯*1です。
こうなると、「全員の話」にはならないのですが、逆に個々人がバラバラにいろんな深い話ができるようになります。
いったいなんの話をしていたのかはよくおぼえていないのですが、個人的な今回の「マイ。フェイバリット話」は、これです。

SRSよりスカイライン

これ、あるFTMさんの発言なんです。
この人、SRSをするために、ガソリンスタンドで働きながら、飲みたいジュースも我慢して水を飲みながら、コツコツとお金を貯めておられたんです*2。ところが、胸オペをして、「さぁ、次はSRS!」となったのですが、最近「ちょっとジュースが飲みたいな」と思ったり「ちょっと飲みに行きたいな」と思ったりした時、我慢するのをやめたらしいんです。「もう、お金がぜんぜん貯まらないんですよ」と笑っておられました。
仕事柄車が必要で、今は軽自動車であちこち走っておられるのですが、「最近スカイラインがほしくて。いや、ほんとうはシーマとかほしいんですけど*3、維持費がないんで」とのこと。で、SRS貯金をそのために崩そうかと思っているそうな。「胸オペをする前は我慢できたけど、胸オペをして望みの生活を手に入れるようになってきて、たしかにSRSはしたいけど、スカイラインのためにちょっと伸びてもいいかなぁって思うんですよ」とのことです。
ちょうどこの話の前に「あなたは何を捨てられる人で、何を捨てられない人なのか」という話をしていたところでした。まぁ、これが「まんまるの会」らしさということでしょうか。

*1:宴会

*2:この話、どこかで聞いたけどなぁ(笑)

*3:このあたりがなんとも(笑)

枚方・滝井のはしごの日

午前の授業をサクッと終えて枚方へ。
今日も血液検査です。ちなみに、検査の条件を一定にするために、今日の昼ご飯も枚方駅構内の吉野家で牛丼とある飲み物にしました(笑)。
で、検査結果。

血中エストラジオール
検査値 587.2
上限値(男性) 35
下限値( 〃 ) 15

前回の半分くらいの結果にはなりましたが、以前かなり高い数値です。これ、一日3錠に変えて、しかも今日はプレマリン呑んで飲んでいない数値*1なんですけどね。ちなみに、女性の場合は、測定する日にもよるようですが、通常は2ケタ。生理の時で100〜200ぐらい、排卵の時には時として1000くらいのことがあるとのことです。で、Iちゃんさんとしては、MTFの場合の目標値は100から、高くて200くらいに設定しているとか。
てことで、またまた投与量を下げて1日2錠にしてみることにしました。それにしても、これってほとんど「はじめてのホルモン」ですがな。まぁ、その分、お酒が飲めていいけどね*2

*1:前に飲んでから24時間以上経っているということです。

*2:てか、コストパフォーマンス的には困るか(笑)

自主フィールドワーク

研修の後は、もちろん「反省会」です*1。でも、反省会が始まるまで、まだ1時間ほどあります。
ところで、いま自分がいるところは住吉…。てことは、近くにあるものといえば…。やっぱ飛田新地ですな。
とりあえず、行ってみよう!
と、ここでひとことアドバイスをもらいました。「とりあえず、百番に行くフリをしたらいいよ」とのことです。なるほど…。まぁ、女性の友だちとわたしとで行くので、いずれにしろ「客じゃない」ことが見え見えですからm(_ _)m
阿倍野墓地の北側をブラブラ歩いて、窪地のようになった一角を見た瞬間、息を呑みました。
まわりは高層マンション街。そこに忽然と日本家屋というかなんというかな家が整然と建っています。完全な別世界です。向こうには、通天閣が見えています。階段を下りながら、飛田新地の中に入りました。まだ6時前なので、それほど人通りはありません。でも、「お店」の準備は万端整っています。お店の玄関はもちろんあけっぱなし。そこに、強烈なスポットライトがあたっています。光を一身に受けているのは、きれいに着飾った女性です。なるほど…。お店の番をしているのは、年配の女性。おもしろいのは、玄関の内側の脇におられるのですが、反対側に大きな姿見がおいてあります。こちらからその姿見を見ると、姿見には年配の女性が映っています。なるほど…。
「すごいよ、すごいよ」とつぶやきながら、ふたりで足早に身とを歩いて、あっという間にその一角を出ました。
それにしても、近くにはムラがあり、その隣には寄せ場があるという立地です。おそらくは、被差別民衆とのからみとかいっぱいあるんだろうなぁ。あと、飛田新地の中にはたぶんないだろうけど、その周辺には男娼の町とかなかったんだろうか…。いろんなことを考えながら、「反省会」の場へと向かいました。

*1:子どもの反省会はほんとうに「反省」をしますが、大人の反省会は、もちろん「交流会」の別名ですよね(笑)。

O阪の高校で高座

今日は、大阪市南部の高校で高座。教職員研修です。
教職員研修って、はまればうまくいくのですが、ダメな時はトコトンダメです。もう、居眠りとか内職された日には数日間復活できません。さてさて今日はどうなるのかと思ったのですが、みなさん、はじめはとても静かでした。「こらあかんなぁ」と思っていたら、だんだんと場がゆるんだ感じがしてきて、みなさんの表情が軟らかくなってきました。あぁ、助かったぁ〜。
結局2時間いっぱい、思いっきりしゃべっていました。やれやれ…。

東九条マダンにかける思い

今日は、1時間目の授業が終わったら、府立高校の人権教育研究会の研修会です。
午前は東九条の朴実さんの案内によるフィールドワーク。午後は、朴実さんの講演です。
前にも思ったんですが、やはり、そこで生まれ育った人の案内ってすごいです。実はわたしもたまぁに散歩に同行させてもらったりすることがあるんですが、もう、ぜんぜん深さが違います。たぶん、あらかじめ「何をしゃべろうか」と考えなくても、その場所に行ったらそこにまつわるさまざまな話が、自分の内側からわき出してくるんでしょうね。こればかりは、勉強してどうなるものでもないなあと思います。とにかく、何回案内してもらっても、いつも新たな発見があるし、すごくおもしろいです。
で、午後の講演を聞いて、朴実さんの話は、「単なる経験」に裏づけられたものじゃなくて、やはりさまざまな活動の中から生み出されたものであることがよくわかりました。
民族名をとりもどす話、「帰化」時にとられた指紋を取り返す話、その他、どの話もすごくよかったのですが、なかでも、東九条マダンにかける思いを聞かせてもらった時、思わず涙が出てきました。
朴実さんが、東九条マダンをしようと思った原点、そして東九条マダンにかける思いは、子どもたちなんですね。自分に続く世代がどう生きていくのか。自分と同じ思いをしながら生きていくのか、新たな価値観をつくりだしていくのか。そのひとつの答が東九条マダンの中にあるんですね。そして、確かにいま、マダンを担っている人たちの中に、朴実さんの思いはきっちりと根付いているなぁと思います。
わたしも、その東九条マダンという「場」を借りながら、自分たちの「マダン」をつくらせてもらっています。ものすごい恩義を感じるとともに、やはり、東九条マダンにつながるひとりとして、責任を感じさせられました。

作業日

今週末が、ウチの学校の人権学習。教材をつくっているのはわたしなんですが、最近ワークシート方式で学習を進めるようにしはじめました。ワークシートですすめるとなると、どちらかというとB4の紙を配るよりも、B5の紙を進行にあわせて配った方がやりやすいように思います。となると、印刷しなきゃならない紙は膨大になります。一回の学習で3学年分のワークシートを印刷すると、ザラ紙が2〆(2000枚)ぐらいいきます。
こうなると、2時間ぐらい印刷機を独占することになるので、やっぱり昼間にはしにくい感じです。なので、夕方人が少なくなりはじめた頃を見はからって印刷開始。
印刷しているうちに、だんだん頭の中は混乱してくるし、途中で嫌気がさしてくるし。でも、実は今週は出張だのなんだのがあるので、今日カタをつけないとどうしようもありません。半分煮詰まりながら、なんとか作業を終了です。
そうそう、こういう日に限って、他にも用事がたんまりあります。昼間にかかってきた電話、何気なくとると、「◯◯タイムスですが、取材をしたいんです」。
今年もそういう季節です(笑)。実は、放送部がまたまた全国に行くことになりまして、その取材です。今回の人身御供取材対象は、あちこちに出没しているMTFトランス高校生です。いい味、出してくれています。ありがとうね!

午後はダウン

家に帰ったのは昼過ぎ。冷蔵庫の中にあるものを適当に暖めて昼ご飯。と、強烈な拾うが襲ってきました。もう、立っていられません。で、ダウン…。
ほんとうは行かなくちゃならないところがあったのですが、パス。ゴメソ。
夕方、下の子どもとパートナーはホタルを見に行ったみたいです。でも、わたしは留守番。とにかく、一時でも寝ていたい。やっぱ、精神的にも疲れていたんだろうなぁ。

事前合宿2日目

朝、ちょっと早めに起きて朝ご飯のおにぎりづくり。やがて起床の時間です。女性の部屋のドアを開けて「あと、15分でパーテーションをはずすよ!かまわないね?」と声をかけました。なかなかややこしい…。
で、朝ご飯。そして話しあい。
昨日ディープな自己紹介をしているので、それなりに話は進みそうなものですが、やはり膠着状態になったり脱線したりします。そのあたりをさばくのがわたしの仕事。適当に休憩をとったり、適当に相談の時間をとったりしながら、なんとか4時間の話しあいの時間を終了して、ひとつの成果を出すことができました。
途中、地元の人たちのホットケーキの差し入れがあったりして、ほんとうにお世話になりました。
で、バスで最寄りの駅まで移動→解散です。みんな名残惜しそうに、それでも、「夏にまた会える」という安心感のある解散でした。