外国ルーツの高校生をエンパワメントする実践―大阪府立「枠校」の卒業生調査からー

今日は某人権教育研究会の総会です。なので、京都府中部の町まで出張。朝の乗客は多いです。それも学生さんが多い。沿線にはたくさんの大学があるからかな。ちょっと考えただけでも、佛大、花園大、立命館大、京都先端科学大、そして京都医療科学大と京都建築大か。その先には鍼灸大もありますね。すごい路線だな。
そんな感じで会場に到着。9時集合と言われてたけど、電車に乗り遅れて少し遅刻。いや、一本の遅れが大きくなるんですよね。
で、記録用のビデオカメラをセットしたら、特にやることもなく。そこへ本店のえらいさんが来られました。なにやら今日は午前中で帰るんだとか。これはイヤミを言いに行かなければ。
「なに?今日、午前中で帰るんやて?午後の講演を聞く気がないってことやな?つまり、在日外国人教育をやる気がないってことやな?」
まぁ、日程調整がうまくいかなかっただけってわかってるけど、イヤミは大切です。とは言え、今年度の本店主催の研修会にようやく在日外国人教育が入ったり、動きはじめてはいます。なので、それについては
「うれしかったよ」
とほめておきました(笑)。
さらに某在日外国人教育関係の全国大会の宣伝もおこたらず。なんか、2日目はさっきの研修会があるけど、1日目に来るかもとか。ならば2日目は若い衆に参加させろよと。
そんなふうにして会議がはじまりました。
室長の話を聞いていると、「外国人生徒の在留資格の把握につとめる」とか出てきて、やったなと。やっとの一歩です。しかし、その文章、今年のを読んでないんですよね。しまったな。いや、非常勤の人も含め全員に渡したら、わたしの分がなくなってしまったんですよね。ただ、別の文言も加わったらしく、めんどくさいなと。
そんなこんなで、午前の会議は終了。
午後は記念講演。タイトルは「外国ルーツの高校生をエンパワメントする実践―大阪府立「枠校」の卒業生調査からー」、講師は今井貴代子さんです(笑)。今井さんとのつきあいは長いです。交流会をはじめる前、stnで呼んだこともあるから、たぶん20年近いんじゃないかな。はじめてサシ飲みした時今井さんはまだ学生で、一緒に天一に行って、そのまま今井さんは帰れず、なんでも夜通しどこかで飲んでたとか。でも、ほんとうに在日外国人の子どもたちとともにいる実践者であり研究者でもある。なので、「枠校」の実践と、それが大阪府立高校全体へと波及している内容について話してほしいと思いました。山田さんの話もだけど、大阪の実践をそのまま京都にもってくるのは不可能です。ただ、ヒントはある。そのヒントをつかんでほしいという思いです。
まずは全体状況。マニアックな数字を持ってこられました。京都府の18歳までの家族滞在の人数です。なんと、16歳〜18歳が73人もいる。ということは、わたしたちの前で顕在化している生徒数は、ほんの氷山の一角ということです。そして多くの家族滞在の子らは高校以外の「どこか」にいる。
そういう状況と文科省の動きを説明されたあと、いよいよ「枠校」の話がスタート。枠校の歴史と現状、そこでおこなわれていることの紹介です。なかでも居場所の大切さは「だよな」と思いました。今井さんの話の中で繰り返し出てきたことは、ロールモデルの存在でした。それはかつての、そしてもしかしたら今もですが、部落の高校生のことと重なります。家族は全員土木業で、大学に行った大人はまわりにいないというのが普通でした。同じように、家族は全員工場勤務で、親戚は高校にも行けてないという外国人生徒が大学に行こうと思うにはロールモデルが必要です。そしてもうひとつ必要なのが教員の支援です。支援と言っても、たとえば「はげまし」「情報提供」といったあたりかな。ただ「はげまし」は誰にでもできるけど「情報提供」はむずかしい。
そこで必要となるのが教員のネットワークです。みんなで情報を共有する。
こうしたことに寄与するのが「外国人教育研究会」なんですね。つまり、教員のネットワークだけでなく生徒のネットワークもできる。後者が交流会です。
さらに今井さんは現在の課題も語られました。それは働き方改革です。そこで活用できるのがICTだったりします。そしてそれを担保する文科省の動きがある。そんなあたりを利用しながら、でも一番大切なことは、「社会的な障壁を取り除いくことで、その子が生きやすくなること」なんですね。
ちなみに、そのあといろいろ質問された方がおられましたが、たぶん府教委の人間とは違うと認識しながら、府教委の代弁をする大学教員って思ってたんじゃないかな。まぁ、今日の今井さんの出で立ちは、ふだんと違ってシュッとしてましたからね(笑)。

てことで、夜の仕事へ。
前回のリアクションペーパーに「専門家主義批判について、もう少し知りたい」というのがあったので、どんな動画を見せるか悩んだ末、これの全国放送バージョンを見せました。全国バージョンにはわたしはチラリとしか出ませんが、それでもみんなびっくりしたのかな。ただ、リアクションがなくてさびしかったり(笑)。
夜の仕事のあとはzoomで恒例の会議です。しかし、そんな感じで9時ころまでやってたら、さすがに疲れました。

拍手が出た(笑)

担当しているふたクラスが、ともに今日から複素数がはじまります。てことは、いつもの話をしなきゃなりません。
うまくできるかな。
片方のクラスは少し空振り気味。でも
「ええか、「a+bi」が式に見える人は、ダメ。これは数なんだ。これまで常識を捨てるんだ!変態になるんだ!」
と吠えておきました。
もうひとつのクラスは、全然関係ないところに反応してます。若いな。
ただ、こちらは2時間連続なので、√-a=√aiまで行きました。ここでひとこと。
「どや。ここまできたら、わかる人はわかるよね。解の公式の√の中がマイナスになってもかまわなくなるよね。だから、解の公式の適用範囲が広がった。それは誰か可能としたのか。変態だよね。変態が世界を変
えるんだ」
でピッタリ授業終了のチャイム。
と、ひとりの生徒が小さく拍手してくれてました。どうやらウケたらしいです。
そうそう。こちらのクラスの子はウトロ平和祈念館に来てくれてたみたいです。5月1日だったらしくて会えなかったのが残念でした。でも、そんな話を聞いて「また行ってみよう」って子もいたし。うれしいですね。
てことで、昼休みに放送部員を集めて荷揚げです。
午後は会議とか代講とか。代講、今年もはや2回目か。変態ではないふりをして授業をしなくちゃならないので難しいんですよね。
放課後、部員が荷揚げしてくれた機材の片づけをしようかと。明後日使いますからね。で、部室に行くと片づいてました。えらいな。これでようやくウトロウィークが終わりました。
最後にプリントのチェックでもしようかと職員室に向かうと、なにやら生徒がたむろしてます。
「ここでいいんですか?」
と聞いてきた瞬間「あっ!」となりました。完全に忘れてました。追認補習でした…。
てことで、30分ばっかリハビリのようなことをやってたら、時間を間違えた生徒が来たので、みんなが終わってからサービスでもう一回やったり。そんなことをしてると、あっという間に定時です。
なんか、今日は授業をしまくったぞ…。

出張、のち夜の仕事2回目

今日は午後から京都府中部に出張です。なので、午前は少しゆっくりと雑用をしましょうか。てか、テストしなきゃならんことがあります。
夜の職場のプロジェクターにはVGA入力しかありません。でも、できればiPadで出力したい。問題はlightning→VGAは高い。必然的に、途中にHDMIをかませることになります。ちなみに、lightning→HDMIは使う人は使うので、うちの職場にあります。問題は、今日日HDMI→VGAなどというマニアックなコンバーターがあるのか?ということです。ただ、事務の方の机の上で見た気がしたので、それを借りに行きました。すると、壊れてるんだとか。やれやれ。てか、音声出力がないから使いものになりません。どうしよう…。
と、事務の方から内線電話。
「もうひとつありますよ」
見に行くとVGA-CVHD1でした。まさにほしいやつ!
てことで、借りてきて、そこらにころがってるVGAと音声入力がついてるディスプレイにつないでみたら、ちゃんと出力してくれました。これで、動画が見せられる。
それにしても、lightningはめんどくさいな。
そんなこんなをやって、11時半に職場を離脱。出張先に向かいます。
ところが会議の時間を確認すると、時間を間違えてたことが判明。ヤバイ。なにせ、この3月のダイヤ改正で電車が1時間に1本になったから、電車で行くのは絶望的です。しかたない。車ですね。しかも、オール高速しかありません。まわり道になるけどしかたない。なんとか10分遅れで到着しました。
到着してすぐおべんと食べながら会議に参加。申しわけない(笑)。まぁでも、必要な話はできました。
とにかく、いま、京都府の高校が直面している課題は、障害の社会モデルの普及と、日本語指導を必要とする生徒の就修学の保障です。そしてこれらはともにSNE[1]Special Needs Educationの問題です。ところが、京都府の高校はこれらをバラバラに捉えている。そして障害のみを特別なニーズとみなして「個にあった教育を」ということで分離教育をする一方、日本語指導を必要とする生徒についてはノウハウがないからてんやわんやするだけです。いや、先行事例から学べよと思うけど、そういう動きは見られません。
ここをなんとかしたい。
てことで、そのための布石を打っておきました。
で、夜の仕事へ。
今回は、前回書いてもらった「生徒指導がらみの教員の思い出」「よかったと思う教員の思い出」「イヤだと思った教員の思い出」のシェアです。が、その前に骨折のあれこれなんかを話してみたり。笑いがとれました(笑)。
で、3つのグループにわかれてディスカッションしてもらったけど、おもしろいですね。イヤだと思った教員とよかったと思う教員は、表裏一体であることや、過去に思ったことが必ずしも現在の評価と一致しないことや、それなりに批判的に振り返ってもらうことができたんじゃないかな。なので
「みなさんの発表を聞きながら、なんか、少しずつ「生徒指導」に近づいてきた気がします」
とコメントしてみたり。
そして最後は「フィンランドの教育」のビデオ。マイケル・ムーアのやつです。みんなこの映像をどう捉えるかな。
授業のあとに、学生さんが来られて、なぜか大学院進学についての相談を受けたり。
なんかおかしい(笑)。でもうれしい。長い教員人生の中で、大学進学の相談はあったけど、大学院進学についての相談ははじめてですからね。まぁ、わたしの研究分野とかぶってるからなんですけど、ビビったのは、わたしを高校教員ではなく研究者として見ていたというか、わたしの研究分野を知ってたというあたりですね。わたしのおべんきょ成果も読んでおられたとのこと。
悪いことはできひんな(笑)。
帰りの電車の中では恒例の会議にzoomで参加。便利な世の中になったという評価でいいんだろうか…。
さてと。今日はいっぱい仕事しました。さぞかしビールもうまかろうo(^^)o。

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1 Special Needs Education

5日目・入院

今日は入院日です。なので、早朝、荷物を車に積み込んで、出発。ところが、車が走りません。いや、動いてるんですが、走ってない。変速ポイントがメチャクチャです。この間バッテリーが完全に上がったから、コンピュータが死んだかな。となると、やっかいやなぁ。なんしか、マニュアルモードにしてパドルシフトでいこうと思ったところで気づきました。シフトダウンできないじゃん。それでも、しばらく走っていたら正常になりました。そういうことなのね。
てことで、無事職場に到着。
そこから、速攻本日の準備です。なにせ、8時40分から「世界人権宣言」の授業をしなくちゃなりません。どんな時間割やねん。とにかく、さっさと準備をすませたら朝ごはんが食べられます。てことで、片腕でチャキチャキ準備をして、30分で終了。朝ごはん食べられるな。
で、「世界人権宣言」の授業開始。さすがに入学3日目の生徒はまじめです。めっちゃ真剣に話を聞いてくれます。ただ60分もらってるのにショートバージョンでやったら、めっちゃ時間が余ってしまいました。来年は考えなきゃ…。って、来年はあるのか?
それにしても、入学2日目で「薬物乱用防止教育[1]講師曰く「人権ベースで話せるめずらしい学校」とのことです。」があって、3日目に人権学習がある学校もどうよとは思いますがね。まあでも、そういう学校になったんでしょう。
「世界人権宣言」の授業の後は、生徒部の皆さんが「組み」を観察。明日、情報モラルの講演がzoomでありますが、わたしはいませんからね。本当に申し訳ない。
で、3時間目は2年生の最初の授業。いつものオリエンテーションです。わたしの授業のやり方・受け方を伝えたあと、
「でも、明日と明後日はちゃんとノートをとってな。わたしの代わりに授業してくれはるんやし、頼むね」
と補足。うなずいてくれる子がいるのがうれしいです。
ここでようやくひと息。早めのおべんとを食べましょう。
昼休みになったら、午後の部活紹介の放送セット。昨日のうちに準備してくれてるので、あっという間に準備ができました。よしよし。
ということで、職場を離脱して病院へ。
まずはPCR検査から。鼻をグリグリ→ジーとするんですね。痛いわ。そこから1時間待ちです。仕方ないので、感想文でも読みますか。やがて陰性が出たので呼吸器の検査。そして、正式に入院手続きです。手続きが完了したら、看護師さんのお迎え。と、いきなり
「お久しぶりです」
と声をかけられてびっくり。2年前にお世話になった方でした。なので、エレベーターの中で
「また来てしまいました」
と、なにやら刑務所のような会話。で、通されたには、やっぱり個室でした。看護師さんに
「いつもすみません」
というと、笑っておられました。
ちなみに、大部屋がどちらになるかは書類に記載された性別で判断されるようです。日常生活では不便はあまりないけど、こういう時がめんどくさい。まぁでも、そのめんどくささの回避のためのコストを当事者だけが払わなきゃならない時代ではなくなったってことですね。たぶんこの方のおかげもあるかと思いますが…。
その後、検温だの腫れのチェックだのなんだのをすませて、ようやくひと息。

パジャマに着替えて、入院患者になりました。あとはテレビカードをゲットしたり、お茶を汲んできたり。そうこうするうちに主治医が来られて、明日の説明をされて。
あとはヒマです。なので、感想文の続きを読んだり、ネットで遊んだり。
やがて晩ごはん。

メインディッシュは「海老しんじょう揚げ」です。どうやら皆さん、大阪で病院食をあげておられる方と比較しておられるようですね。SNSやなぁ。
7時ぐらいになったら眠くなってきました。今日もメッチャいろいろあったからなぁ。疲れてます。なので、しばし電気を消してウトウト。でも、10時から絶飲なので再び起きて、お茶を飲んで、少しテレビを見て。ネットで遊んで。
10時の消灯でお茶を没収されて、電気を消してもらったら、そのまま爆睡です。

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1 講師曰く「人権ベースで話せるめずらしい学校」とのことです。

4日目・メッチャ体力使った

今日から3日間、フレッシュマン・セミナーなるものがあります。まぁ、新入生のオリエンテーションですね。これがあるから今日の手術は断念したのです。
てことで、いつもよりひとつ早い電車で出勤。7時半に職場に着いて、そのまま体育館へ。
生徒が組んでくれたセットを見ると、ビミョーに足りない。いや、足りないことはないんだけど、ユーザーのことまで考えが及んでいない。なにかというと、電源です。奥の方にあっだ、しかも一口しかないコンセントに、ちょくせつタコ足をつないで機器をつないでます。ここはテーブルタップで手前に出してほしいところです。
そんなこんなで、少し修正。他の人も出勤してきたので、少し多ものの準備をしていたら、あっという間に定時になりました。1時間前に出勤しててよかった。
体育館が流れはじめたので、ようやく朝ごはん。お次は試験カントクです。果たして答案が数えられるのか?と、一昨年の若い衆が「補助に入ります」と、うれしいお言葉。
カントクが終わったら、午後イチの「薬物乱用防止教室」に向けて動きはじめます。今回の講師は2年前に来ていただいた谷家優子さんです。これまでいろんな人の話を聞いてきたけど、一番好きです。拾は一昨年は話は聞けてませんが、スライドを見せてもらって、感じたんですよね。なんだろ。生徒に近いところの話なんですよね。もちろん、加藤さんも石塚さんも近いんだけど、なんとも言えない近さを感じます。まぁ、心理職ってこともあるかもしれせんが。
で、話を聞いて、やはりそうだなと。生徒と近い。近いところから深く掘っていかれる感じです。
「依存は寂しさの病」
「依存は人権」
スパっと語られます。そして、一度終わってからの、余った時間で紹介された「中の人」の言葉のパンチ力です。言葉を託され、託された言葉を出す。それがカッコイイ。
子どもたちに伝わったかな。そして教員に伝わったかな。
谷家さんを駅まで送ったら、明後日からの代講のお願いにまわらなきゃなりません。みなさん、「しかたないですね」と、当然のことのように引き受けてくださって、あらためていい職場だなと。
放課後は明後日のリハと明日の準備。そんなふうにパタパタしてたら、気がつくと定時です。
家に帰って、とりま入院準備。その後晩ごはん。今日も炭酸水をガブガブ。禁酒4日目です。そうそう、アイスも食べましょう。甘いものがおいしい。
そんなふうにしてたら、9時過ぎには眠くなってきました。ケガしてガチで仕事したから、そうとう体力つかったんだろな。てことで、パートナーにアロマを塗ってもらって目を閉じたら、そのまま寝ちゃいました。

初出勤

今日は新入生の登校日です。なので、朝から打ち合わせだのなんだのでパタパタ。まぁでも、担任さんがそれなりにしっかりしておられるし、そもそもあまり出しゃばらないほうがいいので、わたしはフォロー役。あとやらなきゃならないのは、ピアスホールのチェックと地毛登録のご案内です(笑)。まぁ、地毛登録するのなら全員やらなきゃ理不尽だってことはわかりきってるのですが、コストの問題です。もちろん「コストと人権のどっちをとる?」ってのは、わたしがいつも言ってることなので、ブーメランが飛んでくるのはわかってます。が、
「人は見かけによらないが、人は見かけで判断する」
ってことをイヤになるほど知ってるので、リスク回避です。なので、地毛であることを前提として、それに対していろいろな人からゴチャゴチャ言われないための策であること、それに協力してほしいってスタンスで話します。さらに、うちの教員はていねいです。各家庭に連絡をして協力依頼も怠りません。まぁそうやって、先手先手で動けば保護者の理解も得られます。
ちなみに、なぜこんなことができるようになったかと言うと、もちろん教員の意識向上もあるけど、それより大きいのは「対象となる生徒が減った」ってことです。これが100人いたら保護者への連絡もできなくなります。まぁとても単純だったりします。
午後は明後日の職員会議へ向けた準備とか、はたまた今年度の人権担当者の会議とか。そんなのの合間を縫って、わたしは夜の準備を少しやってみたり。
で、いよいよ夜の出勤です。
教室に着いたものの、なんかよくわかりません。とりあえず事務室に顔を出すと、控室があるんだとか。そこに行ったら、手続きの方法とかを教えてもらえました。よかったよかった。
再び教室に行ったら、すでに学生さんが来ておられます。なにやらみんな仲がよさそうです。飲み会の打ち合わせをしておられます。
やがて時間になって全員そろったところで講義スタート。とはいえ、今日はガイダンスです。簡単に自己紹介をして、学校のしくみとか教員の仕事についての話です。このあたり、たぶんあまりご存知ない。
生徒から見た学校と、保護者から見た学校と、地域から見た学校と、中の人が見てる学校はまったく違います。でも、その違いに気づかないのは、ほとんどの人が「生徒経験」をしてるからです。だから、あらためて知ろうとしない。
学校、特に高校って、実は極めて組織的に運営されてます。なので、セクションごとの分業体制がしかれてます。これが何を意味するかというと、セクションごとに仕事が違うってことです。仕事が違えば、当然仕事のペースも違います。例えば、この時期は教務と1年はえらいことになってます。ちなみに教務の中でも地獄を見てるのが時間割担当です。でも、余裕のあるセクションもあります。で、余裕のあるセクションも学期がはじまると馬にお尻を蹴飛ばされたようなことになったりします。もちろん、わたしのように淡々としてるセクションもあります。なので、ある教員がやってる仕事を見て全体は判断できないってことです。
これ、一般企業なら当たり前のことなんですけどね。例えば営業と経理じゃ仕事が違うのはあたりまえ。ところが教員はそうは思われない。それは、生徒の前で見せる姿は、セクションとは異なるもうひとつの仕事である「教科」であることが多いからです。こちらは、全員がほぼ同じペースで動きます。すると、ある教員の仕事を見て、他の教員も同じだろうと思ってしまう。
まぁ、そんなあたりのことを学生さんに知ってもらわないと、ここから先の話ができません。
てことで、
「わたしが昨日やった仕事は下足室の扉のつけかえとか、名列番号のシール貼りとかね。あとはむしゃくしゃした子が蹴飛ばして歪んだ扉をトンカチで叩いて修理するとかね」
みたいな話をしておきました。
あとは学生さんにはリアクションペーパーを書いてもらっておしまい。
控室に鍵を返しに行くと、すべての鍵がそろってます。てことは、もう誰も教室にいない?まぁ学期はじめだからいいのかな。
さてと、これから半年、がんばろうかな。

いろいろ綱渡り

今日は午後から京都府中部で会議です。なので、朝から出勤。まぁ今日もそれほどやることはないので、職場ではおべんきょ成果の「詰め」です。やることは「はじめに」「おわりに」「レンガ積みの最後のところ」「タイトル」です。ちなみに、「はじめに」の最初と最後が同じになってしまって、さらに「レンガ積み」の最後も同じになるのは、初心者あるあるです。
これを回避するためには、「はじめに」の最初を書かずに最後に書けばいいんですけど、ここは
「本稿の目的は〇〇を明らかにすることである!」
って、バシッと書くのがカッコいいので、そうしたいんですよね。となると、「はじめに」の最後は
「〇〇を分析することを通して△△が明らかになるだろう」
みたいに、より絞った形にしなきゃならなくなるんだけど、それがない(笑)。
さらに「レンガ積み」の最後は積まれたレンガの隙間を指して、
「ここを埋めるために××をする」
って具体的なことを書かなきゃならないんだけど、これもない(笑)。
ひでえな…。まぁいいか(笑)。
で、「おわりに」ですが、本来は全体を振り返ったあと、
「□□を明らかにすることを今後の課題にする」
って、明らかにできなかったことを書かなきゃならないんだけど、これもない(笑)。
てか、全体の振り返りをしてないし。なので、ばっさりと削って、それの前の節の最初の、少々叙情的なところを移植してきました。これで、全体の振り返りを、少し異なった切り口で語れるかなと。

そんな感じで書いてたけど、出張に行かなきゃならない時間になったので、職場をスタート。ちなみに、会議開始時間の2時間半前に出なきゃなりません。というのは、最寄りの鉄道が昼の時間帯は1時間に1本しかなく、しかも、会議開始時間の直後にしか着かないという。なので、鉄道に乗る1時間半に、その1時間を加えなきゃならない。
てことで、駅に向かうと、閉まるはずのない踏切が閉まってます。あり?遅延?時計を見ると、10分前に走ってるはずの電車です。てことは、10分遅延か…。
駅に着いて駅員さんに
「遅延は拡大しそうですか?」
とたずねると
「多分大丈夫です」
との答えだったので
「じゃあ乗り継げそうですね?」
と言うと、ニッコリ
「それはわかりません」
と。そりゃそうか。
ただ、運行状況を確認すると、乗りたい快速が走ってない。
なので、またまた駅員さんに
「走ってます?」
とたずねると、
「走ってるはずです」
とのこと。運行状況を見せて
「情報がないですよ」
と言うと
「走ってるはずです。たぶんこのへん」
「わかりました。ウヤではないんですね?」
「ウヤじゃないです」
「このへん」は情報が入らないところです。それの前の普通ははるか前を走ってます。本来5分の差なのに、これはおかしい。
とりあえず、乗りたい快速の前の普通に乗りましょう。どうせ次の駅で快速に抜かされるから、快速が来ればそこで乗り換えたらいい。なんしか、電車の順番は守りますからね。
と、快速は25分遅れなのが判明。これは次の乗り換えは無理です。どうする?
と、次の駅に着くと、前の普通が停車してました。これに乗るのか!
てことで、それに乗ったら、まにあいました。ちなみに、25分遅れだったけど、もともと20分前に発車する電車なので、余裕でした。あのとき「とりあえず普通」の判断がよかったのか。ふぅ。

てことで、会議室に入って、じばし「おべんきょ成果」。最寄り駅から会場までの10分の間に妄想が膨らむんですよね。
で、会議。
そういや、事務局長、忙しすぎるから仕事を減らしたいって言ってたな。ならば仕事をうまく分担すればいいのに、行事とかを減らすとか言いかけたから、思わず声をあらげてしまいました。
すると、みんなビビる。
そうか、この中でわたし、最年長か(笑)。副支店長とかいるけど、みんな年下か。
会長はわかってる人なので「行事削減はダメ」的なことを言ってくれて、ホッとするなど。ついでに、来年度、会議のあとに仕事が入るので「考慮してね」と頼むと、「ええよええよ」とのお言葉。このあたり、なんか応援してくれてる感があって、うれしいな。
とにかくひと安心。だけど、いろいろ話さなきゃならんと思ってたことが話せなくて、しまったなと。
帰り道、参加者のひとりと一緒に歩きながら話。
「せんせいがおられなくなったら、ぼくらがやればいいんですよね」
まことにもってその通り。そのためのノウハウは伝えます。てか、全体の行事を見渡して、どの方向を向けばいいのか、何が足りないのかを考えたらすむことです。あとはアンテナを高くあげて情報を集める。
てことで、帰りにふたりで角打ちです(笑)。
いつものおじさまが、いつもどおり飲んでおられます。グダグダ話をしながら、わたしは日本酒1杯半こキザミとコロッケ。


友だちはビール350と日本酒1杯。コロッケ、チータラ。これで合計1410円。やっぱり安いなぁ。
さてと、帰ってビールだ。

眠い

朝、目は覚めたものの眠い。それでも出勤しなきゃならないので、眠いなぁと思いながら出勤。まぁ昨日のツケというものです。
昨日、マークリードしなくちゃならないのを受けとってしまったので、スキャン→リードしたけど、なんだかうまくいきません。しかたないからペンディング。気持ち悪いけど…。
で、朝イチ会議。主催はわたし、今年度の人権教育のまとめの会議です。今年度もみなさんに協力してもらいました。でも、来年度へ向けて、もっといろいろやらなきゃね。それは、人権教育を日常化していくってことです。来年度はそれを射程に入れた「たより」を出そうかな。という形で、またまた自分の首を絞めてしまいます。
その後、今日の午後の会議のための資料づくり。担任さんにインタビューです。
おべんと食べて、頃合いを見計らって、今日も中学校へ。いろいろ教えてもらって、でも、あっという間に終了。どうする?次の出張まで45分もあります。しかも、出張先は隣の小学校…。まぁええか。こんな時のためにPCを持ってきてます。てことで、そこらに座ってパチパチ。
やがて会議の時間が迫ってきたので会場へ。こちらは外国人教育関係の会議です。
それにしても、京都府は外国人教育についてはほんとうに遅れています。でも、現場はバタバタです。そうやってバタバタしている人たちが集まっていろいろ知恵を出しあえる場所をつくりたい。てか、その必要性を感じておられるのはバタバタしておられる人たちです。そんな人たちから少しずつ声があがりはじめている。だから、その声が互いに通じ合うようにしたい。それが最後の大仕事かな。またまた自分の首を絞めてしまいます。
会議も終わったから、さぁ帰ろう。それにしても眠い…。

総括

今日は1時間目・2時間目と試験返しです。
まずは進学系の少人数クラス。ここは年度当初緊張したなぁ。昨年度の同じ感じのクラスがメッチャクチャ活発で、同じ感じかと思いきや、みんなマジメで、リアクションがない。だから、いかに授業中にザワザワできるようにするか、かなり悩みました。でも、そのおかげか、年度の最後はそれなりにザワザワするようになってきてよかったかな。
文系って、進学クラスでも数学がメッチャ苦手な子がいます。ところが進学クラスだから、そうじゃないクラスよりも内容も多いし進度も早いし、おそらくたいへんです。だからこそ、生徒に頼らないとどうしようもない。
てことで、このクラスのある子の感想。

1学期、2学期と、毎回赤点をとってしまったけど、3学期は赤点をとらなくてうれしかった。いろいろな人に教えてもらえた。○○に特に教えてもらった。席が近くてよかった。楽しかった。

そして、「フツークラス」。ここはおもしろかった。楽しかった。担任が同い年で気心知れた人で、放牧しながらもうまくまとめていく人だから、子どもたちがいきいきしてます。もちろん学力は基本的には低いです。ただ、メッチャ高い子も数人います。まぁ標準偏差が大きいってことです。平均点は毎回最下位。でも、そこがわたしの勝負どころではありません。年間トータルで赤点が出なければいい。そのためには、苦手な子が「やる気」になってくれないとどうしようもないです。そのために「助けて」と言い続けました。そしたら、本気で助ける子が出てきました。その子に助けてもらった子の感想。

今まで数学はわからないから寝ていて、赤点ばっかりで、3学期になって授業を聞くようになり、真剣に受けるとわかりやすい授業でびっくりしました。昨年は数学がわからなくて楽しくなかったけど、数学の楽しさが少しわかった気がします。1年間数学を教えてくださり、ありがとうございました!

この子が授業を聞くようになってくれたのは、本気で助けようと思った子が、わたしの代わりにつきっきりで教えながら、要所要所で
「ほら!聞き!」
って言ってくれたからです。数学の楽しさを伝えたのはその子です。感謝しかありません。
で、わたしからも話。

とにかく、みんなには数学の授業を楽しんでほしかった。もちろんしんどいこともイヤなこともあったと思う。でも、1年間を振り返った時、なんだかんだいろいろあったけど、楽しい1年間だったなぁって思ってくれたら、それでいい。
あとね。
もうひとつ伝えたかったのは、わたしたちって、みんな身のまわりのことにしか関心がいかない。でも、ウクライナでは原発の電源が失われている。そして11年前に同じことが福島で起こり爆発した。それは地続きのところで起こっているできごと。そういうできごとを身近に感じ、そしてそれを大きな主語で語るのではなく、半径1メートルの言葉で語ること。そのことの大切さでした。
とにかく、楽しい1年間でした。ありがとう。

そうそう。こんな感想がありました。

どひちゃん、おつかれ様でしたー!多分変な奴って思われてるとおもうけど、変な奴です^_<-☆1年間怒らせたり困らせたりしたけど、人生最後の数学がどひちゃんでよかったつてめっちゃ思ってる!!!最後のテストはぜったいどひちゃんのこと感動させたいと思ってたから、毎日夜、わかるまで実はがんばって解いてみました!あんなけきらいな数学たのしかったんはどひちゃんのおかげです。先生今までおつかれさま!どひちゃんの雑談おもしろかったから、3年生さびしい(泣)がんばって生きていきます!

この子、何度も赤点とったけど、最後は50点以上とってくれました。すなおにうれしい。

ここから、成績処理です。
どれだけうれしい感想が返ってきても、結果がダメなら、やはりダメです。集計してみて、うーん。まぁ、わからんな(笑)。
その後、会議。うーん(笑)。
そうそう。再来年度のための書類を送らなければ。てことで、公用車を漕いで郵便局へ行ったり。
夜は1日早いパートナーの誕生日パーリー。まぁなにがあるわけでもないけど、下の子どもがつくってくれたケーキをみんなで食べます。
そんな感じの1日を過ごしてたら10時過ぎに眠くなってしまいました。

特殊業務日・第2弾

今日は特殊業務日です。なので、少し早く出勤。到着すると、奥の方にあるわたしたちのセクションへ向かう渡り廊下はシャッターで通れません。やれやれ。毎年のこととはいえ、うちのセクションは放置されてることを感じる瞬間です。まぁだから仲がいいのか(笑)。
てことで、慣れ親しんだコンソールの前に座って、今日もキュー出しです。とは言え、キュー出しそのものは慣れるものではないです。ただし、キュー出し以外の時はたるみきってます。緊張と弛緩を交互に味わいながら、今日もつつがなく特殊業務を終えました。
他の人が後片づけをしてる間、わたしもわたしの後片づけ。とにかく動きが違う。
いずれは誰かがこの役をやらなきゃならんのだけど、こういう誰にもわからない動き。わからないからこそ、管理から逃れられる自由さを持つ。そしてそれと引き換えに引き受ける責任と重圧を楽しめる人って、どれくらいいるのかなぁ。