初出勤

今日は新入生の登校日です。なので、朝から打ち合わせだのなんだのでパタパタ。まぁでも、担任さんがそれなりにしっかりしておられるし、そもそもあまり出しゃばらないほうがいいので、わたしはフォロー役。あとやらなきゃならないのは、ピアスホールのチェックと地毛登録のご案内です(笑)。まぁ、地毛登録するのなら全員やらなきゃ理不尽だってことはわかりきってるのですが、コストの問題です。もちろん「コストと人権のどっちをとる?」ってのは、わたしがいつも言ってることなので、ブーメランが飛んでくるのはわかってます。が、
「人は見かけによらないが、人は見かけで判断する」
ってことをイヤになるほど知ってるので、リスク回避です。なので、地毛であることを前提として、それに対していろいろな人からゴチャゴチャ言われないための策であること、それに協力してほしいってスタンスで話します。さらに、うちの教員はていねいです。各家庭に連絡をして協力依頼も怠りません。まぁそうやって、先手先手で動けば保護者の理解も得られます。
ちなみに、なぜこんなことができるようになったかと言うと、もちろん教員の意識向上もあるけど、それより大きいのは「対象となる生徒が減った」ってことです。これが100人いたら保護者への連絡もできなくなります。まぁとても単純だったりします。
午後は明後日の職員会議へ向けた準備とか、はたまた今年度の人権担当者の会議とか。そんなのの合間を縫って、わたしは夜の準備を少しやってみたり。
で、いよいよ夜の出勤です。
教室に着いたものの、なんかよくわかりません。とりあえず事務室に顔を出すと、控室があるんだとか。そこに行ったら、手続きの方法とかを教えてもらえました。よかったよかった。
再び教室に行ったら、すでに学生さんが来ておられます。なにやらみんな仲がよさそうです。飲み会の打ち合わせをしておられます。
やがて時間になって全員そろったところで講義スタート。とはいえ、今日はガイダンスです。簡単に自己紹介をして、学校のしくみとか教員の仕事についての話です。このあたり、たぶんあまりご存知ない。
生徒から見た学校と、保護者から見た学校と、地域から見た学校と、中の人が見てる学校はまったく違います。でも、その違いに気づかないのは、ほとんどの人が「生徒経験」をしてるからです。だから、あらためて知ろうとしない。
学校、特に高校って、実は極めて組織的に運営されてます。なので、セクションごとの分業体制がしかれてます。これが何を意味するかというと、セクションごとに仕事が違うってことです。仕事が違えば、当然仕事のペースも違います。例えば、この時期は教務と1年はえらいことになってます。ちなみに教務の中でも地獄を見てるのが時間割担当です。でも、余裕のあるセクションもあります。で、余裕のあるセクションも学期がはじまると馬にお尻を蹴飛ばされたようなことになったりします。もちろん、わたしのように淡々としてるセクションもあります。なので、ある教員がやってる仕事を見て全体は判断できないってことです。
これ、一般企業なら当たり前のことなんですけどね。例えば営業と経理じゃ仕事が違うのはあたりまえ。ところが教員はそうは思われない。それは、生徒の前で見せる姿は、セクションとは異なるもうひとつの仕事である「教科」であることが多いからです。こちらは、全員がほぼ同じペースで動きます。すると、ある教員の仕事を見て、他の教員も同じだろうと思ってしまう。
まぁ、そんなあたりのことを学生さんに知ってもらわないと、ここから先の話ができません。
てことで、
「わたしが昨日やった仕事は下足室の扉のつけかえとか、名列番号のシール貼りとかね。あとはむしゃくしゃした子が蹴飛ばして歪んだ扉をトンカチで叩いて修理するとかね」
みたいな話をしておきました。
あとは学生さんにはリアクションペーパーを書いてもらっておしまい。
控室に鍵を返しに行くと、すべての鍵がそろってます。てことは、もう誰も教室にいない?まぁ学期はじめだからいいのかな。
さてと、これから半年、がんばろうかな。