AIDSフォーラム

少し前に
「AIDSフォーラムっていうのがあるので話をして」
と言われていまして。でも、HIVとか、完全に素人ですし、話す中身なんてありません。別の人からも
「トランスの話がメインになるのはイマイチ。するならトランスのHIVについて」
みたいな話があったので、そんなん無理と。もうね、プロパーに頼めばいいじゃんと。てことで断ろうと思ったんですけど、なにやら突然
「素人でもかまわない」
みたいなことになって、まぁ素人でもいいなら、ニッチなところを埋めに行こうかなということで、今日がきました。
しかし、どんな「場」かさっぱりわかりません。で、フラフラ会場に行くと知り合いがいてほっと一息。
ふーむ、見てみるに、どうやら全部自分でしないといけないわけですね。でも、逆に自分の思い通りになるから楽は楽です。で…。人が少ない^^;;。というか、別のセッションにたくさんの人が集まってるみたいです。ま、そりゃそうです。一万人にひとりのグループの話なんて、誰も聞きたくないだろうし、聞いても役に立たないと思うのはあたりまえのことですな(笑)。だから「ニッチ」って言ったのに(笑)。
で、わたしのセッションがはじまったけど、参加者は3人。ま、濃くやりますかと思いながら話をしていたら、しばらくして知り合いが数人来られて、10人くらいの参加者になりました。
ま、いいです。その人たちがあとで
「おもしろかったよー(^^)」
って友だちに言ってもらえるようなセッションにすればいいわけで…。
てことで、無事終了。
質疑応答に持ち込むと、なぜか在日外国人の子どもの話が出てきたりして、ますますHIVから離れていくセッションに。
それでも、終わった時の参加してくださった人たちの顔を見たら、みなさん笑顔だったので、まぁよかったんでしょうねo(^^)o

夕方からバザールカフェで打ち上げ。
今回わたしに声をかけてくださった方が、いろんな人を紹介してくださいました。一人ひとりと話をすると、みなさんとてもおもしろい人たちです。
とはいえ、8時半をまわったあたりで、そろそろ限界です。
うん、いい夜だ(^^)

孤独の万有引力

クィアな会」という謎のグループがあります。ここ、不定期に「孤独の万有引力」という集まりをしていて、そこで「話をしろ」ということになりました。
それにしても「孤独の万有引力」!なんというかっこいいネーミング!同僚や生徒にこの名前を言うと、みんな「おぉ!」ってなってました。
で、ここ、またテーマが難しいんです。
「闘う理由のない日本において、どうやって違和感を表明し、どう表現し、どう仲間とつきあっていくのか」
んな難しいことをどう話せと(;_;)。
いろいろ考えて、結局自分史を語る以外ないなと。それも「オフィシャル」の、もうほんの少し内側にあるものを語る以外ないなと思いました。
自分史って、おそらくそれを言葉や文字にした瞬間に「オフィシャル」になってしまいます。逆に「オフィシャル」にすることによって言葉化や文字化ができるのかもしれません。
で、今回のチャレンジは、いままでさまざまな形で「オフィシャル」にしてきた、それは印刷物になったりお座敷で話してきたというだけではなく、例えばメールでやりとりした内容であったり、どこかのメモであったり、呑み会での会話であったり、あるいはブログで書いたりしてきたことも含むと思うのですが、そういうさまざまなものを拾い集めることで「オフィシャル」のほんの少し内側を出すことができるんじゃないかと思ったのです。
さてさて。はたしてそれが成功したのかどうかはわかりません。
でも、話しながら自分の中にある言葉をまさぐり、そしてパズルにピースをはめこむように内容を組み立てていくという作業は、しんどくもあり、でもとてもスリリングでもあります。返ってくる質問もわたしの内側に深く入り込んできます。まだ言葉化しきれていない言葉は、その質問に耐えきれないこともあります。でも、その姿をさらすこともまた表現といえるのかもしれません。そしてそれが許される空間は、とても優しい。
なんだかとても刺激的なひとときを過ごすことができたんじゃないかなと、みなさんの顔を見ながら、なんとなく思いました。

そうそう。「孤独の万有引力」の意味は、孤独は孤独を寄せ集める。そして、より孤独を深めてしまう。そういう万有引力を持っている。その負のスパイラルからどう脱出できるのかって話だったんです。
あとから聞いて、それもまた「なるほど!」と…。

アウェイな場所に行くということ

今日はリブオン主催の「第一回子どもの“生きる”を考える研修会」です。わたしの役まわりはパネラー。
てことで、まずは打ち合わせ場所へ。
「えーと、最初に30分話すんですよね?」
「え!タイムテーブル見てないんですか?ひとり10分で三人合わせて30分ですよ」
がびーん。10分でトランスジェンダー生徒交流会の活動紹介か(;_;)。
なんしか、スライドをあーやったりこーやったりバサバサ切って、なんとか「こんなもんか?」くらいのところには持っていきました。が、自信ないです^^;;。

で、会場へ。
なんか、見渡すと完全にアウェイです。東九条と同じ畳の間ですが、こちらは町家。オサレです。で、来られた人も子どもの支援にかかわるNPOや行政や議員の人たちです。うーん。
ま、いいや。アウェイな場所に一人でふらりと出かけるのって、最近大切だなぁと思っていることです。

で、プログラムがはじまって、やがてパネルディスカッション。活動紹介の順番がまわってきて、ひたすら話す話す。話し終わって、コーディネーターの人に
「何分でした?」
と聞いたら
「15分です」
とのお答え。あーあ、5分オーバーです。これでもかなり「ネタ」をうしろにまわしたんですけどねぇ。
まぁ、交流会の話に限らないんですけど、トランスの話はトランスだけで成立しなくて、セクシュアリティ全体を俯瞰する話をしないとダメなんじゃないかってのがわたしの考え方なんで、それで時間をとってしまうんですよね。
でも、みなさん話し慣れた方なんで、そんなわたしのタイムオーバーをうまく吸収してくださいました。てか、プログラム自体がそういうことを予測した立て方をされているので、これはすごいなと。
で、シンポではこれまた好き放題話させてもらって、ありがたやo(^^)o

そのあとは、「open space technology」という手法で論議を深めます。「多様性」「居場所づくり」「ジブンゴト」と面白そうなテーマが並んだんですが、わたしが選んだグループのテーマは「らせん状」。一番ワケがわからないテーマなんですが、なんとなくビビッと来たものがあったんです。
ひとつはDNA配列の話。テーマを設定された方は「連続」とか「継承」ってことを念頭においておられたんですが、わたしはひとひねりして「染色体異常といわれるものは異常なのか?」みたいなことを提起してみたいと思ったんですね。と、もうひとつは「過疎の村」の「持続可能な村おこし」が頭の中にあったんですね。
おそらく近世には「過疎」なんてものはなかったんじゃないかと。もしかしたら、「過疎」っていうのは、共同体の寿命を人間の寿命と同程度に設定したから起こったのかなと。もしもそうであるなら、「持続可能な村おこし」は、人の寿命をらせん状につなぐことで可能になるのかな。みたいなことをふと考えた。で、そういう共同体の中の子どもの居場所ってどんな形であらわれるんだろうってことなんです。
ま、そんなこんなで、楽しく話し合って、あっという間に終了の時間。

いっぱい話をして聞いて、気がついたら「ここって、案外アウェイじゃないよな」って気持ちになれたのが、すごく不思議でした。

4日連続(4日目)・久しぶりに帰ってきた

夏休み最後の連続お座敷も今日が最後です。
とりあえず6時に起きて、近くのコンビニまで散歩して、朝食をゲット。朝の空気が気持ちいいです。コーヒーどうしようかと思ったけど、やはり鳥取なので「在西特権」の行使です。でも、コーヒー牛乳だけでは確実に甘すぎるので、薄めのためのブラックも買ったりして。
で、腹ごしらえして、ひと休みして、いよいよスタートです。

今回の会場の人権情報センター、実はとっても懐かしいところです。10年ほど前、まだお座敷をはじめた頃にS口さんや竹ぼうきさんに呼んでもらって、ここで話をしました。あの時、藤村梨沙さんとお話しましたねぇ。あれ以来、幾度となく鳥取には来ていますが、ここに来るのは久しぶりです。
にしても、昨日話をしたのに、なんでここに来るんだな人もいたりして、テンションがあがります。
で、話はじめたのですが…。
ほんとにテンションが高いです。途中、「最後まで身体もつのか?」
と思うようなテンションです。でも、やたらウケまくってる人もいるし、にっこり笑って聞いてくれている人もいるし。テンションがあがる要素はてんこ盛りです^^;;。
てことで、最後まで調子よく話をして終了。にしても、途中何回かフラついたなぁ^^;;。
終わったところで、今回の舞台衣装と同じ服を着てるS藤さんと記念写真。

その後、みなさんは「振り返り」をしながら質問を考えられます。しばしの休憩の後、出された質問用紙に従って質疑応答です。
これが難しい^^;;。
だいたい40分くらいあるのですが、逐次的な質疑応答ではなくてまとまって話をするので、考えようによっては「新ネタ」です。しかも、休憩時間の10分ほどで話を組み立てなくちゃなりません。なんか、LEGOというか電子ブロックというか、そんな感じですねぇ。
それでもなんとか話し終わって、無事終了。

しかし、このテンションのまま列車に乗るのはなんとなく危険な気がします。

4日連続(3日目)・笑い声が響く^^;;

今日は午後から岡山へ。この夏2度目です。岡山と言えば、N塚センセイがおられるわけで、みなさんすごくGIDのことに関心を持っておられます。なのに、なぜかわたしにもお座敷の口がかかってくるんですね。まぁたぶん「ちゃんとした知識」はN塚センセイで、「漫談」はわたしというふうにつかいわけておられるんでしょう。
てことで、会場に到着。500人ほど入る広ーい会場に、パイプイスがちょこっとだけ並べられています。なんでも今日聞きに来られる方は30人ほどだとか。このパターン、ヤバイです。笑い声が響いて、声を出すのを自主規制されてしまうパターンです。う〜ん。
でも、まぁここが勝負どころと考えて、がんばって話をすることにしましょう。
で、話しはじめたのですが。
実は今日聞きに来ておられる方々はPTAの人。しかも「選んで」来られているんですね。なので、反応がいい。懸念していた感じはまったくなくて、みなさんニコニコと聞いてくださっています。うれしいなぁ。
わたしの話のあとはグループで話しあい。主催者の方もいろいろ工夫をしながら話が深まるように仕掛けをされます。その仕掛けに乗りながら、みなさんも話を深めておられます。
そんなみなさんを見ながら、わたしは途中退出。
いや、ちょいと遠方で宴会があるものでして^^;;

4日連続(2日目)・質疑応答で深まるんだなぁ

朝起きると寒い。そう言えば、友だち
「朝5時ちょうどにヒグラシが一斉に鳴きはじめて、それで目が覚める」
って言ってたけど、まったく鳴いていません。てことは、秋か?
なんしか、デッキに行ってコーヒーを飲みます。目の前は朝日に輝く九重山です。

で、大分駅まで送ってもらって、大阪へ。今日は大阪府南部の街で小中合同研修会のお座敷です。
集まってこられたのは、約100人の教職員の方々。
基本的に、小・中・高を比べた場合、一番しゃべりやすいのは小学校の教職員研修でしょうか。やはり、子どもたちの声に対して共感的に聞くトレーニングを普段からされているからかなぁ。で、一番しゃべりにくいのは高校でしょうか。「どれどれ?」感があるんですよね。そのかわり、はまるととてもいいのも高校でしょうか…。
てことで、今日はなんとなく話しやすい雰囲気です。いつもの通り、「立て板にビール」みたいな感じで、泡立ちながら話が進みます。
今日の研修会のおもしろいところは、終わったあとに「交流」の時間をとってあるところです。で、ところが、実際にお座敷のあとの休憩中に予定が変わったみたいで、交流を抜いて質疑応答の時間をたっぷりとることになったみたいです。てことは、質問したい人がいるってことですよね。すると、あとからあとから質問が出てきます。もちろんライフヒストリーに関することもあるわけですが、トランスジェンダーをめぐる話についても出てきます。それも、ちゃんと勉強をした上での質問です。すごいよ!
てことは、こちらも心してかからなければならないし、わからないことは正直に「わからない」と答える誠実さを持たなくちゃなとも思います。
でも、やはり質疑応答が充実していると、話が深まる気がします。ふだんは話さないようなところまで、つい話してしまう。でも、それが大切なんでしょうねぇ。

きっといい学校なんだ

今日は大分のとある高校でお座敷です。
とりあえず、昨日お会いしたMさんに別府まで送ってもらって、そこからトコトコ列車に乗って会場まで移動。今回わたしを呼んでくださったKさん、歩くのが好きなわたしのために、雨だというのに駅まで歩いて迎えに来てくださいました。すみません、すみません。
お昼ごはんは学校の近くにある*1地元野菜の直販所がやっている小さな食堂。大分ならではのおいしいお昼ごはんをいただいて、さて、お座敷です。
この高校、今日が始業式。始業式の午後にいきなり人権学習とは、生徒さんたちもたいへんでしょうねぇ。わたし、生徒さん向けのお座敷が一番緊張します。それも高校のお座敷の緊張感は半端ないです。というのは、高校生が一番反応が正直なんですよね。小学生や中学生は、まだ教員の抑えが効きますが、高校生はそうはいきません。
さてさてどうなるかと思ったのですが、生徒さんたち、適度に笑ってくれるし、聞くべきところでは真剣に聞いてくれるし。なにより生徒さんたちの顔がこちらを向いているのがわかるので、顔と顔をつきあわせて話をしている感じがします。それだけに、わたしも話がしやすい。
小一時間の話が終わったあとは質疑応答の時間。誰も質問しないかと思ったら、あちこちからどんどん質問が出てきます。この学校、すごいよ!
なんでも決して偏差値が高い学校ではないとか。でも、いままでお邪魔した高校の中で一番質問が多いんです。なんだろ。偏差値でははかれない「なにか」がこの学校にはあるんでしょうね。
お座敷のあと、生徒さんたちはホームルーム。わたしはしばし休憩。その後、生徒さんたちとの交流会。ここでもいっぱい質問が出てきます。さらに個人的に話がしたいという生徒さんもいて、結局6時前まで学校にいさせてもらいました。
いやぁ楽しかった!

*1:大分標準です

やれるのか?

で、今日が藤沢に来た本来の目的の当日です。
今を去ること3年前のこの日わたしに声をかけてくださったのがH田さん。それ以来、8月の最終土曜日は湘南教組の教研が恒例行事になりました。
なんでも今年はレポートの本数がいつもより少なくて、わたしに「ちょっとしゃべれ」という要請が来ていたんです。が…。なにをしゃべれと^^;;。で、
「何をしゃべればいいですか?」
と聞いたわけですが、それまた
「なんでもどうぞ」
と(;_;)。いや、「○○について」と言われてもしゃべれないわけですが、「なんでも」と言われても、これまたプレッシャーなわけです。
さんざん悩んだあげく、トランスの過程で考えてきたことをダラダラと話すことにしました。我ながらまとまりのない散漫な話だなぁと思ったのですが、それでもみなさん「気づきがあった」みたいなことを言われて、ほっと肩の荷が下りました。

しみじみ…

今日は午後から新入社員研修でお座敷です。
企業の人に向けて話をすることはあんまりないので、ちょい緊張します。しかも、「新入社員」てことは、若い人が多い?てことは、ネタが古すぎて通じない?これはヤバイです(;_;)。
で、会場に着くと、そこそこの年齢の方もおられて、ちょっとホッとしたりして。
にしても、座が温まりにくい感じです。そりゃそうです。仕事の一環で来ておられるわけで、しかも日常的に相互に交流があるわけでもないとなると、しみじみするのは当たり前です。
でも、ひとりひとりを見てみると、口を押さえて笑いをこらえている方や、ニッコリしながら聞いてくださる方、表情がいろいろ変わる方、いろんな聞き方をしておられるのがわかります。だから、なにかが届いていることは確かです。そのことを信じながら、しみじみした反応を楽しませていただくことにしました。
終わってから、質問が出てきたり、個人的な話をしてくださる方がいたりして、もしかしたら心のコリが少しほぐれた人もいたのかなと、ちょっとうれしくなりました。

ここちよい緊張

朝、メッチャ早い時間に目が覚めました。なんでだろう…。うーん。寝られない。とにかくお風呂ですね^^;;。
で、しばらくダラダラして、主催者の方と合流。会場に向かいます。
今日はこのあたりの人権教育研究大会です。で、わたしのやくまわりは「記念講演」だとか^^;;。やれやれ…。
なんでも会場はふたつにわかれていて、片方はスクリーンで映しているとか。で、合計400人ちょいです。やはり緊張しますね。
いざ前に立つと、たしかにホールは満員です。
実は今回お会いするのが楽しみな人がお二人おられまして。おひとりは「べっぴんの会」というところで活動されている方。そしてもうひとりはこの日たまたま会場でお会いした方です。それにしても、片方は二列目、片方は最前列真ん中ってどうよ。気になって仕方がありません^^;;。でも、お二人ともニコニコと楽しそうに聞いていてくださって、逆に話をする力をいっぱいもらえました。
おかげさまで、無事終了。

お座敷のあとは分科会。わたしはなぜか地域活動の分科会に参加。というのは、上田地優さんとの出会いから考えたことの報告があったからなんです。で、会場にはご本人も来ておられて、報告にからめて話をされたりされました。話を聞きながら、「上田さん、活動家やなぁ」と思いました。「宴会屋」のわたしとはずいぶんと違いますね^^;;。
分科会の午後の部は男女共同参画の話。ヒアリングなんかをされながらていねいなとりくみをされている様子がうかがわれました。でも、わたしにとっては報告よりも、そのとりくみを通して変わっていかれる報告者の姿がとてもまぶしかったなぁ。実践って、たぶんそういうことなんでしょうね。
てなことで、楽しい一日の半分が終了(笑)。