今日は「第45回 近畿児童青年精神保健懇話会」という、まぁ研究会みたいなところで、ちょこっとだけ話をさせてもらうことになりました。
与えられたお題は、「トランスジェンダー当事者であり学校の教員である立場から、若年層のトランスジェンダー(GID)について考えること」だとか。まぁそのまんまなわけですが。
さて、どうしよう。そういえば、3月にも同じようなテーマで話をしなくちゃならないので、それの30分バージョンという感じでいこうかなと。ちなみに、他に田中究さん、織田裕行さん、丹羽幸司さんが話をされました。
田中さんの話は、「性同一性障害」を知るための、きわめてベーシックな話。で、わたしの話は「趣味*1」にこだわった話。織田さんは関西医科大学の苦労話からはじまって,最終的には関西GIDネットワークにたどり着く話。で、丹羽さんの話は、もろに手術の話。
織田さんの話は、性同一性障害の医療がいかに包括的に行われているかということと、それを維持するのがすごく難しいということが、ほんとうによくわかるものでした。でも、けっこう長い時間をかけてそれを実現してこられたんですよね。それにしても、わたしが関西医大を受診したのがかなり初期だったことがよくわかりました。
で、圧巻は丹羽さんの話。もう、血みどろです(笑)。さらに、動画まであります(笑)。もう、必見です。すんごい小さい穴から、ずるずると乳腺を取り出す、あるいはめっちゃち小さい穴からパックを入れるわけで、
「いやぁ、皮膚ってよく伸びるなぁ」
ということがよくわかります。
で、丹羽さん、なぜそんな画像を見せたかというと
「アドバイスする時に、原則的には思いとどまらせてほしい」
ということなんですね。
なるほど、魔法のように乳腺を取り出すんじゃなくて、実際にはチョキチョキゴリゴリやりながら手術をするわけです。そのことをきちんと知っておいてほしいということなんですね。いやぁ、いい勉強になりました。
で、最後に30分ばっか3人そろって*2質疑応答のために登壇。思わず織田さんが
「これ、GID学会ですね」
と笑っておられました*3。たしかに…。
ここでも3人そろって
「治療は慎重に」
と連呼です。なかでも印象的だったのが
丹羽「自分は18歳以下の人には、たとえ二重まぶたであっても手術はしない」
織田「発見は早ければ早いほどいい。その方が間違った身体的領域の治療をするリスクが減る」
という話。
それにしても、3人で言いたい放題でした。