お散歩とか

今日は滋賀県にある「お肉の町」のフィールドワーク&講演です。にもかかわらず、こんな日に限って雨!それも警報出ています。やはり日頃の行いの悪さかなぁ^^;;。しかも、JR神戸線で人身事故!ダイヤ乱れまくりらしいです。まぁ、わたしは車に乗せてもらったので関係ないのですが、他の参加者が大変です。
それでもなんとか予定通りの時間に開始。
まずは地元の会館の中にある歴史資料館の見学。なんというか、おどろきです。いろんな資料が、あまりやる気なく(笑)おいてあります。でも、かなり貴重な資料です。まぁ「町史」も出ていることですから、基本的にはすでに既知のものでしょうけど、それでも興味深いものが多々あります。
その後、雨もこやみになってきたので、お散歩開始。講師のM下さん、いちいち
「ぬくいなぁ(笑)」「でも雨でよかった。人が出てへん。人がいたら「見せもんちゃうで!」て言われる」
と、いちいちあさって方向のギャグを飛ばします。それで笑う人、たいがいやし(笑)
「ここ、百貨店がふたつもあるんです(笑)」
とか
「このあたり、昔はパチンコ屋とか映画館がありました」
とか、かつてほんとうに栄えていたことがわかります。というか、今もお店がメッチャ多いです。
「ここの町にいたら、外に行かなくても生活できるんです。だから、一歩も出たことない人が「差別ってまだあるんや」って言わはるんです」
うんうん。そういえば、かつて山口にいるK口くんも、ばぁやんのことで同じことを言っていたなぁ。
やがて、M下くんの職場の食肉加工会社に到着。社長さんが快く冷蔵庫の中の枝肉を見せてくださいました。
かつてわたしはこのムラの屠場を見学させていただいたことがあります。あの時、
「牛を割るって芸術やなぁ」
と思いました。その同じ経験をみなさんにしてもらいたかったのですが、いまはなかなか屠場の見学ができません。そういえば、もうひとつ感動したのが自動車解体業だったのですが、あれもいまは芸術じゃなくなっているみたいです。
でも、冷蔵庫の中の枝肉を見た瞬間、みなさんのテンションが一気にあがりました。そりゃそうです。せいぜいが本やテレビの中でしか見られない光景が目の前にあるんですから。
続いてムラの神社に行きました。この神社、まさにムラの神社なんです。すごく珍しいです。でも、M下さんはそんなことおかまいなしに神馬を指して
「サイボシ」
とか言ってます(笑)。この人、ダメです。
で、フィールドワーク終了。お昼ごはんの時間ですが、M下さん
「このへんに食堂ないので、あそこのスーパーでなんか買ってください。地元に金、落としていってください(笑)」
と、郷土愛あふれる案内です。

午後からは、M下さんの講演。
とりあえずモノマネから入ってきたのにはビックリしたけど、なかなかのものです。で、生い立ちとか、ムラの思い出とか、その中で考えてきたこととか、今やっていることとか。とおり一遍といえばそうかもしれないけど、どの青年の言葉ひとつとっても、それぞれがそれぞれの生い立ちの中を通して「いま」を生きていることが伝わってきます。その共通点からいかに学べるか、小さな違いをいかにして見つけそこから学べるかは、講演者の問題ではなく、わたしたち聞く側の問題かなぁと、いつも思います。
ちなみにM下さんの話を聞くのははじめてでしたが、うん、よかった!モノマネもうまかったし(笑)
てことで、楽しく充実した一日を過ごさせていただきました。
M下さん、ありがと!また総括呑み会しようね*1

*1:参加希望の方は連絡ください(笑)

フルパワー

今日はSSTの本番です。わずか40分ほどなんですが、なんか気が重いです。やはり、自分のクラスではないところで、スポットで「特設授業」をやるのはしんどいです。
いや、プリントに書かれているとおりにするのなら、そりゃ、誰にでもできます。でも、それでは「わたし」がやる意味がないし、それはわたしだけではなく、例えば「A先生」がやる意味がない。少なくともわたしはそう考えていままで授業や担任をしてきたし、教材づくりをしてきました。だからこそ、授業をするために、「わたし」と子どもたちの関係づくりもするし、そこではじめて成立する「わたしの授業」が存在する。
もちろん、そんなに立派な授業をしているわけではないです。でも、そういう思いでやっているってことです。
なので、スポットの「特設授業」は、やりにくい。
幸い今日の場合は副担任をしていて掃除監督もしているし、3分の1の子は教えている子もいるから、まだマシではあります。

この授業のことは、ずっと考えていました。もちろん頭の片隅でではありますが、なんとなく「コネコネ」としていました。ずっとコネコネし続けていると、粘土と一緒で柔らかくなる。そのうち日程が近づいてきて
「こんな形にしよう」
と思ったら、すぐにその形まで持っていけます。
今朝、ワークシートをながめながら、
「そうか…。こうやればいいんだ…」
と、自分の中の「解」を見つけました。あとは、仕掛けをつくっていくだけです。
「ここではこんな話題を、ここではあんな話題を」
もしかしたら使わないかもしれないし、もしかしたら別のトピックが入るかもしれません。それがライブです。でも、仕掛けは大切かな。
で、やってきた本番。
一番大切なのは、とびっきりの笑顔。
で、40分が終わりました。

なんか、ビデオカメラが2台ばっか準備されていて、わたしのところにはなかったから、たぶんもっと準備して、もっと優れた授業をしそうな人がいたのかな。でも、そんなことはどうでもいいです。感想を読んでいたら、全員ではないけど、少なくとも数人心が動いた子がいました。わたしにとっては、それでOkです。

しかし、久しぶりにフルパワーを使いました。マジで疲れました。今日の午後は使いものにならない可能性大です^^;;。

研究会でレポート→結末

今日は研究会でレポートです。とはいえ、人権教育関係の研究会ですけどね。
てことで、なかまの車*1に乗せていただいて、日本海近くまで移動です。
朝けっこう早く出たら、到着もけっこう早くて、かなり時間があまりました。本来は本でも読みながら勉強しなくちゃならないのですが、結局ダラダラとしながらあちこちあいさつをしたりちょっかいだしをしたり。
そうこうするうちに、特別報告。とてもていねいな実践やなあと思いながらも、やはり小学校のとりくみなんですよね。高校では手法が違うやろなぁと思いながら聞いていました。
まぁ、この研究会、ほとんどが小中の人たちなんで、アウェイ感はかなり満載です(笑)。
で、午後からは分散会。こちらがわたしの出番です。
わたしを含め、四本のレポート。でも、高校はわたしだけ。というか、この研究会全体20本のレポートのうち、府立学校から出しているのが2本で、支援学校と高校が1本ずつなんですよね。まぁいいです(笑)。
わたし以外の3本のレポート、これがまたていねいにとりくみをしておられます。「課題を持つ生徒」に焦点化して、その子をとりまく子どもたちにも働きかけながら、全体が育っていく感じが伝わってきます。
でもね、でもね。
ここ、人権教育の研究会なんですよね?なにかがズッポリと抜け落ちている気がしてしかたないのは、わたしみたいな「古い人間」だけなんだろうか…。
で、わたしの出番です。
「すみません、わたしひとりの実践ではないです。勤務校の実践でもないです。京都だけの実践でもないです」と前置きしてトランスジェンダー生徒交流会のことについてレポートしました。もちろん結びの言葉は「宣伝です」です。
「広げる」ことが苦手なわたしは、こんなところでレポートする以外、知ってもらう機会がないんですよね^^;;。

帰りの車で、なかまに感想聞いたら、
「まぁ、インパクトでは今大会一番やろなぁ」
でした。そりゃそうでしょ(笑)。

で、夜にメール。
「決まったよ」
はぁ…。岡山行きですか(笑)。

あれ、京都府の代表になるのか?
でも、関西から全国から、きっといっぱいなかまが集まってくれるはずのレポートだよねo(^^)o

*1:BMW〜o(^^)o

ある試み

現在、1年生はわたしの授業を週6時間受けています。ということは、ある曜日は必然的に1日2時間あるわけです。こいつをどうするか。
今のクラス、すごくおとなしくて、それはそれでいいのですが、もう少し、いい意味での活気がほしい。そのためには子どもたちを「学び」を基盤にしてつなぐ仕掛けが必要かなと。
とうことで、ここしばらくプリントを渡して図書館に放り込んで「グループ学習」をさせています。で
「教えあえ」
と。さらに言えば
「教えてくれ」
と言えと。
この「教えてくれ」を、授業中に友だちに言うのはけっこうハードルが高いみたいです。いや、「活発な子(別名ヤンチャ)」はけっこう
「教えてくれや!」
って言うんですが、おとなし目の子はなかなか言いません。まぁ、言わない子を「おとなし目」と言うわけですが(笑)。
でも、それが言えるクラスは、過去の経験からすると、たぶん最低点があがります。
まぁ、グループによってはみんなが「教えてな子」だったりすることもあって、なかなかきついのですが、残り半年、ガマンして続けようかなと。

実験結果

この間
「やりたい」
と言っていた実験は、グループ学習のことでした。
テーマは一日目は円の方程式。二日目は円の接線の方程式。
円の方程式については定義を考えればすぐにわかるし、普段の授業なら10分で終わるところを40分かけてみようと。接線の方程式については、まともに導入すると面倒なところもあるけど、具体的に接線を書かせることで気づかせてみようと。
とにかく教えない。サジェスションとなるお題を与え続けることで、そこへ導いていく。
おそらく「導く」ところで邪道なんだろうけど、「理想的な学びの共同体」が目指すところではなく、考えることによって理解を深め、それをグループ内でシェアするところから全体の底上げをはかろうという「現実解」としてのグループ学習なので、まぁええやろと。
で、やってみての感想は…。
グループの設定が難しいのは予想していたのですが、予想通りでした。
とにかく学力差がはげしいし、数学苦手&低意欲な子が一定数いるので、それらの子が固まらないようにしなくちゃいけないのですが、そうするとグループ数が増える。さらに、全員が数学苦手だとにっちもさっちもいかなくなるので、そこそこ得意な子も割り振らなくちゃならない。ついでに言うと、得意な子も二種類いて、とにかくコツコツ勉強して点をとるタイプとセンスでとっていくタイプがいます。この手のことをしようとすると、やはり後者の子がほしい。
まぁ、狙いのところまでいったのは、半分以下ですね。
でも、子どもたちの感想を読んでいると、それなりに楽しんだ子もいるようだし、ガチでやりきった子もいたし、0点くらいはつけられるかなぁ…。

実験宣言

テストを返しながら、夏休みまでの3時間のことを考えていました。
「なぁ、君たち」
「ん?」
「ちょっとためしてみたいことがあるんやけど、協力してくれるか?」
「かまへんけど、なにすんや?」
「いや、ちょっと実験してみたいねん」
「なんや、オレら、実験台か」
「そや」
ってことで、実験することにしました。
さてさて、どうなることやら…。

排除する学校・排除に抗する学校

今日は校内の人権研修会。講師は大阪府立大学の西田芳正さんです。
実は元々は「エフェクティブスクール」についての知識的な話を話してもらいたいなと思って、その道の第一人者と交渉をしていたのですが、どうしても都合がつかず、なくなくあきらめたと。で、途方に暮れながらもいろいろ探していたら、西田さんに行きあたりました。で、どんな研究をしておられるか、最新の本を読んだんですが、これがおもしろい!早く先が読みたくて、結局、一日で読んでしまいました。
てことで、今日の研修は大期待です。
西田さんの話のキモを、あえてひとことで言ってしまうと「学校万能論も学校無効論も違う」「学校にできないことはたくさんあるけど、学校にしかできないことがある」ということかなと。で、「排除に抗する学校」であるためには、学校が何をどのようにして排除してきたのかを考える必要がある。
ということかなと。
で、それを具体的な事例をあげながら説明されるのですが、まさに「いるいるいる!」という感じなんですよね。実感と研究がピタリと一致している感じなんです。だからこそ、そこで最後に出てくる結論に説得力があります。
にしても、もちろん簡単な道じゃないんですけどね。

ちなみに、帰り、校門まで送っている時に
「排除する学校というタイトルはエキセントリックかもしれないけど、誰かが言わなければならない。少なくとも欧米の研究ではごく一般的なのに、誰も言ってこなかった」
と言われました。なので
「いやぁ、ムラに入った教員は、ごく当たり前に親から言われてきたと思いますがねぇ」
と答えました。西田さん、笑っておられました。

インクルーシブ教育

今日は人権関係の研修会。午後は講演です。で、実はわたしは「聞かされ役」にはなりません。というのは、わたしが「聞きたいな」と思う人を推薦してて、たいていみんな通してくださるからです。うれしいな。
で、今日の講師さんは常磐会大学の掘智晴さん。たぶん、ドストライクの人ではないかと。ただ、講演聞いたことないから、わかりませんけどね。
折しも警報が出てる中、講演開始です。
当初は2時間の予定でしたが、急遽1時間半にしてもらったのがまずかったのか、
「これで終わります」
と宣言されたのが、話しはじめられて40分後です。やばい!
ところが、ここからがうちらの研究会のすごいところです。質疑応答の集中砲火です。
そりゃ、
「高校でもインクルーシブ教育をするべきだ」
しか言ってくださっていないわけで、わたしらとしては
「んなもん、現状では無理ですやろ!」
となりますよ。
でも、ここからがおもしろかった。答えがいちいち不器用で、だから本音が伝わってきます。
たぶん、インクルーシブ教育を実現するって、単なる制度改革ではすまなくて、高校の中に根源的にある「適格者主義」を根底から覆していかなくちゃならない気がしました。
で、高校の適格者主義の要請はどこから来るかというと、もちろん教員自身の中にあることは前提ですが*1、それだけではなく「出口=進路」からの要請があります。簡単に言えば、進路先の大学も企業も、基本的には適格者主義です。だから、適格者を育てることが使命にならざるを得ないし、それができない高校は「ダメ」の烙印が押される。教員はその烙印を避けるために必死で適格者主義を守ろうとするし、適格者に育てられる可能性の高い「ほとんど適格者」をほしがる。
インクルーシブ教育を実現するということは、そういう社会のあり方を根底から覆してしまうものなのかもしれません。
そもそも、「適格者」とは誰なのか?「適格する」とはどういうことなのか?根源を問う可能性を持つよなぁなどと感じました。
結局、講演終了から50分質疑応答があって(笑)、講師の方の
「そろそろやめましょうか」
で終了。そりゃぁ質疑応答は疲れますよ。
でも、帰りに何人かに
「どうでした?」
って聞いたら
「最初はどうなるかと思ったけど(笑)、最終的にはおもしろかった」
って返事が返ってきたから、成功だったんでしょうね。

*1:教員のほとんどが適格者主義の中で成功をおさめた適格者である

1学期のメインイベント

今日は3学年一斉の人権学習の日。かつては担当者がふたりいたけど、いまは基本ひとり。これで全校生徒の学習をまわすのは、ある意味無謀という気がします。まぁ、この体制になって3年目になったので、かなりわかってくれる人もいて、すごく協力的な人もずいぶんと増えました。例えば、資料の印刷なんかは、ほとんどみなさんがやってくれたしね。
印刷って、ひとクラス分だけなら、今日日の印刷機は優れものなんで、あっという間に終わります。でも、それが一学年分とか三学年分になると、なかなかの量になります。たぶん
「印刷しといて」
という人にとってはたいしたことはないと思う仕事量なんでしょうけど、それが集まるとえらいことになります。なので、
「こっちでやっとくよ」
のひとことが、どれほどの気持ちの余裕につながるかははかりしれません。
でもねぇ、とうぜん負のオーラも感じるわけです。
負のオーラって影響力が半端ないです。さまざまな正のオーラが感じられなくなるほど影響力があります。んー、例えて言うなら、おいしいご飯を食べてる時に隣の席から流れてくるタバコの煙みたいな。同じ席の人は気を使ってくれるから大丈夫なんですが、隣の席の人が気にしてくれることはほとんどないですからねぇ*1
は、おいといて…。
でも、すこしへこみ気味になったところで、またいろいろ慰めてくれる人もいたりして、それでようやくバランスがとれるわけで。

で、いよいよ午後から本番。
今年の2年生の講演は徳島から「大湾さん」に来ていただきました。
うまいですねぇ。なんというか、感じとしてはオムニバスって感じでしょうか。小さなトピックを少しずつ投げながら、共感の可能性を探る感じかな。だから、「ここはわからなかったけど、あそこはわかった」みたいなことが可能になります。
こんな人が
「いつきさんから頼まれたら断れない」
と、ふたつ返事で言ってくださることも、すごく大きな支えなんだよなぁ。だって、夜は徳島に帰ってミニバスの指導するとか、あしたは愛媛に行かなくちゃならないとか、メチャクチャ忙しいのに、講演後に話に来た生徒とていねいにかかわってくださるし。

ふむ、正のオーラを感じはじめたら、少し元気になってきた。

*1:月曜日の「呑み」のことを思い出しただけ

今年もこの日がきた

今日は、年に一回の「これが仕事でいいのか(笑)」の日です。
なんしか、子どもたちをバスに乗せて目的地へ。到着したのはわたしとしては2年に一回来ているキャンプ場。
で、今年は。
いちおうファイアースターターを持っていったけど、けっきょく使わなかった。いいことです。
で、何といってもおもしろかったのは、メニューの豊富さ。
例年だと、まぁ、焼肉・ヤキソバ程度なんですが、今年はお好み焼きありーの、焼き飯ありーの、チーズフォンデュありーの、チョコフォンデュありーの、なんか、バラエティに富んでました。ピザ焼いてるところもあったし。
まぁ、考えようによっては、それだけ冷凍商品が充実してきたわけで、でもそれはそれでおもしろいなと。逆にいままでの「バーベキュー概念」にとらわれなくなってきたということなのかなと思いました。
おかげさまで、仕事の「つまみ食い」も、いろんなものを食べられました。
だけど、「火の管理」ができないな。どうも炎があがってないと不安らしい(笑)。