部落差別をなくす教育について

今日から学年末試験です。今年も長かったような短かったような。今日のカントクは3時間目だけです。なので、立番のあとは事務仕事。レジュメを送ったり、書類を受け取ったり。そういえば先月入稿したゲンコが今日あがってくる予定です。いつになるだろ。
そんな感じで午前を過ごしてて、いよいよ試験カントクというところで印刷屋さんが来られたという連絡が。ピンポイントやなぁ。でも、あと10分遅かったら受け取れてないのでラッキーです。仕分けなんかを若い衆に頼んで、試験カントクへ。カントク中はボー。なにせ、カンニングされるか阻止するかみたいな切迫した状態がないですからねぇ。
カントクから帰ってきたら、すでに仕分けも車への搬入もやってくれてました。ありがたい。
てことで、おべんとを食べてスタートです。向かうは第2のふるさとです。今日は第2のふるさとのフィールドワークと講演です。
会場に到着してビデオカメラをセットしようとしたところで、三脚を忘れてることに気づきました。まぁ地元で借りられるかと、隣保館に行ったら「ない」と。しかたないので解放同盟の支部に行って聞いたら「ない」と。最後の手段で、中学校へ。校長室のドアを開けて
「貸してもらえません?」
と聞くと
「ええよ」
とのお返事です。ありがたや。
そんなこんなで、まずはフィールドワークから。案内してくださるのは中村義孝さんです。
「見るところ、ないで」
と言われたとおり、たぶん見るところはあまりないです。でもそれは「今」を切り取ったらということです。歴史的な変遷の経過としての「今の姿」と考えたら、いっぱい見るところはありますね。
「この2戸一は35平米くらいです」
M田さんたちに通訳します。
「玄関入ったら台所があって、そこが3畳くらいかな。奥に4畳半か6畳くらいの部屋があって、2階にふた部屋あるねん。今日日の若い人やったら、ひとりのスペースやろ。ここで家族が暮らすねん。でも、「御殿みたいや」って言ってはってん」
過去があって、今があって、その途中にあるのが「2戸一」です。
道があります。溝蓋があります。かつては溝蓋はなかった。すると、2mの道幅が一気に1.5mに変わります。すると車が入らない道になります。そういうふうに町並みを見ていくと、学ぶところはいっぱいあります。
そして講演。
まずは昔の写真の紹介から。そして義孝さんの生い立ちへ。
今は部落解放のゴリゴリの活動家であり実践家である義孝さんも、子どもの頃はそうではなかった。当たり前か。でも、まわりがみんな「そう」であれば、「わからない」んですね。それが、中学校の教員[1]野口良子さんとの出会いを経て、全奨への参加で大きく変わっていかれます。
しかし、教員を目指された理由が、まぁアレですわ。〇〇事件というか、そういうのって、まぁ時代ですねぇ。
で、教員になってからが、またすごい。新採2年目には「なぜ在日の子らの進路保障がされてないか」って提起して、翌年度には外国人教育委員会をつくってしまわれます。行動力がハンパないですね。
そんな暑い話のあと、さらに暑い話です。あの旗・あの歌・あの年号の話です。聞いてる教員の反応が気になるのでチラチラ見てましたが、特に何もなく。てか、いつも元号使ってる人はどんな気持ちで聞いてるんだろ。
そんな感じで、暑い講演が終了。うーん、でもまだ話してほしいな。ということで質問。
「子どもたちの課題はどこにありますか?」
やはり低学力問題が出てきます。別に「部落だから低学力」というわけではないです。きっとそこには文化資本とかさまざまな要因がからまって、「学校の成績が低くなる」という結果が出てきている。ただ、そういう課題があるということは、若い教員に知ってほしいし、その低学力をなんとかしようと、これまでずっととりくんできたということも知ってほしいですね。
そんな感じで、今日の研修会は終了。さてと、帰りに中学校に寄って三脚返さなきゃ。

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1 野口良子さん

微妙なアウェイ感

今日は午後から某在日外国人教育関係の会議があります。なので、午前はゆっくり。久々の猫の額です。

しかし、寒いわ。まぁ0℃とかいう話ですからね。なので、早々に家の中に入りました。
で、午前の最後に移動開始。近くのコンビニでおべんとを購入。まずは腹ごしらえですね。
そう言えば、最近はこういうときはおにぎりをパクつきますね。外で食べるおにぎりは、嫌いではないというよりも、どちらかというと好きなくらいです。会議場所の近くにはメッチャでかい公園があるので、そこでおにぎりをパクついてもいいのですが、今日はなんとなく「買おうかな」という気になりました。
おにぎりを持っていく最大の理由は「お金がかからない」です(笑)。なにせ、1年雇用で賃金カットを食らう年齢になったので、経費節減は喫緊の課題です。この間もランチが食べられてラッキーでした。ただ、ずっと経費節減していると、心まで節減気分になります。だから、たまには買おうかなと。

ついでにガソリン補給もしなくちゃね。
ということで、会議開始です。まずは来年度の大会について。ちなみに、わたしは会議に参加しながら、外部とも連絡を取りあっています。なので、京都からもレポートを出せるように、連絡をとりながらいろいろ調整。うん、この人をこのグループにつなぎたい。まぁそんな感じです。
その後、いろいろあって、各地の報告です。他府県の人々は、ほんとうにいろいろやっておられます。それに比べて、わたしはほんとうにやってないな。というか、おそらく「専門」や「スタンス」が変わっているんですね。だからほんとうは他の人がやった方がいいんだろうけど、まぁそういうわけにもいかないか。
そんな中、某市内の、とある小学校に対してヘイトスピーチがあったという話を聞いて、「うがっ」と思うなど。ほんとうにヘイトスピーチがなくなりませんね。
ただ、その話を聞きながら、なぜかtwitterを見ているわたし。すると、新宿アルタ前でトランスへのヘイトスピーチがどうやらおこなわれているらしいです。そして、カウンターの人たちの投稿がめっちゃある。たしかにヘイトスピーチに対しては身がすくんでしまうような気になります。でも、一方で、「味方」の存在も顕在化させてくれました。それはうれしい。
ということを考えながら、もうひとつ、トランスヘイトは「ヘイトスピーチ規制法」の対象にならないんだなと。そう考えると、「ヘイトスピーチ規制法」が、いかにザル法であるかということも、あらためて実感します。
まぁそれでも、とりあえず会議は終了。今日は珍しく「次の用事」がないので、呑み会もフル参加です。それにしても10人中女性が4人というメンバーで、ジェンダーバランスもずいぶんと変わりましたねぇ。ただ、関東から来られている人もおられるので、そんなに遅くまでは呑みません。てか、みんな歳ですしね。
ということで、9時半頃に解散。
しかし、本来「ここ」が出発点だったのに、なぜか微妙なアウェイ感があるのが、なんとも…。

さすがに疲れる(笑)

今日はトランスジェンダー生徒交流会です。なので大阪市内へ。集合場所に行くと、すでに参加者がいたります。集合場所から会場に行くと、今日のメニューである鍋の材料がドカンとあります。ところが、なにをどうするかの指示がわからない。どうするねん。
それにしても、場所が変わって使い勝手がずいぶんと変わりました。今はその調整中という感じですね。まぁでもいいでしょう。
てことで、あとはみんなでひたすら野菜切り。小さな子どもも一生懸命切ってくれます。そのおかげもあって、あっという間に切り終えました。切った野菜はビニールの大袋に入れるのはいつものことです。ここから鍋&ホットプレートに投入。あとは時間がつくってくれますね。
やがて完成。鍋の前には長蛇の列です。しかし、今日はいったい何人来てるんだ?おそらく小さい子どもは10人くらい。中高生はそれ以上ですね。
昼ごはんを食べ終えたら、子どもたちは外で走りまわります。中高生はコンビニに行ったのかな?てか、なんでみんなコンビニに行くのかなぁ。
そして話し合い。今回も中高生に混じって話しましょう。
「最近あったこと」かぁ。やはり「1000円お願いします」かなぁ。なんかそんな感じで、いろいろ話し合い。そうそう、今日はK同通信の記者さんが来ています。最後に質問権を渡しましょう。すると
「みなさんにとって大切なもの/ことは?」
問いかけられた子どもたち、みんな悶絶していましたそれでもひとりひとりが思い思いの答を返してくれました。わたしは…。やはり「身体」かな。なにごとも、この「身体」とともにあります。まぁ「呑みすぎるな」って話なんですけどね。
そんなこんなで1時間半の話し合いにフル参戦。さすがに疲れました。でも、フル参戦できるのは、きっとノンアルになったからですね。だからいいことです。
交流会が終わったら、いつもの打ちあげです。てことで「しゅんちゃん」に移動。ここでさんざん呑んで呑んで呑んで、記憶をなくしそうになりました。でも、さすがに疲れたので10時半頃に
「そろそろ帰ろうか」
と言ったら、みんなびっくりしてました。そりゃそうか。
てことで、Kっかわくんに送ってもらって、無事帰れました。
長い一日でした。

stn21のセミナー

今日はstn21のセミナーです。3連休の中日にやるのは、きついと言えばきついですが、この日くらいしかないという話もありやなしやなので、まぁええか。
ただ、なぜか集合時間に「近鉄京都駅改札前に来てほしい」というオファーがあって、そちらに向かうなど。ここでM田さんと合流して、集合場所の「老上海」へ。到着したら、すでにメンバーはそろっていて呑んで食べてます。腹ごしらえが完了したところで会場の多文化交流ネットワークサロンへ。ちなみにチラシの会場名、間違えていました。すみませんすみません。
そうこうするうちに、今日の講師の大輔さん登場です。メールやネットではお会いしているものの、リアルでお会いするのはいつ以来だろう。とにかくごあいさつ。と、島袋さん登場です。背が高いな(笑)。島袋さんとはtwitterかなにかで「ブラウザはopera」「わたしはvivaldi」とかいうからみをしている時に、とつぜん「いつきさんって、あのいつきさんですか!」と言われたところからのつきあいです(笑)。ということで、ごあいさつ。
やがて時間が来たので大輔さんの講演開始です。今回は中高生向けの講演のダイジェスト版なんだとか。まずは例の「外科医」のワークから。ネタ、知ってるぞと思っていたら、そうか、そういうパターンもありかと。そこから「ジェンダーバイアス」「異性愛主義」「シスジェンダー主義」の3つを導き出されます。そして「らしさ」の話。ここでも「らしさかぁ」と思っていたら、延々とらしさの話をされます。すると、驚くほどに「多様性」へと結びついていく。
いつも「らしさ」を多様性へと結びつけていくことに疑問を持っているわたしですが、これは納得です。逆に言うなら、ここまでネチネチていねいにやらなきゃならないということですね。
そしてもうひとつ「フツー」を問い直す。実は、「フツー」の存在は「フツーではないもの」によって担保されています。ただ、その境界線は隠されています。それを可視化させるのが「クイア・ペタゴジー」です[1]このあたりは「土肥いつき, 2022, 「性の多様性教育」『こころの科学』223: 44-48.」で使わせてもらいました。。このあたりのことをどう伝えるかってメッチャ大切です。それを、ものすごくわかりやすく提示されます。さすがは第1人者ですね。
そして、最後のワークがいい。白い紙に何かを書くのかと思ったら、折って破るだけ。でも、その結果がこうなるんですね。思わず拍手してしまいました。
講演会の後はグループにわかれて振り返りです。わたしはお菓子の配布役。その後、テーマ別の交流会。わたしのところには誰も来ないだろうと思っていたら、一人来られて、自己紹介が
「東ゼミで修論書きました」
でした。ここから、東さんの研究への厳しさと、人へのリスペクトの話で盛りあがって、stn21のセミナー終了です。
セミナーのあとは懇親会。陣取ったテーブルには大輔さん・島袋さんに加えて大山治彦さんもおられます。あまりにも重いテーブルです。が、みんなで難しいことも楽しいこともワイワイ話しあって、2次会へ。
ところが入れる人数ではありません。どうする?と、
「老上海は?」
という提案が…。電話をしたらあいているらしいです。
ということで、本日2度目の老上海です。ここで、ついつい「女として教員をする」にからんでしまって、すみませんすみません。まぁでも、いまだにこの言葉の意味がわからないので、しかたないか。
そんなこんなで楽しい1日が終わりました。
あした、おべんきょできるだろうか…。

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1 このあたりは「土肥いつき, 2022, 「性の多様性教育」『こころの科学』223: 44-48.」で使わせてもらいました。

ラストランとかモヤモヤとか

朝、いつものとおり出勤です。職場に到着したら、体育館に向かいます。別に体育館に用事があるのではなく、その前にある掲示板に用事があります。と、向こうから体育科教員が。
「今日は1000ですよ」
マジか。前日なのにタイムトライアルやるのか。
てことで、着替えて立番。立番が終わったらグラウンドへ。

とりま、速い集団と走ることにしましょう。とは言え、子どもたちはどんどんペースがあがってるけど、わたしは2週間のブランクがあるので、全然ダメでしょうね。
それでもスタート。250mのトラックを4周です。3人抜け出してグループで走ってます。わたしは少しずつ遅れます。が、タイムトライアルなので、時計との勝負です。1周まわったところで1分です。いいペースですね。でも、3周目くらいから遅れはじめます。結果、4分32秒でした。
もう1本走ろうかと思ったけどやんぺ。職員室にもどって少し仕事。そして次の時間に再度タイムトライアルです。
今度は半袖で走ろうかな。今シーズンはじめてです。今回はいいペースです。3周目もあまりタイムが落ちない。4周目の最終コーナーで前のふたりを捉えて外から抜きます。と、さらに大外から抜いていく生徒がひとり。放送部部長でした(笑)。ゴールしたら、部長は「やったー!」と大喜びしてます。かなり抜きたかったらしいです。ここは素直に負けを認めましょう。わたしのタイムは4分20秒でした。1秒負けました。
本日のランは1000のタイムトライアル。1本目は4分32秒。2本目は4分20秒。ブランクが2週間あった割にはマシかな。今日のランで昼間の「走り」は終了。
前回が12月18日で4分28秒、前々回が4分54秒。さらに昨シーズンのベストタイムが4分25秒だったので、最終であがりましたね。
これで、今シーズンのレースは終了です。明日はロードレース大会の応援です。

走ったあとは身体が適度に緩んで気持ちいいですね。そのまま2時間授業をして、午後は組版作業です。けっこうめんどくさいところをノツコツやって、今そろってる原稿のぶんはやっつけました。これで楽になった。
放課後は職員会議です。長引くかと思いきや、案外長引かず。よかった。
夜はちょぼやき会です。今日はオンラインと併用です。話題提供はぐっさんです。なんでも「モヤモヤ人生」だったんだとか。まぁそりゃそうですよね。
しかし、「今」を知ってるからといって、「過去」を知ってるとは限りません。そして、あらためて「過去」を聞くと、それに連なる「今」についても、実はあまり知らなかったんだなということに気づきます。
そんな中、なんとなくぐっさんとわたしの間に共通点がある気がしたので質問。
「「ことば」と出会う前と出会ったあとではどっちがしんどかった?」
もちろん答えは
「出会ったあと」
です。そうですよね。
これを社会モデルで説明するのは、かなり難しい気がします。もちろん「異性愛規範」がなくなれば、もしかしたらそのしんどさはなくなるのかもしれないけど、人を何らかの特徴で二分する限りは、必ず生じるしんどさなんじゃないかな。それが二分法的なカテゴリー間の越境行為に付随する「しんどさ」な気がします。ぐっさんは自らの人生を「モヤモヤ人生」とされたけど、たしかにそうかもな…。
てことで、8時前に終了。あとは懇親会です。お腹が減ってたので「欠食児童」のように食べました。が、「欠食児童」が通じるのか問題が勃発して、大笑いした夜でした。
やはり「ちょぼやき会」はおもしろい。
さてと、帰りましょうか。明日は少し早い。

ウトロづくし

朝、眠いです。が、出かけなきゃなりません。
ということで、眠い身体を鞭打って、向かうはウトロです。今日は支部の新年会で、オープニングが農楽隊の演奏です。ちなみに去年も出演したのでした。
支部に到着したのは20分遅れです。すでに練習がはじまってます。が、なんか、新しいことをやっておられます。とにかく観察しましょうか。
ひと通り流し終えたら、延々と打ち合わせです。これが長い。しかも、いろんな人が発言されます。いつものウトロ農楽隊です(笑)。ようやく打ち合わせを終えて、もう一回流します。なるほど、そこがそうなったのね。
昼ごはんはカップラーメンを用意してくださいました。ありがたい。昼ごはんを食べながらよもやま話。
「あんな、人を好きになるほど幸せなことはないんやで。好かれるんと違て、好きになるんや」
とは80を過ぎたハルモニのおことば。深いです。
頃合いもよしということで、わたしは放送セットです。今回はワイヤレスを4本出すことにしました。まぁ全部使うでしょう(笑)。
セットが終わったら、舞踊とか合唱とかのリハ。と、今日の講師の崔江以子さんが登場です。これまでスピーチは何度か聞きましたが、まとまった講演ははじめてです。楽しみです。が、動画を流されるんだとか。しもた。そのためのケーブルはないぞ。しかたないです。マイクで拾いましょう。
そして本番です。農楽隊のみなさん、メッチャ笑顔です。いい感じです。と、ケンガリのスニさんがこちらをチラリと見て笑われました。しまった!わたしが先頭で動かなきゃならないところを忘れてました。まぁそれでも、和やかな感じで農楽隊の演奏終了。お次は朝鮮中高級学校の演奏です。舞踊、うまいかぁ。合唱、うちのガッコの生徒に聞かせたいなぁ。そして吹奏楽、すごいです。去年も感じたけど、ものすごく低予算で少人数の学校なのに、ここまでの子とができるのって、いったいなんなんだろう。
そして、第2部。崔江以子さんの講演です。まずは「桜本」とはどういうところなのかという説明からです。本当に多文化共生の街を自分たち自身でつくりあげてこられたんですね。そこにヘイトが襲いかかってきた。崔さんははじめは「回避」されていたんだとか。そりゃそうです。極めて正しい選択だと思います。でも、ヘイトは川崎駅前から桜本へと舞台を移した。だから回避できなくなった。選択肢は「守る」こと。そのためには「闘う」こと。
しかし、ヘイトやってる人たちは、とんでもない人々を「そちら」へと巻き込んでしまったんだなと思いました。いや、おとなしく川崎駅前でやっていたら、みなさんは「回避」で終わったのにね。今の状況は、自らが招いた結果だったということです。
そこから、崔さんたちの闘いの話です。あらためてすごいなと思いました。もっとも、その闘いが可能となったのは、桜本という地域をつくりあげてこられたからなんですよね。それはきっとウトロにも通じるところがあるんだろうな。
崔さんたちは国会を動かし、川崎市を動かして、差別に抗する街づくりを今も続けておられます。でも、崔さんへの「個人攻撃」は今も続いているんだとか。そんな話を聞いて、ふと「自分はどうだろう」と思って検索すると、いろいろ書かれてました(笑)。そりゃそうか。
そんな感じで、崔さんの講演終了。本当に貴重な話を聞かせていただきました。
が、わたしはここからは機材の撤収です。まぁ、ワイヤレスなので、そんなに大変ではありません。機材をすべて車に積み込んで、支部に移動。今回も農楽隊の人にガッコまで車で一緒にきてもらいました。人使いが荒いな。
そして、農楽隊の新年会です。もう、ひたすら笑いっぱなしです。何かが引き金になると、いきなりノレがはじまり、オッケチュムがはじまります。いつものウトロの風景です。
出てきたお好み焼きがこれ。

重い(笑)。なんでも「東九条スタイル」らしいです。
それにしても、お酒を飲むと、みなさん遠慮がなくなります。一人ひとり指名されて話をするのですが、ツッコミが入りまくります。そんな感じで、8時半ごろまで大宴会でした。
その後、京都駅近くに場所を移して2次会です。こちらはSファンさんはもちろん、石橋さんや一成さんがおられます。まぁ、今回の「正規の打ち上げ」の2次会ですね。ここにT橋さんと一緒に乱入です。さらに、Tじさんにも声をかけました。「なんだかもう」な飲み会が延々と続いて、結局お開きになったのは0時です。
明日、やばいぞ。

自分で完結させる・日教組教研3日目

起床は6時半。もう少しゆっくりしようかと思ったけど、さっさと朝ごはんを食べることにしました。今日は「健美定食」です。ネバネバが入ってます。

さば、うまい。が、おなかがあまり減ってないので残してしまいました。すんません。
部屋にもどったら、学校関係への連絡です。いろいろ迷惑をかけるなぁ。8時になったら荷造りです。しかし、おとついのワインが半分残ってます。どうする?
そんなこんなを袋に詰め込んで、会場へ。今日は総括討論です。
会場に着くと、いろんな人が「一緒に写真を撮ろう」と(笑)。なにかがおかしい。なんでも画面越しで見るのとリアルで見るのは違うらしいです。いや、そーゆーことではなくて…。
今日は「ジェンダー平等教育の実践をしてよかったこと」「今回の教研で得た気づき」「ジェンダー平等教育を伝え広げるために」の3つの柱で話しあいです。
ただ、その前に多賀さんから言葉の整理です。やはりジェンダーという言葉の使い方がバラバラってことです。「社会的文化的性別」としてのジェンダーと「性差」という意味でのジェンダーが混在している。まぁたぶん、混在しているのはわたしのせいなんだと思うのですが、逆に言うと、それを持ち込んだほうがいいと思ったんですよね。
てことで、大第1ターンは「気づき」です。
もともとわたしはジェンダーを「社会的文化的性別」としか認識できていませんでした。なので、例えばデートDVの教材もそういう切り口でつくっていました。ただ、そういうふうにすると、男と女の対立の構図をつくってしまう。でも、その対立の構図はなぜできるかというと、構造としてのジェンダーがあるからなんですよね。そういうふうにジェンダーを捉えると、デートDVの教材も違った扱い方ができるんじゃないかと。まぁそんな話。
第2ターンは「伝え広げるために」です。
まずはさっきの話を引き継いで、「構造で捉えると「敵」をつくらなくてすむ」ということです。その例としてアファーマティブアクションを通して考えたこと。つまり「政治的なことは個人的なこと」にしないということ。そうすることによって、共通の地盤でものごとを捉えることができるようになる。それが広げることにつながらないかってことです。
そして第3ターンは「よかったこと」です。
かつてゲイのAさんとの出会いを人権教育の分科会でレポートした時に言われたことを、まずは紹介。みなさん、口を開いてビックリされていました。そんなわたしがたどり着いたところが「両性」だったんですよね。そして、「両性」を通じていろんな出会いを与えられました。その出会いは、その先にあちこちで孤立しているセクマイ教員とのつながりをつくってくれました。stn21も、そんな中にあります。そしておそらく今回も新たな出会いや出会い直しがある。もちろん、こわがられたり敬遠されたりもあるでしょうが、それはしかたなし。
そんな話をして、わたしのターンはすべて終了。ちなみに、総括討論では誰かのレポートにかかわる話としてではなく、自分のこととして完結させた話であることを心がけました。
そうそう。オブザーバーのみなさんの話もよかったなぁ。丸2日ぶんの論議のあとの話ですからね。もっとも、ひとりだけ、ここで話をするために来た人がいてビックリしたけどね(笑)。
さてと。これで今年度の教研もおしまいです。また来年!来られるかなぁ…。
とりま、S渡さんとTまちゃんと3人で新千歳まで移動。フライトは17時台なので、特には急ぎませんが、まぁ早めに行っておきましょう。昼ごはんはフードコートです。

なにせボトル半分残ってるワインを飲みきらないと帰れません。しかし、ここでジンギスカンか。でも、おいしかった。
あとはお土産買って、セキュリティを通って、荷物の重さを計測して…。7.15kgだったけど、パスしてくれました。
予定をかなり過ぎて離陸したけど、予定より少し早く関空に到着。ここからはランです。発車直前のリムジンバスに乗れました。これで少し早く帰れるな。
帰ったら、一杯飲んで寝ましょう。明日から忙しい。

またまた甘噛み・日教組教研2日目

目覚ましをかけたのは6時半。起きたくないけど起きましょう。まずは朝ごはん。なんでもやよい軒に行くみたいです。
ロボットが持ってきてくれました。

しかし、洋定食は失敗でした。
さて、ここからは連絡しまくりです。なにせ今回はPCは持ってこずipadだけでやろうと思ってたので、なかなかハードです。それでも母親のPCからサルベージしたメールからアドレスを引っ張り出して、とにかく連絡メールを出しまくりました。10本ばっか送ったところでタイムアップ。会場に行きましょう。
で、分科会開始。
午前は「意識・慣習の見直し」です。どのレポートもおもしろい。おもしろいけど、なにかが引っかかります。それはジェンダーの捉え方です。
もしかしたら、みなさん、ジェンダーそのものを「悪いもの」あるいは「なくすべきもの」と捉えてないか?
例えば、みなさん、ジェンダーと結びついた色を問題にされたりします。ただ、例えば小さな子どもに自分の所属すべき性別カテゴリーを教える時、なんらかの性別カテゴリーと結びついた「装置」を使わざるを得ません。まぁつまりMCDってやつだってことです。そして、それそのものは、本来は「悪」ではない。それが「悪」になるのは不平等と結び付いた時です。てか、そもそもジェンダーがなくなったら、えらいことになります。もちろん、わたし個人としてはジェンダーがなくなってもまったく困りませんがね。
例えば「はじめてズボンを履いた女の子」の絵本を教材にした実践が話されました。なんでも迫害される女の子に対しておじいさんは
「あたりまえが壊れるのがみんなこわいんだ」
と言ったという話が出されたので、思わず
「それは「あたりまえ」ではなく「秩序」なんだと思います」
つまり
「女の子はスカートを履かなければならない」
ではなく
「スカートを履く子が女の子」
なんだと思います。そういう秩序があって、例外ができると、その秩序が乱れる。だから、迫害する。
もしかしたら、
みなさん、固定的で絶対的なセックスの上に社会的文化的なジェンダーが乗ってるって思ってないか?そうではなくて、ジェンダーは構造と捉えるべきなんじゃないのか?
そんな話を、ついしてしまいました。
てことで、TまちゃんとS渡さんと3人で近くのラーメン屋さんへ。案の定I藤さんたちも来ていました。そういや、19年前、I藤さんとラーメン屋に行った[1]このページの1月9日の記事なぁ。なつかしい。その後、「正論」にほめられたんだ(笑)。
さてと、何を食べよう。味噌ラーメンにしようかと思ったけど、つけ麺にしてみました。ちなみに、辛さはLv.3なんだとか。

辛くないな。そして味が濃い。でも、麺がおいしいし、全体的には満足ですね。
で、午後の分科会。テーマは「性の教育」です。「生命の安全教育」をどのように使うかってあたりの論議がされました。が、それとは違うレポートで、またまた細かいところが気になりました。
「トランスジェンダーが「いない」と考えるのではなく「いる」ことを前提にする」
って書いてありました。それそのものは、もちろん極めて正しいです。部落も在日も障害者も「いる」のを前提にしなきゃなりません。が、「トランスジェンダー生徒がいることを前提にする」とはどういうことかわかっておられるのか?って思ってしまったので、質問をしてみたした。
が、たぶん質問の意図がわかっておられない感じです。
「常にいるつもりで」
と返されるので
「いや、具体的にどういう学校づくりをするのかということです」
とかぶせてしまいました。たぶんこわかったやろなぁ。すんません。甘噛みしてしまいました。
なので、その後の討論の中で解題。
「トランスジェンダー生徒がいることが前提の学校というのは、性自認でものを考えるということです。書類上の性別でなく、本人が言う性別を信じるということです。逆に言うと、トランスの子に制服とか体育の授業とかトイレとか更衣室とかを聞くなら、シスジェンダーの生徒にもそれらを聞くということです」
言ってること、わかったかなぁ。
そんなこんなで分科会終了。と、担当のN嶋さんから「かぶせたらダメ」と、イエローカードをもらってしまいました。反省やな。
今日は両性の仲間の飲み会です。が、15人入れるところがない。Tまちゃんが半日電話をかけまくってくれて、ようやくお店を見つけてくれました。
ここでえっきーと久しぶりの再開。おじさんになったなぁ。まぁお互いさまか。M浦さんとかI島さんとか、ほんとに久しぶりです。まぁそれだけ北海道に来ていなかったということです。
ワイワイ飲んでいたらK同通信の記者さんが乱入。なんか、メッチャ飲むな。そうこうするうちに、共同研究者の3人も来られて、うれしいなぁ。古田さんの隣に座るのははじめてで緊張します。ここで労働運動の話とか法律の話とか、さまざまな話を聞かせてもらいました。
そうこうするうちに、みなさんどやどやと帰られて、残り5人くらいに。取り残された多賀さん
「みんな、ずるいなぁ」
とか言いながらつきあってくださって、ほんとにいい人です。
で、11時くらいにおひらき。
「もう少し飲もうか」
ど言ったけど、全員から却下されて、おとなしくホテルへ。大浴場でクールダウンして、補水をして、さて寝ましょう。明日は総括討論だ。

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1 このページの1月9日の記事

行くか、もどるか・日教組教研1日目

今日から毎年恒例の日教組教研です。場所は北の大地です。なので、今日は労働者の権利を行使しましょう。
とは言え、昼に着こうと思ったら、京都発はけっこう早い時間になります。とりま、京都駅からバスに乗ります。けっこう混んでますね。
そんなこんなで関空まで移動です。が、ここで突然連絡が。なんでもヘルパーさんが母親を起こしに行ったら意識がなかったんだとか。とりまそのまま救急搬送されたらしいです。
マジか。GID学会岡山大会の時と状況が似てますね。ただ、あの時は前日だったけど、今回は動きはじめてます。困った。ただ、弟がいろいろ動いてくれてます。
てことで、弟と相談。
「どうしよう。帰ろうか?」
「大切な用事なんやろ」
「まぁそれはそうや」
「そしたらこっちはまかせといて。責任をまっとうしてきて」
たいした弟です。というか、わたしたちふたりはそうやって育てられたんやな。なので、北の大地に行くことにしました。
やがて弟から連絡。
「意識はないけど、できることがないので、そのまま帰すことになった。あと2〜3日らしい」
えーと、それはもって2〜3日ってことか?帰るまでもってくれたらいいなぁ。と
「意識はないけど、酸素ボンベははずせた」
少しホッとして、jetstarに搭乗。
ここでトラブル発生。コーヒーがこぼれて海になってしまいました。ヤバイ。でも、なんとか対処してもらって、無事飛行機も飛びました。
飛行場からすみやかに札幌に向かいます。しかし荒天です。快速エアポートのダイヤも乱れまくりです。それでもなんとか札幌に着いて、そのまま会場に向かいます。リュックがコーヒーくさい(;_;)。
会場に着いたら、受付の方が
「いつきさんですね」
とチェックしてくださいました。てか、なんでやねん。
分科会はちょうどはじまったところです。それでもおべんとをいただいて、分科会に参加。
と、弟から連絡です。
「入浴介護をしに行ったら息がなかった」
その8分後の13時48分に再び連絡
「死亡が確認されました」
とのこと。そうか。亡くなりましたか。あと少しで90歳だったから、まぁしかたないです。父親が亡くなってから16年、両親ともに亡くなってしまいました。まぁでもそういう歳だってことです。
その後、ひたすらラインでやりとりしながら、分科会に参加。今日のテーマは「労働・家族」です。
今日引っかかったポイントは「性別にかかわらず能力で」というフレーズ。いや、能力をどのように測るかって、メッチャむずかしいし。そしてそれは能力主義につながるし、さらには新自由主義とも親和性が高い。基本的にはヤバイ方向につながりかねません。が、学校の教職員は、基本的に能力が高い。だから、そのヤバさに気がつきにくい。なので、ついついそのあたりに絡んでしまいました。
休憩の時に、常連の友だちに
「実はな、さっき母親が死んだんやわ」
と言うと、みなさん
「えっ!ここにおってええの?」
と心配してくださいました。まぁそりゃそうか。
後半の論議の中で、ふと気になったのは、共同研究者の寺町さんが話されたアファーマティブアクションに対する学生さんの反応でした。学生さんたち、アファーマティブアクションを逆差別と捉えがちなんだとか。まぁそれゃそう思うかもしれません。が、そこでそう思うのはなぜかってことです。
人権教育の中で「被差別者の立場に立って」みたいなフレーズを出すケースがあったりします。そういうのがめぐりめぐって、逆差別みたいなところに行くんじゃないかなぁ。つまり、アファーマティブアクションは社会的な文脈で考えなきゃならないんだけど、それを個人のこととしてとらえてしまう。そうなると、フェミニズムが喝破した
「個人的なことは政治的なこと」
の逆
「政治的なことは個人的なこと」
になってしまう。
なんかこのあたりから、今回の教研で話したい方向が定まってきた気がします。
そんなこんなで5時半まで濃いぃディスカッションをして、1日目終了。
一度ホテルにチェックインして、リュックを洗いましょう。まぁこれだけ部屋が乾燥してたら一晩で乾くでしょう。
そして飲み会です。今日はインクル分科会の人たちの飲み会に乱入することにしました。もちろんY和くんがいるわけで、またケンカになるかと思いきや、数学の授業の考え方ややってることをほめられてしまってビックリするなど。
10時過ぎにお開きになって、S渡さんと
「もう少し飲もうか」
ということになったけど、お店は閉店間際です。しかたないのでセイコーマートでワインとアテを仕入れて、部屋飲みです。が、0時あたりでほとんど反応できなくなって、こちらもおひらき。ただ、S渡さんが帰られたところで、なぜか少し復活して、大浴場に行きました。
湯船に浸かって、少し身体を伸ばしたら身体もほぐれました。よし、寝よう。

すなおにうれしい

今日は日教組近畿ブロックの「母と女性教職員の会」です。はじめて参加というか、レポーターになったのは14年前のことですか。気がつくと、今は主催者側になっているという不思議です。
主催者側なので、当然早くいかなきゃなりません。奈良に9時集合ということなので、起床は6時前。6時過ぎに家を出て、奈良に到着が8時半です。どんだけ時間がかかるねん。そこからテクテク歩いて会場へ。すると、近畿ブロックの女性部長さん達がおられました。ちょこっと打ち合わせをして、受付に行くと、レポーターのTじさんや新採さん改めM田さんも到着です。
まずは全体会。記念講演の講師はカンボジアで子ども支援のNPOであるサンタピアップ代表の古川さんです。なんか、ハチャメチャな人生を淡々と歩んでおられる感じです。すばらしい。ただ、「この子、今、男に溺れてます」みたいな話があって、それはキツイなと。ほんとうにそうであるならば、おそらく共依存関係になるような社会的背景があるんだろうなと。そういう話にならないのがキツイなと。まぁ単に好きな男性がいて、その人に夢中みたいな話であれば、それはそれでいいんですけどね。
で、打ち合わせのあと、分科会です。わたしは第2分科会「子どもと人権」の司会です。といっても、わたしの担当は後半です。前半はレポートが2本。まずは、豊中の保護者の方によるレポートです。何でも保護者発信で性教育をされたんだとか。すごいな。というか、学校としてはうれしいし助かるだろうな。そして、2本目がTじさんです。去年に引き続き、今年も京都からレポーターを出せたのが、すごくうれしいですね。ちなみに青年部・女性部合同学習会は、このレポートの事前発表だったのでした。しかし、Tじさんのレポート、わかりにくいな(笑)。おそらく、脳みそは高回転してるんだろうけど、それに内容がついていっていないかんじかな。
その後、休憩中に後半の論議のための柱の検討です。でも、すぐに決めました。
「みなさんにとっての小粒の実践を出しあいましょう」
です。おそらく、日常の小さな実践を出しあうことで、「あれも実践だったんだ」と思えるようになるんじゃないかなと。
グループ単位で話しあってもらって、それを出しあって、そして最終ディスカッション。まぁなんとかこなせたかな。最後のまとめは
「やはり、違和感を持ったときにそれをつぶやくことが大切ですね。そのためにはアンテナを高く上げたり、感度を高めるということが必要かなと思いました」
そして懇親会。ちなみに懇親会は各府県ごとの出し物があります。どうする?
と、Tじさんが
「まかせといて」
と。なんでもM田さんと一緒にネタをやるらしいです。なにやらふたりでネタ合わせをしています。
で、京都の番がやってきました。ベテランふたりは自己紹介だけ。若手ふたりでやったのは「ミルクボーイ」の掛けあいです。
「なんか、いつも赤い服着て、赤いリュック背負ってるらしいで」
「それ、いつきさんやん」
「でも、なんか、いつも数学やってるらしいで」
「それ、いつきさんちゃうやん。数学苦手って書いてるんやで」
みたいな。
こういうのをやってくれるの、うれしいですね。
懇親会のあと、友だちから
「いつきさん、ずっとニコニコしてたね」
って言われて、本当に自分がうれしかったことにあらためて気づかせてもらいました。
その後3人で奈良駅までフィールドワーク。大和同志会の松井庄五郎の石碑なんかを見て、駅の下にある居酒屋でもうひと呑み。さらにコンビニでお酒を買い込んで、電車の中でもうひと呑み。かなり酔っ払ってしまいました。
あー、月曜日がこわい。