寝るなと言われた

今日はトランスジェンダー生徒交流会です。
てことで、買い出しがあるので10時に最寄りの駅へ。今回は業務スーパーで買い出しすることにしたので、普段と勝手が違うかな。
とりま、お好み焼きと餃子の材料を買って、さらにお店を変えて飲み物を買って…。てか、Sゅんすけ、どんだけ買うねん。と思ったけど「前回、瞬殺でなくなったし」とのこと。みんなどんだけ飲むねん。
で、待ち合わせ場所に行くと、すでにかなりの人数が集まってます。今日もにぎやかになりそうです。
会場に行って、わたしの最初の仕事は餃子の皮づくり。とにかくこねるべし。適度にまとまってきたら、子どもにバトンタッチです。
この時点で頃合いもいいので、とりあえずプシュ。子どもたちは、ひたすらキャベツのみじん切りをつくってます。はじめが大切りだったので「もっと細かく」というと、みんな真剣にやってくれて、きれいなみじん切りができました。大人はというと、裏メニューを食べてたりします。そうこうするうちに餃子もできてきて、みんなワイワイ食べはじめ、大人はワイワイ飲みはじめ。やがて、ダメな大人はクズになりはじめ。
と、Rぽたん登場。
「いつも飲み過ぎ、今日は寝るな」
と釘を刺されました。がんばります。
やがて話し合い。どこにはいろうかと思ったけど、ここは小学生グループかな。てことで、Aっちゃんと一緒に小学生グループに入りました。が、ここでKっかわくん登場。となると、マッサージがはじまります。気持良すぎです。ここであえなく撃沈です。Rぽたん、すまんm(_ _)m

で、片づけ→打ち上げです。目指すはSゅんすけのお店です。が、たぶんここでも寝たな。目が覚めると、そこにいるのはKうさんとKっかわくんとわたしです。アカンやつと保護者が残ったのかな。なんか、Kっかわくんに送ってもらったり。
いつもすみません。

10年前と変わらない

今日は教職員劇の本番の日です。が、生徒たちには秘密です。というか、いつやるのかは、キャスト・スタッフしか知りません。というのはプログラムに書いてないからなんですよね。ちなみにいつやるかというと、閉会式の最初に抜き打ちでやります。
とりま、午前の2・3年生の演劇の間に最後の準備です。午後は「生徒会企画」というやつで、有志の発表。うちのガッコの文化祭はクラスかクラブ単位での参加しか認めてないんですが、その枠を取っ払うのがこの時間帯です。今年はミュージカルもあって、おもしろかったです。
ここから閉会式です。
一度全員退場して、気持ちを切り替えて、再び入場。でも、なぜか放送席や照明席には教員が座ってます。放送部員は混乱してます。前では整列指導の教員が長々としゃべってくれてます。単に、キャストの担任さんが準備するための時間稼ぎなんですけど、「ええ話」をしてるから、子どもたちはまったく気づいてません。やがて
「そのまま静かに待つように」
と行って壇を降りた瞬間、体育館の水銀灯がOFF。いきなりXが鳴り響き、幕がじわじわ開いていきます。子どもたちは完全にとまどっています。が、キャストの教員が姿をあらわしたあたりでようやく事態が飲み込めたようです。ここからの子どもたちのノリはハンパないです。とにかくすごい声援と拍手と笑いです。気持ちいい。
そしてカーテンコール。役者紹介が終わり、スタッフ紹介が終わり、今回一番がんばられた教員をわたしが紹介しました。
さぁ、やっと終わった。でも終わっちゃった。そんな気分も、教職員劇です。

迷子になる

朝はいつもの6時過ぎ起床。おべんきょって健康的なのか?でも、夜が遅くなると朝はそれでも早いから睡眠時間が短くなって、結局不健康ではありますね。
てことで、お庭にPCを持ち出して「おべんきょ成果」書きスタートです。今日は最後の部分を書いて最初にもどる予定です。半年前に書いたfirst versionはバッサリと削除。あたらしいものを書かなきゃなりません。とにかく前のものは見ない。そうやって書いていくと、少しずつ書くことができていきます。とりあえず最後まで書いて、最初にもどります。が、最初の部分が書けない。「あれ?自分は何をしたいんだっけ?」。てことは、最後の部分が書けていないってことですね。こうやって、おそらくみなさん富士の樹海を彷徨われるんでしょうね。そして、わたしもご多分に漏れず、やはり富士の樹海状態になりました。向こうに富士山が見え…。見えないな(笑)。
そして、お昼はやっぱりトゥンセラーメンです。食後に横になると、なんとなく胃袋が熱くなります。
午後は前のおべんきょ場所で研究会です。ここ、現職教員が半年間長期研修に来られるんですね。その成果発表会です。みなさん、半年でよくこれだけされるなと思います。今年は高校中退と貧困の問題を扱われましたが、これがまたすごいわ。ただ、研究会で出てくる質問や意見は、こないだのとはまた違います。どちらかというと実践的です。まぁ、すでに書き直しができる状態じゃないから、報告をネタに議論をしようということなのかな。作法の違いを感じます。
その後呑み会。今やみなさん管理職になったり行政にいったり、お偉いさんが多いな。まぁわたしは生涯平教員なので、無関係です。てか、そもそもわたし、半年間の長期研修の人と違うし。委員会から派遣されておべんきょしていたわけでもないし。自分で勝手に行ってただけやし。それは今も変わらんし。おかげさまで、委員会にはなんの義理もないから楽ですけどね。そんなみなさんと一緒にわいわいやる呑み会はおもしろい。
で、9時半に一度お開き。なんでもセンセは「12時まで呑む」とか言っておられますが、わたしは帰ります。断固として帰ります。だって、明日も6時だもん。樹海から脱出しないといけないもん。
おべんきょ成果の力はおそろしい。

初の試み→部落問題の過去と現在

今日の午前は「校内若手教職員人権教育研修会」です。これ、初の試みです。
この間「同和教育の継承」が叫ばれていて、でも制度的にそれを何とかしようと思っていない。てか、しようとしていない。まぁ「現場でやってね」って話です。で、現場はというと、人材不足のために人権に人を投入しない。なので、人権担当者会議とか行くと、ジェンダーバランスは悪いわ、年齢バランスも悪いわ。どうしようもありません。そんななか、いろいろ考え、提言もしてきたけど、もうアカンなと思って諦めかけていました。ただ、教員人生が残りわずかになる中で「もうええか」と思って「若手教職員人権教育研修会」をやることを決めました。
実は、わたしは職場では講演なんてやっていません。だって、みんな聞く気がないでしょうしね。でも、「研修会」と銘打つなら全員参加が原則です。まぁ休む人は多いですけどね。で、どうしようかと思っていたけど、今年別件で予算がついたので、「それなら任意参加の研修会をやってもいいか」と考えを切り換えました。まぁ「わたし」という生き物を「不思議やな」と思ってくれている教員もいるかもしれませんしね。
ちなみに、この「若手」は自称です。なので、別に誰が来てもかまいません。もっとも、自他共に認める「若手」にはぜひとも来てほしいんですけどね。まぁでも来る人は少ないでしょう。
ということで、用意したレジュメは20人分。他校からの参加も少しあるとか。これも実は「ねらい」だったりします。つまり「他校の教員が来るのに自校の教員が不参加」というのは変だろうという意識を持っていただきたいなというのがひとつ。もうひとつは、他校にも聞きたい教員がいたら、その人に聞いてもらうこともまた「同和教育の継承」ってことだっていうことです。
で、蓋を開けたら、たしかに20人ぐらいでした。でも、アットホーム値禹か、こぢんまりというか、これでいいんです。内容は、前に「前のおべんきょ場所」で話したり、大阪樟蔭女子大で話した内容です。まぁ、いままでやってきたとりくみや、そこで考えたことなんかの話です。中には「失敗」もたくさんあるし、でもそれでいいんでしょうね。成功しかしない教員はきっといないし、もしもいたら、そういう教員ってきっと子どもにとっては参考にならないんだろうなと思うからです。
ということで、1時間半ぴったり話して終了。まぁそれなりに心や頭が動いた表情をしておられたし、けっこうメモをとっている人もおられたので、それはそれでよかったかな。

午後は某人権教育研究会のブロック研修会。これをうちの学校に誘致したのも「聞いてほしい」ということだったんですが、こちらの参加はほとんどありませんでした。まぁ、午前午後のダブルヘッダーはきついのかな。でも、小学校なんかやってはるけどね。
で、講師は伊藤悦子さん。こちらはガチの講師です。わたしとは格が違います(笑)。
内容は、同対審答申からはじまって、法切れ後の状況と、現在の状況です。まぁ知っていると言えば知っている内容ですが、だからといって「聞く必要がない」わけではありません。あるものごとを語る時に、「何を語って何を語らないか」っていうことを考えながら聞くことって、講師のものの考え方を知ることです。そしてそこに新たなヒントがあったりする。なので「なるほどなー」って思いながら聞きました。

てことで、研修だらけの1日も終了。
さて、今日こそ早く家に帰って、今日こそ早く寝るぞ!

レポーターと出会う→ここは自分の場所じゃない・全外教大会(2日目)

今日は全外教大会2日目、分科会の日です。
とりあえず東九条から会場に移動。打ち合わせをすませて分科会突入です。とは言え、どこかに張りつく元気もなく、あちこちの分科会をつまみ食いです。ほんとはアカンことですけどね。それでも何人かのレポーターとごあいさつ。なにせ、4月以降、レポーターのみなさんとは「レポート」を通じて出会っているものの、実際に顔をあわせて出会うことはありませんからね。ここであいさつしなければ、もしかしたら次がない。
そんな感じでウロウロ。
昼ごはんは、なぜか金昌浩さんとおつれあいと3人で牛丼を買いにいくなど。松屋の牛丼、脂っこくてきつかった。まぁこれで下痢になったらデトックスなので、それはそれでOKです。
午後もぶらぶら。アカンなぁ。
で、片づけをやって、なぜか打ちあげに行くことになりました。そんなんあるって知らんかったし。
さらに2次会へ。うーん、在日朝鮮人教育にずっとかかわってきたけど、多様性とはずいぶんと程遠い感じですね。てか、ジェンダーバランス悪すぎます。あまりにもしんどくて、水谷さんと早々に退散。
さぁ、とにかく帰ろう。とにかく寝よう。

なぜにこっち・全国在日外国人生徒交流会(2日目)・全外教大会(1日目)

起床は6時半。7時から朝ごはんです。その後子どもたちは話しあいに突入。引率教員は片づけです。と、ここでおそろしいことが発覚しました。「缶」がひとつ足りない。これ、メッチャ怖いです。ひたすら探していたのですが、ある教員が持っていることが判明。あーびっくりした。10時半から全体会。でもわたしは貸しふとん代の支払いとかお弁当の支払いとか、やはり裏方の仕事です。
で、生徒たちはバスで京都市内に移動しますが、わたしは卒業生の連中と最後の片づけ。とにかく今回はそういう動きです。その後、卒業生のみんなとぎゅうぎゅう詰めの車の中で今回の振り返りをしてみたり。
全外教の全体会会場に着いたのは、生徒交流会アピールのちょっと前です。間にあってよかった。ここで、なぜかわたしに発言の機会が。今回の生徒交流会には「2世」の参加があります。そのことを話してほしいとか。なので、大会資料集の写真を使って説明することにしました。
大会資料集をつくっているのはわたしです。表紙の写真もわたしが選んでいます。今年、絶対に入れたいと思ったのがウトロの写真と1993年の全朝教大会における金晶美の写真でした。晶美との出会いが交流会の出発になったんです。そしてもう一枚、京都・在日外国人生徒交流会の焼肉販売の記念写真を使いました。その中に、卒業生に抱っこされている小さい子どもがいます。その子が高校生になって、今回の交流会に来てくれました。長く交流会をしていると、こういうこともおこるんですよね。不思議な気持ちですが、うれしさがじわじわきます。
そんな気持ちを話しました。
そのあとは、子どもたちのクールダウンの場所に同席しながら、しばし疲れを癒すなど。

大会1日目が終わったところで、呑み会です。いちおう大会参加者の呑み会の会場に行くことにしましたが、みなさん歩きで向かっているようです。わたしはAっちゃんと卒業生と3人でタクシーで行ったので、早めに着きました。てことで、Aっちゃんをねぎらうために早めの乾杯。「やっと終わったなぁ」という脱力感が心地いいです。そうこうするうちに、他の人もやってきて大人数の呑み会。
その後、東九条に移動してさらに2次会。なんか「わたし、マッサージがうまいんです」と言われてマッサージをしてもらっているうちに爆睡です。

今年は裏方・全国在日外国人生徒交流会(1日目)

今日〜明日は全国在日外国人生徒交流会です。なんか、休む間がないぞ…。
とりあえず、朝のうちに少しおべんきょをして、昼前に京都駅に向かいます。集合場所にはみんな集まっています。そのまま向かうのは河瀬駅。町バスに乗せてもらって到着したのは甲良東小学校。11年前に交流会をしたのと同じ場所です。
あの時は100人オーバーでしたが、今回は前日夜のドタキャンもあり、24人の少人数です。でも、全国は全国です。きっと濃密な話しあいがあるだろうな。ちなみに、今回メインで動いてくれるのは、昨日一緒に呑んでたAっちゃんです。わたしの役まわりは裏方です。というのは、地元との関係があるのがわたしひとりしかいなくて、今回はかなり地元の人に動いてもらうことになっているから、子どもたちとは無関係の動きをする人間がどうしても必要になるんですよね。
ということで、現地について、全体会が終わったら、すぐに買い出しです。まずは近回りで野菜とか調味料をゲット。そいつを調理室においたら、すぐに肉類を買いだしに、少し遠いところに行きました。で、調理室に届けたら、さらに「燃料」を買いに別のお店へ。そんなことをして会場に帰ると、ちょうとごはんができあがったところです。と、なんと、地元の方が「すじ」の差し入れをして下さいました。あまりにもおいしすぎます。
晩ごはんは中庭でパーティーです。さすがは滋賀県。日が暮れると暑くありません。でも、あまりゆっくりもしていられません。子どもたちは話しあい。引率教員は台所の片づけです。わたしはというと、なんだかウロウロしているだけです。
それでも9時頃には少し落ち着いてシャワーを浴びて、10時からリーダーミーティング。実行委員の生徒たち、一生懸命話しあいをリードしてくれているけど、かなり苦しそう。そんな時にこそ、卒業生の会のメンバーのアドバイスが貴重です。あの子らの「かっこよさ」にあこがれて、この実行委員から卒業生の会のメンバーになる子がでてきてくれたらうれしいな。
そんなこんなで、11時過ぎから引率者ミーティングです。なんだかんだでおふとんに入ったのは1時頃かな。

人権とは何でしょう?

今日は某人権教育研究会の夏季研です。午前は分科会、午後は全体会の講演です。わたしは主催者なので、ちょっと早めに行かなきゃなりません。が、なんか、ボーとしてて、「あり?駅の雰囲気変わったな」とか思ってたんですが、最寄りの駅のひとつ前で降りてしまいました。なので、予定時間より30分遅れて到着です。まぁそれでも十分早いんですけどね。
てことで、午前の分科会。んー、有り体に言って不作やなぁ。もちろんおもしろいものもあるんですが、「実践」がない。まぁ、人のことは言えません(笑)。
で、午後の全体会。講師は朴君愛さんです。タイトルは「 ー国際人権基準を知るー」です。
夏季研には新採教員がたくさん来ます。で、人権学習する時に「人権ってなに?」っ聞かれた時に答えられなかったらアカンやろと思って、みんなが知ってそうで答えられない「人権」にまともにとりくもうと、このテーマにしました。で、誰が話せるかというと、思いあたるのはA久○さんか朴君愛さんかなと。で、前に聞いた朴君愛さんの話がとてもよかったので、お願いすることにしました。
話の内容は、前回が実践的だったのに対して、今回はどちらかというと理論的な感じがしました。でも、それだけに背景や思想がわかって、個人的には「自分の授業に使えるな」と思いました。が、新採の人たちがしんどそう。まぁ新採教員って新採研でさんざん講演を聞かされているだろうから、それのうちのひとつっていう感覚なのかな。もったいないなぁ。そう言えば、去年も「難しくてわからないからずっと寝てた」とか言ってる若い教員がいたなと。なんかもったいないなぁ。

で、夜はもちろん呑みです。研究会の事務局長と朴君愛さんと、なぜかAっちゃんと4人です。お店は「チヂミの王様」。飲み放題メニューのビールが「モルツ」なんですよね。で、ひとつランクを上げると「プレモル」になる。店員さんに「一本だけプレモルにして」と頼んでみたけど「だめ」とのこと。しかたないので大将に「一本だけ」って頼んだら、「ええよ。全部プレモルにしたって」とのお言葉。しかも「友だちやねん」とのお言葉。もう、感激です。君愛さんビックリしてたけどわたしもビックリです。
ということで、お腹いっぱいになって帰りました。

多様性・つながり・実践

今日はSEEセミナーの2日目。幸い台風は関西を通過したようです。でも、昨日の夜はずいぶんと風が吹いたようです。
で、会場へ。眠いな。
今日の午前は池上さんの「生徒生殖の健康」です。なんか、池上さん、そこに立っておられるだけで強いオーラを感じます。そして、スライドがまったく進みません(笑)。なにせ、「モントリオール宣言」からはじまるはずなのに、『性のタブーのない日本』の紹介とか、『古事記』の話とか、ひたすら日本における性の歴史を語られます。でもこれ、すごく大切ですよね。おそらく日本の性教育を牽引してこられたからこそ、「日本に性の歴史抜きに日本の性教育は語れないよ」ということを言っておられるんでしょうね。ほんとにそうです。でないと、
「それは海外のことだからね」
でおしまいになってしまいます。
さらに「人権ってなに?」というワーク。「人権ってわがまま」にどう反論するか。それができないと、やはり勝てない。そんなことをたっぷりとやってからの「モントリオール宣言」の説明です。そして
「権利がないと健康はない」
とばっさり。そして、ジェンダーの平等へと流れていきます。でも池上さんはそこで決して「海外の事例」を優先しません。日本の江戸時代のさまざまな書籍をもとにして説明されていきます。そこから「生殖と性別二元制」の話へ。さらに江戸時代の中条流の話なんかを交えながら、避妊の話なんかをされました。なんか、うまくまとめられませんね。
で、午後はわたしの担当「多様性・つながり・実践」です。このお題をもらった時なにを話そうかとずいぶんと悩みました。ましてや、そうそうたるメンバーの中のわたしです。じゃぁ、わたしのアドバンテージはいったいなんだろうと考えた時、「高校で人権教育をしている」しかありません。なので、今回は「学校」と「人権教育」にこだわりながら話をしていこうと決めました。かつて自分が担任として性教育をおこなった経験や人権教育の研究者が人権教育をどのようにとらえているか、そんな中から自分が何をしてきたのか。それがどんなつながりや広がりを持っていったのか。そういう変遷は、わたし自身の変遷でもあります。そんな話のしめくくりは、かつて「暴走機関車」が「わたしのために」言い放った「いつきちゃんはオレなんや」でした。たぶん、あのひとことこそ「多様性・つながり・実践」が結集した言葉だったんだろうな。
みなさんが時間通りにされているので、わたしも1時間ジャストで話を終了。
続いて、野坂さんと吉田さんによる「性の安心と安全」です。ここでもされたのはバウンダリーです。子どもの側からのバウンダリーと支援者の側からのバウンダリー、あるいは支援者自身のバウンダリー、こういうものをどう設定するのかです。とりわけ、子どもが「No」と言えるためにはどうすればいいのか。逆に「No」と言われた子どもをどうするのか。いや、大人もか。そんなワークの最中、わたしは池上さん・東さん・小貫さんと「講師の公的な立場と私的な立場のバウンダリー」みたいな話とか、ミスを犯す権利とかについてもそもそ話。これはかなり楽しかった。
そんなこんなで、長い長い2日間のセミナーも修了です。
おわってから、10人ばっかで近くの居酒屋で乾杯。でも、東京に帰らなきゃならない人もおられます。ちょっとずつ人が減っていって、最後に残ったのは4人。時間を気にしつつも帰れません。が、ここでもバウンダリーが必要です。10時前に解散。その後、なぜかIっぽくんが「行きたい!」と言った天一へ。今日も箸が立つ天一です。

さて、帰ろう。

「性教育における価値と倫理」

今日から明日は、この夏でもっとも楽しみにしているイベントがあります。SEE(Sexuality Education & Empowerment)主催のイベント、「性教育における価値と倫理セミナーがあります。なんといっても、講師陣が超豪華!東優子さんからはじまり、小貫大輔さん→トンミ・パーラネンさんと続き、翌日は池上千寿子さんです。そして、〆は野坂祐子さんと吉田博美さんによるワーク!途中、ひとり「なぜこいつが?」ってのがいますが、それはおいておきましょう(笑)。さらに、受講生がすごい!簡単に言うなら、各地で実践をしてたり講師をしたりしている人が集まっておられます。
てことで、9時過ぎに会場に到着。すでに準備がはじまっています。準備を手伝おうとしたけど、結局わたしは朝ごはんを食べるだけでした。
で、まずは東さんの「性教育5W1H」。性教育をめぐる価値の対立からはじまって、世界の最先端の話へと向かっていきます。東さんの話は、いつ聞いても元気がでます。が、少し翌日の準備をしていたりして…。
続いて、小貫さんの「人権としての性教育」。いきなりブラジルのHIV啓発のビデオなんか見せてもらいました。この人の話を聞いていたら、ほんとうにsexっていいよなぁと思うんですよね。「よだれが出そうなほどすてきなキス」とか、メッチャいい表現です。で、たしかに北欧は進んでいるけど、発展途上国といわれる国々も実は進んでいるんですよね。結局、先進諸国が一番遅れているのかもしれません。小貫さんが強調されたのは「性教育「への」権利」ということかな。この「への」=「to」をどう考えるかってことなんですけど、なんだか途中から「ワーク」がはじまって、これがまた「またこれか」と笑ってしまうのですが、おもしろい。わたしは前にも経験しているので、少し相対的に見ることができたけど、なるほど「バウンダリー」が変わるんだ。
そして、午後からはトンミさんの「価値と性の倫理」。とても簡単に言ってしまうと、従来の「価値を教え込む」教育とそれへの批判的な立場からの「自由な」教育、あるいは「保護主義的な教育」と「主体を大切にする教育」って、実は境界線がすごく難しいということです。それへのひとつの回答として「capability(潜在能力)」が提唱されているようです。また、もうひとつが「agency(主体性)」かな。とてもわかりやすいスライドにこんなのがありました。

Teaching valueValue neutrallity(価値を教える→価値ニュートラル)
Telling whato to do→Open discussion(何をすべきかを教える→オープン・ディスカッション)
Restriction and rule→Smallest interventions(規制と規則→最小限の介入)
Overprotectiong→Supporting agency(過保護・過干渉→エージェンシーのサポート)
Demonising change→Learning new culture(変化を悪いものとする→新しい文化を学ぶ)
Worry and fear→Identifyng real problems(心配と恐怖→実際の問題が何であるかを同定)

んー、前に「フィンランドの包括的性教育」についてのセミナーでも感じたことだけど、「誰でもミスをする。それをどうサポートするのか」ということが一貫している感じですね。そして、その「ミス」も含み込んでの「自己決定」を優先する。少なくても、自分の授業においてはこういうスタンスでいきたいなぁと、あらためて思いました。

で、懇親会。
なんかもう、豪勢です。でも、ワインが足りない。てことで、Iっぽくんに「ワイン買ってきて」とか頼んでしまったり。さらに「何本?」と聞かれたので、事務局が「2本」と言ってるのに「3本」とか言ってしまったり。ほんとうにクズです。
が、今日は台風。かなり迷ったけど、2次会はパスだな。