フェアウェル飲み会

今日の午前も出張です。なので、同僚の車に乗せてもらって、まずは谷間の町へ。ここの中学校はしょっちゅう来て、日常的に情報交換をしています。が、今日の相手は担任さん。はじめましてです。でも、いろいろ情報を交換しました。ちなみに、ここの前支店長さんは友だちだったので、たいていは校長室に遊びに行っていましたが、退職されたので、今はそういうこともあまりできず。お次は京都府最東端[1]推定の中学校へ。
しかし、今日の出張はけっこう遠距離ドライブです。密室にふたりでいると、自然と会話しなくちゃりません。まぁ黙っていてもいいけど、それも愛想なしです。おそらくそれは同僚も同じです。なので、思いつくままにいろいろ話をします。おそらくこういう時間も大切なんでしょうね。同僚の知らない姿が垣間あらわれたりして、けっこう有意義な時間でした。
で、出張先の中学校に到着。この中学校で最初のやりとりは、たいてい
中「遠いところまでありがとうございます」
い「いえいえ、楽しいドライブでした」
です。
で、再びいろいろ話。なかなか苦労されているみたいです。まぁ校区には小さな町がいっぱいあるから、ある種多文化なんだろうなぁ。
そんなこんなで、職場に帰ると昼をまわっていました。
午後は地域の人権教育担当者の最終会議。かつては人事の話とかをダラダラやって、その後みんなで飲み会をやっていました。まぁいわば、飲み会の集合場所という感じでした。が、今はそんなこともできず。というか、みなさん真面目なので、きちんと会議をされます。
会議には支援学校の人も来られています。支援学校の場合、人権教育の担当は生徒指導担当が兼ねておられるようです。そういう人たちから
「新たな観点をもらった」
という感想をもらったり。いや、おそらく障害の問題がまずあるので、それでいっぱいいっぱいだったんでしょうね。でも、ある支援学校では、今年の教職員研修で石井千晶&真澄さんを呼ばれたんだとか。こうやって部落差別を自分たちの課題と考えはじめてくれていたり、別の支援学校では外国人生徒が在籍していて、外国人問題も自分たちの課題と考えはじめてくれていたり。もちろん、普通科の高校の側もはじめて知ることがたくさんあるわけです。さらには進学校の教員は
「学校の中にこもっていると、お金に不自由している生徒のことは聞かないし、話題は進学のことばかりになる。どんどん感覚が狭まってくるし、教員としてダメになる気がする。ここに来ることはとても大切だ」
みたいなことを言ってくれました。年間10回ほどの会議をしているけど、こうやって広がっていくんだなと、あらためて思いました。
てことで、終わってから、今年度の幹事役の人と元同僚の人とわたしの3人で飲み会。みんな来ないのは寂しいけど、まぁこういうのもいいでしょう。なんでも、幹事役の人、幹事をして良かったんだとか。もしかしたら、来年はセクションが変わって会議には出られなくなるかもしれないけど、でも、今までとは違う感覚で教員ができそうみたいなことを言ってくださって、これまたうれしかったり。
こんなふうにして、少しずつこの世界にはまる人が増えていってくれたらうれしいな。

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1 推定

この国の未来のために…ほんとはそうじゃないけどね

今日から「試験返し」週間です。とはいえ、わたしの試験は昨日で、まだその存在すら知りません。
職場には早く着いたので、かずえちゃんさんから送られてきた動画を見ましょう。
ちなみにこれです。いい動画ですね。少し泣けます。
でも、日常。とにかく午前はひたすら採点の祭典といきましょう。まぁすぐ終わるけど。
しかし頭が働きません。やばいな。せっかく脳みそが励起状態になったのに、入試とかお座敷とか出張とかで完全にとまりました。しかも、数学を忘れてる(笑)。計算がめんどくさくなってます。まぁそれはいつものことか。
それでもなんとか採点終了。
うーん、ピリッとしないな…。なんなんだろ。
できる範囲で最低限のことをやるという生徒がいるんですよね。もちろんそうじゃない生徒もいます。が、最低限でことをすませる子がいると、どこかでそういうのが伝播するんですよね。なので、緊張感がなくなります。
でもそれよりもなによりも、クラスづくりができていませんでした。結局それにつきるのかな。もちろん担任でもなんでもないので、クラスづくりなんてする必要はない/できないと思われがちだけど、でも、しなきゃならないし、できるんですよね。てか、数学という共通のテーマがあるので、やりやすいはずなんです。が、今年度は不足してたな。たぶんそれだけの労力を投入してこなかったのかな。それが今年の反省ですね。

午後は出張。
会議のガッコには知りあいの在日の教員がおられるので、ひとことごあいさつ。しかし、ほんとに日本人教員は「期限を付さない常勤講師」ってのを知らないし、知ってもその意味がわかってないんだな。まさにマジョリティ特権ですね。
で、会議。内容は京都労働局との懇談というやつです。労働局相手なので、進路関係の人と合同です。
驚いたことにというか、当然のことというか、家族滞在の生徒の在留資格変更のことが話題になりました。それも、人権側の人間があえて持ち出すのではなく、進路の人も自然なのこととして話題にしてくれたので、これはかなり驚きでした。てか、ようやくここまできたんだなと。
でも、あくまでも進路は3年生が主たるターゲットになります。なのでひとこと。
「家族滞在から在留資格を変更しようとしたら、内定が必要になります。つまり、子どもたちが安定した在留資格で働くためには内定がいかに大切かってことです。そのためには3年生にならなきゃならない。だからこそ、1年生からの就修学の保障が大切ってことです。もしも退学になってしまったら、その子らは不安定な在留資格のままになります。労働力人口が減る中、この子らの就修学の保障がこの国の未来のためにも必要なんです」
と言っておきました。
「まぁ言うのはイヤですけどね」
と補足はしましたが(笑)。ほんとはこの国の未来のためじゃなくて、外国人生徒の未来のためです。そして、こんな国がイヤならさっさと出ていけるだけの力もまたつけなきゃね。
そんなこんなで会議も終了。

さてと、帰って走ろうかな。と思ったけど、日が沈んでしまったよ。しかたない、花粉をお風呂で洗い流してビールだな。
なんでも晩ごはんは「あと祝いand前祝い」なんだとか。

上の子どもがつくったごはんのケーキです。そして、下の子どもがつくったケーキ。

うまいな。
かずえちゃんさんのつくった動画をみんなで見たりしてるうちに眠くなってきたので、寝ましょうか。

頭痛、治まらず

今日の午前は第2のふるさとで会議です。なので、朝は少しだけゆっくり。
で、会議場所へ。
メインになる議題は2月にあった志水さんの講演の振り返りです。
話題はアリストクラシーからメリトクラシーへの移行のあたりかな。簡単に言うと、大学に行かないことが当然の家族というか、周辺社会の中で、大学に行くことの困難さみたいな話でした。つまり、まわりからは「大学に行かせない」引力が働いている。その中にいながら大学に行くというのは、引力から脱出するためのそうとうなパワーが必要になるってことです。ただ、「大学に行ったらこうなる」というロールモデルがないから、本人自身もよくわからない。でも、振り切って大学に行く。
もちろん、今はペアレントクラシーの時代だから、話題は少し違うかな。大学に行くことの価値は社会の中で共有されているけど、それが可能であるかどうか、そしてどの大学に行けるかというあたりが問題になる気がします。が、基本的な構造は同じですね。要は、リソースの振りわけをどうするかって話になります。それに余裕があるか、ないなかで振りわけるか。
しかし、あらためて部落解放奨学金の存在は大きかったな。そう考えると、この格差社会の中で給付型奨学金の必要性をひしひしと感じるけど、格差を固定したい人にとっては意地でもやりたくないだろうな。そずて、再び社会はアリストクラシーの世界へと移行していく…。
まぁ、あまり元気が出る話ではないですけど、現状はそんな感じなのかなぁ。そしてそこからどう反撃していくかって話なのかな。
で、職場に帰ったら速やかにおべんと食べて、明日の特殊業務part2の準備です。
これをこなしたら、お次はゲンコを少しやったり、そのことで関係諸方面に連絡をとったり。しかし、すぐにOKの返事があるのがうれしいです。
そうだ、土曜日からの頭痛の原因の文章を書かなきゃ。こういう時にストックがあるのがブログやってるメリットです。学習ツールの変化が学校教育にもたらすものなので、この時のディスカッションが役に立つかな。しかし、頭痛は治まりませんね。
と、印刷屋さんが来られたとのことです。3週間前に入稿したものが、もう本になりました。仕事が早いわ。なので、そいつの荷揚げと仕分け。
そんなことをしてたら定時になったので退勤です。今晩はいただきものの冷凍餃子を焼きましょう。

うまく焼けました。うまい!
けど、頭痛がひかないな(;_;)。

いい子らやなぁ

今日は某国立大学附属中学校でお座敷です。なので、朝はゆっくり。というか、今月末〆切のゲンコを書かねば。
トランスジェンダーのジェンダー葛藤についての生の声を掲載したいなと。まぁもちろんいっぱいあると言えばあるのですが、いろんな文献から拾うのもいいかなと。で、思いついたのが「三橋順子, 2002, 「トランスジェンダーと学校教育」『アソシエ21』8: 142-160.」だったりします。が、ダメですね。孫引きになります。他にも虎井さんとか上川さんとか、いろいろ探したけど、なんかイマイチです。やはり、自分が聞かせてもらった「声」が一番いい。当たり前か。
てことで、決断して、インタビューデータを読み直します。おもしろい。そして、今も変わらない現実にげんなりもします。まあ、多くの人は「困らない」。困るのはごく少数のトランスの子どもたちだけです。なので変える必要を感じない。だから変わらない。もちろん、ごく少数の人々は「変えなきゃな」と思っている。が、その人の想像の範囲でしか考えられない。その想像を超えたあたりに原因がある。だから「わからない」。わからないから、変えているつもりが変わらない。
その限界を突破するのが「おべんきょ」なんだと思っています。感性ではなく、レンガを積むように書く。そうすれば「わかる」ようになる。すると「変えられる」ようになる。
まぁ今のゲンコもそういうものです。I田さんと書いているゲンコもそういうものです。そして書籍化もそういうものです。
そしてもうひとつ。「変える」ためになにをすればいいのか。なにができるのか。それも明らかにしなくちゃダメですね。それが書籍化の次にやることかな。
そんなことを考えていたら、出発の時間が来ます。なのでスタート。ほんとうはもっとゆっくりと考えたいんだけどなぁ。
それにしてもboseが不調です。つながらない。おかしいな。仕方ないので道を歩く時も、バスの中でも、電車の中でも音楽なしです。しかし、世界はこんなにも騒音にまみれているんだ。ロードノイズやエンジンの音、排気音。そして車内アナウンス。ひたすらうるさいです。と、突然つながりました。いきなり静寂がやってきて、バッハの無伴奏チェロソナタが流れるだけの世界になります。心地いい。Kうさんは、たしかゼンハイザー推しだったかな。クラシックにはそちらがいいと言ってはりました。が、わたしはノイズキャンセリングが強いのがほしかったので、boseにしました。てか、他のは考えなかった。グールドのピアノとか、けっこういいけどなぁ。あ、バッハとか、ほとんどジャズか(笑)。
で、ガッコに到着。
速やかに会場に入ってセッティングです。が、音が出ない。てか小さい。大きなスピーカーを持ってきてくださったので、bluetoothで接続を試みるも、なかなかつながらない。どうもbluetoothに嫌われ気味ですね。それでも、いきなりつながったので、よかったよかった。
で、お座敷開始。
みんな集中しています。もちろんゴソゴソしている子もいますが、それもこちらを気にしながらもゴソゴソなので、おそらく反応してくれているんでしょう。てか、一生懸命うなずきながら聞いてくれている子もいます。
ちなみに、最近、前半がちょうど50分くらいってのがわかったので、ここでいったん休憩を入れることにしています。なので今日も休憩。すると、緊張感が一気にほぐれたみたいです。なんか、じゃれあってます。かわいいな(笑)。
わたしに声をかけてくださった養護教諭の方は
「人権学習は別にやっていて、今日はLGBTQを…」
と言われたので、
「LGBTQも人権ですからね(^^)」
と返しておきました。まぁ、なにをテーマに人権を語るかって話ですからね。
で、後半は養護教諭の方の要望に沿ったセクシュアリティに関する話です。が、やはり最後は人権です。でも、子どもたちはめちゃくちゃメモをとってます。
子どもたちにとっては、おそらく人権学習も保健学習も関係ないんですよね。すべて「学習」であり「講演」である。
そんな感じで、2時間連続授業はおしまい。そのまま速やかに中学校を脱出です。
帰りの電車では無事音楽が聴けて、よかったよかった。
家に帰って走ろうかと思ったけど、やめました。今日はおべんきょモードのままにしておきましょう。そんな一日。
そうだ。今日は水平社設立の日でした。

ひとこと言い放つ

朝、出勤すると、手招きする人が…。昨日「加配らしい仕事」をした、その後の話です。どうにもあやふやな話になってます。こんなん、家庭訪問したら一発やのにな。
てことで、昼前に家庭訪問することになりました。
午前の授業を終えたところで担任さんの車に乗せてもらいます。道々いろんなよもやま話。こういう時間は大切ですね。昔のややこしい話をしてみたり。
家庭訪問そのものは5分で終わりです。おそらく一番いい結果です。でも、そのための家庭訪問です。帰りに久しぶりに児童館に顔を出すことにしました。
館の中に入ったら
「久しぶりっす!上に行きます」
とひと声かけて2階に行くわたしをあきれ顔で見る担任さん。事務室で
「◯ちゃん、います?」
と馴れ馴れしく話すわたしをあきれ顔で見る担任さん。帰りのあいさつでも
「◯ちゃん、まだ働いてるのん?」
と馴れ馴れしく話すわたしをあきれ顔で見る担任さん。
まぁそういうことです。ということで、帰り道もよもやま話。
職場に帰ると、別の担任さんがお菓子を食べに来るフリをして話しに来てくれました。話の内容は「いやがらせ行為」についてです。簡単に言えば「同性間のいやがらせ行為」と「男性から女性に向かういやがらせ行為」は同じかどうかという話。
いや、それは違うでしょう。てか、同性間であっても、年齢的に上の人から下の人であったり、管理職から平であったりしたら、それはいやがらせ行為とは言わないでしょう。つまり、権力勾配の問題ですよね。
ただ、どうもそういうことが学内で認識されていないようです。なので、副支店長とディスカッション。
「男性から女性へのいやがらせ行為は、時として性暴力とも言えるものです。性暴力は暴力です。それはいやがらせ行為とは次元が違います」
と言ったけど、どうも返事の歯切れが悪い。いろいろ話をしたけど、最後に
「平行線ですね」
と言われて腹が立ったので、こんなひとことを発してしまいました。
「あのな、言いたくないけどな。ほんまに男やな」
まぁ、お前のどの口が言うねんという話ではありますが、しかしそれでも、わたしですらいろんな経験をしています。
考えてみると、副支店長も支店長も男性。生徒指導部長も副部長も男性。学年部長も全員男性。どころか、部長は全員男性。そもそも職場全体を見わたしても男性の方が圧倒的に多い。もちろん、男性間にも権力勾配があるから、その外部にある権力勾配には無自覚になってしまうかな。まぁ自らの特権には気づかないってことですね。そりゃわからんわ。
副支店長はけっして無理解な人ではありません。というよりも、おそらく理解がある人です。それでも、やはりどこか「通じなさ」がある。なんなんだろ…。
まぁ、外国人教育とともに、こちらもやっていかなきゃならないってことですね。
帰り道、ジーンズショップに寄ってリペアしてもらうことにしました。ひざにすり切れた小さな穴が開いています。リペアには5000円かかります。これを捨てて安いジーンズを買うのもひとつの選択です。が、それはやめました。気に入ったジーンズを、リペアしながら履く。リペアしてもらうと、実は前より強くなったりします。そうやって、そのジーンズをはき続ける。ちなみに、はき続けるためには身体を絞り続けないといけない(笑)。だから、それでいいんです。
さぁ、帰ったら、zoomでウトロの運営会議だ。長いやろなぁ。

今年は対面・人権教育実践交流集会

朝イチ、パートナーに乗せてもらって駅まで移動。さらに新幹線に乗って、東へ東へ。新幹線の中で、いきなり来年度の全外教大会へ向けたやりとりがはじまります。さらに、I田さんにおそるおそるメールしたらきっちり返事が返ってきて、こちらもやりとり開始です。そんなことをしながら、到着したのは東京駅です。今年もやってきました「日教組・人権教育実践交流集会」です。ここしばらくはzoomでしたが、今年は久々の対面です。
てことで、神保町まで歩き。2kmもないんだ…。なら、電車で神保町まで行って、朝ちょこざっぷをやってもよかったな。
会場に入ると、いつもの人々がおられます。みんな、対面なのでうれしそうです。
で、午前は分科会の打ち合わせです。打ち合わせが終わったらおべんと。

量が多い。てか、ハンバーグ、食べるのたいへんでした。
で、いよいよ集会スタート。ただ、その間もひっきりなしにメールが入ってきます。まぁええか。
全体会のメインは講演。A井さん@解放同盟全国書記長です。んー…。今の人権教育の流れと逆行する話で、おそらくそれは「今の流れは危険だぞ」という警告ではあるんだろうけど、でも、どうだろ。あと、包括的差別禁止法はインターセクショナリティとからんでくるんだけど、その話が出てこないのは少々不満かなぁ。まぁでもほんとうに活動家だなぁということを感じる力のある話ではありました。
で、分科会。
レポートは2本。1本目は東北ブロックのレポートで、アンコンシャス・バイアスに焦点をあてたものでした。なんか「全然知らない」とかいいながら、いろいろやっておられて、おもしろいなぁ。2本目は東海ブロックのレポート。実はこないだ一度聞いてます。ただ、こないだはわたしはレポーターだったけど、今日は共同研究者なので、役回りが違います。自ずと発言も変わります。しかし、質疑応答の中で
「ジェンダーという言葉をどう教えているか?」
というのがあって、答えが
「SDGsの中にビデオがあって、それを見せた」
で、なるほどなと。
わたしらみたいな人間がやると「偏向教育」とか言われそうだけど、SDGsだったら、誰も文句言えないわな。おそらく無邪気に「これ使えばいい」ってやられたんだろうけど、その結果はすごいなと思ったり。
そしてグループ討議。
今回の討議の柱が「隠れたカリキュラム」なので、少しわたしから説明。盆明け仕事のために勉強しておいてよかった…。
で、グループ討議開始。みんなワイワイ楽しそうに話しておられます。やはり対面がいいよなぁ。
で、最後に、共同研究者からのコメント。
わたしは冒頭
「みなさん、男女って性別を当然のことと考えておられませんか?でも、人を産む能力を持つ可能性があるかないかでわけるってことは、社会的・文化的なことですよね」
と言ってみました。いや、セックスとはことなるジェンダーを強調すればするほど、セックスが絶対的なものとして強化される気がしたんですよね。だから、セックスも疑ってかかることは可能なんだってことは言っておかなきゃならないなと。そのうえで、隠れたカリキュラムのレベルの話をしたりして、10分のところを少し長目に話してしまいました。まぁでも許容範囲だったかな。
そんなこんなで、分科会終了。
夜の部まで少しあるので、ちょこざっぷに行って軽く筋トレ。楽しいなぁ。
その後、ホテルにチェックインして、内部の懇親会会場へ。日本酒どうだろと思ったけど、おいしいやん。これは飲んでしまいます。さらに2軒目では泡盛です。久しぶりの○田です。おいしいな。てか、置いてるんだ。そしてなぜか3軒目。このあたりで記憶があやふやに。ただ、お寿司は食べたな。
そしてホテルに帰って爆睡です。

次を向く

朝、いつものように出勤です。昨日こもりんしてたせいか、なんとなく月曜日気分です。教科のチーフに「会議ありますか?」って聞きそうになったけど、ちがうちがうと脳内で修正。
そうだ、放送部員に卒業式予行の公欠の段取りさせなきゃ。なんか、これで3年生は完全に引退だし、いよいよ世代交代なんだなぁという感じです。てか、1年生が放課後たむろしはじめたので、よしよしと思ったり。covid-19のせいで、ほんとうに分断されたけど、こういうのは放送部員の遺伝子に組み込まれてるってことにしておきましょう。
朝イチ、昨日書いたゲンコの推敲&入稿です。
今日の授業は久しぶりに雑談しようかな。
とにかく、底が抜けてる。あまりにもいろんなことがありすぎます。入管法のことといい、軍事費のことといい、子ども予算のことといい、マイナンバーカードと保険証のことといい、首相から首相補佐官からLGBT理解増進法へと至る話とそれにまつわる中曽根発言のことといい、オリンピックをめぐる汚職のことといい。
なのに、ニュースはルフィの話でもちきりです。まぁ、強盗殺人に限らず犯罪は基本的にはアカンけど、それかと。闇バイトの話から格差社会のことへと話がうつるなら、それはそれで意味があるけど、もっと大人数の殺人強盗は起こってるし、もっと大きな金額が動く腐敗はあるけど、それは小規模なもので隠蔽される。だから、その後ろで「報道されないこと」に注意を払う必要がある。
まぁそんな話ですね。
そうそう。自衛隊の隊員不足の話からアッシュの話をしておきましょう。
そんな感じで演説をして、さてと授業。いよいよ最後の1週間。尻に火をつけたくない生徒が
「前日にやるねん」
とか言うので
「頼むし、勉強してる姿を見せてくれや」
とハッパかけ。
そんな授業の他の時間は明日のゲンコ読みと、次のゲンコのことです。
まずは明日のゲンコ。うーん、おもしろいし、一生懸命しておられるんだけど、なにかが違うんですよね。それを的確に指摘したい。欲張りすぎなのかなぁ。あとはインプットとアウトプットがはっきりしてるのか。なんかPDCAという感じです。ほんとにそうなのかなぁ。そしてなにより、性別二元論というか本質主義というか、そういうのにドカンと座ってる感じです。なのに、そこにたまにLGBTQが顔を出す。そのアンバランスさがモヤモヤするところかな。
例えば子どもたちに人型の塗り絵に色を塗らせる。すると、子どもたちは男の子には青色、女の子には赤色を塗る。それに対して、「子どもたちはジェンダーバイアスを内面化してる」と判断する。ほんとにそうなのかなぁ。子どもたちは青色を塗ることを通してその人型を男の子に表現し、赤色を塗ることを通してその場で女の子を構築してるんじゃないかなぁ。そしてそれは、そういう教材を与えることを通して二分法的な性別をすでに教員がその場に持ち込んでるんじゃないかなぁ。つまり、教員と子どもはその時その場において二分法的なジェンダーを共同でつくりあげてる「共犯関係」ってことになるんじゃないかなぁ。
であるならば、それをいかに脱構築するかってことになるのかなぁ。知らんけど。
で、ゲンコ読みが煮詰まったので、お次はゲンコ書き。昨日は「ほぼできている」って書いたけど、読んでみたらぜんぜんできていませんでした(笑)。でも、イチから書く余裕はありません。ただ、わたしを指名されたのは理由があるはずで、それはすでにわたしが何らかの形で必要なことを書いていることをオファーした人は知ってるからなんでしょうね。
であるならば、それはおべんきょ成果の中にあるはずだし、さらに言えば「あの3本」の中にあるはずです。
てことで、久しぶりに読み返してみました。
おもしろいな。読み物として(笑)。
書籍化へ向けてモチベーションがあがります。もしかしたら、今書いているのと書籍化は、出口が少し違うだけで、両方を同時で深める形でいけるかもしれません。
で、退勤。今日は新しくしたプリンタのセットアップをしなきゃならないので、ちょこざっぷはお休み。
なんか、サイトにアクセスしたらそれで終わるって、時代は変わったなぁ…。

みんな「はじめて知った」と言うけど

今日は京都府南部の谷あいの町に出張です。なので、朝は少しゆっくり。とは言え、そんなに時間があるわけではないし、余裕を持ちたいから、予定より早めの電車に乗ります。そのせいか、乗り継ぎ駅でひとつ早い電車に乗れそうです。乗っちゃうかと思って乗ったけど、やがてやってきた予定していたのが転クロだったので、そちらに乗り換え。
かつて、紙の時刻表を出してくれてて、それに車両が書いてあって、メッチャ便利だったけど、どんどん記載内容が削減されて、今や「westerを使え」とかなって、どんだけ不便やねん。westerだけでなく、乗換案内とか、ピンポイントで時間を調べるときは便利だけど、基本的には見通しが悪くて、大きく全体が把握できません。なので、頻繁に使う路線は、個人的には紙ベースが一番いいんですよね。
まぁそんなことを考えながら、小一時間の鈍行の旅を楽しんで出張先へ。
今日の出張は保・小・中・高の連携の会議です。個別具体的な話から大きな話まで、いろいろ情報交換。基本的には何を言ってもいい会議なので、せっかくだから人権学習にまつわる話をしてみたり。
「1年生の最初にやる世界人権宣言の授業で「人権は思いやりや優しさじゃない」って言ったら「はじめて聞いた」って言うんです。発達段階の問題はあるかもしれませんが、うまく移行させる必要があると思います」
と言ったら
「中学校でもやってるんですけどねぇ」
とのお言葉。なるほど、いいことを聞きました。てことは来年度は
「いつも「はじめて聞いた」って書く人がいるけど、中学校のせんせい、やってるって言ってるから、覚えてないだけやしね」
って言えます。
まぁ、大学で人権論やってる教員とか、その他諸々の活動家界隈から、よく
「高校はなにしてる」
って怒られるけど、やってるし。子どもらが覚えてないだけやし。てか、かつて教育実習生に
「あの講演会、覚えてる?」
って聞いたら
「あれ、人権学習だったんですか」
とか言われたことがありました。まぁそんなもんです。でも、そんな感じの日常的なのがいいのかもしれないとも思います。
てことで、生徒の
「はじめて聞いた」
は、あてにならないってことですね。
で、午後は出勤して、雑務をこなしたり。でも、あまり意欲的に仕事をする気になりません。まぁでも入稿できたからええか。
晩ごはん、なににしよう。なんとなく手羽先と大根と白菜が頭の中に浮かんできました。
なので、こんにゃくと土生姜をプラスして圧力鍋で煮込んで、さらに白ネギを投入。

んー。これでにんにくと高麗人参入れてたらサムゲタンだな。でもあったまります。少し米を入れると、これがまたいい。そしてビールがうまい。
そんな1日。

ルーツを探す旅からのヤバイ夜

今日の午前はオフです。引き続きゲンコと少し向きあいます。その後、昼ごはんのおにぎりをにぎって出発です。今日は「やましろ地域 日朝友好新春のつどい」で放送担当です。
ウトロ平和祈念館にほとんどなんの貢献もできていませんが、それでも副館長の金秀煥さんとは、なんとなく互いに無理を言いあい聞きあう関係な気がします。というか、無理を言っているから、何か頼まれたら快く引き受けなきゃなという気になります。
ということで、ウトロへ。まずは農楽隊の練習です。サクッとおさらいをしたら、そのまま放送セットをするために会場へ。すると、すでに重唱のふたりがリハをはじめてます。と、
「お久しぶりです」
と声をかけられて、よく見ると鄭雅美(アミ)さんです。覚えてもらってたんだ…。
てことで、大急ぎでセット開始。なんか大がかり感があふれています。まぁ、ワイヤレス4本とCDを流すので、けっこうな機材が必要になったりするわけです。
やがて本日の講師の安田菜津紀さんが登場。「音響担当です」とあいさつをするなど。
しかし、舞踊部のリハもあるし焦ります。焦ってたら、預かったCDがどこかに行ってしまって、ますます焦ります。結局、上着の内ポケットに挟まってました。てことで、なんとか1回だけリハができました。
やがて開会です。
まずは農楽隊。やはりみんなで叩くのは楽しいです。思わず笑顔になります。それにしても、オモニたち、どんどんうまくなってます。そうとう練習しておられるようですから、当たり前といえば当たり前です。しかし、その向上心に頭が下がります。
しかし、あの時の願いがほんとうに現実になったんですよね。
その後、舞踊とか重唱とか吹奏楽。みんなうまい。うちのガッコの規模で吹奏楽部が成立しないのに、朝鮮中高級学校で成立してるのは驚きです。
で、第二部。いよいよ安田さんの講演です。一度聞きたいと思ってました。
しかしうまいわ。つかみのところでちゃんと集中を促して、そこからは怒涛のように話が流れていきます。
話の中心は、自らのルーツを探す旅です。ほんとにハプニングとか偶然の繰り返しの中からハラボジのルーツをたどっていかれます。が、実はハルモニのルーツはたどれなかった。それはハルモニが女性だからです。そんなあたりの話も忘れずにされます。
しかし、話を聞きながら、
「ルーツかぁ」
と思うなど。わたしにはたどるべきルーツはないからなぁ。それは日本人ということではなく、トランスってことです。いや、あるか。それは獣道をつくってこられた先達たちですね。例えば東郷健さんとかカルーセル麻紀さんとかですね。でも、そちらであって、例えば家族とか「血」とかへのこだわりはほんとうにないですね。まぁでも、エスニシティ的マジョリティってのもあるかもなぁ。
そんなことをボヤーと思いながら話を聞いていると、あっという間に講演が終わってしまいました。そりゃそうです。1時間しかない。まぁそれ以上話されましたが、秀煥さんがカンペを出しまくられたので、やむなく終了ってことなんでしょうね。
その後質疑応答があって、片づけ開始です。バタバタやってると、いろんな人が手伝ってくださいます。ウトロでやるとそんな感じなんですよね。なんと言っても、帰りのついでにEVのZLX-15をぶら下げて出てこられるあたりは、本当に助かります。おそらく総連の商工会のおにいさまなのかな。手伝ってる感がまったくなくて、ほんとの「ついで」で、そのまま帰っていかれるさりげなさというか「当たり前感」はいいですね。
その後、ウトロ平和祈念館に移動してひと休み。てか、安田さん
「ビール!ビール!」
とか言って跳ねておられます(笑)。いや、Iるそんとすでに飲んでるがな。わたしは車だから飲めないです。

で、車を置いて、飲み会の場所へ。ナムへ。雅美さん曰く
「ドラえもんのどこでもドアみたいな入口です」
とのことで、行ってみるとたしかに…。
到着すると、秀煥さんと雅美さんがすでにおられます。秀煥さん曰く
「安田さん、今日は京都に宿をとってるって言ってたから、長いぞ…」
マジっすか。
やがて全員そろったところで乾杯です。おいしい料理が山のように出てくるのはいいんだけど、ほんとに無限に飲まれますね。そうこうするうちに話題は格闘技へ。なんでも安田さん、ボクシングにはまってるらしくて練習しておられるんだとか。ワン・ツー・フックを披露されたけど、マジで速い。ガチですね。そんな中から、ウトロ平和祈念館1周年で屋外リングをつくって試合をしようという話になったりして、マジかよと。もちろん煽りが入るから、投げつけられてもいいマイクを準備せねば(笑)。
でも、やはりここでも話題はルーツを探す旅ですね。まぁ、わたしもふっかけた感がありますが。で、わたしが感じたことを少し話すと、いろいろ考えられた感じですね。つまり「血」の問題と思ってたけど、案外そうでないのかもしれないと。つまり在日であっても、それは「家族」や「血」というよりも、そこで生き抜いてきたという意味での「闘いの系譜」みたいなものなのかもしれないなんていう話が出てきて、すんごい興味深かったですね。
そして2軒目へ。2軒目はオープンテラスのお店です。ここではなんとなく雅美さんになぜ劇団四季に入ったのかってあたりの話を聞きながら、
「ちょっとだけ、さわりのところだけ聞かせてくてさい」
とかいう、プロに対して一番やっちゃいけないことを言う人がいたりして。でも、雅美さん
「いいですよ」
とラフィキの最初のところを、おそらく20%くらいのパワーで歌われました。それでもメッチャすごい!と、隣のテーブルから拍手が。どうやら韓国から観光で来られてるらしく、向こうにも歌手がおられてエールの交換。それにしても、突然韓国語で会話がはじまるのが、この界隈のあるあるです。
そして3軒目へ(笑)。夜は長い。最後までつきあうことに決めたけど、ほんとに夜は長い。このあたりになると、ほとんど覚えていません。が、安田さんをホテルまで送ったところで、とにかく1日が終わりました。
明日は明日の風が吹く。

学力をいかに育むか

今日は午前も午後も出張です。そのおかげで朝はゆっくりできます。こんな日があると、ふだん、なんであんなに朝が早いんだろうと思いますね。
てことで、午前の出張先である第2のふるさとへ。最寄り駅で降りると、今日の講師の志水さんが降りてこられました。てことは、迎えの車があるな。歩くのも好きだけど、今日は便乗させてもらいましょう。
てことで、午前の研修会は志水さんの講演です。発端はこの日の論議でした。要は、新自由主義の中で格差が拡大している。その格差の拡大は、社会をデザインする側と、単なる消費者に人々を分断し、消費者は一方的に搾取されるだけの人になるんじゃないかと。ただ、これはあくまでもわたしの直感なので、もう少し深めた話を聞きたいなと。そこで今日の講演になりました。
てことで、講演開始。
あまり簡単ではない自己紹介ののち、本題スタート。いや、自己紹介がとても大切な伏線になってるんですよね。で、そこから「アリストクラシー」→「メリトクラシー」→「ペアレントクラシー」の話です。ちなみに、ここで
「この3つのどれがいい?」
というワーク。
難しいな。だって、メリトクラシーだって実は格差があるわけで、それなら「しじみ売りの子はしじみ売り」な社会で、それで生きられたら、それはそれでええやんかという気持ちにもなるわけです。
ちなみに、メリトクラシーが3世代も続くとペアレントクラシーの世界になるとのことで、そりゃそうだなと。で、このペアレントクラシーと新自由主義は共依存の関係にあると。たしかに。
で、ここから「学力の木」の話です。根っこの学力をどう育てるか。茨木市と酒田市の事例の紹介のあと、志水さんの考えを述べられます。
志水さんは「根っこの学力」を育てるためには3つのハードルがあるとされます。1番目は「自尊感情」2番目は「学習習慣」、そして3番目は「目的意識」。なるほど…。そして、それらを育むためには人間関係が必要で、そこで集団づくりが大切であるとされます。そりゃそうだ。
そんな話の最後はcovid-19が蔓延する中、一気に進んだICT教育は「個別化」「最適化」の方向を目指していると。でも、それに加えて「集団性」「協同性」が必要であるという結びでした。まぁ「加えて」というのは、「対して」とは言えない状況があるゆえのリップ・サービスのようですけどね。
うーん。少し物足りない。
ちなみに会長さんが質問されましたが、質問が長い(笑)。てか、政治の話を聞きたがっているみたいです。が、たぶん経済界もあるはずなので、
「個別化・最適化も新自由主義と相性がいい気がするけど、その先にどういうところに行こうとしているのか?」
という質問をしたけど
「楽観的」
という答えで、まぁそうとしか答えられないわなと。
志水さんの話、この会議に出ているメインの人たち、つまり保・小・中の人には最適の話でしょうね。現にみんなメッチャうなずいておられました。でも、わたしはほんの少しだけ物足りなさが残りました。まぁそこは自分で勉強するしかないのかな。

で、午後の会議へ。まぁこちらはそれなりに関係ができてきたからか、けっこうコミュニケーションがとれてる感じになってきました。
なにより支援学校の人たちの反応がいい。若いっていうこともあるかもしれないけど、それまで「インクルーシブ教育」の観点で自分たちの仕事を捉える機会があまりなかったんじゃないかな。だから、新鮮なのかもしれないです。みなさん、けっこうメモをとっておられます。まぁ、わたしは言いたい放題なだけか。
てことで、午後の会議も終了。

帰りに久しぶりに角打ちに寄ろうかなと。
トイレに行って帰ってきたら、ほとんどなにも言わなくてもきざみが用意されてました(笑)。
聞かれたのは
「冷や?熱燗?」
だけです。てことで、至福の1杯。

今日はおじさまたちがおられないので、2杯で帰りましょう。家に帰ってビールですね。