某研究会にて

午後から出張で某研究会へ。
後半は分散会にわかれてレポートを聞いたのですが…。
なんというか…。

某私学のレポートなんですが、がんばっておられるのはわかる。それも、すごいおもしろいことをやっている。うらやましいほど。
でも、それが「いい生徒」をとることにつなげているのがありあり。それがねぇ。結局パイのとりあいにしかなっていない。いや、私学の経営を考えたらそういう方向に走るのはいたしかたないところがあるのはよくわかります。ましてや、底辺層を引き受け続けてきたから、そうなるのはわかる。でも、そういう自分たちに
「なんだかな」
と思いながらやっているという躊躇感がほしいなぁ。
ま、うちも一緒か…。ひとのこと言えないな。

某市立のレポートなんですが、がんばっておられるのはわかる。でも、そこに行っている子どもたち、京都府全域から集めた超エリートでしょ?保護者もしっかりしているし、卒業生もしっかりしている。
生徒指導をしたら保護者から文句が来たり、地域の人たちから石が飛ぶような苦情が来たりというところでは、はっきり言って、ない。たぶん教育委員会とかあちこちからふんだんにお金も出ている。
まぁ、しっかりやって、エリート層を育ててくれと。うちと比べた時、京都の教育が、日本の教育がどこを目指しているのかよくわかりました。

はぁ…。
でも、この中でやるしかないか。

某研究会にて” に6件のコメントがあります

  1. > 京都の教育が、日本の教育がどこを目指しているのか
    > よくわかりました

     勉強しか能のない(言葉が悪くてすみません)子、あるいは学習能力の発達が幸運にも早くなされた子に対応する学校もあって良い、あるべきだとは思うんです。

     でも、人の能力はそれだけじゃないし、社会から求められている能力も勉強だけじゃない。

     また、勉強に限っても。学習能力が他人より遅れて発達する子もいてる。成長してから学べば理解や記憶が出来るのに、幼い頃苦手意識を擦り込まれてしまって、自分で自分に限界を設けていたり。

     そんな、さまざまな生徒にも対応する学校があって欲しいし、あるべきですよね。国や地方の予算には限りがあるので、なかなか難しいんですけれど。

  2. 「○○だけ」という集め方がイマイチだなぁと思うのです。
    やっぱり、いろんな子がいるほうが、わたしはいいと思っているんですよ。

  3.  うん、そういう学校もあって良いですね。ただ、それはほとんどの小学校と、多くの中学校で既にそうなワケで。

     ただ、何かに才能のある子、あるいは逆にとても丁寧な対応を必要とする子は、そういう学校だと伸びないようにも思います。「いろんな子がいる」学校は、ボリューム層(だけ)向けの教育になってしまいそうで、どうかしらん?と私は思いますね。実際、公立の小中学校ってボリューム層だけ向けの教育になってしまっていますよね。

     科目毎にクラスを別にするとか、部活だけ一緒にやるとか、色々案はありますが、どれもイマイチかなー難しいですね。

  4. 補足です。↓の件について。
     > 何かに才能のある子、あるいは逆にとても丁寧な
     > 対応を必要とする子は、そういう学校だと伸びな
     > いようにも思います

    これ、実際、いつきさまも
     > 「自分で勉強できるヤツは後ろでやっとけ!」
    みたくなりますよね。あ、別に責めてるワケじゃないです。教員はスーパーマンじゃないんだから、そうなって当然。どこかにフォーカスしないと。

     万人向けの授業なんて出来ない。出来る子にフォーカスするか、出来ない子にフォーカスするか、ボリューム層にフォーカスするか… ある程度均質性のある高校ですら、そうなる。これが、ホントに「いろんな子がいる」学校だと、もっと激しくそうなると思うんですよね…

  5. やられたな^^;;

    ただ、あれは長い1年間の中にある、ほんの3〜4時間の出来事でしかないです。で、そういう言葉を発した時点で、実はクラスづくりとしては完全に失敗をしている。というのは、こういうやり方をしたのははじめてなんですよ。

    というか、「某市立」のレポート中、うろ覚えではありますが「次代を担う人材を育成」みたいなフレーズがありました。で、念のために学校のサイトを見たのですが、さすがにそこにはありませんでしたが、wikiに「やがては未来社会のリーダーとなる有為の『進取性』にあふれた人材(グローバルリーダーシップ)の育成を目指す」なんていう言葉が書いてありまして…。
    その時に「あぁ、ここはリーダーを育てる学校なんだ」と思い、同時に、「うちはどんな人を育てる学校なんだろう。少なくともリーダーはなく、使われる側なんだろうなぁ」と思ったと。単にそれだけのことなんですけどね。

  6. > こういうやり方をしたのははじめてなんですよ

     初めてとは分かりませんでしたが、いつきさんの真摯なお仕事ぶりから、とてもマレなことだとは思っていました。

     ただ、それをせずにこれまで可能だったのは。小中学校と比べると生徒の学力レベルが比較的均質な、高校だからじゃないかしらん?とも思います。

    > うちはどんな人を育てる学校なんだろう

     切ないですよね…

     ただ、今後の日本がどういう道を採るにせよ。格差拡大は避けられないとも思います。国を開くのであれば、米国型格差拡大社会に。国を閉ざすのであれば、江戸時代もしくは旧ソ連型格差拡大(一部特権層がいる)社会に、それぞれなってしまいそう。

     で、今後の社会で「リーダー」とか、あるいは「リッチ」、もっと広く言えば「幸福」になるのは、「リーダー養成学校」卒業者には全然限らない、とも思います。"養殖"されたリーダーなんかロクでもない、政界でも経済界でもこの社会の停滞を打ち破れないことは、既に証明されていますしね。

     その「某市立」で養殖出来るのは、「リーダー」ではなく「頭脳労働担当者」だけでしょ、きっと。海老一染之助・染太郎で言う染太郎役?染之助もタイヘンだけど、染太郎も今後生き残りがタイヘン。

     なので、切ないのは、今後タイヘンそうなのは。どこの学校に行っているとかにかかわらず、若者全部がそうだと思います。

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