東京からのお客さんが来られたので、飲みに行きました。で、いろいろ話をしていたのですが…。その中で、「特例法の5つの要件で、一番問題があるのをひとつあげてほしいとすると、なんだと思うか?」という質問を受けました。
う〜ん。しばらく考えて「非婚要件」と答えました。
いま、うちはとりあえず「家族」という形態で生活をしています。例えば、「子なし要件」がなくなったとします。で、さらに例えばSRSを受けたとします。すると、仮に性別変更をしようとすると、「非婚要件」が問題になる。てことは、「家族」という形態を崩さないといけなくなるわけです。はたしてこれが、現実的に「望むべき形態」か?やっぱりちゃうと思います。端的に言うならば、「子なし要件」がなくなったら、特例法は今度は「離婚推進法」になるということです*1。
もちろん、非婚要件は同性婚をさけるためにあるわけです。
ところで、法律上「性別」が必要になるのは、どういう理由なんだろうとつらつら考えると…。もしかして「婚姻の対象を限定するため」なんじゃないだろうかと、ふと思ったんです。もしもそうだとすると、同性婚がOKになったら、だれと婚姻関係を結んでもいいのだから、性別を確定する必要はなくなります。とすると、法律的な意味での「性別」の縛りって、ずいぶんと緩和されるんじゃないだろうか…。とすると、SRS要件の重要性ってかなりなくなる可能性が出てくるかな?あと、同性パートナー観で子どもを持つのが当たり前になると、断種要件も必要なくなる気がします。もちろん、子なし要件はその前に必要なくなる。
つまり、多様な家族制度が実現すると、それにともなって、法律上の「性別」の意味あいが変わってくるのではないかと。
もしかしたら、特例法の本丸って、「非婚要件」にあるんじゃないかなぁ。
*1:もちろん、離婚がいけないということではなく、離婚を強要されることがいけないということですけどね。