あたりが暗くなってきた頃に、三条木屋町へ。ここで、『性の用語集』を執筆された方々*1とまりあさんと5人で飲み。
まりあさんと井上さんはプロレスネタで盛りあがってます。ふたりとも、かなりディープなところで会話をしていて、さっぱりわかりません。
考えてみると、わたしを除く4人の方々は、みなさん、それぞれの専門分野はもちろん、それ以外のところにもかなりディープなものを持っておられる方々ばかり。それにくらべると、わたしのなんと薄っぺらなことよ。まぁすべて勉強嫌いで、興味が移り気な性格が災いしているんですけどね。
てことで、ついていくのに必死だったけど、でも、すごくスリリングな時間を過ごさせていただきました。お酒もおいしかったし、食べ物もおいしかったし。
その後、三橋さんとわたしを除く3人は帰られて、あらたにYさんが愛車ジャガーを駆って合流。なんでも、マンションの会議があったとか。先斗町の入り口にある飲み屋で軽くいっぱい。
しかし、Yちゃん、相手がどういう人かも知らずにかみつくのはやめようよ(笑)。いや、冷や冷やしたわ。
で、そのあと「お腹がへった」と訴えて、近くの長浜ラーメンへ。Yちゃんと三橋さんはえらい盛りあがっていました。わたしは眠かったです。
ここで、解散。夜の町に消えていく三橋姐さんの後ろ姿は、あいかわらずかっこよかったです。Yちゃんとふたり、思わず深々と礼をしたあと、タクシーを求めて川端通りを北上。結局、Yちゃんには出町までつきあってもらいました。ごめん。ここでYちゃんと別れて、さらにわたしは東大路を北上。高野の手前でようやくタクシーを拾ってお家へ。
しかし、どうやらラーメンを食べている最中、顔を左に傾けて食べている時に左の髪の毛が鉢の中にはいったみたいです。髪の毛がえらい九州ラーメン臭い。でも、髪の毛を洗う元気もなく、そのまま爆睡。いつまでもラーメンの香りがしていました。
日: 2006年4月21日
精華大学で盗講
今日は、1時間年休を取って、精華大学の「総合講座1」を聞きに行ってきました。ゲストスピーカーは、三橋順子さんです。
ところが、学校を出ようとした時に、忘れていた用事があったので、スタートが遅れてしまいました。家に帰ってバイクをおいて、駅まで走っていったのですが、駅に着いたら踏切が閉まっていました。てことで、電車も一本遅れてしまいました。
ということで、30分以上遅刻して教室に入ったのですが…。広い教室に8割ほど*1。かなり盛況です。前を見ると、三橋さんが話しておられます。さらにその後ろのスクリーンに映っているのは…。新宿のホステスさんです(笑)。
お話の内容は、「三橋順子という研究者」の誕生から現在までの軌跡でした。たしかに、大学入学直後の学生さんたちに話すにふさわしいテーマです。残念ながら、おくれてしまったためにわたしは聞くことができなかったのですが、「研究者三橋順子」の誕生秘話も話されたようです。レジュメの文字を読むだけでも「そんなことがあったんだ」と、考えさせられました。
講義が終わったあと、教室で三橋さんとダラダラと話。「遅れてすみませんでした」「うん、前で見ててね、『あ、社会人の人が来た』と思ったらいつきさんだった」「女子大生には見えませんでしたか(笑)」なんてことを話をしていると、学生さんがツツッと寄ってきて質問です。なかでも印象に残ったのが「ご自分のことに気づかれるまで、苦しいこととかあったんですよね?」という質問。答は…。わたしと一緒でした。ほんとうに一緒。子どもの頃のエピソードなんかも交えながらていねいに答えられているんですけど、ほんとうに似た体験があるんですよね。「あぁ、そうだったよなぁ」と自分のことを振り返りながら、いろいろ考えました。
考えてみると、最近の社会状況って、すでに「GID」という概念ができあがっています。なので、最近の若いトランスの中には、小さな時から「GID」という概念に触れ、はじめから自らをそうアイデンティファイしている人もけっこういるかもしれない。あと、社会規範みたいなものもずいぶんとゆるくなっているしね。そういう中では、三橋さんやわたしのような思いをすることもなくなっている。それは幸せなことかもしれないけど、それでほんとうにいいだろうか…。「あんな思い」をし、さまざまな葛藤と折りあいをつけながら、自分が自分であることを自らの力*2で見つけ出してきた、三橋さんや私たちのほうが、実は幸せだったんじゃないかなぁと、ふと思いました。