なぜにここにわたしが…

朝、目が覚めたけど、身体を動かす気が起こりません。とにかくおふとんでもがいてました。が、いつまでもそんなことをやってるわけにいかないので、とりあえず起き出しました。で、焼きたてのパンとおいしいスープをいただいて、玖伊屋の片づけは他のスタッフに任せてスタートです。
京都駅から新幹線に乗って、降りたのは新横浜。今日は「外国にルーツを持つ子ども・若者支援者交流会」のパネラーです。完全にアウェイです。だって、登壇される皆さんは、バリバリの実践者とか、ゴリゴリの研究者とか、弁護士とか当事者とか。それに比べてわたしはゆるゆるだし、そもそも最近サボってるし。ただ、どうやらわたしはものの考え方もゆるゆるなので、「新たな観点」を投入する役回りとして呼ばれたみたいです。でも、わざわざ京都から呼ばなくても、他にいるやろう…。
で、打ち合わせ。ここしばらく考えてきたことをいったんリセットして、このメンバーでわたししかできないことを考えました。そうか。交流会とセクマイか。そんなことを考えて、交流会の開催時間を待ちます。
交流会のトップバッターは丸山弁護士。在留資格の種類とその制約なんかについて、とてもわかりやすく教えてくださいました。なるほど、やはりいま問題となってるのは「家族滞在」の子どもたちですね。お次は高橋さん。出会ってきた子どもたちのことと、とりくみや問題点について具体的にプレゼンされました。
で、パネルディスカッション。トップは井上晴子さん。かつて熊本で在留特別許可を勝ちとったパイオニアです。ご自分の経験談を話されました。ちなみに、晴子ちゃんが裁判やってるときに、わたしは交流会で出会ってるんですよね。
その次はわたしです。交流会の歴史と、京都の仲間の少なさとその原因。そして、ネットワークづくりに必要と思われることを話したあと、外国にルーツを持つ子どもたちの中にもセクマイがいて、そんな子どもたちの「もうひとつの課題」にもスポットをあててほしいことを話しました。
そして舟知さん。全外教の会長ですが、今日は桐生で起こったいじめ自殺事件についての報告でした。最後は大川さん。弁護士さんです。「弁護士」への相談ではなく「弁護士会」への相談をという提言に納得。予算がつきやすいとか、めっちゃ大事です。まぁ、在日外国人の人権が弁護士会の中で認知され課題ととらえられているからこそのことですね。
で、質疑応答なのですが、内容的にはあまりにも多岐にわたっていて追いきれませんが、印象に残ったのは、「子どもが成長していくにつれて課題が変わっていく」という指摘です。なるほど。つまり、子どもが小学生の時は、まずは日本語の問題がある。でも、中学生になると学力の問題が浮かび上がってくる。そして、高校では進路の問題として在留資格の問題が出てくる。潜在しているものが顕在化するというか…。
なので、わたしから最後にひとこと。
「わたしがトランスジェンダーの交流会をしようとしたのは在日外国人生徒交流会をしていたから。そこから多くを学んで、トランスジェンダー生徒交流会にフィードバックした。今度はトランスジェンダー生徒交流会から学んだことを在日外国人生徒交流会にフィードバックしたい。トランスジェンダーの子どもたちを集めてるのは当事者ばかり。教員はほとんどやってない。でも、それはそれで大切だと思う。なぜなら、大人の当事者は子どもたちにとってのロールモデルだから。そして、大人の当事者は、この日本社会の中に埋められた地雷原を生き抜いたサバイバーだから。そんな大人の当事者の姿から学ぶことはものすごく多い。だから、学校だけで抱えるのではなく、そんな当事者の大人のつながることもまた必要なのではないか」
まぁ、すでにやっていたりやろうとしていたりするんだろうけど、先の質疑応答での意見にインスパイアされたということです。

で、懇親会。
なんだかダラダラ呑んでダラダラ食べてたら、めっちゃ飲んでメッチャ食べてしまいました。でも、帰らなきゃ。
駅で崎陽軒のシューマイを買って、あわてて新幹線に飛び乗って、爆睡したら京都でした。
あー、疲れた…。

咀嚼せずに飲み込む

朝、しばらくT部さんのおうちでゆっくりして、最寄り駅へ。乗ったのは鈍行。これから約2時間の鈍行の旅、向かうは田川伊田駅です。今日は「田川地区人権センター」主催の「人権講座」です。去年、田川のみなさんが京都にいらして、少しフィールドワーク的なものをして、その後の呑み会で「呼ぼう」と言っていただいて、今日のお座敷が決まりました。まぁ、わたしのお座敷は酒がらみが多いですね。
ということで、M井さんが迎えに来て下さって、再会を「わーい」と言うまもなく、会場へ。会場について「プロジェクターは?」と向井さん。「ないよ」と人権センターのみなさん(笑)。このええかげんさが好きです。でも、きっとM井さんは困ってるだろうな。
わたしはコーヒーを飲んで、おいしいサンドイッチをいただいて、その後お座敷のセッティング。今日聞いてくださる方は、主として行政の方とのこと。そこに数人の教員と当事者もおられるとか。あまりにも層が広すぎます。今日のお座敷はどうなるだろうな。
で、お座敷開始。最初に注意事項をふたつばかり話をした上で、本格スタートです。ところが困った。リアクションが薄い。あらためてわかったのですが、わたしはリアクションに乗せられて話をするタイプなんですね。だから、リアクションが薄いと、なんだか空回りをしている気がしてしまうみたいです。いや、確かにリアクションはしておられるんです。どころか、一部の方は声を出さずに爆笑しておられます。「だから、頼むし声を出して!」と思うのですが、なかなかそうもいかないみたいです。
ちなみに、たしかにわたしは早口です。が、実は全編早口なわけじゃなくて、大切なところはそれなりにゆっくりと話しているつもりです。どちらかというと、早口なところは「どうでもいいところ」とか「リズム感」「スピード感」が必要なところに限定しているつもりです。が、たぶんみなさん、どうでもいいところの早口につられて、ゆっくり話しているところも早口と錯覚しておられるのかもしれませんね。
とにかく、リアクションが薄いままで終了。うーん…。でも、話しおえたあと何人かの方に感想を聞いたら「おもしろかったよ」「ずっと笑ってたよ」と言っておられて、「それなら声を出してよ(;_;)」と思ったりもするわけです。
で、M井さんにホテルに送ってもらう道すがら、そんな話をしていたのですが、どうやらわたしの話はかなり情報量が多いようです。そして、それを噛み砕いて理解をしようとしていると、すでに話は次に進んでいる。すると、笑える話なのはわかるけど、笑う前に次に行ってしまう。なので、笑うよりも先に考えざるを得なくて、だから真剣な顔になってしまう。そんな悪循環にはまってしまっているみたいです。なので、みなさんガッツリ聞いておられたとか。
それを聞いて「あー、なるほど」と。考えてみると、わたしは誰かの講演を聞くときに、ほとんど「理解」しようとせずに、その人が話をしている内容を、いったん鵜呑みにしてるみたいです。つまり、「咀嚼せずに飲み込む」感じなんですね。だから、とりあえず聞きとれさえすれば、あとはまぁなんとかなるかなと思っていたのですが、どうやらそれは間違っているみたいですね。でも、今さら芸風は変えられへんしなぁ…。

鳥取県西部におけるチャレンジ!(2日目)

朝、身体が動きません。でも、S田さんはちゃんと「そら」の散歩に行かれたとか。えらいなぁ。とにかく、わたしはギリギリまで寝させてもらって、今日の会場の尚徳中学校に移動です。

  • ミッション3のフルバージョン@尚徳中学校(3/5)

会場に着いたのは、お座敷開始5分前。普段はまずありえないことですが、そう言えば、1回中津で30分遅刻したな^^;;。てのはおいといて、あわててセッティング開始。ところが、設置してあるプロジェクタとつながりません。困ったなと思ったら、ちゃんと別のプロジェクタとスピーカーも持ってきてくださいました。ありがたや!
実はこの尚徳中学校、2年生の人権学習のテーマがLGBTなんだとか。なので、すでにみなさんはかなり熱心に学習をしておられます。てことは、みなさんの既習の内容を上まわる内容をしゃべらなきゃなりません。これまたプレッシャーです。でもま、提供できる内容は、しょせんわたしがしゃべれる内容でしかありません。背伸びをしてもしかたないので、「ありのままのわたし(笑)」でいきましょう。
てことで、お座敷スタート。今日は2時間もらっているので、ミッション3をノーカットでいけそうです。こんなの久しぶりです。うれしいな。
話しはじめると、みなさんメッチャガッツリと聞いておられます。実は、多目的教室なのか視聴覚教室なのかわかりませんが、カーペット敷きの地べたに思い思いのかっこうで座っておられるのですが、それだけに真剣に聞いてくださっているかどうかは姿勢に如実にあらわれます。みなさん見ていると、うなづきながら、あるいは微笑みを浮かべながら、真剣に聞いてくださっているのが、すごく伝わってきます。となると、わたしものってくるわけでして^^;;。ということで、開始が10分遅れたので、終了もちゃんと10分遅れました。

  • 企業の人に通じるか?@大山町(4/5)

で、大山町の方のお迎えの車に乗って昼ごはん。向かうは「すし弁慶」なる開店寿司。うわ!めっちゃおいしい!

ビールがほしいけど、ここはガマンです。
で、大山町の役場へ。今日の午後は企業の方々対象のお座敷です。企業の方が対象となると、ミッション2はありえません。あれは、あまりにも学校に特化しています。与えられた時間は1時間半なので、ミッション3の学校部分をカットする作戦に出ることにしました。うまくいくかな…。
それにしても、放送設備が妙に充実しているのが気になります。というか、タイピンマイクがあまりにも「もの」がいいです。いったい、この町はなんなんだ…。
そんな疑問を持ちながら話しはじめたのですが…。く、空気が…。とにかく真剣にメモをとっておられる方がおられるのですが、その真剣さは、わたしのお座敷にはあわないと思うのですが^^;;。もっとも、ミッション3の最大の特徴「苦手分野に言及する」というところから、
「話に余裕がなくなる」→「笑いのツボを用意できなくなる」→「笑いがない」→「ガチになる」→「息をさせなくしてしまう」
という悪循環の40分ぐらいが生じてしまうのは、ある種しかたがないという話もあります。もちろん、後半は「得意分野」なので、ここは笑いのツボを用意する余裕もあります。なので、このあたりになると、みなさんの顔にも笑いが出てきて、ところどころで笑い声も聞こえるようになってきて、よかったよかった。
やはり、あの40分間をどうするかが課題だな。でも、たぶん、笑いはとれないだろうから、後半とのギャップでなんとかするしかないかな。
ちなみに、お座敷のあと、会場の横にある倉庫の中を見せてもらってびっくりです。なんじゃこりゃ!

完全にプロの音響屋さんの倉庫です。というより、プロより充実しています。
「大山の山開きが」
って、そういう話じゃないでしょう(笑)。
うちの放送部員に見せたくなって、思わずラインで写真を送ったら
「スピーカーひとつくらい持って帰ってもわからんのちゃう?」
という、わたしと同じことを考えた部長がいて笑いました。

  • プロがいた!@伯耆町(5/5)

お座敷の最後あたりで、再びS田さん登場。わたしをホテルまで送ってくださることになっているというか、ホテルまでの途中に温泉に寄ることになっているというか。てことで、温泉へ。いやぁ、気持ちいい。特に、ちょっと濁りのある、どうやら超音波が出ているっぽい浴槽が気持ちいいです。少し熱くなったところで、露天風呂へ。夏だけど、ほんの少し涼しい風が心地いいです。
お風呂上がりは大山ビールで水分補給(笑)。ビールは水分補給じゃないらしいですね。
で、ホテルにチェックインして、ちょっとひと息。気持ちを整えて、次の場所へとモチベーションを高めます。
で、本日のトリプルヘッダー最後の場所、伯耆町に向かいます。車に乗った瞬間「はい、、水分補給」とプレモルを渡されたのは、ここだけの話です(笑)。会場に少し早めに着いたので、入念にチェックをして、19時スタートです。50人分ほど用意してある席はほぼ満席です。
伯耆町に限らずですが、とにかく驚くほど参加者数が多いです。米子市は平日昼間なのに80人ぐらいの席がガチで満席。南部町に至っては、週はじめの夜なのに100人以上来られます。今日の午前と午後は一般市民のみなさん対象じゃないのでおいといて、今日もまだまだ週はじめの夜ですが、やはり満席。ということは、主催者が予想・予定されている参加者数とほぼ同じというか、どちらかというと上まわっているのかな。住民のみなさんの人権への関心の高さはほんとうにすごいというのを、聞いておられる態度だけじゃなくて、こういった参加者数でも感じさせられます。それはやはり、主催者である行政の方の本気度が住民のみなさんに伝わっているとも言えるのかな。その要因として、もしかしたら、過剰に大きくない規模の街ということもあるかもしれません。
で、お座敷スタート。午後にやったお座敷が1時間半を5分オーバーくらいでいけたので、同じパターンでやればいけるはずです。そう考えて話しはじめたのですが、なんとなく違います。なんだろう…。ぜったいにビールのせいではありません。やはりそれは聞いてくださるみなさんの姿勢なんでしょうね。最前列の方が、考え込んだり、首を振ったり、笑ったり、いろんな表情を見せられるのが、すごく気になります^^;;。そういうのって、やっぱり、その場その瞬間の「評価」ですからね。そんな「評価」に乗せられて、つい多めにしゃべってしまい、15分オーバーで終了。みなさんに深く深く謝って、さて終わりかと思いきや、ここでおふたり質問をされました。いや、もうすでにかなり時間をオーバーしてますよ。早く帰りたいとか思わないんですか^^;;。この質問がまたすごい。おひとりは医療従事者で、完全にプロの質問をされました。いやぁ、まいった。ほんとにすごいわ。

ということで、怒濤の2日で5回のお座敷を無事終えました。
ほんとうに主催者のみなさん、聞いてくださったみなさんに支えられての2日間でした。

鳥取西部におけるチャレンジ!(1日目)

朝、やっとの思いで起き上がり、とりあえず朝ごはんのユッケジャン定食を食べて元気を出します。そして、すみやかに移動開始。向かうは羽田空港です。なにせ、経路の混み具合がわかりませんからね。で、無事飛行機に乗れて、降り立ったのは米子空港です。今日明日で5回お座敷という、わけのわからん過酷な2日間がはじまります。
とりあえず、迎えに来ていただいた方の車に乗せてもらって、昼ごはん。向かったのは「手打ちそば 昌庵 」。ちなみに、別方面から「朝ごはんはユッケジャン定食だからかぶらないように」という指令が行っていたとか。別にユッケジャンでもいいんですけどね^^;;。でも、メッチャおいしかったです。京都にはこういうおそばはないよなぁ。
で、米子市の人権情報センターに到着。お座敷第1弾です。

鳥取西部第1弾は米子市です。内容は、ミッション番外編です。というか、いきなりかなりチャレンジングな内容、いや内容というよりも、お客さんの年齢層ですね。なにせ、夏休みということで、小学生から大人まで、それも人権講座の常連さんが来られるとか。誰をターゲットに話を組み立てる?いろいろ考えた結果、子どもがおもしろいと思う話は大人もおもしろがってくれるだろうということで、小学生をターゲットにした話をすることにしました。が、お座敷前に話をしていると、なんでも2時間あるとか。へ?小学生に2時間?あの番外編は1時間を想定しているんだけどなぁ。ということは、かなり詳しい話ができるはずですよね。というか、よくある大人の設定である1時間半より長いやん(笑)。
ということで、番外編の番外編としてミッション1とミッション3をまぜたのを急遽つくることにしました。
で、お座敷開始。たしかに小学生のみなさんが5人ほど来ておられます。みなさん、なかなかしっかりした感じです。とにかく、ひたすら子どもたちの顔を見ながら話をさせてもらいました。それにしても、大人の人たちの反応がすごい。ミッション1が他のものと違うのは、出会ってきた生徒の話が多いところにありますが、そこを聞かれるときの集中力が半端ないです。やはり、このあたりはこれまでの人権啓発でしっかりと種を蒔いてこられたからなんだろうなと思いました。
ということで、あっという間に2時間が終わって、その後、情報センターのみなさんとしばし雑談。米子市をあとにしました。

  • お座敷前のガソリン補給のおかげ@南部町

本日の夜の部は南部町です。こちらは、あえて「基本を」という依頼があったので、ミッション1です。ミッション1は、聞いてくださるみなさんの反応に大きく左右されます。なので、はじまる前はそれなりに緊張します。
ところが…。
会場に向かう道すがら、ムラを案内してもらっていて、A井さん曰く
「ここがわたしの家ね。あ、もうみんな集まって呑んでるわ。一年で364日ぐらい、みんなが集まって呑んでるんよね」
そんなことを聞いたら、わたしも答えるしかありません。
「じゃ、ちょっと行きましょ」
ということで、A井さんのおうちにおしかけて、ビールを2杯と日本酒を軽く一口いただくなど。それにしても、出された白いか・ブリの刺身のおいしいこと!そんなわたしを見た、A井さんは「やめて!やめて!呑まないで!」と必死でとめられます。大丈夫です。そんなに呑みませんって^^;;
で、会場へ。
南部町も人権啓発にはかなり力を入れておられます。なんでも、年間通して連続講座があって、スタンプラリーをしていて、年間通してもっとも多かった人は翌年度表彰されるとか。逆に話す側としては、それだけ耳が肥えておられるわけですから、これまたプレッシャーです。
で、お座敷開始。
最初のつかみはみなさんキョトンとされています。これは、もしかしたら「笑っちゃいけない」と思っておられるのかも。ならばということで、笑っていただけるための「誘い水」をさしました。ここでようやく緊張が解けたのか、あとはみなさんニコニコワハハという感じで聞いていただけました。
それにしても、フルバージョンで2時間半ある話を1時間半で話をするのは至難の業です。だって、話っていうのは複雑に入り組んでいて、話している本人もわからない。まぁ、言うなれば「BASIC」の「スパゲッティプログラム」状態になっているからです。話を構成した当初に構造化しておけばよかったと思うのですが、すでに手遅れです。まぁでも、スパゲッティプログラムの非可読性も、お座敷ならば「意外性」につながって許されるかな。
そんなことを考えるまもなく、マシンガントークで1時間半を乗り切りました(笑)。でも、聞いてくださったみなさんもそこについてこられるわけで、これはもしかいたら「共通の了解事項」があるのかななどと、ふと考えました。

いずみちゃんナイト♯15

たしかGID学会が終わったあとあたりだったかに、いずみちゃんから「久しぶりに「いずみちゃんナイト」をやろうと思うから、日程調整を」って言われて、「やるんだぁo(^^)o」と思うと同時に、過去の記憶がよみがえって、ちょっと不安になったりもしたのですが…。でも、「そういえば、8月19日に神奈川に行くわ」「じゃ、20日にしましょう」ということで、いずみちゃんナイトの復活に立ち会うことができることになりました。
イベント会場は「高円寺pundit」です。到着したら、前のイベントの片付け中でした。続いていずみちゃんナイトのセッティング開始。なんでも、事前申込みが39人だったとか。すごいわ。
で、いずみちゃんナイトの開始です。
第一部は、いずみちゃんの「この13年間」の報告です。実は、みなさんにとっては新鮮かもしれないけど、わたしは案外知ってたりすることも多くて、でも、その経緯を聞くと「なるほどな」と納得することも多々ありました。というか、いずみちゃんと呑んだ過去の一回一回が、いずみちゃんの歴史のそこに位置づいていたのかと、あらためて理解することができました。それにしても、マニアックやな。あれだけ「知識」に裏付けられてたら、深い楽しみ方ができるでしょうね。
当日のスライドはこちらにアップしてくれてます。
第二部は「ヘルメットを知ろう」です。なかなかの爆笑タイムでした。
で、いよいよ第三部。なんといっても、いずみちゃんはブランクが長いので、最新の情報をかき集めるのはかなりたいへんだったろうな。特に、今のトランスジェンダーをめぐる医療の状況は、こまかいニュアンスに敏感にならざるを得ない状況なので、いろいろたいへんです。そんななか、わたしの役回りは「生徒交流会」を通して、トランスの運動と他のマイノリティの運動を「つなぐ」というあたりだと思ったので、スライドにも在日朝鮮人教育とか部落解放運動とか障害者解放運動とかのテイストを散りばめてみました。たぶん、そうすることを通して、トランスの解放運動(?)の普遍性に気づいてもらえると思うし、それができれば他の運動をやってきた人の知的理解もしやすいだろうし、ストラテジーも立てやすくなるんじゃないかという目論見でした。会場のみなさんの「熱」をかんじる限り、たぶんそのあたりはうまくいったかなという気はしました。ただ、わたしはそのあたりにこだわりすぎたからかな、本来の「キラキラLGBTの影と闇」から遠ざかってしまったかなという反省はありますね。ま、でもそのあたりはいずみちゃんが最後に総括してくれたからよしとしましょう。
てことで、10時前に終了。なんでも40分オーバーだったとか(笑)

その後、ダラダラとあいさつしながら呑み。あまりにもおなかが減ったのでカレーをお願いしたら「まかないです」って出してくださいました。

ほんとにありがとうございます。メッチャおいしかったです。ちなみに、いずみちゃんにもオムライスのまかない。

うれしい心づかいです。
なんでも店主の奥野さんも楽しんでいただけたとか。うれしいなぁ。
そんなこんなで、punditを出たのが11時半過ぎ。ホテルのチェックインが0時過ぎ。フロントの人にはほんとに申し訳ないことをしちゃいました。
でも、とにかく寝よう。明日も早い。

で、今年も来た

夜行バスを降りたのは大船です。とりま、コンビニに行って、パンを買って、会場に向かいます。ギリギリバスに乗れたのはラッキーでした。
てことで、今年も教研の共同研究者です。にしても、今年はいつもペアを組んでいる方が来られないとか。てことは、ひとりかよ!まいったな。
で、分科会開始です。
今回もレポートは2本。1本は小学生にジェンダー意識についてのアンケートをとったものの集計結果の報告でした。ご本人はジェンダーにかかわる授業をする自信はないけど、でもトランスのこととか知って、子どもたちの意識を知りたいと思ったそうな。もちろん、批判するのはかんたんなんだけど、それでは共同研究者ではありません。まぁ、あとでまとめてコメントなんで、おいといて、次のレポートへ。2本目は、LGBTについての知識をみなさんに伝えるものでした。ずいぶんと勉強されたんやろなぁ。でも、ゴメンやけど、記述が古い。というか、「むずかしいものをむずかしいままで」とは反対の路線です。まぁ、参考文献がそういう本ですからね。ただ、わたしとしては、それではあかんやろと。でも、どこから手をつけていいのかわかりません。かんたんに言うなら、ひとつ構造を変えるということは、全体の構造を変えることなんですよね。で、そのアプローチはいくつかあるけど、できるだけ全体の構造を変えずに…。あかん、ムリ^^;。ということで、とりあえずバッサリとやっちゃいました。ほんと、ごめんなさい。
ただ、なんとなく思ったのは、「知ってる人」の前で話をするのはこわいということです。それは、わたしもHがしさんの前で話をすることがあるから、身にしみて感じています。それから、「あまり知らない人」どうしで話し合いをしても、新たな知見は出にくいってことですかねぇ。かつて、「若い人の感性を」とか言って、各種会議に若い人を動員するの、どうよということを書いたことがありましたが、同じようなことなのかなと。もちろん、挙手して発言を要求するのも方法ですが、それもなんだなと思うので、どうしたものかと。
でも、最後に少し時間をもらえたので、そこでいろいろ話をしました。

で、午後は「諸課題」分科会。この夏、急逝された方の「弔い分科会」的様相を呈しています。去年に引き続き、今年も大切な「要」が亡くなられて、みなさんものすごくショックだろうなぁ。
分科会で論議されたのは「多忙化」問題です。ちなみに、わたしの多忙は自業自得なので、まぁ何も言えないのですが、みなさんの多忙はきついでしょうね。なにしろ、仕事は増やすけど、人も金も増やさないという教育行政のありようはひどいものです。ほんとにどうしたらいいのかな。
そんな中、友だちのYまとさんが「緩めること」という、すごい大切な提言をしてくれました。さらに共同研究者のKんさんは「闘争すること」って言ってました。まさにその通りで、意図的にしかけることなんでしょうね。言い換えると「言ってばかりでは解決には近づかない」ってことでしょうか。そして、そのふたつをくっつけると、例えば「逃走すること」なんていう解も見つかります。
そんなことを考えながら、そろそろ頭も身体も限界です。

てことで、飲み会。毎年参加させてもらってますが、この飲み会がおもしろい。今年は新たに共同研究者になったCPの人もおられて、みんなでワサワサしゃべったり、はたまた影膳に献杯したり。
そして二次会。ここのビールがまたおいしい。
気がつくと、大船発の最終時間です。改札を通過しようと思ったら、駅員さん車椅子ユーザーのS田さんに「ちょっと待ってください」と。なにやらごちゃごちゃ話をしていますが、最終だよ!なので、無視してホームへ。たぶんサポートの駅員さんの確保ができないってことみたいですが、そんなんいらんし。人たくさんいるし。待ってたら乗り遅れるし。
そんなこんなで、ホテルにチェックインしたのは0時ごろ。
さすがに疲れました。

すんごいウケたo(^^)o

今日は浜田ろう学校・養護学校の合同研修会です。ちなみに、この研修会、県の高人教や市民の方々にも公開しておられるとか。こういうあたり、島根県ってすごいですね。

とりあえず、10時にお迎えに来られたので、車に乗せてもらって「ろう学校」へ。ここであいさつをして、その後学校内の見学をさせてもらいました。この学校、なんと幼稚園部から高校部まであって、しかも全生徒数が10人!ほんとうにこぢんまりとしたところではありますが、その中で豊かな教育がおこなわれているんだろうな。
廊下に出て、まず目に入ったのがこれ!

テンション、あがりまくりです。
校内には聴力検査のための無響室もあります。文系になったはずなのに、30年以上前の音響研の血が騒ぎます(笑)。
いろいろ教室を見ているうちに、不思議なことに気づきました。教室の後ろに鏡がある。

はじめは幼稚園部だったから「まぁ、いろいろあるんだろうな」と思っていたけど、小学部にもあります。と、そこで「あーそうか!」って気づきました。これ、口話の練習用なんだ。ということで、案内して下さっているN島さんに聞くと、かつては教員と生徒が並んで、口の形をチェックしていたんだとか。なるほど、そういうことか…。もちろん、現在は手話がメインなので、この鏡は使われていません。なので、ある教室では鏡の上にも掲示物(笑)。

なんでも、この学校は美術工芸に力を入れているので、美術室からはみ出た掲示物があちこちにあったりして、なかなかおもしろいです。理科実験室には立派な天体望遠鏡があります。天文部なんかをでっちあげて、あの望遠鏡を使って、グランドで公開の観望会とかやったら、メッチャおもしろそう。そうなると、天文部はもちろん合宿で焼肉とかね。ビールがおいしいだろうなぁ。
こんな学校に10人しか生徒がいないのって、すごくもったいない。もっといろんな子どもたちがここに入学したらいいのになと思ったのですが、考えてみると、この学校「聴力が低い」という、ものすごく高いハードルがあるんですよね。いっそ、そのハードルを取っ払って、「聴力が低いことが望ましいが、低くなくてもOK」とか、「聴力の低い子どもを優先的に受け入れるけど、定員に余裕があれば聴力が高い子どもも受け入れる」とかしたらおもしろいだろうな。で、もちろんこの学校における公用語は手話。通常は、「普通学校に障害のある子どもを」って考えるんだけど、逆に「障害のある(とされる)子どもの学校を開放する」という形でインクルーシブな学校を実現できるかもなどと、妄想を膨らましてしまいました。いかんいかん^^;;

学校を見せてもらったあとは、お昼ごはん。
「どんなところに行きたいですか?」
「地元の人の行く定食屋で」
「ほんとですか?」
「はい」
といって連れて行ってもらったのが「みのり食堂」です。ここ、ほんとうの古くからやっている定職屋さんだとか。たしかに、地元の「にーにー」とか、「おじい」がやってこられました。なるほど。ここで、日替わり定食のタラフライを食べて、いよいよ会場へ。
会場の椅子は、なんでも100人分くらいは並べてあるということなんですが、何人来られるかさっぱりわからないとのこと。事前に校長室で話をしていた時に「前に益田で同じ話をされたなら、どうなるかなぁ」という話を聞いていたので、これはガラガラかなと。ところが、会場に入ると満席です。てことは、きっとみなさん、4年前は来られなかったなと。
ということで、調子に乗って話しはじめたのはミッション1です。これ、ウケなかったらすごくきついんですよね。リカバリーが容易ではないです。浜田は漁師町で、あまり笑いがとれないという噂もチラホラ聞いていたのでどうなることかと思ったけど、みなさんメッチャ反応がいい!なんか、前の人の頭をよけるように身体を傾けてこちらを見ながら笑って下さっている人なんかもおられます。となると、わたしも調子に乗るわけで、一番わりを食うのは諏訪通訳者の方だったりするのはお約束です。てか、ろう学校主催の研修会で手話通訳者を困らせてどうするねんという話もありますよね。基本的には緩急をつけて話をするようにしていて、「緩」のところはけっこうゆっくり話をしてるつもりなんですが、「急」がマジで早いんだろうな。まぁ、一番早いところは、自分の口も追いつかないのですが、それもまたリズムというものです。ついでにいうなら、そういうところはマジでどーでもいい話なので、個人的には「翻訳、飛ばしてもいいですよ」と思っているのですが、まぁそうはいきませんよね。
それにしても、今回困ったのは、終盤にある「知識編」です。ミッション1の原型は2002年あたりにつくったので、「知識編」のつくりもそういう形になっています。ちなみに、ミッション2やミッション3では、説明のしかたがずいぶんと違います。が、「説明」は話に組み込まれているので、これをそう簡単に変更することはできないんですよね。まぁ、ジェンガの下の方のピースを抜く感じです。ただ、今回は少し時間的に余裕があったので、わずかながら変更を試みました。うん、もしかしたらいけるかな。さらなる変更は、今後の課題ということにしましょう。
ということで、2時間いっぱい使い切って、お座敷終了です。メッチャ大きな拍手に、ものすごく元気をもらいました。

素直であることの大切さ

で、大阪府南部の街へ。ここ、前にも来たことがあるなと思ったのですが、やはり前にも来たことがありました。
で、今回は、小学校+人権教育研究会の男女共生部会の研修会だとか。話の内容はミッション3です。
ちなみに、呼んで下さった校長さん、めっちゃおもしろい!こんな人が支店長ならやりやすいし、心強いだろうなぁ。
で、話しはじめたのですが、これがまた話しやすい。校長さんのキャラが教員のみなさんにしみわたっています。それは、素直さと謙虚さと前向きな姿勢なのかな。今回は、わたしの話を吸収しようと思っておられるんでしょうけど、それはなにも研修会だからという感じじゃないんですね。そもそも姿勢そのものが「吸収したい」という感じなんですね。たぶん、教室の中でも、子どもたちの姿から学び吸収し、それを子どもたちに返すという態度をとっているんじゃないかな。そんな姿勢が見え隠れしています。もう、このまま延々と話をしていたいくらいに楽しいのですが、そんなことも言っていられないので、とにかく与えられた2時間に5分オーバーして終了です。
なんでも、あとから
「いつきせんせいが普通の早さで話をされていたら、5,6時間かかってたかなぁ」
「ということは、めっちゃお得ということやなぁ」
という会話があったと聞かされて、メッチャうれしかったです。

ミッション2とゼミ乱入

朝起きるとすっきりしています。たしかに昨日の夜はずいぶんと野入さんと話をしたけど、最後は泡盛の水割りをゆっくり飲んだだけだから、まぁこんなものでしょう。
ということで、おいしい朝ごはんをいただいて、シャワーを浴びたりしてダラダラしていると、Hぼん登場。今日から3日間一緒にあちこちまわりながらドライバーをしてくれます。いや、ほんと、もうしわけないです。わたしが各地でいろいろ動けるのは、こういう人がいるからだよな。てか、Hぼんが大分にいた頃から、移動手段から宿泊に至るまで、ほんとにお世話になっていました。ちなみにSんちゃんとはキャッキャうふふしてただけだな(笑)。

ということで、琉球大学へ。ここで「開学の鐘」を見て、そのまま教室へ。とりあえずPCをつないで、あとは授業がはじまる時間を迎えるだけです。そうこうするうちに、「がちゆん」のみなさん登場です。さらに、O城さんたちがお友だちと一緒に来られたり。同世代の人がいると安心です。
てことで、お座敷開始。100人弱の学生さん相手にミッション2を1時間20分でしゃべれと。なので、最初に「聞き慣れない関西弁で、しかも早口だから覚悟して下さい」と仁義を切って、いきなりフルスロットルでいきました。ところどころにはじめから寝てる人とか、スマホ触る人もいたけど、まぁ、99%の人は真剣に聞いていてくれたかな。というか、はじめから寝てたら話がいいかどうかの判断すらできないし、まぁいいです。だって、眠かったんだろうと思うんですよね。てか、聞かせるのはこちらの力です。なので、聞いてくれなかったのはこちらの問題です。ただ、おしゃべりはやめてほしいな。聞きたいけどおしゃべりの相手をしなきゃならない立場の人が、きっと困るから。幸い、ほとんど私語もなく、というかそんなヒマを与えず、トップスピードのままで1時間25分でゴール。
疲れた(笑)。

その後、みんなでお昼ごはん。食べに行ったのは「GEJOL」です。ここ、前にも来たことがあって、2回目ですが、相変わらずマニアックなオモニのおかげでメッチャ珍しくもおいしい昼ごはんをいただけました。

で、午後はゼミ乱入。
野「仕切る?」
い「いいっすか?」
みたいな軽いノリではありますが、実は真剣です。だって、だれがどんな研究をしているかも知らないままに、その場の議論をコントロールしながらどこかへと着地させるわけですからね。まぁ、ドライビングモールみたいなものです。
でも、自分の考えはフタをしたまま、いろんな問いかけをして、学生さん達の答を聞きながら、さらに次の問いかけをして、議論と議論をつなぎながら、どこか落ち着きどころへ持っていく。大切なのは、新たな知識を得ることではなくて、自分の中にある問いへの答を、自分の中にある素材で組み立てていくことのお手伝い。そんな気持ちで仕切った1時間半は、久々に脳みそフルスロットル状態で、メッチャ楽しかった。

うまくいったのかな…

朝、とりあえず出勤です。職場に行けるときは行っておかないと、たぶん職場の人に忘れられちゃいます(笑)。
職場に着いたら、あちらこちらとの連絡開始です。そんな中、ニュースが飛び込んできました。このニュース、「ツール」としてつかってくれたらうれしいなと思いながら取材をうけたものです。と、さらにメールが!とある小学校の宿泊学習で、gender identityに従った部屋の使用が認められた!やった!我がことのようにうれしいけど、実は当たり前のことなんですよね。さらに、とある高校に制服についての働きかけがはじまったという連絡も!なんか、すごい1日です。
さらに、教職員研修の講師のこととか、10月のフィールドワークのこととか、メッチャクチャ動きました。

で、大阪府南部のとある町へ。今日は保幼小中の教職員研修会です。中身はミッション2。さてさて、どうなるかな。
とりあえず、最初のあたりのネタで爆笑しておられる方がいらっしゃるので、つかみはOKのようです。が、途中から、みなさんの顔が真剣になってきました。これはヤバイ。そんなに真剣に聞かれても^^;。
それでも、与えられた2時間を全力で飛ばして、なんとかかんとか終わることができました。担当の教頭とさんが「きっと今日のビールはおいしいですよ」って言っておられたので、できはよかったのかなo(^^)o

帰りにちょいと木津中学に行って教頭さんを驚かせようと思ったけど、タッチの差で帰っておられたみたいで、残念!