そんなためか?・鶴橋安寧(その2)

なんか、今日もヘイトスピーチがあるとか。かなり迷いましたが、やはりカウンターに行くことにしました。
少し遅れて駅に着いたら、なるほど、やってます。

にしてもわーわー言ってるだけで、なにがなにやら。ま、カウンター側が圧倒しているわけで、これでいいわけですが…。
しばらく「対岸側」にいましたが、せっかくなので正規部隊の方に行きました。こちらでは、こちらのアピールでヘイトスピーチはまったく聞こえません。と、かろうじて聞こえてきます。なんだろと思ったら、「朝鮮人」を連呼しています。いったいなんなんだ?あとで聞いたら、歌うたってた人もいるとか。
こうなると、いったいなんのためにスピーチしているのかわかりません。こんなことにつきのために、警察は200人。カウンターも150人が日曜日の午後に来ているんです。後ろのお店は貴重な土日の昼下がり、それぞれ2時間ほどの間お客さんが入っていません。多大な迷惑行為としか、わたしには考えられません。
まったく、あきれてしまいました。

なんかもう、暗澹たる気分で、それでもカウンターが終わったところで家用のおみやげを買って、今日も茂利屋へ。と、みなさん、おそろいで^^;;。そうこうするうちに、続々とやって来ます。
ここでしばし、クールダウン。
さて、今日は早めに帰りましょう。

家に帰っておみやげを開きました。

ロックヴィラのキムチサンドに、茂利屋の豚足とチヂミです。
何と言っても、パートナーのカウンターが世界一こわいわけでして^^;;。

人を生かす言葉を・鶴橋安寧(その1)

朝、もそもそ起きだして、大阪へ。午前中は人生を聞かせてもらい、考えを語る二人会^^;;。
ふだん大人数の中で「すれ違い」みたいな声をかけあうだけだったけど、ゆっくりと人生を聞かせてもらうと、その人を見る目がガラッと変わりますね。なんか、いままでいろんな人の話を聞かせてもらってきましたが、たとえ自分よりはるかに若い人であっても、その人がその人の人生を生き抜いているという意味で「リスペクト」です。

で、2時くらいにバイバイして…。
わたしは鶴橋へ。いや、焼き肉食べに行くわけじゃなくて、いや、もちろん焼き肉は食べるんですが、その前にやらなきゃならないことがあるわけです。
てことで、ガード下へ。すでにたくさんのお友だちがそこにおられます。一通りあいさつをして
「ほんまにやるんかなぁ」
「なに考えてるんやろねぇ」
と、ひとしきりグチ。
と、3時前にいきなり緊張があたりを走りました。
「来た?」
とりあえず、わたしは大きな荷物を持つことになったので、「正規部隊」のところに行って、準備をしようかと。で…。あり?マイクがない?てか、電池もない?
どーすんねん。この巨大なトラメガ^^;;。
と…。あり?正規部隊のトラメガとメーカーどころか型番も同じやん。てことは、周波数をあわせたら使えるやん。
コンビニに駆け込んで、電池とドライバをゲット。コチョコチョしてやると、いきなりアピールの声がトラメガから出てきました。
よっしゃ!トラメガ2発あれば強いです。

にしても、ほんとになにやってるんだろと思います。「ヘイトスピーチが趣味」とか、わたしにはわけわかりません。そのためにどれだけの人が傷つき、どれだけの人が「日常」をなくしているか。おそらく「ヘイトスピーチが趣味」な人はそれが楽しいんでしょうね。でも、それが楽しいんだとしたら、それは「悪趣味」です。「ほっとけばいい。騒ぐから増長する」という意見もあるでしょうけど、「傷つける行為」はほっとけません。

途中からトラメガ担当を変わってもらって、対岸へ。しばしプラカをかかげているうちに、なにやら終わったみたいです。帰っていきました。
結局、「彼ら」が言ってることはほとんど聞き取れず。まさに「何しに来たんだ?」状態です。でもそれは、カウンターが圧倒したからできたこと。もしもここに誰もいなかったら、「人を傷つける言葉」が垂れ流されていたんだろうなと思います。できることならば「人を生かす言葉」を使える人間でありたいと思うわたしとしては、それは許せない。許せないことは行動にあらわす以外ないんだろうなと思うようになった、この一年です。

さてと。あとの時間は静かになった鶴橋の街を楽しみましょう。
てか、「彼ら」は店の前で騒ぐだけ騒いて、どっかに行くんですよね。まさに「商店街のじゃまもの」です。
まぁ、どこかに行けば誰かがいる。そんな鶴橋の街です。ここは当然「聖地・茂利屋」でしょう。

ホルモン、うまっっっ!
最後は幸せな時間を過ごせました(^^)。

教わる立場

どんどん試験範囲が終わるので、これは困ったなな3年生の授業。しかたないので、文化祭の演目ぎめの話とかしてたら、ある生徒が突然井言いはじめました。
「性別って言葉、おかしいと思うんです。だって、2つにわけられるってことでしょ?でも、ほんとはいろんな性があるんですよね。例えば、自分のことをどう思うかとか、誰が好きになるかとか…」
「そんなん、どこで勉強したん?」
「テレビで見て、すごく興味を持ったんです」
「ふーん(^^)」
ついつい
「他にも「社会の性」ってのも考えられるよね。あとね、身体の性も…」
って言おうと思って、やめました。

なんだろう…。
一生懸命考えながら、自分の中から言葉を見つけて、わたしに考えを伝えようとしてたその子の姿は、「性の多様性」がその子の中に位置づいていることを感じさせてくれたんです。
だから、わたしは「教えてもらう立場」を大切にしたいと思いました。
その時の気持ちは…。
見知らぬ街で、ふいに懐かしい顔と出会えた感じ?
とてもうれしかった。

忘れものをとりに帰る

中間試験までまだ一週間半あるというのに、もはや試験範囲が終わってしまいました。
なにしよう…。
まぁ、週末課題を配って
「今やってもいいよー」
ってことで逃げ切るかな。
てことで、朝からプリントをせこせこつくりました。
で、教室に行ってプリント配付。
と、大切なものを忘れていることに気がつきました。で、あわてて職員室にとりに帰って、再びプリントを配付。
「みんなね。これ、忘れてた。でも、絶対忘れちゃいけないものだった。みんなが忘れそうにになってる今、もう一回思い出そう」

子どもたちは、不思議なほど一生懸命読んでました。
うん、まだまだやれる!

今年もしでかし

今日はおべんきょ部屋で水餃子パーリーです。
とりあえず、コンビニで飲み物を調達して会場へ。と、もうほとんど餃子を包み終わってます。手伝わなくてすみません。
でも、とりあえず、5〜6枚皮を伸ばして手伝ったふりをすることにしましょう^^;;。
ほどなく乾杯。
にしても、なんでこんなにのんびり楽しめるんだろう。まぁ「好きで集まってる」というのはあるのかもしれませんが、たぶんそれだけじゃない気がします。
もしかしたら…。
基本的に悪口がないんだ…。
もちろん「日本が終わってる」みたいな話はしますが、これは悪口じゃなくて事実だし。
まぁ、そんなこんなで、結局終電まで呑んでました^^;;。

突如はじまる

授業をはじめようと思ったら、生徒の雑談につい聞き耳をたててしまいました。なんか、バイトの話をしています。思わず
「一昨年、求人広告見たら、高校生の時給は760円でな。なんでか知ってる?」
最低賃金の関係やろ」
なかなか知ってます。
「ほな、皿割って給料から天引き。○か×か」
「×」
おお!
「ほな、「勝手言うんなら、今日から来ていらん」。○か×か」
「うーん」
「×やで。結局な、雇用者が権力持ってるねん。だから、労働者を守る法律が必要になるねん。ほな、さまざまな理由で所得がなくなっても生きる権利を保証する法律、知ってるか?」
「…」
生活保護法やねん。あれは、国の責務やねん。そやけどな…」
まぁこうやって、突然はじまるわけですわ(笑)。

「困る」ということ・管理職との面談にて

かつて管理職なんてケンカ相手だと思ってたわたしですが、最近はめっきり丸くなりまして(笑)。もちろん管理職になりたいなんて気は毛頭ないですが、それでも「ご苦労さんやなぁ」とは思うわけです。
そんな中でも、教職員評価なんてものが導入されて、管理職の仕事量が激増しているみたいです。
そもそも「管理職」が「管理」するものはなにか?どうも「評価せい!」とか言っている人々は「教職員を管理する」って誤解してるんじゃないかなぁ。じゃなくて、学校全体の管理責任者なわけで、その仕事はもっと多岐に渡るし、そのすべてを「一人で管理」ってやると不可能だから、役割分担があるわけです。もっと言うなら
「ボク*1が管理者なんだから、みんな言うこと聞け!」
では学校は動きません。じゃなくて、各セクションから出てきた話を総合的に調整したり追認したりして「最終責任をとる」ってのが、おそらくは管理職なわけです。

ま、そんなことはいいんですが…。
で、教職員評価の関係で、年2回の面談と年1回の授業参観がありまして、まぁそれだけでもたいへんだなと。だって、講師以外の教職員、うちのガッコだと60人くらいいて、面談ひとり1回30分と授業が50分。うわぁ(笑)。

ま、そんなことはいいんですが…。
で、今日、管理職と面談をしたわけです。
で、開口一番
「去年、やってほしいと頼んだこと、覚えてる?」
^^;;。
忘れました(笑)。
ま、いいんです。それを直接は忘れても、課題は同じですから。基本的に「経験の継承」です。
これは難しい。なにせ、最近雇用される人は優秀です。そつなくこなすんです。わたしのような大量採用時代の粗悪乱造教員が3年とか10年かけてできるようになったことが、1年とか2年でできるようになります。
でも、なにかがちがうんですよね。それは、たぶん雑味かな。灰汁といってもいいかな。
そんなことを考えながら、校長に
「あの子ら、困ってないんじゃないでしょうかねぇ」
と言ってみると
「われわれとはベースが違うから」
と同意されてしまいました。あ、そうか。困るところまで行ってないというか、困ることをしていないというか。
同和教育で何を学んできましたか?」
って聞かれたので、いろいろ考えたけど
「「保護者や地域の思いを聞く」って、やはりすごくおおきかったですね。最近は保護者や地域の思いや願いを聞くというより、「学校の思いや願いを聞いてもらう」みたいな感じな気がしますからねぇ」
っ言ったら、笑われてしまいました。
「「学校の思いを聞いてもらう」その通りですね」
って。
保護者や地域の思いを聞くと、困るんです。できることとできないこと。できるけど困難なこともある。現実との乖離もある。その狭間でもがくのがわたしにとっての、教員というか担任というか、そんなのの役割でした。それが雑味や灰汁を育ててくれました。
学校の思いを伝えるなら困りません。なぜなら、子どもや保護者にとって、学校は権力を持っているからです。ふたつの「正しさ」がぶつかった時、権力側の「正しさ」が勝つとは、月曜日の金城さんの言葉です。だから、どう伝えるかという困り感はあっても、「自分の価値観そのもの」に揺るぎはない。だから困らないんです。
てことは、どう困ってもらうのか…。あるいは、困った体験をどう共有するのか。
今年のテーマにしてみようかなぁ…。

*1:ここはあえて「ボク」(笑)。

京都府民の人権意識調査からわかること

今日は某研究会の総会です。眠い目をこすって(笑)参加しました。まぁ、事務局やってるから当然のことです。
で、午後は記念講演。講師は「おべんきょのセンセ」です。
講演の内容は、個人的にはすでに2回ほど聞いていますが、でもだからこそ「みんなに聞いてほしい」と思う内容でした。
とても簡単に言うならば、京都府民の部落への忌避意識は、10年前も20年前も現在も、さほど変わっていないということです。となると「んじゃ、やっても意味ないじゃん」となるのですが、実はそうでもない。それは地域差があるからです。有り体に言うなら、京都府中部・北部は忌避意識が低く、京都市内と南部はそれが高い。なぜなら、中部や北部は人権啓発をかなりていねいにしておりるからなんですね。ま、それ以外に、「部落のありよう(周囲の捉え方)」みたいなのも関係するんじゃないかと、なんとなくは思いましたが、それはおいといて…。
では、どんな啓発が有効かというと、ここで「接触仮説」というのが出てきます。簡単に言うならば「差別と闘っている人間と出会ったことがある」という回答と「差別はいけない(「どちらとも言えない」とは回答しない)」という回答の相関関係があるってことです。で、この時の「差別と闘っている人間」は、別に当事者である必要はない。てことは、例えば、学校で言うなら当事者ではない教員でもいいし、社会教育で言うなら、当事者ではない人権擁護委員でいいわけです。
これはとても気が楽です。だって、自分がやればすむわけですからね。
また「魅力ある啓発」としては、やはり当事者の講演はとても有効です。
つまり、このあたりを組み合わせていくことで、学校教育の中での人権教育のヒントが手に入るわけです。
まぁ、ぶっちゃけな話をするなら、直感的には感じていたし、結局昔からやっていたことなんですけど、昨今の状況の中でくじけそうな気持ちになることもあるわけです。それをデータとして見せてもらうことは、ちょっと後ろから背中を支えてもらえる気がして、やはり元気になるんですよね。
「これまでやってきたことを、もう一歩前へ」
って。

朝起きると、やはりめっちゃしんどいです。この体調で…。悩みます。しかも、なんだか仕事が詰まって、やりたい仕事がろくにできない状況です。頭の中を「おべんきょー」という言葉がよぎります。行くべきか行かざるべきか。
とりあえず、お友だちのS納さんに
「今日の集まり、出席連絡してないんですが、頭数に入ってるんですか?」
とメール。すると、電光石火で
「もちろん!二次会もさくっと」
という返事。
「り、りょうかい」
「ふひひ」
というわけのわからんやりとりがあったので、すべてを振り払って行くことにしました(笑)。
向かった先は、関西沖縄文庫。今日は「ちゃんぷるーを食べながら、戦争と平和の境目について語る会」という謎の集まりがあるとか。ちなみに話題を提供して下さるのは金城馨さんと辛淑玉さん。いやがおうにも期待が高まります。
ちなみに、金城さんの話は何度か聞いていますが、辛淑玉さんの話を聞くのははじめてです。どんな話をされるんだろo(^^)o。

会場に到着すると、いきなりS納さんが辛淑玉さんに
「カウンターの闘士」
とかいう紹介をされます。いや、ちゃうし^^;;。でも、リュックについてる缶バッチを見て、辛淑玉さん、「おぉ!」みたいな反応されていました。普段はいきなり殴られるんじゃないかなんて思うこともあるだけに、いいこともあるもんだなと。

で、おふたりの対談。
硬と柔、急と遅。クリスタルブレードのような輝きを持つ辛淑玉さんの言葉。かたや、金城さんの言葉はしなやかに届いてくる、なんと表現すればいいのか、例えようがない感じです。
そんなおふたりの話を聞いていると、自分の中から「考え」が引き出されてくる感じです。
辛淑玉さんの
帰化した韓国人も日本人とみなされていない。沖縄も日本人とみなされていない。たぶん部落もそうでしょ。セクマイだってそう」
という言葉は、実はストンと落ちてくるものでした。かつて金城さんの講演で聞いた話とつながるものでした。初めて会ったふたりとは思えません。

にしても、金城さんのものの考え方、好きですねぇ。
「深く考えると疲れて考えるのをやめちゃうので、「もう少し考える」んです」
なるほどなぁ…。「少し考える」ことを続けていくことで、いろんなことを考えることができますよねぇ。
ま、そんなこんなで、30分ちょいのセッションのはずが1時間近くになって、晩ごはんタイムです。まさに「ちゃんぷるー」な食卓にさいぼしの差し入れがあったりして、めっちゃ豪勢です。オリオンを飲みながら、今度は自己紹介。ひととおりまわったところで、突然辛淑玉さんからの金城さんへの質問タイム。これがいいツボついています。聞いてる人、みなさん爆笑しながらも「なるほど」を連発です。

で、9時をまわったところで二次会会場へ。
ここでわたしはちゃっかり辛淑玉さんの隣に陣取って、あれやこれやと話。テンション高く見えるけど、情が深い人ですね。
うーん。この場を去るのがあまりにも惜しいです。結局、最終電車を見送って、デッドライン電車で帰りました。
でも、一点の悔いもないです。
素晴らしい企画をありがとうございます→S納さん!