今年も勝負の日がやってきました。うれしはずかし健康診断の日です。
朝、問診票を見ていると、今年の?検査用紙は性別欄のうちの「異なる方」が黒く塗りつぶされていて、とてもよくわかるようになっています(笑)。
さてさてどうなるか…。
まぁ、身長・体重・視力・血液はどうってことないです。楽しいのは心電図。
基本的にセリフが決まっていて、女性と判断したときは
「ストッキングを脱いで、上着はブラジャーもろとも上にあげろ」
みたいな指示が来ます。
で、今年はそのあとが秀逸でした。性別欄を見たあと
「あ!こ、この性別欄、まちがってますよね」
しゃーないから
「あー、それね、ややこしいからほっといてください」
「いや、でも、これ」
「いや、だから、そこんとこややこしいからほっといてください(笑)」
「じゃあ、服はそのままでいいですね?」
「いや、隠してください」
「わかりました」
で、一通り終わって、向こうの方が一言
「大きな声で騒いでしまってすみませんでした」
「いえいえ」
どうせ職場の人たち全員にバレていて、知らないのは検査をやっている人たちだけです(笑)。
そのあと並びながらの同僚との雑談。
「なんかかかってる病院あるかとか言われても、精神神経科やしねぇ」
「わはは!」
「飲んでる薬あるかって言われても、女性ホルモンやしねぇ」
「わはは!」
「わけわからんやろし、言うてもしゃーないし、なんもないって言いますねん」
「わはは!」
みたいな(笑)。
にしても、なんだかなぁ。
身体の形状が同じであっても、性別欄が別の記載であればこういう混乱はおこらない。で、今回の方は、身体の形状ではなく書類を優先させようとした。
わたしにとっての性別欄は、すでに時間と意志で変更できる程度の位置づけしかありません。マジで性別欄ってなにをあらわしているんだろう。少なくともわたしにとっては「現実」をあらわすものではなく、単なる過去の残滓でしかない。そこで判断するってことは、現実を直視せずに思考を停止させることにつながるかもしれないとも思うんですけどねぇ。
さらにいうなら、反対の性別記載も身体の状況を正確にはあらわしていない。身体を加工するってことは、オリジナルな身体を獲得することであって、既存の枠組みではわたしの身体を測ることはできない。
結局、性別欄は、少なくともわたしにとってなんの意味もないということを、あらためて実感させてもらいました。
もっとも、そんなシビアな話は別の部分であって、心電図には関係ないけどね(笑)。
でも、こんなことがあるから、性別欄を変えるなんてもったいないと思ってしまうんですよねぇ(笑)