とうとう呼ばれてしまった

午前はちょっとバイクで用事をしに行って、午後、「感想文」を書こうと思ったのですが、やっぱり土日は仕事ができません。まぁ、だいたいの感じはつかめてきたので、あしたにはいったん脱肛脱稿できるかなと。
午後から京都駅南にある某教会へ。
今日は、「京都教区同性愛者差別問題小委員会」の方に呼んでいただいて話をすることになりました。
にしても、いままで100回以上は話をしてきましたが、今回の話しにくさはトップでしょうね。大学時代にお世話になった人、大学の後輩、教会の先輩後輩、現在「籍」のある教会の牧師etc.etc…。プラス母親(笑)。
でもまぁ、話しはじめたらいつもの調子でヘラヘラと話をしました。
考えてみると、京都教区ってセクマイ率が高いんですね。こんな人*1とかこんな人*2とかこんな人*3とか。まぁきっとまだまだいるんだと思います。ほんとうは…。
で、こんな人たちの存在のおかげで、やっぱり京都ではセクシュアリティの問題は避けて通れない問題なんだという認識を持っておられる人が、それなりにおられるわけです*4。だから、今回のような高座が成立するんだろうなと思います。
結局30人近い方々の参加で無事終了。

*1:大学の後輩・ただし向こうが年上(笑)

*2:大学の後輩・重なってないけどなぜかよく知っている

*3:大学の後輩・まぁいろいろと(笑)

*4:避けて通りたい人もそれなりにいるんでしょうけどね

まつりな日々5日目・早口じゃなくても…

で、駅までダラダラ歩いて本日の移動開始。目指すは、日本一短い駅名の場所です。特急を乗り継いで到着。そこから歩いて20分。本日の場所は、三重大学です。
前から「性の多様性概論」のお誘いがあったのですが、いろいろあってなかなかいくことができませんでした。それが、今回は別の方面からのお誘いで、たまたま今日があいていた*1のでいかせていただくことができたという。もっとも、パートナーに「24日行くし」と言うと「あんた、そんな日に行くの!」とえらい怒られましたが…。てか、学生さんもいい迷惑という話もかなりありますが…*2
担当教員の方との待ちあわせ場所に行くと、なにやら学生さんが話をしています。
「今日の人、女の人なん?」
「さぁ」
「椿姫なんとかみたいな人なんかなぁ」
「かなぁ…」
はっきり言って、そんなにきれいな人ではありません(笑)。まぁ、あとで_| ̄|◯してください。
で、いつもの通り高座の開始。
さすがに5日連続になると、テンションを保つのがかなりきつくなっています。あと、さすがに今日は延長したくなかったので*3、ところどころネタも短めに振ってみました。やっぱり、前フリのないネタはきびしいのか、反応が鈍いです。でも、それなりにウケてくださる人がおられるので、なんとかなったかな。ま、前からあった課題を再認識させられたということですね。
てことで、それでもなんとか今日の高座も終了。これが今年最後の高座でもありました。

*1:ていうか、こんな日にするか?いくか?みたいな

*2:最近は、大学でも欠講処理をきちんとしなくちゃならないみたいで、何かの都合で休校になったのの代講の日が今日だったらしいです。高校よりもたいへんだな…

*3:コミュニケーションカードのこと&きっとあるであろうみなさんのデートの約束

まつりな日々4日目・番外編がおもしろい

昨日、Gさんから「いつきさんの話を聞かせたい高校生がいるんだけど」というオファーがありました。なんでも、竹田高校では人権についての課題別の調べ学習をしておられるとか。で、かつて久住中学校で話をさせていただいた時聞いて下さった卒業生が、今年「性同一性障害」についての研究をされているとか。たまたま一昨日、Gさんにその卒業生から「資料を貸して」という電話があったので、「ちょうどいつきさんが長湯に来ているから話を聞いたら」ということになって、調べ学習をしているグループとの懇談会になったという…。
まぁ、「性同一性障害」についてわたしから話を聞くというのは、そうとうにゆがんだことになるので(笑)、そのあたりについては若干の配慮もしながら、それでもふだんの高座では決して言わないところまで、ふんだんに話をすることができました。
でも、なんで話ができたんだろう…。そう考えると、高校生たちがわたしから話を引き出してくれるんですね。ひとつひとつの質問にていねいに答えようと思うと、単にその質問に答えるだけじゃなくて、それにまつわるさまざまなことを言わないと、ほんとうに答えたことにならない。その「周辺」のことを考え、言葉化していく作業の中で、自分が気づいていなかったいろんなことがつながっていって、そこから新たな言葉が生み出されていくんですね。
その一例。

問「男性だった頃はつらくなかったんですか?」
い「…。つらくなかったですね。だって、あきらめていたもの。あきらめていたらつらくないです。逆に、あきらめなくなってからがつらかったんですよ」

これ、言われるまでわかりませんでした。でも、そうだったんですよ。「あきらめる」っていうことはそういうことだし、「あきらめない」っていうことはそういうことなんですね*1
たった2時間の懇談会だったけど、すごくたくさんのことを発見というか発掘させていただいた気がして、すごく充実した時間を過ごさせてもらった気がしました。

*1:なんだか、わけわからんな(笑)

まつりな日々3日目・久々の高校生相手

朝起きたら、やっぱりなに気にお腹が減っています。Sンチョルさんと「どこに行こう」と相談しながら、ホテルをチェックアウト。
S「無難なところはローソン?」
い「ジョイフルもあるよ」
S「ジョイフル行きましょうか?」
い「ジョイフルで何食べるねん?」
S「ジョイフルごまだれ*1
い「んなもん、あるかい!」
みたいなどーでもいい会話をしながら、結局入ったのは「すき家」。うどんがあるかと想ったら、牛丼関係しかないのが誤算でした。ミニを頼んだのですが、ダメ。
S「あとちょっとやん」
い「あのな、山頂が見えていても、「あかん」と思ったら引き返す勇気が必要やねん」
なぜか牛丼が登山の話になりながら、すき家をあとにして、目指すはH南高校。
今日は、どういうわけかH南高校の生徒相手の「保健講話」らしいです。にしても、わたしの話が保健かどうかもたいがいだし、「講話」じゃなくて「高座」なんですが…。
高校生相手って、やっぱりあんまり経験ないし(笑)、しかも60分とか言われているのでメチャクチャ不安でした。いや、クラスでの授業とかとはぜんぜん違いますから…。でも、生徒さんたち、すごくいい子らなんですね。去年行った隣の学校とは、またちがう子どもたちです。なんというか、ほんわかと聞いてくれる感じがとってもよかったですね。さらに、今年は養護教諭の方がすごく熱心にとりくまれていて、保健委員会の主催という形でした。なので、司会やあいさつは、すべて生徒。これもよかったです。はじまった時の「不安」とはまったく違う「安心感」を、60分後にはもらっていました。
高座のあとは、生徒さんたちとの交流会。もちろん、ノンアルコールです(笑)。ひとりひとりの生徒さんたちが、一生懸命質問を考えてくれています。それにひとつひとつ答ながら、60分の中では伝えきれなかった思いを話せます。こういう時間が必要ですよね。
中には「家族への伝え方」を聞いてくれた人もいました。無理に伝えなくてもいいんだと思います。ほんとうに「伝えたい」と思うことが大切。でも、そのためには「自分へのカムアウト」が、まず大切なんだよね。なんてことを書いていても、たぶんここ読んでないよな(笑)。
今回は、高校生だけじゃなくて、昨日も来てくれていたHでくん。さらには卒業生のJくん。ほんとうにありがとう!また会おうね!
ってことで、Sンチョルさんの車に乗って、ふたたび竹田方面へ。

*1:「ごまだれ」は佐伯名物のうどんです

まつりな日々2日目・やっぱ同業者

ノソノソ起き出して、ダラダラとテレビを見ながら、ボーっとする朝です。こんなに朝ゆっくりするのはいつ以来だろう…。
ボーっとテレビを見て、姫さんのつくってくれた朝ご飯を食べて、またまたボーっとテレビを見ていると、やがて姫さんがあせりはじめました。
「何時に家を出るの?」
Sンチョルさんの答「11時」
姫さん「あと10分やん」
Sンチョルさん「だって、やめられへんにゃもん」
てなことを言っていてもしかたがありません。そこからバタバタ出発準備をして、11時過ぎにはスタートです。姫さん、お世話になりましたm(__)m
さて、目指すは佐伯市
Sンチョルさんとの珍道中開始です。
しばらく車で走っていると、さっき朝ご飯を食べたはずなのに突然お腹が減りはじめます。
い「ラーメン、どこかおいしいところ知らへん?」
S「九州のラーメンはダメやき」
い「なんで?」
S「とんこつに醤油とか入っているの、わけわからんき。とんこつはとんこつ。しょうゆはしょうゆやし」
どうやら、北海道人には九州ラーメンはダメらしいです。
ということで、想夫恋へ。う〜ん。食べたことがない食感ですね。でも、一回このつくりかた、やってみよう。
昼食のあと、あーだこーだと言いながら佐伯市に到着。今日は、高教組の佐伯支部の高座です。
高教組というと、早い話が高校教職員の集まりです。もう、思いっきり同業者です。もちろん年代も近い人が多いです。となると、話やすさという意味ではこれ以上の人たちはありません。同業者ネタをあちこちにふりまぜながら、好きなようにしゃべらせていただきました。
っていうのはいいんだけど、いったいあたしゃ、いつでもなんの話をしているんだろう…。

まつりな日々開始・すごい同業者がいた

起床は7時。ていうか、7時では遅いのですが…。
とにかくコーヒーを飲んでスタート。目指すは六甲です。
毎年この時期に突然(笑)くる神戸大学での高座。いや、ほんとうに毎年声をかけていただいていて、「今年もあるのかな」とか思っているのですが、突然来るんですよね。でも、精一杯のわがまま*1を聞いていただけるので、毎年行かせていただいています。
一度六甲から歩いてみようと思って、今年はブラブラ歩いてみたのですが、結局、「ブラブラ」ではありませんでした(笑)。いや、なんせすごい坂の上にあるんで…。
学生さん、あまり人数は多くないのですが、みなさんけっこうきっちりと聞いてくださいます。たくさんの人相手とはまったく違う、反応が直で伝わってくる時間を楽しませていただきました。
話のあと、「同業者です」という方が来られたのですが、なんと大阪の松原高校の教員の方です。話をすればするほど「あぁ!それそれ!」という感じ。で、ふと思い出して、「そう言えば、車一美さんのビデオ、見るたびに涙が出るんですよ」というと、「あの子、担任していました」とのお答え。「在日外国人問題の原点を知る」というシリーズのビデオ、その方がおられた時に撮影されたとか。いや、びっくりしました。
でも、そう言えば、平野智之さんという名前、聞いたことがあるなぁ…。
なんて話をしながら、さらに今回お世話になったH木さんとDVの話なんかをしながら*2、大急ぎで新神戸の駅まで送っていただきまして、とりあえず新幹線にセーフです。

*1:「平日昼間はダメなので」と言ったら「土曜日でもいい」という返事をいただけます。これは究極のわがままかなぁと思っています。

*2:って、えらい軽く書いてますが、けっこう深刻ですわ

ふたたび異種格闘技戦

今日は「ひらの心の保健室」の1年間の総括イベントみたいなもの、「市民啓発講座 ”こころの保健室フェスティバル”」がありまして、それのシンポジストで出席。
コーディネーターの方は、カウンセリングスペース「リヴ」代表の吉田まどかさん。現在いろいろな相談事業をしながら、自死遺族の会とか、なんだかんだといろんな会を立ちあげてこられた方です。なんか、どっかの誰かと似ているかも(笑)。で、シンポジストは摂食障害のサバイバーの方とか、統合失調症の方とか。あと、基調講演をされた漫画家の藤臣柊子さん。そんな方々に混じって、わたしもしゃべるわけですが、まぁ言ってみれば、まったくジャンルが違います。はたして話がかみあうんだろうか。
楽屋で打ちあわせをしていたのですが、コーディネーターの方が、なんとか情報を引き出して話の道筋を模索しようとしておられるのがよくわかります。ところが、出てくる話がけっこうバラバラ。ひとつひとつの話はおもしろいんだけど、みなさんキャラがたちすぎていて、はたしてこれがまとまるのか?という感じです。さてさて、どうなることやら…。
で、シンポジウム開始。
気がつくと、みなさん、けっこう話が絡みあっています。なるほどなぁ。
で、気になった言葉をいくつかメモ。

「しょーがない」をめぐって。
「しかたがない」とはニュアンスが違うみたい。「しかたがない」にはあきらめが入っているけど、「しょーがない」には希望が含まれている。「しょーながい」とあきらめながらも、その先に選択肢がある感じ?
「言葉」をめぐって。
「東京には「しょーがない」にあたる言葉がない気がする」という漫画家の方の発言にからめて、「言葉でアイデンティティを獲得できる」というあたりの話。でも、みなさん、そこでホッとしながらも、その先があるのがすごい。さらには、摂食障害の方は、病名に頼ることなく、自分探しをされたとか。「もしもあの時病院に行っていたら、どんな病名をつけられただろう」という発言はおもしろかった。
「水銀」をめぐって。
「「ありのままのわたし」ってなんだ?」という話の中で、わたしは「蜃気楼」と言うんだけど、統合失調症の方は「水銀」と表現された。なるほど。つかもうと思ったらバラバラに砕け散るし、それでいて「存在」はあるんだな。これは使える!

他にもいっぱいいっぱいあったんだけど、書き切れません。
あ、今回のテーマ「みんなつながりたいねん」に強引に持っていったわたしの発言。
トランスジェンダーという言葉と出会うことで、過去のわたしと現在のわたしと未来のわたしがつながった。トランスジェンダーという言葉と出会うことで、仲間とつながった。やがて、「あちらの仲間」と「こちらの仲間」がつながる中で、ふたつにわかれていたわたし自身がつながった。それを強く支えてくれたのが、知識だった」
みたいな。
まぁいつでも言っていることですが、それを「つながる」につなげただけのことで。ってことで、ここでも「つながり」を使うわけですわ(笑)。

おとなしいなぁ

去年だったかに、M前さんという方から「うちの講座で話をしてほしい」というメールが来ました。で、念入りな打ちあわせ(笑)*1もやって、で、今日、O阪大学へ行ってきました。
昼ご飯を食べていなかったので、学食でカレーを食べることにしました。ふぅむ。最近の学食ってこんなきれいなのか…。でも、雰囲気は「学館」と同じです。やっぱ学食だなと、ちょっと納得。
さて、講義の時間がはじまってしばらくしたら、だんだんと人が増えてきて、気がついたら満席です。
で、いつものとおりネタを振るのですが、反応が鈍い。いや、「クスッ」「ニコッ」「アハッ」とやっている人はいるんですが、それ以上にはなりません。困った…。
それでもなんとか1時間半ピッタリに納めて終了。というか、1時間半に納めたらあかんのやった。1時間20分で納めなならんのやった…。せっかくO阪大学のLGBTの会の人が来ていたのに、アピールの時間を奪ってしまいました。すんません。あと、コミュニケーションカードを書く時間も奪ってしまった。出席とれへんよな…。すんません。

*1:リンク先の3発目です

今日も今日とて…

今日は、大阪府南部の高校の教職員研修で高座です。ここ、実は、うちの交流会の生徒の在籍校なんですよね。まぁ、それが理由ということです。
とは言え、まずは午前中は仕事仕事。試験監督を2発こなして、すぐにお家へ。で、電車に飛び乗って移動です。
最寄りの駅からブラブラ歩いて学校へ。
なんでも今日の午後はすでに研修があって、わたしのは2発目だとかで、なかなか厳しいシチュエーションです。でもまぁ、だからこそのんびりと聞いていただければいいかと思い、いつもの通りネタ振り開始。そこそこ笑っていただいて助かりました。
ここ、校長さんも教頭さんも同推校経験者で、さすが肝がすわっておられる感じです。この間の教頭さんといい、大阪の管理職は(みんながみんなというわけではないでしょうけど)、いい感じの人が多いなぁ。もっとも、これからなる人はたいへんだと思いますがね。なにせ、ある意味、偏った情報と思いこみだけの、偏見ありまくりの人が社長やから…。
でも、おとつい・きのうの今日ですから、さすがに疲れました。
とりあえず、軽くビールを呑んで帰ることにしましょう(笑)。

本になる(2日目)・本になった人々

リビングライブラリーって、読者の方々もたくさんの出会いをされますが、「書庫」にいるわたしたちにとっても、本仲間同士ですごい出会いができます。
ちなみに、書庫から出る時に「いつきさん、読者の方が来られました」とか言って呼び出されるんですが、つい「ドナドナドーナード−ナー♪」とか歌ってしまいました。そんな感じなんですよね(笑)。
例えば、高次脳機能障害の人。18歳の時に脳梗塞で倒れて、その後視野狭窄と「認知」にかかわる障碍が残ったそうです。「認知にかかわる」ってどういうことかというと、例えば「落ちる」という認識は通常は「下への移動」ですが、その方の場合は「奥への移動」が落下感覚になるそうです。なので、長〜い廊下とかメチャメチャ怖いそうな。じゃぁ、落下方向はどう認知するかというと、左に移動するそうな。さらに、文章を読んでいると左が欠けるので「働く」が「動く」に見えるそうな。それが顕著なのは、英語。「she」とか「the」とかは、すべて「he」に見えるわけで、「なんか、ヒーヒー言ってますよ」とか笑ってました。
この人、現在大学入試のための浪人中なんですが、試験のための「配慮」がないのでものすごくしんどいそうです。そりゃそうです。もしも読みあげソフトが使えれば充分に対応できる学力があるにもかかわらず、大学入試センターは「マニュアルにない」という一点で配慮なしにしているそうな。そりゃマニュアルないです。こんな人、そうそうたくさんいないからね。でも、それっておかしい。少数だからこそ対応しなくちゃならないわけで。
この人の弁。
「入試の目的には「高校卒業程度の学力があるかどうかを調べる」と書いてある。で、試験っていうのはインプット→思考→アウトプットというプロセスを経てされるんだけど、問われているのは「思考」の部分のはず。インプットやアウトプットは問われないはず。にもかかわらず、そこのところでつまづいてしまう。これはおかしい」
これ、新渡日の子どもたちについても同じことが言えるよあなぁと思ってしまいました。

ホームレスの方もおられました。
「橋の下に住んでいると、わずか数センチで行政区が変わるねん」。そうか、行政区の境界って、橋とか川ですからね。

めばさんとの雑談では、薬物依存の人々の会の持ち方の中にある「約束事」あたりについて聞くこともできて、これまたいい勉強になりました。

アスペルガーの方は「話すの苦手なんですけど、話しはじめるととまらなくて、どうしても長くなるんですよね」とおっしゃっていました。わたしが言うのもなんだけど、この人、ほんとうに長いんだもん(笑)。

造形作家の方、中学校時代ぜんぜん学校に行かなかったそうな。そのかわり、東大の先端研に出入りしていたとか。そのあたりから、必要な情報を自分で選択してそれをみにつけていくという手法を知らず知らずのうちに身につけていったそうです。この人の作品見たら、ほんとうにすごいです。おそらくは、筋肉の構造とかきちんと知っていないとつくれないんだろうけど、そういうものを、お仕着せではなく、自分の力で手に入れる手法を知っておられる。これって、まさに「学力」なんですよね。

「夢ってなんですか?」と聞かれた全盲の方。この方、盲聾のアクセスビリティについての研究開発をしておられるすごい人みたいなんですけれども、この質問には「はた」と困ってしまったそうな。
「僕、時間をつぶすのが苦手なんですよね。あと、ある場所からある場所への移動はできるんだけど、ブラブラ歩くのも苦手なんですよ」
なるほどなぁ。
「あぁ、オレって夢のない人間なんだと思ってしまいました(笑)」
うぅ〜む。

さて、今日もわたしは5回中5回出動。さすがに5回目は集中力も切れて、かなり疲れました。
でも、他には経験できない、ほんとうにすごい2日間を過ごさせていただきました。
すべて終わって、みんなで総括の話しあいの時間。2日前の顔合わせの時とはまったく違う、ほんとうに「近い」空気があたりに漂っていました。そして、いよいよ解散の時間。みんな動きません。なんだかんだと理由をつけて、動きません(笑)。それでもみんな帰らなくちゃなりません。ほんとうに別れを惜しみながら、なんども握手を繰り返し、それぞれの帰り道につきました。