わわわな1日

今日は午前も午後も出張です。まぁ午前が出張なのは助かります。一部例外を除いてですが。ただ、どうやら昨日の夜にA〇澤さんからメッセージが来ていたみたいで、それについて調べてしまったから、起きた時間は一緒ですね。ただ、家でゆっくりできるのはありがたいです。
てことで、朝は少しゆっくりして、第2のふるさとへ。今日の議題は学力をめぐる話です。
最近のテスト問題って、めちゃくちゃ文章が長くてまわりくどい。結論はたいしたことないのに、無駄に迷走するようにしてある。でも、日常生活ではそんな文章に触れる機会はない。そしたら、そんな文章を読解する必要なんてないじゃないかと。今、必要とする学力ってなんやねん、また、求められている学力ってなんやねんという話。
そこでわたしにいきなり質問が飛んで来ました。
F「iphoneの操作って、どういう力が必要なんや?」
えーと…。
い「学力はいらないです」
F「そしたら、どういう力が必要なんや?」
い「直感ですね」
F「そやな。取説ないもんな」
い「わたし、androidとipad使ってます。androidは、ファイルをどこに保存するかを自分で選択します。なので、どこにあるかが把握できる。でも、ipadは自動的に保存してくれるから、わざわざ保存先を選択する必要がない。わたしはそれがものすごく使いにくい。自分で把握しておきたい。でも、一般的には勝手にやってくれる方がいいらしいです。まぁマニュアルミッションか自動運転かって感じですかね。わたしはマニュアルミッション派ですけどね」
みたいな。
おそらく、今、「ユーザーとして」生きるだけなら、巷でテストに出てくるような学力は必要ないです。てか、ほとんどの人はスマホやタブレットにワープロや表計算などの機能は必要としていない。使うのはカメラとSNSや動画配信サービスへのアクセスかな。あと、クリエイティブな人は写真の加工とか、動画編集や作曲かな。これらも直感的にできて、高いクオリティのものが完成する。理論や理屈はいらない。これらを触るのに、テストに出てくるような学力は必要ないです。
てことは、例えば就職時に
「表計算ソフト使えますか?」
と聞かれる。すると
「使えません」
と答える。すると、表計算ソフトが不要な仕事にまわされる。そして、表計算ソフトを使う仕事には一生つけない。別に表計算ソフトを使う仕事がえらいとは思わないけど、選択肢の幅が狭まる。
一方、ややこしい文章につきあえる忍耐力と読解力がある一部の人間は「ユーザーではない」生き方も選択できるようになる。それはもしかしたら「提供する側」になるかもしれない。提供する側って、デバイスを通して「ユーザー」をコントロールする側、つまり社会をつくる側だったりします。
こうやって、多くの「ユーザー」と、一部の「提供する側」をつくる。その選別のために、ややこしいテストがあるんじゃないかなと。
問題は「楽しく使えればいいじゃん」という世界が確立していて、そういう人は「だから読めなくていいじゃん」という価値観も確立している。だから、人々は積極的に「ユーザー」になり、消費する側にまわる。こうやって、人々は二分されていく。
デバイスが使いやすくなることによって、例えば障害者が社会にアクセスしやすくなるというメリットはもちろんあります。それはそのためにあればいいはずなのに、でも、それを利用して人々を二分するという新自由主義的な目論みを持った「誰か」が、この社会を誘導していく。
もしもそう考えることができるなら、あらためて「学力ってなんだ」という古い問いが、ここで再び浮上してくるんじゃないかな。
そんなことを考えた午前でした。

午後は近場の人権教育担当者の会議です。まぁいろいろと論議をしたあと、最後にビデオ動画視聴。「君が僕の息子について教えてくれた」の前半です。
とてもいい映像ですね。ただ、これを子どもたちはどう捉えるか。
紹介してくれた人権担当者は、自校の生徒が、例えば電車で「それらしき人」に会ったときに、今であれば「キモい」とか、下手したら写真を撮りかねない。でも、この映像を通して、「そういう人なんだ」と認識を変えてくれたらという期待を持っているとのこと。うちの生徒も同じことをやるだろうから、とてもよくわかります。ただ、それはそれでなんだかなと。「当事者」に着目することは、えてして「感動ポルノ」になりがちです。なので発言。
「あの映像には、本人と母親と作家の3人が出てきますよね。その誰に着目するかが大切なんじゃないかなと思います。わたしは作家に着目します。なぜなら、コミュニケーションを取りたいと思うなら、取りたいと思う側が相手に合わせることが必要だと思うからです。もちろん、コミュニケーションをとるのが苦手な人がコミュニケーションを取りたいと思った時に、その人がなんらかのツールを使うのはいい。それは、その人がコミュニケーションを取りたいと思っているから。でも、わたしたちは、つい、コミュニケーションが苦手な人に対して、「そちらが合わせろ」ってやってしまいがち。それは間違っていると思います。やはり、コミュニケーションを取りたいと思う人が相手に合わせる必要があると思う。その時、作家の態度が参考になる気がしました」
みたいな。もちろん読み筋は「ある時聞いた講演」です。
そんな感じで午後の会議も終了。

お次は夜の仕事です。最寄りの路線が人身事故で止まっていたのでどうなるかと思ったけど、全部止まっていたから、運転再開したら、定時運行になるという不思議です。なので、やってきた電車に乗って、仕事場へ。余裕で間に合ったので、メールを一本。
で、お仕事開始。今までは、わたしが話をすることが多かったけど、今回からは学生さんに話してもらうことにしようかなと。なので、ディスカッション中心の運営をしてみました。さすがに皆さん、いろいろおもしろい意見を出されて、すごく参考になりますね。みんなで考えるってこういうことなんだなと、あらためて思いました。
そんなこんなで1日が終了。約12時間、脳みそを使い続けたな。さすがに疲れました。ビールが恋しいな。

多様性と特権を考える

今朝はなにもない休日です。とにかくのんびりしましょう。
朝ごはんを食べて、しばしボー。うーん、そうだ、散歩に行こう。もちろんほんとうは走りたいけど、この間
路線変更せざるを得なかったので、今日も念の為に歩きです。どれくらいのペースでどれくらいの距離を歩けるかな。てことで歩いたら、5.3kmを55分くらい。途中写真を撮ったり信号待ちをしたりしてたので、だいたい1kmを10分ですね。歩きとしてはいいペースです。てか、散歩というよりもウォーキングだな。でも、軽く汗ばんでいい気持ちです。
昼はビールを飲んで、これまたいい気持ち。少し昼寝をして、ここからはおべんきょです。と言っても、書籍化のためではなく、月末〆切のゲンコのためです。引き受けなきゃよかった。まぁでも、おべんきょしてからのゲンコなので、それはそれか。
おべんきょのネタは、今頃の『真のダイバーシティをめざして』です。
この間、あちこちで「特権」の話とか「マイクロ・アグレッション」の話とか、はたまた「差別はたいてい悪意のない人がする」話とかが語られています。まぁそれそのものは、実はそんなに新しい話ではないと思っています。が、それが書籍として出てきたことはすごいことだなと。というのは、それが直感とか経験とかではなく研究として形に表されているわけですからね。逆に言うと、わたしの直感が正しかったってことを言ってもらってるのだから、うれしいです。そして、その直感に言葉が与えられ、さらに理論化できるなら、したほうがいい。ちなみにこの間の部落問題学習も、読み筋としてはここにあります。
てことで、この間、読んでます。
読み進めながら、いろんなことを考えますね。解放教育の界隈をめぐって、さまざまな言葉が頭の中をグルグルします。このグルグルは大切に育てなきゃね。
あるものをつくる時に、スクラッチからつくりたくなるけど、そうじゃないです。研究が先行研究にあたるのであれば、実践も先行実践にあたる方がいい。せっかくの成果や失敗があるなら、そこから学ばないともったいない。そして、そうした成果や失敗の理由を考えるときに理論が役立つ。その理論として、この本は役に立ちますね。てか、当然のことながら、フレイレなんかも引っ張ってこられてるので、まぁそういうことってことですね。
それでも7時をまわったところで、これくらいにしようかなと。
さてと。あとはお風呂とビールと睡眠だ。

今年は2年生にも

昨日早めに寝たので、朝は少しマシです。行きの電車の中でいろいろ考えます。そして出勤して、そいつをスライドに落とし込みます。そんなことやってたら、1時間かかりました。しかし、はじめ、改訂版が見つからなくてビビりました。
2時間目は午後の準備。
3時間目は、地上1000kmの説明(笑)。4時間目の授業は支店長と副支店長が来ました。お互い「行ってもなぁ」「来てもなぁ」でしょうね。たいへんやわ。お互いに。ただ、2つのクラスに
「ちょっとナーバスになってます」
と前ふり。もっとも
「ワクワクしてるんやろ」
とツッコミも入ります。
で、昼休みに6時間目のための体育館セット。5時間目におべんと食べて、いよいよ6時間目です。

今日は2年生の人権学習。内容は部落差別です。ただし与えられた時間はひとコマ+掃除の時間で、65分というところ。なので、いつも見せている動画はなしで、わたしの話だけです。
となると、部落差別についての説明が必要になります。どうしようか…。
今回は1学期に3年生対象にやったのに加えて「特権を認識する」を入れました。その後、部落差別の説明。
「まぁ、メッチャざっくり言うと、そこにルーツがあったり、そこに住んでいるだけで差別されるっていう、わけのわからん差別や」
ここで終わろうかと思ったけど、せっかくなので「誇T」に登場してもらいました。背中の文章を生徒に読んでもらって
「そういう場所をルーツに持つことを誇りに思うという闘いがあるねん。これからその話をするし」
でスタート。とにかくみんな一生懸命聞いてくれてる感じです。もちろん、話をするわたしも必死です。ふとうしろを見ると、仁王立ちしてる人の影が。あれは支店長やな(笑)。
で、最後のスライドを話して
「これでわたしの話を終わります」
と言ったら、拍手が出てきました。マジかよ^^;。
で、機材の撤収。考えてみると、準備と話と撤収のすべてをわたしがやるわけで、こりゃ担任さんは楽やろな(笑)。ただし、わたしがいられる時間は限られてます。いなくなったらどうするのかな。まぁ、わたしが考えることじゃないし、たぶんやらなくなるだけでしょうね(笑)。
てか、来年度の1学期の内容、どうしよう…。

放課後はESSが昼休みに放送したいという音声の収録。今の放送部はこういうことをやってないから、ちょうどいいです。久しぶりにsound engineを立ち上げてみました。1テイク目はピークの音が歪みました。1年生がそれを気にしてくれたので、よしよし。2テイク目は校内放送が入りました(笑)。3年生曰く
「すみません、窓、閉め忘れました」
そやね。スタジオじゃないね。
3テイク目でようやくOK。まぁ、不満はないわけではないけど、その気になれば補正できるし、それもまた勉強です。
で、駅まで同僚に乗せてもらって、いつもの電車に乗れました。で、いつもの場所に移動。

今日はちょぼやき会です。今日のテーマは「竹花せんせい」です。当然ご本人にも来てもらってます(笑)。
あらためて見たけど、いい番組ですね。ただ、ああいう形でカミングアウトを捉えると、やはりカミングアウトが正義って感じになりますね。カミングアウトしてない立場としてはモヤるところはあります。
ちなみに、ゲイのカミングアウトとトランスのカミングアウトって違います。トランスのカミングアウトは、どうしても「自分への理解を求める」内容になりがちです。逆に言うなら、それが必要ないのであれば、特に言う必要はない。というか、言うことがそのまま「場所」からの排除につながりかねない。あまりにもリクスが高すぎます。一方ゲイのカミングアウトは竹花せんせい曰く「関係性の問題」とのこと。つまり「場所」からの排除はない[1]今のところ。なので「自分への理解を求める」ものではない内容にしやすい。
そういう意味で、加藤さんとかはるさんと竹花せんせいのカミングアウトに対するスタンスの違いが出てきて、それがおもしろい。
そうそう。あと、竹花せんせいは「ゲイのカミングアウト」という飛び道具を使って子どもたちに自己肯定感を持てるよう促したけど、そういう飛び道具を持たなかったり、あるいは「使いたくない」人はどうすりゃいいのかって話ですね。そういう意味でも「カミングアウトが正義」みたいな番組のつくりは、いろいろもやります。
ちなみに、続編の話があるらしいけど、竹花せんせいの子どもたちの間では「もうカミングアウトもしちゃったし、ネタ、ないよね」らしいです(笑)。
てことで、動画鑑賞のあとは飲み。
お店への道中のひとコマ[2]photo by ippo-kun

なぜか飲み放題を頼んでしまったらしく、さんざん飲んでさんざん食べて、バイバイ。明日はかなり忙しい1日だけど、大丈夫かなぁ。
しかし、「本」の人と今週は3回飲んだな。

footnotes

footnotes
1 今のところ
2 photo by ippo-kun

今日も「本」と会う

朝、眠いけど、とりま、なんとかガッコへ。1時間目のクラスでは金曜日に出した問題の答えあわせから。ところが、ひとりやらない子がいます。10分たってもやらない。
「あのな。土日があって、しかもすでに授業がはじまって10分たってるやん。立ち歩いてもしゃべっても教えてもらってもええって言ってるのに、なにもせぇへんやん。これは答えないって意志があるときか解釈できへんな」
と言っても、まわりの子とごそごそ話してるだけで出てこない。
「もうええわ。時間のムダや。この問題の答えはヤミな」
と言って
「いま、メッチャ怒ってるしな。できへんのはかまわん。やらへんのはアカン」
と攻撃の手を緩めません。すると机に突っ伏したので
「すねるなよ」
と追い打ちをかけたら、完全にすねました。なので「チッ」と舌打ちをして授業再開。
今日のテーマは三角不等式。簡単に解き方を示して、4問板書。
「名誉回復のチャンスをやるわ」
と言ってさっきの子を指名。まだ机の上に突っ伏しててこっちを見てないので、ちょうどよし。まわりの子に「あの子頼むわ」のジェスチャーをしたら、みんなわかってくれました。なのでそのまま教室を出て職員室へ。しばらく経って教室に帰ると、友だちと一緒に問題を解いてました。よしよし(笑)。
なにをやってもいいんです。問題を解いてくれたらね。その子にはその子なりのプライドがあるやろうし、それを潰したから、わたしの前ではやらない。ならばいなくなればいい。
他の子がいい解答をしてたので
「すばらしい!」
と言うと
「ほんま?!」
とうれしそうな顔をしてたので、気分もほっこり。
怒ったりほめたり、なだめたりすかしたり。すべては問題を解くためです。そのためには、あちこちで教えあいがないとダメ。でもその動きが出るためには時間がかかる。だから説明はしない。解き方を見せて、あとは考えることです。
放課後は追認指導。先週はお話をしたので、今週は足し算・引き算・掛け算です。引き算を間違えたので
「引き算はめんどくさいよね。間違えやすいねん」
とフォロー。30分ばっか補習をしておしまい。それ以上やっても定着しません。
退勤前に若い衆と会話。
い「今から「本」と会って、飲みながら打ち合わせするんやけど、仕事やんなぁ」
若「それは立派な仕事です!」
い「出張にならんかなぁ」
若「それはなりませんね!」
どうやら打ち合わせをする場所と飲むものの問題のようです。
で、京都駅で待ちあわせ。今日もリビングライブラリの「本」と打ち合わせです。
「なにをしゃべればいいんですか?」
っことだったので、いろいろ話。すると、昨日の本が来られました。ここでガールズトークが爆裂。なにやらふたり、仲良くなったみたいです。よかった。
たぶんその中で、なにをしゃべればいいのか、なんとなくつかんでくれたみたいです。
今日の「本」は、「福祉について考えていき隊」のTさんで、施設で働いておられます。でも、リビングライブラリのみなさん、おそらく施設に対しては批判的です。Tさんには、そこの危ういバランスをとってほしい。そのバランスをおしえてくれるのが、昨日の「本」のKさんかなと。で、どうやらはまったみたいです。よかった。
ただ、今日も10時をまわってしまいました。ヤバイよ。明日は健康診断ですよ。

路線変更

朝起きると7時前。もう少し寝たいな。なので、がんばって8時までおふとんでゴロゴロして、ようやくおきあがりました。
さて、どうするか。
どりま、朝ごはんを食べて、明日からのおべんとづくりです。まずはなにをつくるかメモ。たしかひじきがあったなと思ったけど、なかったので、切り干し大根ですね。あとは小芋と玉子焼き。そうそう、冷凍してあった小松菜の味つけもしましょう。かぼちゃも下ごしらえだけしておいて冷凍ですね。朝ごはん用のポテサラもつくりましょう。
つくり終わったらいい時間です。今日も走ろうかな。
で、走りはじめて500mほどいったところで、右の太ももの横あたりに軽い違和感。どうしよう。数歩走ったけど、やめました。これ以上走ったら、たぶん肉離れを起こします。でも、せっかく走りはじめたのでもったいない。歩きましょう。まぁ、もともと「走るな」と言われてたから、これはこれでありです。
てか、毎日30分軽い運動って言われてたけど、帰りにひと駅歩いたら、それくらいとちゃうんかな。
40分ばっか歩いて帰ると、やはり暑い。なのでシャワーを浴びて、昼ごはん。

うん、やはりビールがうまい!
ちなみに、昨日は卵を3個食べたので、今日は卵を抜きました。
それにしても、どうしても来年の仕事のための作文をする気が起きません。なにがジャマしてるのかな。
ちなみに、歩きながら考えてたことがひとつ。
自分は、来年の仕事と書籍化のどちらを優先すべきか。これまでは「どちらもやらなきゃ」と思ってました。が、おそらく、本来は優先順位をつけなきゃならないことです。なので、そろそろ優先順位をつけようかと。どっちがやりたい?
うーん。
とりま、喫緊のやつはやめよう。おべんきょしよう!ということで、こないだからパラパラ読んでいた本を手にとって読みはじめました。
懐かしい感じです。というか、これがやりたかったはずです。おべんきょして、データと向きあって、考えて、書く。
そんなことをしてると、モルタル職人さんからメール。あらためて、今の仕事の何がイヤかを考えると、職員朝礼とクラブ顧問と掃除監督がイヤなんだな。あとは、思考がバラけるから、自分の部屋がほしい。もちろん未来の教員とかかわりたいってのはあるけど、今も「夜の仕事」でかかわってはいます。まぁ、来年どうなるかはわからんけどね。
なので、もう少しこの状態を続けて、ハクロン書いたときの追い込み方で書籍化をする。そして、次を向く。そういう生き方もあるなと、ふと思ったんですね。
まぁ、優先順位をつけられなかった要因はいろいろありますが、このままだとすべてがうまくいかなそうです。てか、もしも来年の仕事が決まってしまったら、新たな仕事が山のようにできて、きっと永遠に書籍化できなくなりそうです。ぉそらく作文が書けなかったのは、そう思ってたからですね。
そんなことをモルタル職人さんに話すと
「ブルシットジョブは高校教員のほうが少ないよ」
という貴重な提言。
よし、優先順位を決めよう。書籍化を優先しよう。
そう思うと、少しプレッシャーが減りました。

で、いい時間が来たので、スタート。今日は「本」のうちの1冊と会うことになってます。なんでも、いろいろグルグルしておられるんだとか。
本来はわたしよりももっとふさわしい人がいるんだろうけど、そこへのつなぎくらいで考えてもらったらいいかな。とりま、いろんな人につなぎましょう。
そんなこんなでいろいろ話してると、10時半になってました。あかん。明日が…。

数学Ⅱっぽいのはなんだろ

朝は「通学路指導」があるので、勤務は早めだけど、電車は1本あとのに乗ることにしましょう。ふだんはロングシートだけど、この電車は転クロです。こっちのほうがいいなぁ。まぁ、ふだんのは立てる人数が少ないからロングシートなのかな。
で、駅の近くの踏切で「指導」です。まぁあいさつするのと「道の端を歩けよ」と「気をつけて急げよ」を言うくらい。それでもみんなおとなしくなりました。
で、職場に移動。朝ごはんを食べたら、いろいろ書類を副支店長のところに出して、あとは事務仕事。
授業はいつものダラダラペース。
それにしても、三角関数の値の出し方をして、別のことをやったら、値の出し方をして忘れます。どうしたものかなぁ。まぁ、わたしもフーコー読んでバトラー読んだらフーコーを忘れるし、さらにサックス読んだらバトラーも忘れるから、一緒か(笑)。
午後は生徒会選挙。みんな公約をきちんと言うようになりました。かつては「よろしくお願いします」しか言わなくて、「それは公約ではない」という話だったけど、それはなくなったな。でも、今度は実現不可能だろうということを公約に掲げるって話も出てきて、でも、実現可能なことだけだとおもしろくないってのもあって、まぁどうしたもんかなぁ。
放課後は追認指導。
数学Ⅱらしい内容ってなんなんだろうと、あらためて考えます。指数・対数・三角関数も微積も、たしかに数学Ⅱっぽいんですけど、今ひとつインパクトがない。やはり複素数か。
てことで、たったひとりの追認は複素数の計算にすることに決定。
「今日の追認はお話ね」
と前置きして、「変態が世界を変える」の話です。そして
「今日はね、i^2=-1、これだけね」
でおしまい。
きっとこの子にとって、人生で最後の授業です。それは1対1でやる、たった5回かもしれない。でも、やっぱり人生最後の数学の授業なんです。であるならば、ほんの少しでもプラスの印象をもってほしい。複素数ができなくてもいいんです。それよりも
「数学って変態なんだ」
と笑ってもらえたらいい。
で、補習が終わったら、近くにいた友だちに
「わたしを苦しめてるのは変態やったわ」
とか言ってて、よしよしと思うなど。と、そのうちのひとりがやってきて
「わたしのお父さん、せんせいから数学習ったって言ってた」
とのことです。なんでも「ずいぶん世話になった」って言ってくれたとのこと。もしもそう思ってくれてたらうれしいな。
職員室に帰ったら、美術の教員が来て、「こっちこっち」と。美術室に行くと、美術部の子らがウトロのジオラマつくってくれてました。うれしいな。
そんな感じで、定時が来たので退勤。今日は体調が悪くないから、ビールの味が楽しみやな。

「つ」と向きあう

朝起きると5時半です。日曜日なのになぜにと思って、二度寝にチャレンジ。が、寝られません。うーんと思って目が覚めたら7時でした。二度寝できて幸せです。
朝ごはんのあとは、盆明け仕事の事務仕事。いろいろダウンロードしたり、メールしたり。このあと、採点の祭典が待ってます。とはいえ人数は少ないですけどね。たぶん、あっという間に終わるでしょう。
昼前におにぎりとお茶を持って出発。今日はウトロのウェビナーです。なんでウェビナーで出発かというと、ウトロで配信するからです。
到着したら、みなさん「久しぶりー」と声をかけてくださいます。まぁ昼間に来るのはこの時以来です。が、この時はスタッフじゃなかったので、それの前というと、ウトロ・ウィークか。そりゃ久しぶりです。
まずは腹ごしらえ。お次は…。やることない(笑)。まぁダラダラしながらウェビナー開始を待ちますか。せっかくなので、3階の「放火事件」のパネルを見に行きましょう。「あそこはどうなってるかな」と思ったら、修正されてました。人を識別するときに、性別を使ってるところがあったんですよね。気になってたけど、なんか言いにくくて、それをある人につぶやいたら、その人が代弁してくださって、修正が入りました。よかった。人種や民族と紐づけることは人権問題ということはようやく浸透してきました。人権問題だからこそ、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムがあるわけです。でも、性別と紐つけることは、いまだ人権問題とは認識されない。まぁだからこだわり続けるのですがね。
で、ウェビナー開始。
放火事件の判決をどうとらえるかですね。
弁護士は不満だったそうです。なにしろ、差別というひとことが判決文の中になかった。でも、ウトロの人々は「画期的」という評価をしてます。それは、ずっと排除され続けてきた人々、居住権を奪われてきた人々が、はじめて裁判に「勝った」からです。それは求刑がそのまま維持されたところにもあらわれているし、判決文の中にもあらわれています。ウトロの人々にとっては、放火事件は去年のことでなく、土地裁判の前の水道敷設運動の前の、おそらくはGHQとの闘いにまで、いや、もしかしたら、ウトロ形成期にまで遡るのかもしれません。ウトロの人々は日本の司法から、行政から、立法から「認められて」こなかった。それがようやく認められた。ようやくスタートラインに立てた。きっとそういう気持ちなんでしょうね。でもだからこそ、「わたし」たちが次の一歩を踏み出さないといけない。
そして田川さんの話がしみた。
ウトロのオモニたちは
「あんなことして未来を棒にふってしもて、かわいそう。遊びに来たらおいしいものいっぱい食べさせてあげたのに。そしたら、あんなことせずにすんだのに」
と言っておられる。どこまで優しいねん。足を踏まれたものの痛みは足を踏まれたものにしかわからない。わからないことがわかっているからこその、その優しさなのかな。
そんなこんなでウェビナー終了。とてもよかった。
その後、特別展の話し合い。わたしはここ20年くらいが欠落してます。が、そこを知ってる人が知らないことを知ってる。だから、これにかかわるんです。が、かかわる前に話しておかなきゃならないことがある。それは、わたしの「」にかかわることです。おそらくは決して癒やされることのない「つ」です。だからこそ、それから逃げるのではなく、それがあることを認め、話し、そのうえで、さぁ、かかわりましょう。いろいろ相談しているうちに、ふとかつての練習場所に行ったことがあるかどうか聞いたら「ない」とのことだったので、行ってみました。

懐かしい農楽の練習場所。ここも来年にはなくなるのかな。

サイレンはまだ残ってます。あのサイレンがあることの意味も、もしかしたらあることすら、最近かかわってる人は知らないかな。だから、それを伝えなきゃなりませんね。
そんなことを考えながら、ミーティング終了。
さてと、帰ってビールだな。明日は仕事か(;_;)。

指摘する

今日から2学期がはじまります。まいった…。朝の渡り廊下で担当している生徒があいさつしてきたので、声をかけました。
い「とうとうはじまってしまったなぁ」
生「はじまりましたねぇ」
い「誰か燃やしてくれへんかなぁ」
生「笑」
やはりあきれられてしまいました。
で、始業式。支店長の式辞は夏井いつきさんの話から「言葉の力」についての話です。けっこういい話だったのですが、「主人」ということばが出てきてゲンナリ。3日連続かよ。
てことで、始業式のあと
い「あれはあきませんので」
校「そやけど、他の言葉がないからなぁ」
い「おつれあいとかパートナーとか」
校「そんな言葉使っても、生徒、わからへんで」
い「わからんかったら説明すればいいですやん」
みたいなやりとり。支店長むっとしたかな。まぁええわ。
その後、支店長室に用事で行くと
「修正したで」
とのこと。見てみるとなるほど。ええ話やな。
その後、ゲンコをいじってみたりしながら、完全に平常モードです。疲れた。
家に帰ったら、家族全員ダウンです。もちろんcovid-19ではなく、寝不足です。なので、今日の晩ごはんの当番はわたしです。思いっきりつくってあげましょう。6品ばっかつくって、さぁビールだな。

「人権」という串

今日は午前・午後ともに研修です。まぁ、生徒もリハビリですが、教員もリハビリです。
午前は保健部研修。内容は発達障害の生徒の学習保障です。簡単に言えば、ipad使わせたらええやんかという話です。個人的にはDO-IT Japanとか知ってるし、まぁそらそうやなと思います。つまり、人間の動作を入力・処理・出力にわけて、苦手なところをテクノロジーで補えばいいじゃんって考え方で、まさに今回の話とピッタリくるのです。スライドの中に「車椅子ばっかり使ってたら歩けなくなるとか言わないですよね。なのに、ipadばっかり使ってたら読み書きできなくなるよっていうのはなぜ?」ってあって、これもその通りやなと。ただ、医療モデル・個人モデルのもとリハビリを強制されていた時代は踏まえてほしいとは思いましたがね。さらに熊谷さんの「名言」も書かれていて、大筋はええなと思いました。
で、後半は実践編です。GIGA-SCHOOLの昨今、教室には原則的にはwi-fiが来てます。なのでネットが使える。てことで、ipadを使ったさまざまなテクニックを披露されます。それはそれでいいのですが、なんかイヤになってくるのはコマーシャルっぽいからかなぁ。Appleやgoogleにどっぷりはまる感じが、なんとなくイヤなんですね。まぁわたしもはまらざるを得ないんですけどね。
それでも「今やタブレットはタップではなく音声で操作する時代」というのはなるほどなと。「これがSOCIETY5.0」とか言われると、なんかイヤやなと(笑)。
その実例として、アラームも「6時に起こして」と言えばいけるということをやってみせたあと、こんな実例も…。
「女性の先生も、家に帰って料理されるとき、キッチンタイマーを押さなくても、声で操作できますよ」
と。
はい、きました。
ここまで、なかなかええやんと思ってたのが、一気にテンションだだ下がりです。
昨日の職員会議で「ええかげん「くん」とか「さん」とか、生徒を性別で見るのをやめましょうよ」と言ったその翌日にこれかよ。
さらに近くの教員に
「あれアカンよね」
と言うと
「男の先生も料理つくりますよね」
と。いや、そういう話じゃない。ここは性別役割分業の話であり、アンペイドワークの話であり、家父長制の問題なんです。つまり「男もやる」ではなく「女と料理を紐づける」ことが問題だって話です。
まぁけっきょくそういうことなのかなぁ…。
ある課題においては精通していても、「人権」で串刺しされてないと、他の課題でこういう話が出てしまう。残念やなぁ。
まぁ授業のネタはできましたがね(笑)。
ちなみに、午後は進路研修。こちらはひたすらデータを読み上げられて、これはさすがに耐えられませんでした^^;。
さてと。ゲンコを仕上げて、明日の始業式のセッティングをして帰りますか。

社会モデルで考えよう→論客と会う

いよいよ夏休みが終わりかかってます。夏休みの最後は職員会議と校内研修の2日間です。ちなみに、かつてはバラバラにやってたのを2日間にまとめたので、みんなあきらめてくれます。
今日の午前は職員会議。最近はペーパーレスなので、みんなタブレットを持って参加します。なのでわたしもipadに議案書を入れて、ついでにゲンコをちょこちょこいじるなど(笑)。まぁそうなりますわな。
ただ、生徒の個人情報にかかわるものや、冊子として持っておかねばならないものは紙で配布されます。
で、ある生徒にかかわるペーパーを見ると、「〇〇くん」とあります。
んー…。盆明け仕事でジェンダー論をやった人間がこれを放置はできませんね。なので、挙手。
「あのー。そろそろ「さん」とか「くん」とか、生徒を性別で見るのはやめませんか?」
すると、その教員
「次からやめます」
と言われたのですが…。
わかってはるかなぁ。トランスジェンダーの問題ではないんですよ。生徒を性別と紐つけて見ること、あるいは性別に紐ついた形で生徒を見ることの問題なんです。
ちなみに、直後に、またまた「くん」とやりかかって「あっ!」とか言って、結局呼び捨てにされていて、不慣れなことをさせてしまったなと。まぁこれから問題提起していきましょう。

で、午後は人権研修です。講師は松波めぐみさん。タイトルは「社会モデルで考えよう」です。
うちの職場は「合理的配慮」の必要性を充分に認識しておられます。そして、さまざまな子らへの支援をしておられます。ただし、所轄分掌は保健部です。そこに一抹の不安がある。何かと言うと「日本型インクルーシブ教育」的な合理的配慮にならないかってことです。まぁ支援学級がないから、そこへの隔離はないとは思いますが、個に焦点化しすぎるあまり、木を見て森を見ず的な支援にならないかってことです。もっと言えば、従来の授業や評価のありようを問うことなく、支援が必要な子をサポートして「人並みの点をとらせる」みたいなことにならないかってことです。
なので、ここは合理的配慮の根幹にある社会モデルについてガッツリと話していただこうと思い、これは松波さんだなと。実は3年前に松永真純さんに来ていただいて話をしてもらいましたが、今回は、より理論的な話が聞けるのではないかとワクワク。
てことで、若い衆の車に乗せてもらって駅まで迎えに行くと、向こうから来られました。少しお疲れ?でしょうね。かなり忙しそうというか、追い込まれてそうというか。わたしもだけどね。
で、セッティングをしていると、続々と教員が来ます。時代も変わったなぁ。てか、10分前に来るのね。生徒には言うけど、自分はやらない人がほとんどだったのになぁ。
てことで、研修スタート。
まずは自己紹介から。ただ、自己紹介はそのまま自分と人権教育の出会い、そして障害者との出会いへと進んでいきます。このあたりが大切なんですよね。当事者ではない人が、出会いの中で変わっていく。それは、誰にでも開かれている可能性ですからね。なんというか、もちろん社会モデルも学んでほしいけど、そういうところも学んでほしいんですよね。
そして「気づき」へ。松波さんの「気づき」は、具体的な人との出会いの中での気づきです。ただそれだけではなくて、あえて言うなら「失敗」からの気づきです。これも大切ですね。失敗を単に失敗で終わらせずに引きずる。モヤモヤもんもんとする。するとそれが、それ以降の出会いの中で発酵する。そして気づく。性急に答えを求めないからこその気づきです。
そこから「特権」の話へ。最近、出口真紀子さんが発信しておられるのかな。きちんと読んでないというか、ホントに読むヒマがなくて、今どうしようもないのですが、そのうち読まなくちゃ。どんどん置いてけぼりになります。が、そこで言われていることはわかります。てか、「マジョリティとはなにか」という問いは、わたし自身も立てていて、そんな中で考えてきたし、どこかに書いてきたことです。でもそれはネットの片隅のことでした。それがケイン樹里安さんなんかがドカンと問を出されて、まとまってきたのかな。ただ、社会モデルを身につける上で、おそらく特権を自覚することは避けて通れませんね。もちろん、権力は網の目なので、ある特権を持っていることが絶対的な権力というわけではないです。が、「気にせずにすむこと」ということ気づくことは大切です。そしてここから社会モデルへと流れていきます。
社会モデルそのものは、まぁ、個人的には「直感的に知っている」話なのでアレですが、でも、多くの教員にとっては寝耳に水じゃなくて、青天の霹靂じゃなくて、まぁビックリでしょうね。
おそらく今回の話でとても大切だったのは、繰り返しになるけど「特権」ですね。それがストンと落ちるための大切な仕掛けだった気がします。
てことで、研修会終了。
研修終了後にいろんな人に
「どうやった?」
って聞いたら、
「今まで考えたこともなかった」「すごく新鮮だった」
と、かなり好評でした。みなさんの感想が楽しみです。
本来ならば、松波さんを「接待(笑)」しなきゃならないんですが、今日は所用で大阪に行かなきゃなりません。
ということで、JR→京阪→地下鉄の乗り継いで、難波へ。2時間かかりました。
ここで、H野Tまとさん、O崎H菜子さん、M田Rりぃさんと合流。なんか、論客ばかりです。わたしは小さくなりましょう。みなさんが繰り広げられる論議に「ほー」「へー」となりながら、ビール→日本酒→焼酎お湯割りという、身体に優しいコースを歩みます。「ほー」「へー」だけではアレなので、二丁目の話が出てきたところで、M崎R美子さんの話を振ってみました。結論は、あの方はクイアだってことでした。
そんなこんなで、3時間ばっかの呑みが終了。ここから帰るのか…。いや、明日も仕事だよ。