今日が本番・GID学会(2日目)

朝、7時半頃に目が覚めました。眠いです。でも、とにかくお風呂に入って、支度をして、途中コンビニで朝ごはんを買って、会場に向かいます。
まずはパソコンの接続確認です。なんか、機材がやたらあります。すごいな。つながりました。
午前一発目のシンポジウムは「GIDの用語をめぐる諸問題」。まずはgender incongruenceの日本語訳をどうするかという話です。池田さんからは、根本的な概念についての話が提示されました。続いて、中根さんから歴史的な話が提示されました。そして、針間さんからは「ねちっこい日本語と英語の比較」の話が出されました。
それにしても、去年の夏に弘前大学で集中して話をしたときにセクシュアリティをめぐる歴史について少し勉強しようと思って、康さんからスライドをもらったのですが、アレを読んで目の前の霧が晴れた気がしたんですよね。それは、同性愛がたどってきた「脱病理化」の道筋をトランスもたどっているということがわかったんです。それは
「宗教的な罪」→「犯罪化」→「病理化」→「脱病理化」
です。で、問題なのは「病理化」は「よかれ」と思ってやっているということです。つまり、「罪でもないよ、犯罪でもないよ。病気なんだよ」ということです。つまり、社会的なスティグマを、一度「医療モデル」で回収しようという話なんです。で、これを通過しないと「脱病理化」=「社会モデル」には移行できない。たぶん、それが歴史なんです。
それは、例えば部落だって
「中世におけるケガレ(宗教的な存在)」→「近世における身分の固定(違反すると処罰の対象)」→「さまざまな起源説の研究(部落に原因を求める=医療モデル)」→「水平社に代表される解放運動・部落史の見直し(社会の側に原因を求める=社会モデル)」
という道筋をたどってきました。
康さんのスライドのおかげで、そういうのがすべて結びついたんですよね。
で、トランスは現在移行期にあります。それは歴史の必然です。「病理化」にとどまることは、すでにないです。が、それを「世界はこうだから」というやり方でやるのか、あるいは「専門家」が時代を読んでやるのか。たぶんそうではなくて、当事者が声をあげていく中で進めていかなくちゃいけないんだろうなと思いました。まぁ、もちろん「当事者とは誰か」というあたりは忘れてはならない論点です(笑)。
で、このシンポのトリは東さん。もうね。すごいわ。そりゃある程度はわたしも勉強はしています。が、深さと広がりがまったく違う。当たり前ですけどね。ひたすら「いいものを聞かせてもらった」という気持ちなんですけど、きっと東さんご本人としゃべるときはぜんぜん違う話をしちゃうんだろうなという悲しい^^;;。

で、お次のシンポが出番です。「教育現場における性別違和を持つ児童生徒の現状と対応」。
まずは佐藤さんの話。18歳以下のGnRHアナログの適用例は7例でcross-hormoneの適用例も7例。日本精神神経学会のサイトに報告書があるから報告してくださいねという内容。
続いて、佐々木さんが話。文科省の通知は「学校から医療へ」という連携だが、医療者としては「医療から学校へ」という考えが大切で、医療者としてできることを話されました。それにしても「黒船/殿様商売」は笑いました。そうだよな、どっちにしても批判されそうです。で、「ジェンダーモラトリアム」なんだけど、みんな考えているんだよなと思いました。わたしも2014年にすでに書いてるんだけど、まぁ誰も読んでないですわな(笑)。
続いて、手代木さんの話。ひとことでいうと「すごいわ」です。10時間ばっかかけて現代社会の授業の中で同性愛についてとりあつかった実践をされた学校におけるスクールカウンセラーの話です。前半もすごいけど、そういう学校では子どもたちが自己開示をするんですね。これがすごい。ただ、「転勤されたらとりくみがなくなった」というわけで、まぁけっきょく実践というのは個人にまかされているんだよなぁと、しみじみとした気持ちになりました。
で、トリをいただきました。前半はここにアップされた内容にもとづいてネタをまじえながら話しました。で、後半は「我田引水」的な話。まぁ、簡単にいうなら「トランスの子どもたちが学校の処遇で苦しんでいる原因は学校という制度にある」というだけのことです。こんなこと誰もがわかっているんだけど、でも実際にその制度に手をつける人はほとんどいません。なので、やはり主張し続けないといけないかなと。てことで、何回か笑いがとれたから満足です。
質疑応答では内田さんから「報告は精神科でなくてもできるのか?」という質問。なんでも会員番号を入れる欄があるらしいです。思わず、佐々木さんに「AKBですね」というしょーもないツッコミを入れてしまいました。すみません。あとは、なんか、自分の活動報告をする人がいたり、児童養護施設やカンカンに入っている人の事例を求められたり。カンカンには手を出せませんわ^^;;。

続いて、針間さんから受診者数の話。累計29000名程度と推定されるが、重複があるので、針間推定だと24000〜26000人という話です。

で、中塚さんからGIDをめぐる今日的状況についての話。でも、隣に座っているT田さんと昼ごはんをどこで呑むかの話をしていたので、あまり記憶に残っていなかったりして。

で、昼ごはんは近くのスープカレーの店。おいしいけど、時間がかかってしまい、総会に間にあわないかと思いきや、T田さんから「まだはじまってないよ」という連絡があったので、とりあえず会場にもどったのですが、なんとなくポスター見てたら総会が終わって、「なんでいなかった!」とみなさんから大ブーイング。なんか、今回のGID学会のクライマックスみたいだったようで、まぁそういうのを逃してしまう星の下に生まれているんですよ、たぶん。

で、最終シンポ。東さんプロデュースの「ジェンダーの多様性をめぐる神話」です。
わたしはもともとここのシンポで話をするはずだったのですが、さっきのセッションで声がかかったので、急遽そちらに移った次第です。でも、ほんとうはこっちでいいたい放題したかったんですよね。
てことで、まずは三橋さんの話。いままでいろんな話を聞かせてもらっているのですが、聞くたびにバージョンアップしていかれるのがすごいです。もちろん、トランス女性に偏った話なんですけど、それは三橋さんの専攻分野だし、その限界を踏まえながら、それでもなおかつ主張できる話をされているわけで、やはりすごいなと。
続いて遠藤さんの話。「理解」をめぐる話です。わたしもこれの中で「最近「LGBTを理解し支援する」というフレーズを目にします。しかし、この「理解と支援」という考え方こそが問題の根幹であると、わたしは考えます」と書いていますが、なかなかそうは思ってもらえず、とてもやっかいです。そんな話を、自分の講演での経験を交えて、とてもわかりやすく話されました。はじめて聞くけど、ところどころに小ネタが差し込まれていて、さすがは一時期関西に住んでいただけあるわいと。
で、東さんが再び登場。さっきの話にさらに続く話をほんの少しされました。
ここからは、ビデオが3連発。まずは塩ヤンによるカナダのNone Binaryの人々へのインタビュー集。日本の当事者へのメッセージには泣きました。続いてDALEさんのXジェンダーにかかわるネット診断なんかの話。なんか、わかったようなわからんような。最後は畑野とまとさん。トランスジェンダーの脱病理化にまつわるアメリカ当事者の話と、そこから学ぶ日本のこれからについての話。
で、討論ですが、東さんから「こっちおいで」と手招きされた指定討論者として壇上にあがってしまったり。実は、ひとつネタを仕込んでいたのですが、直前に「論議を聞いてからしゃべって」といわれたので、急遽話を変えて、「人権というなら、これまでの人権を踏まえて話をしようよ。日本の人権のとりくみには長い歴史があるんだから、負の遺産も含めてそこから学ぼうよ」という話をしちゃいました。まぁそのあとは「福祉か人権か」とか「いや、それは対立しないだろう」みたいな話をしているうちにタイムアップ。
あー、疲れた。

ということで、2日間の論議については、いずみちゃんによる怒濤のツイートを読んで下さい。

今日は講演会・GID学会(1日目)

昨日帰ったのは2時。でも、なんとなく7時半には目が覚めました。今日明日と毎年恒例のGID学会ですが、今日はわたしは昼からしか用事がないです。なので、ホテルで昼前までのんびりして、そこからスタートです。
会場に着くと、すでに「検定試験」を終えたUちださんが真っ白に燃え尽きて微笑んでおられました。
「養子縁組について聞かれたよ」
そりゃたいへんだわ(笑)。

ということで、あちこちあいさつしているうちにKうさんがエキスパートセッションから出てこられたので、一緒に昼ごはんを飲みに行きました。
中華、おいしかったけど、時間がかかりすぎ…。
ということで、打ち合わせに遅れてしまいました。すみません、すみません。にしても、佐藤さんのしゃべりかた、中島さんにそっくりだな。

で、いよいよGID学会スタートです。
まずは会長講演。なんか、札幌医大GID診療のとりくみの歴史を語っておられますが、なんか、タイの食事があわなくて○痢がなんとかって笑いをとっておられました。いや、別にひとネタ笑いをとる必要なんてまったくないし。てか、下○という笑いは、少し悲しいし。「笑い」をとらなきゃならないという悪習が広まりつつあることを実感しました。

お次はレジェンドレクチャー。
まずは山内さん。「わが国」なんていう言葉を使ったり、やたら「○○という男が」っていう表現をしたり、いろいろツッコミどころは満載ですが、でもILGAの話題が出てきたり、世界の最先端の話題をとりいれたすごい内容です。そして最後に「医療モデルをとりいれたのは通すためのストラテジー」的な発言とともに「今後は社会モデル」と言っておられたのはおどろきました。
続いて原科さん。もう、マニアです。これはこれでおもしろい。もちろん「マイクロサージャリーするためには酒もタバコもセックスもダメみたいな自分向きの」とかいう、これまた悪習&悲しいネタがあったりして、そんなあたりはアカンのですが、それはそれとして、外科医の話はそれはそれでおもしろいです。

が、途中で中座して一般演題に移動しました。
教育とか児童生徒分野のセッションです。
なんかもう、モヤモヤしまくりです。
みなさん、トランスにかかわる教育は人権教育なんだという共通認識は徐々にできつつあるように思うのですが、その「人権教育とはなにか?」ということについて考えが及んでいない感じなんですね。まぁ、教員だってわかっていない人はけっこう多いから、それそのとこはある種「そんなもん」とは思わないわけではないのですが、でも、やはり学会発表するなら、先行研究として、文献は出さないまでも、そのあたりのことはある程度はふまえておかないといかんでしょう。
てことで、モヤモヤするので発言しようと思うのですが、あまりにもツッコミどころが多すぎて、焦点が定まりません。例えば「人権教育」というのはいいけど「人権教育で何を伝えたいのか」みたいな話がまったく出てきません。これ、アンケートとる上でけっこう大事だと思うんだけどなあ。まあ、研究の論点が違うんだろうけどね。でも、結局
「人権としてGIDは大事」→「でも、みなさん知識がなくて知りたがっている」→「だから専門家集団としても医療者が学校に協力しなくちゃならない」
という図式なんですよね。O山大学、いつまでこの図式で行くんだろう。
「カミングアウト」についての話も「家族へのカミングアウト」「友だちへのカミングアウト」「学校・職場へのカミングアウト」って簡単に併置していたけど、アカンと思います。それぞれにまったく意味が違う。さらに言うと「マスコミに顔出し(笑)」というカミングアウトもあるんだけど、これもまったく違います。で、こうしたものについては、すでに「部落民宣言」や「本名宣言」といったものの豊かな論議の蓄積があり、さらにセクシュアリティの文脈でも風間さん金田さん論議があって、せめてそのあたりは踏まえないとアカンと思います。
なので、発言しようと思ったんだけど、時間の都合と先着順で2回蹴られてセッション終了です(笑)。
あとは第1会場にもどって、ロビイングですね。

某在日外国人教育関係の会議からの飲み会

今日は某在日外国人教育関係の会議です。
いつものことだけど、みなさんの情報量の広さと深さ、そして実践力の鋭さ、さらにフットワークの軽さはハンパないです。なので、わたしはどちらかというと聞き役と、あとは極めて事務的なことを言う役です。まぁ、それはそれでいいかな…。
で、会議が終わるとすでに17時。20時までは少し時間があるので、久しぶりに飲み会に参加。会話の傾向が変わったことがわかりました。「笑える話」になってました。でもまぁ、会話権を一部の人が独占している構図はさほど変わらんか(笑)。まぁ楽しい話題だからいいですけどね。

で、東九条に移動。今晩は「卒業生の会」です。今日は久しぶりに少したくさん来るみたいなので楽しみです。
で、いざフタを開けると、ファミリー連れの卒業生が二組。なるほどな、そういう年齢になったんだな。
たぶん、卒業してすぐはみんな集まりやすいんだけど、就職とか出産とか結婚とか、さまざまな「イベント」を通過することで環境が変わって、なかなか来られなくなる。で、そのまま切れてしまう人もいるけど、つながり続ける人もいて、そんな人が「イベント」のあとも来続けてくれるのは、とてもうれしいです。たぶん、そこまでいくとあまり切れなくなりますね。
そんなことを思いながら、みんなを見ていると、なんか「ドドスコ」やってるし、君たちいくつやねん。笑いながら寝ていたみたいです。
やがて「いつきちゃん、ほら、おふとん行くで」と、いつもの終わり方で1日が終わりました。

某研究会

先日、突然「ダムの町についての研究会やるよ」という連絡が入って、これは行かねばと。
ということで、企画委員やってるところに行って、研究会に参加してきました。そう言えば、この町、かつて行ったことがあったな。その前からずっと気になっていて、それからもずっと気になっていたのですが、やっと研究会にめぐりあえました。
途中参加だったけど、京都の中のひとつの歴史と現実に出会えたのは、ほんとによかった。次の研究会もぜったいに参加しよう。

その後、「an-chan project」のライブへ。与那国島と台湾の音をたっぷり吸わせてもらいました。
にしても、anchanさん、メッチャ楽しそうに歌わはるなぁ。こちらにもその楽しさが伝わってきます。実は、「表の世界」ではずいぶんとお世話になっていますが、今回が初対面です。しかも、ふだんは出しておられない「顔」を見せてもらえたみたいで、とてもうれしかったなぁ。またいろいろ話してみたいなぁと思いました。

バタバタでしゃべりまくった誕生日

数ヶ月前、あることがあってhrwに連絡をとったら、なんか「3月9日にレインボー国会というイベントやるから来い」とか言われて、「へ?」と思ったけど、まぁ行ってみようかと。で、ここ数日プレゼン資料をつくってみたりしてたわけで…。
で、朝から新幹線に乗って東京へ。さらに地下鉄に乗って国会議事堂前まで行きました。

いい天気です(笑)。
で、衆議院会館とやらに潜入。それにしても、ものものしい警備なのに、わたしのカバンの中にはwengerが入ってていいのか(笑)?
到着して、何人かにあいさつなどしたりしているうちに、12時になってイベント開始。目の前には国会議員がずらり。なんか複雑な気分です。かたや森友問題があって、共謀罪があるのに、こんなところでこんな人ら相手にこんなことやってていいのかと自問自答するわけです。
で、まずは国会議員のあいさつなんですが、長い。なるほど、発言時間が1分しかないわけだ。って、その1分のために25000円ほどかけて、1日職場を休んで来てるわたしは、はっきり言ってアホです。
やがて、「当事者の発言時間」が来たのですが、順番はまわってきません(笑)。まぁそりゃいっばいいはるわけで。そのうち、また国会議員がやってきたらあいさつ。これは発言はまわってこないなと思ったところで、なぜかご指名。てことで、仕込んできた話を1分ほどしました。
なんというか、わたしは自分の話なんてどうでもいいわけで、交流会に来ている子どもたちの姿を伝えたいんですよね。だって、あの子らはここには来られない。ならば来られるわたしが代わりに伝えるしか方法はない。特例法にしても、文科省通知にしても、それが子どもたちになにをもたらしているかは、それをよく知っているわたし(たち)が伝えるしかないわけです。
で、話しはじめると、細野さんがえらい熱心に聞いてくれていたので、やはり子どものことはインパクトあるなと再確認です。
わたしの話が終わったら、衆議院議員はタイムアップ。午後の会議のために出ていかれました。どうやら、主催者の方々、なんとか間に合わせてくださったみたいです。感謝!
でも、そのあともいろんな人のアピールは続きます。そうこうするうちに、福島みずほさんが来るわ、辻元清美さんが来るわ。

なんかもう(笑)
で、あとは「理解増進法」と「差別禁止法」の比較検討があったりして、とりま終了。

ここから3時間のインターバルです。その間、畑野とまとさんとか、長谷川博史さんとか、村木さんとか、いろんな人とランチ。長谷川さんの裏事情話は、とても役に立ちます。わたしにはあの「読み」はムリだなと思いながら、でも、あんな人が暗躍してるなら手伝ってもいいかなと思えたり。

で、5時から学習会。ここでまた3分時間をもらえたので、用意したプレゼンを披露。今回一番流したかった子どもからのメッセージを見てもらいました。さすがにすごいインパクトがあります。そりゃそうです。みんな、「文科省が通知を出して、配慮してもらえるようになって、一歩前進」と思っていることが、実は一歩後退なんて知らないです。
まぁ、ところどころにネタを仕込んであったので、そんなところで和んでもらったり。
わたしの次は「虹ダイ」の村木さん。さすがに時間のマネージメントがうまいだけじゃなくて、わたしのネタもネタにして、関西タッグを組んだ感じでした。

で、6時から報告会。ここで再び国会議員がふたり来られたのですが、なぜかhrwの土井さんがつつつと来られて「せっかくだからもっかいしゃべれ」と。ということで、再び子どもたちの動画を上映です。と、細野さん、座る場所を見やすい平場側に移動して、ガン見です。
この動画、今度のGID学会で上映するつもりです。
ちなみに、細野さんが移動した先は、わたしが座っているところの向かい側なので、終わってからゴソゴソ私語をしたり^^;;。

で、7時半から、ようやく懇親会です。
なんか、いろんな人とあいさつしているうちに、あっという間に帰らなきゃならない時間になりました。
品川まで大急ぎで移動して、最終新幹線に間に合いましたo(^^)o今回はグリーンポイントをつかってグリーン車に乗ったのですが、楽だわ…。

てことで、家に帰るまでがレインボー国会。無事終了。
さてと。明日からは日常だ。
という55歳の最初の日でした(笑)。

迷った時は行けべきなのか?

今日は午前も午後も出張です。
午前は学力問題について語りあう会議です。この会議、なんだかんだで、けっこう楽しいんですよね。いろんなデータを見つめながら、学力が低める要因はなにか、あるいは学力を高めるとりくみはなにかについて、ぐるぐると考えながら、いろんな意見を出しあいます。別に専門の研究者じゃないし、あってるか間違ってるかはいいんです。とにかく出しあう。そんな中に「あ…」って思うことがあれば、それを自分の授業にフィードバックすればいいし、そこで得た実感を話せばいい。で、そういうふうになるためには「safety」であることが大事なんですよね。それを長い時間かけてつくってこられたんです。
まぁ、そんなところで、午前いっぱい、真剣な会議。
午後はとある大きなムラのフィールドワークです。と言っても、歩くことはほとんどなくて、基本は現地で説明を受ける感じです。
前半の話は…。んな、「人権とは?」みたいな大きな問なんて立てなくても、日頃やっておられることを話せばいいのに…^^;;。今晩の話は…。さすが元小学校教員です。話がうまいわ。
ふたつの会場を移動したのですが、移動途中、家の中から窓越しに「研修か?」と声をかけられたられたりして、さすが慣れてはるなと(笑)。

さて、午後の出張もおわったところでどうするか。このまままっすぐ帰るのか、久しぶりの立ち呑みに行くのか。メッチャ悩んでたら、元同僚が「悩んだ時は行くべきです」とキッパリ言い切ったので、行くことにしました。
かつて京都府南部の町に住んでいた時はほんとにお世話になった店です。カウンターに立ったら、みんなお店の仲間ということを教えてもらった店です。
楽しいお酒はおいしいお酒でもあります。単なるパック酒がおいしい。そして、食べ物がメッチャ安くてメッチャおいしい。日本酒一合で帰るつもりが、「一杯も二杯もいっしょや」「二杯も三杯もいっしょや」ということで、気がつくと三杯呑んでました。とは言え、まだ6時前。
さてと、帰ってビールを呑みましょう(笑)。

技術の習得・雪と氷の世界(2日目)

今日は新しい生徒さんが入られました。とは言え、やっぱり上級者の常連さんです。
おひとりは今シーズン初滑りということなので、足慣らし。
初滑りの時は悪いクセが極端な形で出ることが、よくあります。なので、早いうちにそのクセに気づいてもらうことで、そのシーズンをクセを意識しながら滑ることができるようになります。そして、うまくいくとそのクセがなくなる。
クセを取り除くためには、「正しさ」の反対をすることも必要です。なぜなら「正しさ」を意識するあまり、「過剰な正しさ」をしてしまい、それが「悪いクセ」つまり「間違い」になることが往々にしてあるからです。なので「曲げ過ぎ」と思えば、「正しい曲げ方」の練習をするのではなく「伸ばす」練習をするんですね。すると、適度な曲げ方へと収まっていく。
そんなこんなで半日いろんなことを試してみました。
午後はウェーデルンの練習です。
最近はウェーデルンはやらなくて、小回りパラレルらしいですが、両者は似て非なるものなので、どちらかができればいいというものではないと思います。両方ができて、必要なときに使えるほうがいい。
ウェーデルンが教程にないということは、練習方法を知る人がいないということです。でも、わたしがスキーをはじめた頃は最高峰の技術だったわけで、そこにもっていく細かな練習課題がありました。
なので、それをやっていくと、あっという間にできるようになりました。さすがは上級者。でも、上級者も技術の習得はうれしいものです。で、うれしそうな人を見るのはこちらもうれしい。なので、みんなニコニコで、今日のレッスン終了です。
あとは自己練習。
ちょいと行ってみようと思ったバーンが、適度に大きくなくて、適度に密集していない、大好物のコブがあるバーンに育ってました。
もう、滑りはじめた瞬間から楽しさのあまり「きゃほほーい!」と声を出しちゃいました。てことで、はじめは途中でとまろうと思っていたけど、そんなもの無視して、跳ねまわって、あっという間に最終目標地点に到達。いやぁ、気持ちいい!そのあとは、これまた大好物のバーンが適度な雪の硬さになっていてエッジがよく利きます。
2日間の最後の最後に、メッチャ気持ちいい一本が滑れて、よかったぁ。
さてと。おうちに帰ってビールを呑もう。

全身筋肉痛・雪と氷の世界(1日目)

朝、車を走らせていると、先行する軽トラがめっちゃ早いことに気づきました。まぁ、軽トラなくらいだからジモティなのはわかりますが、単なるジモティではなく通勤してる人やな。てことは、ついていったらいいペースで行けそうですね。目的地周辺まで行ったところで、「中の人用」の駐車場に車が入っていったので、リフトの人らしいことが判明しました。そりゃ、早いわけやわ。
とりあえず朝ごはんを食べさせてもらって、レッスンかと思いきや、朝のレッスンはないとか。「休んできたら?」と言われたのでおふとんに潜り込むとドッと疲れが出てきました。そりゃそうだよなぁと思いながらウトウトしてたら、気がつくと11時です。アカン、足慣らしをしようと思っていたのでした。
あわててウェアに着替えてゲレンデへ。で、滑りはじめたら、バランスが悪いのなんのって。まったく身体が動きません。これは身体が寝てるな…。これを起こさないと午後のレッスンができません。どーする?と思うのですが、眠たい身体を起こす方法なんて、寝て起きるしかないわけで、あきらめました(笑)。まぁ、そのうち起きるでしょう。
それでも、午後になったらなんとなく起きてきたので、よかったよかった。
今日の生徒さんはシニアの上級者。常連さんで、何度も一緒に滑ってます。昔はすごくクセがあったけど、ほんとうにクセがなくなりました。でも、実はヒョイとした時に出てきます。それをどうするか。
あるクセを取り除くためには、身体のいろんな場所を動かしてみる必要があるかな。例えば、脚のクセをとるために首の方向を変えてみるとか、腕のクセをとるために足のそろえ方を変えてみるとか。とにかく、ある場所のクセをとるためには、そこを触ったのではダメなんですよね。クセが変化するように他の場所をいじります。それも、ひとつじゃなくて、いろんなところを試してみて、はまるやり方をたくさん考えることかな。
なので、2時間試行錯誤です。まぁ、一発で決まることなんてないので、何ヶ所も考えて、はまるばしょをたくさん見つけたらいいわけです。そんなこんなの2時間を過ごして、そのあとは自己練習。
にしてもバーンが硬いです。なんでも木曜日に雨が降ったとか。そのあと冷えたので、氷です。しかも、小さな氷の粒が一面に撒き散らされてるから、滑りにくいのなんのって。でも、これもまた練習です。先月、スポーツ哲学の人と話しましたが、あの時の話が思い出されます。わたしにとってのスポーツは「誰か他者」と競うことではなく、「自分自身」と競うことです。あるいは、「自分」を「他者化」するなら「過去の自分」かな。今滑るのが困難なこの斜面を、どうすれば滑れるようになるのか。ただそれだけです。そして、滑れるようになったら、次は「いかに気持ちよく滑れるのか」です。わたしにとっての技術はそのためにある。ひたすら斜面と対話をして、リフトの最終客になって、本日の自己練習も終了。

夜、お客さんと飲もうと思って宿の中にあるバーに入ったはいいけど、全身筋肉痛です。ストックを突いた三角筋はガチガチ。なにより腰が痛い。ストレッチしてから滑ればよかったな(笑)。

2軒目があかんのや

朝、職場に着いたら、なにやら会議の資料が机の上に乗っていて、それを見てささくれた気持ちになるなど。ほんまに人権が嫌いな人がおるんやなと。たぶん「人権は大切」って片方で言いながら、「人権はワガママ」と考え「子どもたちに人権なんて教えないほうがいい」と考えてる人がいるんやろなと。
こんなことを考えてると、そのことで脳ミソのリソースを食われてしまうので、仕事ができなくなってしまいます。なので、そいつは頭の隅っこで考えることにして、メインは雑務に振り分けることにしました。なにせ、今日の昼までに完成ささなきゃならないものがありますからね。
てことで、午前いっぱい、あーでもないこーでもないと試行錯誤して、雑務を完成させて、ほっと一息。午後は午後でなんだかかんだかやっていたら、あっという間に定時です。
てことで、夜の部に突入。
今日は「セクシュアルマイノリティ教職員ネットワーク」のミーティングです。長らく活動を休止していたstnですが、最近ニーズの高まりを感じます。というのは、「教室の中のセクシュアルマイノリティ」について取りざたされるようになる一方、「職員室の中のセクシュアルマイノリティ」はほったらかしで、そんな中悲鳴をあげる人が少しずつ出てきている気がするからです。なので、たまに「こんなのありますよ」と言うと、けっこう反応があったりするんですよね。で、反応がある限りは活動しなきゃならんだろうということで、11月のセミナーになったわけです。
今日のミーティングは復活第二弾の打ち合わせです。今回は学習会をしようということで、どんな人の話を聞きたいかを話し合うのですが、まぁ、いろいろ脱線するわけです。その脱線がおもしろい。みんなでワイワイとしょーもない話をしながら、なんとなく概要もできたところで、10時半。
これはたいへんと、いちおうミーティングは終了しましたが、なんとなく3人で2軒目へ。ここで、しばし呑んだのですが、これが悪かった。居心地がいい店なんですよね。なので、つい11時半くらいまで呑んじゃって、結局終電です。
どうしよう。明日も呑み会なんだよな…。

なんか、すごかったわ

今日は今年度最後のトランスジェンダー生徒交流会です。一昨日の夜から今日に向けて準備の情報が飛びまわっていましたが、大人も楽しみにしてるんだろなo(^^)o
いつもの時間にいつもの集合場所に行くと、おられたのは一組の親子だけ。ありゃーと思っていたら、途中からどんどん人が増えていって、これはどないなるねんと。しかも、ほんとに久しぶりのT見さんが来てくれたり、東京からはMめたさんが来てくれたり。気がつくと、たぶん60人くらいいたんじゃないかな。
今日のメニューは手打ちうどんとクレープ。それにバックヤードは簡単アヒージョです。しかし、こんなに人数が多いとは。果たして足りるのかと思ったら、案の定足りませんでした(笑)。
で、恒例の自己紹介。今回はできるだけクローズ感を出すために、少し場所を変えて、大きなひとつの輪になって話しあいです。そして、今回は完全に「先輩たち」にまかせることにしました。だって、みんなほんとうにしっかりしてるし、そこにわたしが入ると、わたしの顔を見ちゃいますからね。だから、そうしたほうがいいんだと思います。
自己紹介、たぶん、感受性の強い子にはしんどいんだろうな。逃げる子もいます。でも、それも含めていいんだと思います。いずれ自分のことを話したくなったり、人の話を聞きたくなる時は来るだろうし、その時に「この場所」があるのはわかっているんだからね。だから、この場所をなくしちゃいけないなって思います。
そうそう。Mめたさんは関東で子どもたちが集まる場所をつくっているし、九州にもあるらしいです。そして、青森でもやろうとしているし、新潟でも立ち上がっているはずです。夢の「全国交流会」が現実になるかもね。Mめたさんと笑いあいました。

交流会が終わったら、もちろん打ち上げです。T見さんも来てくれて、なんかワイン呑みながらダラダラ話をしました。が、昨今朝4時まで呑んでたKうさんはダウン。てことで、お開きです。