みんな元気!@大阪教組の女性部合宿

今日から明日、大阪教組の女性部合宿です。でも、朝はいつもの通り猫の額で朝ごはん。

そして「おべんきょ成果」の読み込みです。ひとつ気になるフレーズがあって、それをどうするか、悶々です。それでもいくつかプランが出てきたので、それをメモして、とりまカイロ・プラクティックに行くことにしました。今年から、月1行くことにしたんですよね。
で、家に帰って準備して、向かうは「花のいえ」。
途中の嵯峨野山陰線では臭いテロをするなど。

到着した「花のいえ」は、なんか、雅なお宿です。まず個人では来ないな。
で、ひと息ついたら、すぐにお座敷開始です。ちなみに、今日もらってる時間は2時間20分。かなり余裕があります。司会の方から「途中休憩はありますか?」と聞かれたので「ぶっ通しでしゃべります」と宣言(笑)。
時間があるからゆっくりしゃべるかというと、そんなことはありません。結局、もとから話すスピードが早いってことです。でも、ほんとは大切なところは少しスピードを落としてるんですけどね^^;。
それにしても、やはり同じ組合の仲間はいいですね。なんか、すごい勢いで言葉を受け取ってもらってる空気が伝わってきます。さらに、たぶん同年代の方かな、思いっきりツボに入ってメッチャウケておられます。大阪の人をここまで笑わせたら本望というものです。
そんなこんなで2時間20分のお座敷を駆け抜けました。

お座敷のあとはインターバルがあるので、わたしはおふろへ。とにかくパワーを使いました。やはりトレーニングが必要か(笑)?
で、懇親会です。なんか、豪勢。鱧シャブがメインらしいです。鱧シャブなんて食べたことないわ。でも、京都の夏なので鱧なんですね。
ビールはスー○ードライなので、本気でまずかったけど、日本酒がおいしかったからよかったよかった。
で、二次会はカラオケ部屋。主催者の方はちゃんとヱビスを用意してくださってました。うれしい!やはりヱビスはうまいです。「ビールの違いがわからない」という方に、効きビールをしてもらうなど。
で、11時前にお開きになったので、あとは「カフェいつき」の開店です。松原の3人が来られて、延々と話。最後は「道徳教育と人権教育の違い」あたりの話。
松「人権教育にも「おもいやり」は必要でしょう」
い「いりません」
みたいな。
松「え?」
い「例えば、車イスユーザーが階段の前で困ってる時にみんなで担ぎあげるのが道徳で、エレベーター設置運動をするのが人権です」
まぁもちろん、困ってる人をほっとくわけではないですが、担げばよしってのは違うってことです。で、エレベーターができたら「おもいやり」に頼る必要はなくなるので「おもいやりはいりません」なんですよね。
ま、そんな話をしながら、「世界人権宣言」のスライドを見てもらったあたりで、さすがに眠くなって沈没です。うわ、1時半か…。

夏がはじまった

今日は1学期の終業式の日です。なので、大掃除と終業式とスタンプラリーです。
まずは大掃除。もちろんやるのは生徒です。わたしはなにもしない(笑)。てか、「おべんきょ成果」の推敲です。具体的には句点の削除です。なにせ、スタイルガイドにしたがうと大幅に文字数オーバーなのが判明したので、涙目です。
そういや、かつて「白木葉子のような気持ちです」って書いてくれた人がいたなぁ。ただ、わたしの文章って接続詞と句点にまみれてるから、ちょうどよくなるかもしれないですね。
で、ガスガス切ったら、文字数がセーフになりました。よかった…。
スタンプラリーでは、再任用の教員が悩みを相談しに来られたり。まぁ、うちの子らの気風を知らなかったら、なかなかやっかいですからね。
「うちの子らは中途半端でね。中学校時代、勉強ができて目立つわけでもなく、やんちゃをして目立つわけでもなく。だから、みんなかまってほしいし、話を聞いてほしいんです。でも、教員は話したがりで話を聞かせたい人が多いからねぇ」
みたいな。

で、仕事をスカッと終えて、さっさと職場を出て、大阪府北部の街へ。途中、京都アニメーションの建物が見えたので黙祷。それにしても、JR→地下鉄→私鉄と乗り継ぐと時間がかかりますね。最寄りの駅に到着したのがお座敷開始の10分前。やむを得ずタクシーで向かうことにしました。
会場に着いたら、すぐにセット。しかし、音声が出ない。まぁ、最後はアナログな方法で出すことにしました。
で、10分遅れでお座敷スタート。今日は小中学校の教職員のみなさんと保護者のみなさん対象です。いつもの通り、笑うヒマを与えないペースで話します。が、反応はいい感じです。
たぶん、わたしの話って、知識がシャワーのように浴びせかかる感じなのかな。こんなことを書くとアレやけど、たぶんすべてをわかってもらおうとは思っていないのかな。その代わり、たくさんの知識を浴びせることで、そのうちの何かが残ればいいという感じです。まぁ言ってみれば、一本釣りというよりサビキ釣り?知らんけど。
そんな中で、メッチャクチャ表情が豊かな数人の方がおられます。中でも、身体が動いている人がおられて、これはかなりうれしいです。
そんなこんなで2時間を駆け抜けて、オチまでいきました。

お座敷のあとはY梅さんと一緒になぜか京都へ。さらになぜかIっぽ&Kんちゃんと合流して、これまたなぜか「へんこつ」へ。

うまい!
ここでサックリとおなかを仕上げて、ここからは「やきやき」です。

特製の裏メニューが目にきます(笑)。みんな「目がヒリヒリする!」って言ってますが、そんなのつくってくださるとは。うれしいなぁ。
と、「これ!」って!

いいんですか!なんか、常連みたいです。
さんざん飲んで、とりまお開き。と思ったけど、なぜか「天一を食べよう」ということになって、天一九条店へ。

てことで、夏がはじまった!

第2のふるさとにて

今日の授業は6人講座から。なごやかです。まぁそりゃそうだわな。
そのあとは、昨日の子がいるクラス。作文を書いてもらいました。みんなけっこう書いてくれました。
生「縦なん?横なん」
い「縦でも横でもええで。なんなら斜めでもええで」
昨日の子も書いてくれました。もちろん斜めで、イラストつきです。
後で読んだら、みんないろんな思いを持ってるんだなってわかりました。うん、ここからだな。

で、夜は第2のふるさとでお座敷です。
どの話をしようかと思ったけど、ミッション3で行くことにしました。ミッション1がウケるのはわかってるし、たぶん「わたしの話」を聞きたいんだろなって思ったけど、なにか違う気がしたんですよね。簡単に言うと、「今のわたしは「そこ」にはいない」ってことです。
てことで、会場に入ると、続々と知り合いが来られます。中には教え子のお姉さんとか、パートナーのお友だちとか。最近facebookでつながった方も、わざわざ来てくださいました。ちなみにその方、わたしが第2のふるさとに住んでる時は、ほんの目と鼻の先におられた方です。
てことで、お座敷スタート。与えられた時間は1時間半。ますはみなさんにマシンガントークを覚悟していただくところからスタートです。あとは立板にビールみたいな話です。もちろん、みなさん反応をする間もなく、笑いが中にとどまるパターンです。しかたないです。でも、ところどころで笑顔になったりうなずいたり、はたまた真顔になったりと、いろんな反応があって、たぶんメッセージは伝わってるのかな。いや、この人たちに伝わらないはずがないです。
なんかそんな感じでお座敷しゅうりょう。
あと、少し話をして、帰りは車。とにかく早く帰りたい。家に着いたら10時です。さてと、ビールだ!

相談

今日、授業中に、とある軽微な「おイタ」をした子どもがいて、放課後に話をする時間がありました。
い「今のクラスどない思う?」
生「集めるからやん」
そのとおりです。
生「ひとりでは何もできひん子を、わざわざ集めるからやん」
そのとおりです。まさに「同質集団」をつくるからです。
い「そやんな。でも、勉強したい子とか、勉強せなアカンと思ってる子もいるやろ?」
生「わたしもせなアカンと思ってるよ」
い「なんでやらへんの?」
生「だって」
おそらく、同質集団は同質であることを続けるために、それなりの労力を払わなくちゃならないようです。
生「でも、数学はマシやで」
い「マジか…」
生「他の授業はみんな寝てるし、先生も範囲が進んだらええと思ってる」
まぁ、わたしもそう思うことも多々あるんだけど、それはそれですわ。
生「4月に先生見た時に「ただものじゃない」って思った」
い「まぁ、ただものではないな(笑)」
生「前に「ほっとくことは見捨てること」って言ってたやん」
覚えてるんやo(^^)o
い「明日の授業で、みんなに1学期を振り返って、ほんとはどうしたいのか、作文を書いてもらおうと思うんやけど、どう思う?」
生「書くかなぁ」
い「なんで?マジメに書いてるところを見られたらまずいの?」
生「うん」
い「こわい?」
生「うん」
なるほどなぁ。これが「同質であること」を維持するための労力なんだな。
やはり、個々の子どもの思いを聞かなきゃな。
い「やっぱ書いてもらうわ。書いてくれる?」
生「今の話と同じことしか書けへんで」
い「かまへんよ。ほな長いことありがとう。反省文、書こか」
生「うん」

かつて先輩教員に「どうしたらいいんですか?」って聞きに行ったら
「話し込むしかないな」
としか言ってもらえませんでした。たぶん、それしかないんです。でも、それをするところからはじまるんです。
あした、みんな、書いてくれるかな。

あり?

今日の午前は第2のふるさとで会議です。なので、朝は少しゆっくり。行きの電車ではたまりまくってるブログの更新です。
会議はというと、まぁいつもの通り。それぞれのガッコでやってる実践を出しあいます。とにかく、小中と高の違いが顕在化します。小中はガッコの規模が小さいのもあるけど、縛りがきつい。それが「一丸」となる契機にもなりうる。例えば、「ミニ研修」と題して、各教員が自分の興味があるテーマについて調べたことを発表したりします。そんなの、高校ではとうていできません。少なくとも京都ではね。
ま、そんなことを感じながら、ガッコへ。
メールチェックをすると、待ちに待ったゲンコが来てました。開いてみると、長っ!でも、いいんです。とても貴重なデータです。ただ、表ありグラフありのメッチャ組みにくいレポートです。こいつをうんうん言いながら、サックリと組みます。しかし、勉強になるわ。
で、著者に校正原稿を送って、お次は「おべんきょ成果」の修正です。が、ここで時間切れ。

夜は大阪で恒例の会議があるので、電車の中でスタイルガイドを見ましょう。なにせ、第2版に準拠して書いたもので、お手紙の中に「第3版に準拠してね」ってあったけど、どこを変えたのかわからないから、全部読まなきゃなりません。
ふむふむ、なるほど。えーと…。あり?
「見出しは前後一行あけてゴシックで中央寄せ」
マジか…。まったく気にしてなかった^^;。
実は、おべんきょセンパイの書き方とかはいろいろ注意をしてたんですが、こういう根本的というかレイアウトというか、そういうところは気にしてませんでした。てか、レイアウトは組版屋さんの仕事と思ってますからね。なまじ自分が組版屋なんで(笑)。
でも、どうやらそういうものではないのが、この世界のようです。これはかなりきっちり読まなきゃならんなぁ。

夜の会議はつつがなく進んでいきます。
そして、恒例の飲み会。カキがあります。やはり生でいきましょう。なにがあっても悔いはない(笑)。
てことで、少しタイムオーバー気味だったけど、無事に家に帰れたので安心です。
と、あり?
思い出しました。20日〆切の校正があるじゃん(;_;)。

登り切ったらしい

夕方メールチェックをするとに、一本のメールが来てました。七夕送ったものへの返事でした。あの返事のための向こうからの返事は「ピーク直下だよ」ってことだったので、もう大丈夫だろうと思いながらも、ひとつだけ大きな修正をしました。実は、あれがどうなるかと思っていましたが、そこは通してもらえたみたいです、
振り返ると「地獄の一丁目」に立ったのが2017年11月30日。あれから20ヶ月、つまり2年弱。長かったです。あの時に送ったものと、今の姿はまったくの別物です。いや、心臓部は変わってませんね。それはAさんの実践です。その実践をどのように理解できるのが、わたしがやらなきゃならなかったことです。そこが大きく変わったんです。それはあたりまえです。わたしが理解できていなかったからです。
とにかく登り切りました。
ただ、もう一回だけ修正が必要です。というのは、この20ヶ月の間にスタイルガイドが更新されました。
「新しいのに準拠してね」
とのことですが、マジか…。
でもしかたないです。あと1週間向き合います。なんでも「事情をわかってくれ」というメッセージがあったから、3ヶ月後の出版までの日程を考えたらキチキチなんでしょうね。
でも、これでやっと「地獄の三丁目」です。これからあと半年かけて、大きな連峰を縦走し切る必要があります。でも、やらなきゃね。

大人気なんていらない

朝、体が痛くて目が覚めました。まぁそりゃ体育館にシュラフを敷いて寝たら痛いに決まってます。マットを持ってきたらよかったんだけど、荷物がなぁ。
てことで、ノロノロ起きたら、朝ごはんの準備をしてるSゅん輔がいたりして、ダラダラ話。そうこうするうちにお米を買ってきてくれたり。なんでも、道の駅に行ったらまだあいてなくて、でも「いいですよ」って売ってもらったんだとか。優しい町です。
で、朝ごはんを食べたら、なんか子どもたちがソワソワしはじめました。なんだろうと思ったら、みんなでドッチボールをしたいんだとか。
てことで、「ドッチボールやらなかったらバスに乗せへんで!」って言いながらみんなを集めました。
題して「大人気ないドッチボール」の開催です。
みんなガチです。ガチなので、たまに顔面にボールがあたります。もちろん、顔面セーフなわけですが、あたると痛いわな。そうこうするうちに、ボールが増えてふたつになって、やがて3つになるあたりでワケがわからなくなりました。とにかく、どこからボールが来るかわからない。でも、ガチで受けて、ガチで投げて、ガチで逃げるドッチボールはおもしろいです。
てことで、後かたづけをして、集合写真を撮って、パスに乗車。
それにしても、N田さんとO田さん、ずっとつきあってくださって、ほんとに申し訳ないです。でも、みなさんのおかげで、今年楽しくてステキな経験ができました。ほんとにありがとうございました。

あとはパスに乗って帰るだけ。とは言え、運転するのはわたしとYーき。パワーのないバスをひたすら走らせて、なんとか5時過ぎに到着。
バスを返して、幸楽に行くと、すでにみんな飲んでます。ここで、なぜかお座敷の打ち合わせなんかをやりましたが、まっとうにできるはずもなく。さらに、なぜがWぃんたが来て、なんだかもう、混沌です。でも、これこそが打ち上げだな。
さてと。明日は寝坊しよう。

今年も遠出・トランスジェンダー生徒交流会のキャンプ

子どもたちは朝8時半に集合です。が、わたしは8時に某所に集合。とりあえず、マイクロバスの受け取りです。このために限定解除したのでした。
てことで、マイクロバスを運転して、みんなの集合場所へ。今回は島根県に向かいます。
発端はこの日です。瓢箪から駒で決まった今年のトランスジェンダー生徒交流会の島根キャンプです。今年はどうなるのかな。
てことで、ひたすらマイクロバスを運転。2時前にYーきとドライバーチェンジ。ふう。とりあえず「ぷしゅ!」。Yーき、すまん。でも、セジッカラ、めっちゃうまい!
そうこうするうちに、バスは下道へ。やがて4時前に公民館に到着。出迎えてくださったのは、N田さんとO田さん。よろしくお願いします。
子どもたちは早速着替えて川遊びに出発です。小雨け降ってるけど、濡れたら一緒です。みんなでキャッキャ遊んでる時に、ふとN田さんに質問。
い「お風呂、ありますか?」
N「ないです」
い「シャワーは?」
N「物置になってます」
い「え…」
N「近くにお風呂ならありますよ」
い「え…」
てことで、みんなに
「お風呂行く?」
と聞くと
「行く!」
とのことでした。さすがはチャレンジャーやな(笑)。
でも、お風呂に行ったら幸い貸し切りでした。友だち同士なら安心です。それでも、見られなくないところは見せない。あたりまえのことです。このあたりまえのことが、なぜわからんかな。
てことで、体も温まったことなので、焼肉のはじまりです。うまい!O田さんがおにぎりを握ってくださって、これがまたおいしい!お米を大阪で買わなくてよかったです。
そうこうするうちに、子どもたちは思い思いの友だちとダラダラ話をしたり、体育館でボール遊びをしたり。大人たちは体育館に机を持ち込んで酒盛りです。まぁ、ここからあとはいつものパターン。「エロい」とかなんとか言いながら、いらん写真を撮ったりしているうちに、シュラフを敷いたら爆睡です。

sortの順番

朝、同僚に「放課後出す資料だけど、例年通りでいい?」と聞くと、「成績を上から並べたのも出してほしい」と言われました。「全員分?」と聞くと「全員分」とのことでした。ふーん。
なので、
い「全員分出すけど、成績は下から並べるね」
同「上から」
い「下から」
同「そんなん、ソートしたらええやん」
い「いや、下から」
と押し問答をしてみたり。
なんでも上からじゃないと見にくいそうな。でも、そんなの「慣れ」です。
わたしはその「慣れ」が別のところに向かうほうが怖い。それは、子どもたちを「成績が上の子から見る」ことへの「慣れ」です。

例えば、教室の後ろに大学の偏差値一覧が貼ってあります。その順番は、偏差値上位が上です。必然的に、偏差値上位の学校は「見上げる」ことになります。そして偏差値下位の学校は「見下ろす」ことになる。
同じことが「壁に貼る」わけではないけど、子どもたちの成績を見るときに起こる。成績上位者を見上げ、成績下位者を見下ろす。そのことに慣れることが怖い。
そんなことを思って、ふたりばっかに「どっちから並べる?」って聞いたら、ふたりとも「上から」ってことでした。ただ、理由を聞くと、excelのsortが降順がデフォルトだとか。あり?わたしのは昇順だけどな。よくわからんけど。
ただ、クラス順名簿順なら昇順になるはずです。よくわからん。
わからんけど、どうやら成績下位者を上にする並べ方は少数らしいということがわかりました。

久々にアクセル踏んだわ

朝、メールチェックをすると、メッチャメールが来てます。てことは、メールの返事祭り?てことで、ひたすら返事を書いたのですが、返事を書くと返事が来るのがメールというものです。アカンやん(笑)。
あとは夏休みの宿題をつくったり、なんだかんだとやってたのですが…。

問題は授業だな。
そもそも、なんでこんな時期に授業があるねん。進学校は知らんけど、そうじゃないところも進学校にならって授業がある。というか、わけのわからん「授業時数確保」とかで授業がある。だって「内容的な必然」でやるなら意味があるけど「確保」のためなら、単なる穴埋めですよ。
そもそも、わたしが教員になった頃は、「試験休み」なるものがあって、期末試験と長期休業の間は成績処理のために授業がなかった。ところが「試験返しをせんとあかん」という理由で「休み」がなくなった。そこからなし崩し的に試験返し→授業になって、すると採点の時間を確保しなくちゃならなくなって、試験が前倒しになって…。すると試験前の期間が短くなって単元を終えるのがきつくなる。ほとんど本末転倒です。
さらに言うなら、授業時数を確保してたくさん授業をやったら学力があがるのかというと、そんなevidenceはどこにもない。てか、PISAあたりのことを鑑みると、日本は授業時数が多い割に、授業時数が少ない国よりも点数が低い。じゃ、なんのための「授業時数確保」なんだと。
ほとんどかつての「スポコン」の世界です。ちなみに、スポーツの最先端は「根性」ではないですよね。科学的なevidenceに基づいてトレーニングをしている。スポコンがまかり通ってるのは授業くらいですよ。
さらに、大学までも「半期15コマ」が厳守だとか。なので、土曜に振替をやる。でも、そんなんイレギュラーだから、例えば土曜日に定期的に用事を入れてる学生は出られない。もっと言えば「学生ローン大国」の日本では働かなきゃ大学に行けないわけで、なのに「半期15コマ厳守」とか、ムリじゃん。必然的に振替の日は出席率は低くなる。言い換えるなら学生の学習権が侵害される。でも「自己責任」となる。
構造を問わずにこの責任にしたら楽ですよね。
で、誰がこんな世界にしたかというと、おそらくは制度と現場が相互反映的にやっていったんだろうとは思うど、その最初の「言い出しっぺ」はいるわけです。それは、おそらくは「教育の素人」だろうと思われるわけです。
誰が教育の玄人かというと、ひとつは教育学者です。あとは、現場にどっぷりと浸かり込んでいない教員です。ちなみに、現場にどっぷりと浸かりこんでる教員は、「舵取り」はできません。「考え」ではなく「感覚」で判断してるからです。
てことで、教育の素人が口を出すなと。

まぁそんなことを考えざるを得ない、週末に1日たりない木曜日なので、思わず子どもたちに
「なんでこんな日に授業やねんと思わへんか?」
とグチモード。すると子どもたちはポカンとしてます。そりゃそうだな。子どもたちはこれが当たり前だから、自分の置かれてる状況を疑いようもないよな。
てことで、一席ぶったあと、しかたないので授業です。
単元は「不等式のあらわす領域」です。

まぁ、社会もふたつにわけたがるよね。例えば、この出席簿に書いてある君たちも、ある記号でふたつにわけられてるんですよ。なにかわかる?「性別」です。
そんなん、当たり前やんと思ってるやろ?じゃ、女って何?男って何?「そんなん、チンコがあるのが男で、マンコがあるのが女やん」と思ってるやろ?でも、実際には身体の性はスッパリと二分できないんだよ。「だって、書類に書いてあるやん」と思ってるやろ?でも、世界の中には「X」っていうのがある国があるねん。実は、そんなに簡単なことじゃない。
そもそも、「男とは何か、女とは何か。誰が男と言われ、誰が女と言われるのか。男とは誰で、女とは誰か」ってことを考えるのが、わたしが大学で研究しているテーマなんですよ。
人間をわけるのは、他のことでもいい。例えば、アメリカでは肌の色でわけてきたし、今もわけてる。日本でも部落か部落外かでわけてきたし、今もわけてる。あるいは、日本国籍を持ってるかどうかでわけてる。いろんなわけかたがあるのに、なぜ「性別」でわけるのか。
それは、この社会は「異性愛」だからですよ。だから、ふたつの性別が必要となる。
例えば君たちは、制服を着ている。制服はふたつの性別でわかれてる。君たちは制服によってふたつの性別にわけられてるんですよ。髪型は自由意志?でも、だれかモデルになるものがあって、そのモデルにしたがってわけられてるんですよ。
そうやってふたつの性別にわけたうえで、男性中心の社会をつくってる。そういう社会をつくるために女性を利用する。
だから、「性別」があるんですよ。
まぁ、領域も同じようなもんでね。ある直線を境にふたつにわけるんだよ。じゃ、例23を見てみようか。

久々にアクセル踏んだわ。
でも、ポカンとしながら、必死でこっちを見てる子がいたのがうれしかった、夏休み前の授業のひとときでした。