呼び出し

授業が終わって職員室にもどると、同僚がひとこと。
「支店長から電話ありましたよ。電話してほしいとのことです」
イヤな予感がします。でも、しなきゃ仕方がありません。
い「なんか、電話もらったそうで…」
支「あぁ、支店長室まで来てくれますか?」
ますますイヤな予感がします。まぁ、やりたい放題やって、それでもなお「指一本触れるな!」とか言ってますから、叩けば出るホコリは山のようにあります。どれがひっかかったのかなと。
で、支店長室に着くと、支店長がひとこと。
支「あぁ、座って」
こうなったらまな板の上のネコです。いざとなったら引っ掻いてやる!と決意しました。
すると、支店長、なにやら紙を持って読んでいます。
支「さっき本店の人権教育室から連絡がありましてね」
いよいよか。
「来年度の授業軽減はない?」
「人権担当クビ?」
「転勤?」
そのあたりが頭をぐるぐるよぎります。と、支店長が続けて言ったのが
支「なんか、有識者会議があって、そこで話をしてほしいという依頼がありましてね。引き受けると答えました」
えーと。わたしの都合を聞かずに勝手に引き受けたわけね(笑)。もしもその日、お座敷が入ってたらどうするよ。
支「その日、大切な会議があるから出てほしいけど」
あー、その日ね。そりゃ、ぜったいにお座敷入れんわな。そこを見越しての話ね。
支「お座敷終わったら、ほんとうは帰ってきてほしいけど(笑)」
イヤです(笑)。だれが帰るかいな。家の近くまで行って、また帰って1時間で終わるわけですよ。そんなもん、帰るわけがない。
支「まぁ、それまでにやるべきことをやっておいてください」
そりゃそうです。あの会議は最終決戦じゃなく、結果の確認の場です。結果はその前に出ています。だから、それまでが勝負なんです。
い「わかってます。きっちり追い込みかけます(笑)」
てことで、またクビがつながったらしいです。ホッとしたわ。
しかし、呼び出しは心臓に悪い(笑)。