みつけた!

今日は2日目。フィールドワークです。コースは2コースあって、ひとつは狭山現調コース。もうひとつは丸木美術館→武州鼻緒騒動コースです。わたしは狭山現調はいったことがあるので、ここは丸木美術館→武州鼻緒騒動コースかなと。
途中のバス車内は熊本のお友だちの隣に座って、DVがなぜ起こるのかみたいなジェンダー関連の話です。
で、丸木美術館に到着。丸木位里・俊さんといえば、わたしはこないだの返還跡地巡りで行った佐喜真美術館の「沖縄戦の図」しか知りません。ほんとにわたしは、この手のゲージツを通した平和・人権関係には疎いんですよね。
で、「原爆の図」を見はじめたのですが、なんかもう、だんだんしんどくなってきました。てか、あれだけ「死」と隣合わせの人間を延々と描き続けるその精神力はどこから来たのかと。その強烈な精神力にやられてしまったみたいです。
なので、部屋を出て、奥の方へ。そこには丸木スマさんの絵が展示されていました。なんか、ほっこりとする絵で、「平和な時代を生きてはったんやろなぁ」と思っていたら、いきなり「ぴか」とか書いてあって「これかぁ」と打ちのめされてみたり。
で、さらに奥に行くと、「水俣原発三里塚」とか「南京大虐殺」とかの図が並んでいます。その中でも大作の「アウシュビッツの図」。いつものように、ボヤッと離れたところから見て、続いて端っこを見に行きました。列車から降ろされて延々と歩かれている人の列。その横には日常を送ってた人々の姿かな。その横には絞首された人々の姿でしょうか。そこでふと「あるかな」と、あるものを探しはじめました。と、あった!
 
胸にピンクトライアングルがついている人が!
そっか、丸木夫妻はわかっておられたんですよね。だって、もしもわかっていなかったら、ピンクトライアングルは気にならない。そしたら描くときに無視される。だから、描かれているということは「いないことにはしない」という意志のあらわれだということです。
思わずうれしくなって、そこにいる人に「ほらほら」と言ってしまいました。で、美術館の受付におられた方に「すごいものを見つけちゃいました!」と報告すると、わたしの手を引っぱって「どれ!」と絵の前までランニング。「これです!」と言うと「知らなかった」と。もちろん他にもたくさんおられるのでご存知の方もおられるでしょうけどね。
さらにバスの中で、山口のお友だちに写真を送ったら「丸木さん、見つけたいつきさんもすげー!」というメールが返ってきました。まぁ、変態が変態を呼んでくれたというだけのことです。
てことで、丸木美術館をあとにして、武州鼻緒騒動の関連地である岩殿観音へ。
武州鼻緒騒動は、鼻緒の売り買いのささいな口論の中に込められた差別が、やがて大きな騒動へと発展していったできごとで、詳しくはこんなサイトとかこんなサイトとか、さらにはこんな本なんかがあるので、そちらですね。
で、岩殿観音の台座を見せてもらったり。なるほどなぁ。
で、駅へと向かうバスの中で、ふたたび熊本のお友だちとジェンダートークです。
「あの台座に書いてあった200人は全員男なんだよね」
「ですよねー」
みたいな。

で、川越駅に到着して解散。
熊本のお友だちおふたりと一緒に焼き鳥屋さんです。おいしい焼き鳥とビール→日本酒の昼ごはんを食べながら、この2日間の振り返りです。話題はやはり昨日の講演。「そこじゃない」って話です。そこからそれぞれの実践を出しあい、共通点を探ります。で、結論は「伝えなきゃならないのは生徒の姿」でした。当たり前ですけどね。
で、2時過ぎにスタート。品川駅でおふたりと別れて、わたしは新幹線。さてと、スナックのぞみでも開店しようかな(^^)。
家に帰って、誰かにメールを送るの忘れてると思って、そうだ!蓮池さんだ!と気がついて、メール。すると
「いつきさん有難うございます!bentやなあ!」
とのお返事。よかったよかった(^^)。