わたしが人権教育の主担になってから長く、新任者・新採・教育実習生、いずれについても人権教育についてのレクチャーの声がかかりませんでした。まぁ、人権教育が独立したセクションではくなったので「統合した親セクションがすればいい」ということになったんでしょうけど、そしてなにもしなくてよければ楽ではあるのですが「それでいいのか?」と、かなり腹をたててました。
で、3年くらい前から「やらなくていいんやね?」「うちの職場としては人権ってその程度の扱いなんやね」と、ネチネチネチネチイヤミを言ってきました。そのかいあってか、その頃から新任研や新採研、教育実習生の研修でひとコマ割り当てられることになってしまいました。
いざ、やるとなったらなにをやるのか考えなきゃなりません。もちろん府教委が研修資料をつくっていてそれをなぞればそれなりのことはできますが、でもそれって退屈です(笑)。だって、読めばわかる。そうではない内容をやりたいと思うので、毎年悩んでいます。
で、今年も新採研の日がやってきました。対象となるのは3人です。しかも、人権教育について話をすればいいかと思いきや、+「言語活動の充実」とか書いてあります(笑)。まぁ、ギョーカイの考え方でいけば国語の教員やることなんでしょうけど、管理職+主任を見渡して国語がひとりもいないので、たぶんわたしにまわってきたのかな。
「まぁね。人権教育は生活綴り方とかの影響も受けてないわけではないからね。だれが無着成恭やねん」
とかボケながら研修の場所へ。
レジュメはこんな感じです。
1、「人権教育を推進するために」を読む」
2、「お題」に答えてくださいな
(1)お題1
(2)お題2
(3)お題3
3、「時には昔の話」(笑)
1、では、京都府は人権教育をどうとらえているのかというバクっとした話です。中でも、進路学力保障がなぜ入っているのかということ。そして、それは誰かがやるのではなく、学校全体でやらなきゃできないよってこと、そして人権担当はその中の「人権学習」と「地域との連携」を担当してるんだよってことを、実例を交えて話しました。
2、がメインです。3つのお題は「教員という仕事はどんな仕事?大切にしたいことは?」「なぜそう思うの?」「そのためにやらなきゃならないと思うことは?」です。
新採の3人それぞれがそれぞれの思いを語ってくれました。それに対して、わたしも自分の思いを語りました。こんなのに正解はないんです。でもだからと言って、新採とベテランがイーブンというわけではない。そこには実践や、それに基づいた思索があるからです。
わたしの答えは「つなぐこと」「教員は無力だから」「そのためには生徒の声を聞く」です。
つなぐっていうのは「子どもを子どもとつなぎ、子どもを知識とつなぎ、子どもを社会とつなぐ」ってことです。そんなこと、ひとりでできるわけがない。子どもの助けなしにはできません。だからこそ、子どもたちの声を聞かなきゃなりません。そのためのツールのうちのひとつが「作文」です。
ということで、3では学級通信の話をしました。つまり「言語活動の充実」です。
1997年の学級通信を、付録でどっさりつけました。自分の思いがあふれかえって、子どもたちの声があちこちにある、完全な内輪ウケの、でも暑い学級通信です。夏の全戸家庭訪問の予定表も載ってます。てことは、全戸家庭訪問をしてたということがわかります。
まぁ、わたしがクラスとどう向き合っていたかということを知ってほしいなと。そして、これから子どもたちといい出会いをしてほしいな。
そういう思いを伝えたかったんですよね。
伝わったかな…。