みんなどんな話をしてるんだろう…

「「伝える」という当事者」というのを、ふと「ダメダメ先輩」に伝えたところ…。先輩は
「伝えるって、難しいって考えられがちですよね」
とのたまわれて、あらためて
「そうかぁ…」
と気づいた次第でした。「伝える」って、そういう「場」を設定して(もらって)、それなりの言葉を選んで、そこではじめて「伝える」みたいなイメージがあるのかな。で、そういう「場」を与えてもらったり自分で設定したりしてる人は、そういうことに慣れてるけど、そういう機会がなければなかなか…。みたいなイメージがあるのかな。
でも、わたしが考える「伝える」はまったく違うイメージです。例えば、こないだのリビングライブラリが終わった昼休みに他のクラスの友だちとごはんを食べる。
「あんたのクラス、どんなはなしやったん?」
「うちのクラスはな、こんなんやってん。あんたのクラスは?」
みたいな会話のことを「伝える」と考えているんです。つまり、経験や出会いを自分一人のものにしない。シェアする。それを、日常の生活の場でおこなう。
それは、別に学校の中だけで存在しているわけじゃなくて、家であったり、友だちとの会話であったり、例えば就職してからの会話であったり。ありとあらゆるところで可能なわけです。

そんなことをやりとりしていたのですが、ふとダメダメ先輩が
「みんな、どんな話をしてるんだろう。なにを伝えてるんだろう」
という、これまた深遠な問いかけを返してこられました。
「例えば、子どもって家に帰って「今日こんなことがあったよ」って言うじゃないですか。でも、だんだんそれがなくなる。大人になって、みんなどんな会話をしてるんだろう」
なるほど…。

で、振り返って、職場で自分はどんな会話をしてるんだろう…。お、思い出せない^^;;。仕事の話。昨日飲みに行った話。んー、他愛もない話です。こんなことは「伝える」ではない。
昨日のテレビの話。そこで考えたこと。
あるいは昨日のカウンターの話。そこで聞いたヘイトスピーチの話。ビラを受け取ってくれた人の表情。終わって飲みながらしゃべった在日の友だちの話。
うん。伝えたいのはこっちです。
何が違うんだろう…。
「考え」を伝える?経験や出会いをそのまま伝えるのではなく、それを通して考えたことを伝える。あ!それか…。

そう言えば、こないだのリビングライブラリの講師さんのレジュメの中に「考えるのをやめないこと」っていう一文があったな。
あれなのかな…。