さて、本番

全同教大会1日目の夜は、とうぜんいつもの「同和教育ネットワーク」の宴会交流会です。
この交流会、今年で23回目とか。もともとはいわゆる「同和教育先進地」以外の参加者が自分たちの実践を持ちよって宴会をするという感じだったみたいです。
「先進地」の人たちは人数が多いので、とてもではないけど普段は府県単位でみんなが一堂に会することがないんです。なので、全同教大会の時に府県単位の交流会をする。で、こういうことをされると、一人で参加しているような人たちの行き場がない。ということで、はじまったのかな。まぁわたしが全国教研でやっているのと同じですわ。
今年もほんとうに遠方からひとりふたりと来られる方、あるいは、少しずつ少しずつ地元で仲間を増やしていって、そんな仲間たちと一緒にさらに仲間を広げるために来られた方。いろんな人たちが来られました。総勢200人。もう、ムチャクチャです。
で、京都はというと、これが見事にバラバラ。みんな勝手に参加をしていて「やぁ、来ていたの」みたいな。このバラバラさがいいんです。だから全国レベルで交流ができる(笑)。
まぁいつもの通り、人の話はぜんぜん聞かずに、ひたすらみんな思いの丈を述べあっていました。まぁ聞かそうと思ったら聞かす話をすればいいというふうに、個人的には思っているんですけどね…。
で、恒例の2次会。こちらも30人〜40人はいたでしょうか。このあたりになると、もう、なにがなんだかわからないままにウダウダしゃべる感じになります。気がつくと「部落の心を伝えたい」シリーズの方が2人*1、「対岸の肖像」の人が1人いるという、なんとも言えない香ばしいところに、わたしもいました。
トイレに行ったついでに地元の友だちのTさんと話。ひとくさりロッカーのカギの話なんかをしていたのですが、そのうち眠気が襲ってきてそのまま爆睡。どうやら、今日一緒に合宿をするM前さんも寝ていたみたい。一足先に合宿所に帰っていたI藤さんから
「帰る時には電話ちょうだいね」
と言われていたのですが、気がついたら2時半。えらいこってす。祈るような気持ちで電話したら、それでもどうにかこうにか連絡がついて、無事合宿所へ帰還。着替えたら速攻爆睡でした。

*1:N倉くんとM前さん。てか、この交流会には全9作品中4人(他にK口くんとM口さん)が参加。みんな「◯身教師の会」をブッチしているんですよね(笑)

プロローグ(全同教大会・1日目)

昨日の夜
「いつきさん、7時に起きられますか?」
と言われたので、
「いつも6時に起きてます」
と答えたのですが、目が覚めると7時過ぎ。えらいこってす。一同あわてて身支度して、とりあえずモーニングを食べにコメダへ(笑)。朝はパンと卵がつくのがデフォとはなかなかです。
で、全体会会場へ。合宿をした人たちは地元の人たちなので、会場に到着すると知りあいばっかりみたいです。でも、会場の中にはいると、今度はわたしが知りあいばっかり(笑)。そうこうするうちに、知りあいのFTMが向こうに座っているとの情報をゲット。さっそく捕獲しに行きました。
てなことをやっていると、全体会開始。今回はどちらかというと地味な全体会かな。でも、単に「まつり」ではないということです。まぁ、こちらのギョーカイでは「3F*1」しかやらないことへの批判があるので*2、こういう地味なのはいいなぁと思います。最も欠点がありまして、眠くなるという^^;;。特別報告なんてすごくいい内容だったんですが、いかんせん昨日の泡盛&語り口の地味さで、ついつい眠気がきてしまいます。まぁ「寝る」というのは嫌いなので、寝はしなかったのですが、たまに集中力が切れてしまい、あわてて原稿を読んで追いつくという感じでした。ふぅ…。
午後からは分科会。
会場に到着すると、K口くんとかI同研の人たちとか、なにやら濃ゆそうな人たちがわんさかいます。これはおもしろくなりそうだ…。
分科会がはじまると、隣のK口くんとさっそく相談開始です。
い「これ、どういうこと?」
K「さぁわからへん」
い「質問して」
K「自分でやったら」
みたいな感じ。で、司会者が
「ご質問のある方は?」
と会場に振ってくると
K「ハイッ!」
い「ハイッ!」
みたいな。でも、その後からI同研のS口さんが
「ハイ…」
みたいな感じで挙手されます。S口さんの臓腑をえぐるような質問はえげつないです。K口くんもわたしも思わず
「えぐ〜」
と顔を見あわせます。
でも、こうやってレポートを発端として論議を深めていくのが、全同教の作風なんですよね。つまり、共同作業ということです。

やがて本日の総括討論の時間。
人権教育と道徳教育の関係とか、地域教材の話とか、いろんなことが出されていたのですが、わたしはどうしてももうひとつのテーマが気になっていました。
途中でムラのおっちゃんが
「昔ある高校の校長が「部落の人間は違うといわれたことがある」という発言をした。ここにいるみなさんはどう考えているのか?」
という発言をされました。まぁ、この校長の発言のややこしいところは「自分はどう考えているか」ということを言わなかったところにあるわけなんですが、おっちゃんはこの言葉に深く傷つかれたみたいで、ことあるごとに「どう考えている?」ということを問い続けておられるみたいです。
いちおうレポーターへの質疑という形で出されたのですが、実際は参加者全員に問うている。やっぱりこのおっちゃんには返さなあかんやろうと思いました。で、K口くんに後押しされて(笑)発言。

部落の人間も部落外の人間も、もちろん人間としては一緒です。でも、わたしはそれを根拠にしたとりくみはしたくない。それは、わたしが在日朝鮮人の生徒とのかかわりから出発したからです。
ある日、在日の生徒が泣きながらわたしのところへ来ました。友だちから「韓国と一緒にされたくない」と言われ、「あ、これはわたしのことや」と気づいた瞬間、涙がとまらなくなったからです。この子は泣きながら「普通がよかった、普通がよかった」と繰り返しました。
「韓国人でよかった」と言える学校をめざしてきたのに、こういう言葉を言わせてしまった。ほんとうに自分のとりくみの情けなさを感じました。
だからこそ「同じ」を根拠にしたとりくみはしたくありません。

まぁだいたいこんな感じです。一部から拍手されちゃいました^^;;

で、今日の分科会のしめくくりはI同研のY田さんの発言です。K口くんとわたしは顔を見あわせて
「総括、終わったな」
「司会の仕事、なくなったな」
とポロリ。
なかなか楽しめた1日目でした。

*1:food,fashion,festival

*2:わたしもどちらかというとそういう立場。でも、「やっちゃいけない」とはもちろん思ってませんが…