今日は1日某人権教育研究会の総会です。なので、朝は少しだけゆっくりできます。といっても、せいぜい1時間程度ですけどね。でも、この1時間ゆっくりできるのでぜんぜん違うなぁと、いつも思います。これくらいの時間に家を出られる仕事だったら、もう少し続けてもいいかもとも思いますね。
てことで、会場へ。すでにみなさん集まっておられます。わたしも受付準備をするなど。
やがて総会がはじまりましたが、わたしは受付なので、ロビーにいます。スキマから風が入ってきて寒いな。で、午前の総会は終了。
講師のかたを迎えに行きましょうか。今日の講師は弁護士の徳田靖之さんです。はじめてお会いしたのは7月ですね。その時に「来てもらおう」と決めました。
とりま、駅で合流して、お礼を言いながら会場へ。あとは「おえらいさん」に引き渡したら、わたしはおべんと→録画準備です。
そして記念講演開始。ちなみに、今回はプレゼンはありません。久しぶりに「しゃべりだけ」の講演です。内容は「菊池事件」です。が、その前に、まずは自己紹介をされます。それがいきなりすごい。父親が太平洋戦争で戦死されたこと。その後弁護士をめざされたこと。島比呂志さんからの告発を真っ正面から受けとめられたこと。なんだろう。「逃げ」がない。
そして、ハンセン病の絶対隔離の話です。隔離政策という日本政府の過ちにより、一般市民が「加害者」にならされた。そのことをていねいに語って行かれます。
そして、「菊池事件」です。菊池事件の概要を話されたあと、その問題点をていねいにあげていかれます。当然のことなんですけど、その「問題」の根拠が法律、なかでも日本国憲法であることが、法曹界の人なんだなと、あらためて思います。ちなみに和泉さんの場合は医学でした。「わたし」はなにを根拠にするんだろう。社会学か…。
いろいろ考えながら、ヒョイと時計を見ると3時です。3時?もう、1時間半たってるの?てことで、講演が終了です。が、ここからの質疑応答がすごい。
質疑は時として、自分の守備範囲の外の話になることがあります。そういうときにどう答えるのか。徳田さんは、専門外であることを正直に話した上で、ご自分の経験や専門性をもとにていねいに返されます。が、その内容がハンパないです。
わたしからは「ゴメンと言える社会をどうやってつくれるのか?」という質問をしましたが、徳田さんは「わからない」としながらも、
「国が謝るために裁判で勝つしかない」
としながらも、それは
「社会が変わってきたからだ」
とされました。さらに
「社会は虐げられた少数者が変えてきた。名もない虐げられた人たちの闘いが歴史を変えてきた。いま起こっている少数の人の闘いに、自分の問題として参加できる人をどう増やすかということが、社会を変えることにつながると思っている。そういう闘いの中で「過ちを認められる社会」ができていけばいいなと思っている」
とされました。
ガチでカッコイイです。人権は思いやりでもなく優しさでもなく、闘いの中で勝ちとるものであるということを、闘いの経験の中から話して下さいました。
ということで、記念講演終了。今日はどうしても用事があるということで、あわてて帰って行かれました。が、「また一杯やりましょう」というひとことは忘れられませんでした。
総会の後片付けをしたら、そのまま京都市内へ。打ちあげです。ほんとうは徳田さんも来られるはずだったけど、しかたないです。ひたすら飲んで食べてしゃべって、気がついたら10時過ぎです。ヤバイ。明日があります。帰りましょう。