結婚差別をどう伝えるか

今日は人権教育研究会の課題別研究交流会。
講師は宮前千雅子さん*1
最初に謝っておきますけど、わたし、基本的にあまり質問ができないんです。関心がないんじゃなくて、「ほぉ〜、なるほど〜」と思いながら聞いているので、質問どころじゃなくなるんです。で、質問をする時って、「へへ〜」と思いながら聞く時で、簡単に言うと「ツッコんでやろう」と悪知恵を働かせている時なんです。
で、話の中でいろいろな発見があった*2のですが、なかでも「結婚差別をどう伝えるか」というあたりがツボでした。
宮前さんは「結婚差別を部落問題からのみ伝えることには限界がある」という意味のことを言われます。
そうなんですよねぇ。そもそも結婚制度の持つ問題点をほったらかしにしておいて、「籍を入れること」=「OK」みたいなゴールを提示するような展開は、やっぱりあかんと思います。いや、これ、自戒の念を込めてというか、かつての自分の授業プランの話なんですけどね。
で、わたしはやっぱり
「パートナーシップの持ちようは、一人であることも含めて多様である」
  ↓
「結婚関係はそのひとつのありようでしかない」
  ↓
「にもかかわらず、結婚関係のみに特権が与えられている」
ということを、まず提示したいなぁと思っています。
さらに、
「「結婚関係において価値が低いとされている人」はどんな人であるか?」
ということを提示するあたりから、結婚差別の話をしたいなぁと思っています。
で、これ、前に教案を書いたのですが、ボツにされました。
って話は、2年ぐらい前に書いたか…。
でも、宮前さんの話を聞きながら、ふたたびそのことを思いだしたという感じでしょうか。

宮前さんの話、全体を通してすごくおもしろいんですね。なぜなら、ステレオタイプ化されていない感じがある。これは、おそらくは宮前さん自身「途中から部落民(by 角岡伸彦さん)」的な要素を持っておられることと、ムラの外で人生を送ってこられたあたりにあるのかなぁと思います。
「渦中だからわかること」もあるけど「渦中だから気づかないこと」もある。そのバランスをどうとるのか。少なくとも「わからないこと」「気づかないこと」に自覚的になるところからスタートされているんでしょうね。だから、「なるほどなぁ…」と思えるのかなと思いました。

で、一番すごいと思ったのは、はじめに「1時間半」と言われたら、ほんとうに1時間半で終わられたこと(笑)。わたしは50分のプロだけど、さすが1時間半のプロだなぁと…。

*1:このアドレス、ちょっとなぁ…

*2:「ドッチボールのカムアウトとキャッチボールのカムアウト」とか…

ある生徒との会話

なにやら授業がはじまる前に教員と言いあいをしている生徒がいました。その後の授業中の会話。
い「なにしててん」
生「男の先生、すぐ怒鳴らはんねん。普通にしゃべってくれたらちゃんと言うこと聞くのに」
い「ふ〜ん」
生「男の先生は、大きい声出したら言うこときくと思てはんねん」
い「あはは!ぴんぽ〜ん(笑)」
生「ほんま、男ってあかんなぁ」
い「ほんまやなぁ。男ってダメよねぇ〜(笑)」
生「ね〜(笑)」

女3人(笑)で謀議

なんか、久しぶりにA久◯さんと、K◯本さんの3人で集まりました。
考えてみると、この日以来です。1ヶ月も間隔があいたことはかつてなかったのですが、それが異常なのか…。
3人で向かった場所は、ここがやっているカフェです。
あらかじめ熊M◯さんがメールで場所を聞いておいてくれていたのでそこへ向かったのですが…。ぜんぜんわからんorz。しかたないので「ここちゃうか?」というところの前から電話。すると「玄関あけて入って下さい」との返事。入ってみると、たしかにカフェでした。
と、いきなりスタッフの人から「ぜったい会ったことあるぅ〜」と声をかけてもらいました。まぁ、京都は狭いから、どこかで会っているかも…。
まずは定番、ビールと定食をお願いします。定食、メチャうまい!しかもヘルシー。しかも安い!ビール…、うまいのはあたりまえか(笑)
で、3人でカフェの成り立ちやら現在やら、質問しまくりです。スタッフの方は快く答えて下さいます。
そうこうするうちに、お客さんがドンドン入ってこられます。こんなところ、どうやってみんな知るんだろうと質問したら、一言でした。
「口コミです」
なるほど…。
「第1レイヤー*1、第2レイヤー*2、第3レイヤー*3とあって、第1レイヤーの人が来なくなっても第2レイヤーや第3レイヤーの人が来られるんです」
とのこと。まぁ玖伊屋と一緒か(笑)。
テーブルはひとつしかないので、基本的に相席になります。スタッフの人が後から来られたお客さんを「はい」「はい」と適切な位置*4に配置していかれます。すると、自動的に会話がはじまって、互いに新しい世界を発見できます。なるほどなぁ…。
やがてスタッフの人はスタッフの人で、ご自分のお友だちと話をされたり、用事をしたりされるんですけど、それはそれでまったく気になりません。

開店が8時なので、後から来られたお客さんはそれなりに遅い時間に入ってこられています。
阿◯Sさんは
「こんな時間に女性一人で入れる店なんだぁ」
と感心しておられます。まぁ、それも京都だと思いますけどね(笑)。

あ、謀議するのを忘れてた…。

*1:もともとからの知人

*2:知人の友だち

*3:メディアで知った人

*4:例えば、◯K澤さんとわたしの間とか(笑)

闘いすんで、日が暮れて

全国在日外国人生徒交流会の合宿所から放送コンテストの会場へ。
予選結果は、ラジオドラマ・ラジオドキュメントともに予選通過。
その後、ボイスアクト部門の審査があるので聞くことにしました。へぇ、ボイスアクトってけっこう自由なんだ。

昼休み、合宿所へ向かう。
合宿は終了して、片づけをしている最中でした。わたしも片づけに参戦。そうこうするうちに、広島の子、神奈川の子、兵庫の子が、だんだんと帰っていきます。やっぱ寂しいなぁ。

  • 午後

午後の閉会式に間にあうように昼食をとって会場へ。
いよいよ結果発表。どうなるかと思ったけど、ラジオドキュメントは5位。ラジオドラマが3位。ともに全国に行けず。てことで、夏に東京に行けるかもという話はなくなりました。
パートナーに連絡すると「残念やったけど、あんたの身体は楽になったんちゃう?」という極めてまっとうなメールが返ってきました。
でもまぁ、予選落ちが続いていたうちの放送部が、ようやく予選通過が普段の姿になったわけで、それはそれでひとつの進歩です。
閉会式終了後、みんなで軽く反省会をして、今年のコンテストは終了。でも、今日から来年のコンテストがはじまるんだよ。

途中、再度合宿所に寄って、最後の片づけ。その後、くたくたになって家に到着。
とりあえずお風呂に入ったところでダウン。テレビを見ながらゴロゴロ。あまりにも足が痛いので、上の子どもに土踏まずを押してもらいました。
で、晩ご飯を食べて、ビールを呑んで(笑)、子ども達といっしょに「行ってQ」を見て、その後モトGPを観戦。やっぱいいです。なんか、FIAとFOTAがもめているF1とは大違い。そりゃぁ、チーム間のいろいろなことはあるだろうけど、思いっきりバトルをして、最終的には「いいバトルだった」というバイクレースはやっぱり気持ちがいいですね。
てことで、長い長い土日が終了。
あしたから仕事かorz

カムアウトをめぐって

いや、結論が出ているわけじゃないんですが、ふと思ったことをメモ程度に。
イジメを受けている在日外国人の子どもに対して、まわりの子どもたちは「クラスできちんと自分の話をした方がいい」「学年で自分の話をした方がいい」というアドバイスを出します。
基本的にはきわめて正しいのですが、でも、どこか心の片隅にしこりが残ります。それは、「そのカムアウトは、はたしてつながるためのカムアウトなのか?」ということです。
外国人であるがゆえのイジメというシチュエーションでは、「わたしの存在を認めろ」という叫びは、生きるための叫びです。そこに暴力性があるように思われても、きっとそれは暴力ではないんだと思います。
そのことと、トランスの「学年カムアウト」「全校カムアウト」の、どこに差があり、どこに同質さがあるんだろう。

まだ整理ができていません。でも、もしかしたら、いずれのカムアウトも、実はスタートでしかなく、「その後」の関係を紡ぐ作業が必要なのかもしれません。そして、トランスのカムアウトの中に、「その後」の作業への比重の軽さ*1を見ているのかもしれません。

*1:早い話が「話をしたらみんな受けとめてくれる」という楽観主義?

お泊まり3週目

で、今日は午後から「全国在日外国人生徒交流会」の生徒実行委員の事前合宿です。もちろん会場は「東九条市民文庫・マダンセンター*1」。
コンテストが終わって、会場に向かいます。
で、わたしがやることは、晩ご飯のメニューづくりと買い出し、そして晩ご飯関係の雑事です。まぁ、子どもたちの相手は基本的には開催県*2がやることになっているし、どちらかというと裏方が得意だからこれでいいんだと思っています。
子どもたちを見ていると、延々と遊び、延々とごはんをつくり、延々とごはんを食べ、延々とダベっています。でも、この延々とした、一見何もないみたいな時間がとても大切です。10時頃からの子どもたちの話し込みは、突然とも言えるほど真剣なものになります。結局12時半頃まで、しゃべって、とりあえず一日目の「話し込み」の時間は終了。寝たのは2時ですよ。

*1:これが正式名称らしいです

*2:今年は広島

さて、まずは予選

今日〜明日、いよいよ放送コンテストの当日です。どうなることやら。
とりあえず会場に到着すると「台本不備」「申込書未提出」と書いてあります。やれやれ…。でも、ちょっと走りまわって事なきを得ました。
うちがエントリーしているのは、朗読とラジオドラマ、そしてラジオドキュメントです。いずれも今日は予選のみ。予選通過かどうかは明日発表なので、特にトラブルがなければ、やることもありません。
なんしか今日の日程が終わるまで、仕事をしながらダラダラしていました。

やっと金曜日

いやぁ、長い長い、濃いぃ濃いぃ一週間でした。
「お座敷」〜玖伊屋にはじまって、放送部の番組制作のごたごたが延々と続いて、とどめは昨日のまんまるの会。もう、体力は限界点に達しています。
なので、今日はダラダラ。でも、授業はあります。
2年生の授業は、最近メチャクチャ楽。子どもたちと会話を楽しみながら、それでもみんなが少しずつ授業を向いているんですね。こんなクラスが最高です。でも、これもギリギリの線なんですよね。一歩間違えると、崩壊していく。そうならないために、わたしだけじゃなく、クラスのみんなが授業を向き続けることの必要性を認識し続ける営みが必要なんです。
1年生の授業は、ちょっと崩壊の兆しを見せかけています。でも、まだまだどこに行くかわからない。今日あたりが勝負所でしょう。てことで、ひとことハッパをかけてみました。すると、みんな驚くほどいい反応をしてきました。やっぱ、目標を見失いかけていたんやなぁ。ちょっと安心です。
クラスって、遙か彼方にある目標をめざしながらも、そこへ向けて、常に明確でかつ達成できる具体的なタスクを提示し続けることが大切なのかもしれません。よし、来週もがんばるか。

まんまるの会

で、大幅に遅刻をしてまんまるの会へ。
会場にはいると、えらい盛況です。はじめての方もおられるし、親子で来ておられる方もおられる。まぁ、時代も変わったというかなんというか。
ある親御さんから
「思春期の頃、カムアウトしようと思ったか」
みたいな質問があったので、
「「変態です」っていうカムアウトをするのは無理でしたね。誰にも言いませんでした」
と答えておきました。まぁ、同年代の人はたいていそうでしょうね(笑)。
やがて第2部。ここでさらにメンバーが増えます。あとからあとから来るわ来るわ。きっと忙しい仕事を終えて、そそくさと「ここ」に来られているんでしょうね。食事が進み、お酒が進むにつれて、だんだんとみんなの話も進んで行くみたいです。
真剣な話と楽しい話は、けっして別々のものではないんだと思います。
真剣な話だけでは持たないし、楽しいだけでもダメ。真剣な話をしている人が、それでも楽しく生きていることが大切だし、はじめてこられる方に対して、そういう姿を見せることが必要なんだと思います。
今のまんまるの会は、その絶妙のバランス点を模索し続けているんだと思います。そして、それが可能なのは、一人一人の参加者が、ほんとうに「ここ」を大切に思っているからこそできるんだろうなぁと思います。
てことで、気がついたら終電の時間です。盛りあがっている最中のみんなの姿に少々後ろ髪を引かれながら、帰ることにしました。