脳みそ全開・日教組教研3日目

今日は総括討論です。が、その前に「言葉のすりあわせ」という画期的な時間がとられました。そうか、そりゃ「3本線」とか「4本線」とか言われてもわからないですよね。てか、たぶん使っている方は「なにがわかって、なにがわからないか」はわからないんだと思うのです。なので、とりあえず「わからない言葉・概念」を出しあって、互いに説明しあうという試みをしようと。ところが、情けないことに、疑問で出された言葉について、すべてとりあえず知っているんですよね。なので、司会の方から「説明できる人」って言われたら、とりあえずすべての言葉について「はい」と手をあげてしまったので、失笑を買ってしまいました。いや、わたしが悪いんじゃないもん(;_;)。
で、本格的に討論開始。テーマは「知ること、気づくこと、動くこと」。
さまざまなキーワードが浮かんでくるので、それらをメモして矢印で結んで、ひとつのストーリーに仕上げていきます。まぁ、これならなんとかなりそうですね。でも、こういうやり方もなんだかなぁと思うのです。というのは、結局これでは「言いっ放し」になってします。やはり、論議は絡めていきたいですね。となると、「◯◯さんも言われましたが」とかなんとか、そういう「枕詞」をつけるためには、きちんと他の人の発言を聞き、それに対してどう切れ込むかも考えないといけません。これはなかなか脳みそを使います。でも、それが楽しい。
てことで、さんざん発言をして、今回の教研も終了。

とにかく発言するぞ・日教組教研2日目

朝、なんとか目を覚まして、分科会会場へ。午前が本丸「性の教育」なのに、こんな体調でいいんだろうか。
でも、レポーター席に座ると、案外しゃきっとするものですね。で、9時になって、いよいよ分科会のスタート。
「帰ってきたなぁ」
という感じです。
午前のレポートは3本。まずは「WYSH教育」にかかわるレポートです。んー。なんか違和感が…。なんなんだろう。目的はとてもいい。でも、なにかが違うという感じがしてならないのです。考えに考えているうちに、「あぁ、多数者を対象にしているんだ」という気がしてきました。いや、レポーターの方はいわゆるLGBTの存在を念頭においておられることはわかります。が、WYSH教育そのものが多数者に向けてつくられているような感じが伝わってきます。いや、WYSH教育そのものをぜんぜん知らないんですけどね^^;;。で、その疑問が解けたのは、池上千寿子さんの解説でした。なるほど、文科省の公認が得られることで変質しちゃったんだ。
で、2番目のレポートは『タンタンタンゴはパパふたり』の実践です。このレポートがおもしろいのは、「誰が悪いねん」ということに焦点化していることです。なので、『タンタンタンゴ』をそのまま使うのではなく、カスタマイズしておられます。まぁたぶんつくったのはI藤さんだろうけどね。それにしても、クラスの子どもたちがすごくよく語る。なぜなんだろう。たぶん、授業実践に注目してしまいがちなんですけど、それ以前に子どもたちがとてもよく語れるようなクラスづくりをしておられるんですね。そんな気がしました。
で、3番目のレポートは公民の授業の中でLGBTにとりくんだものでした。これはおもしろい。「なるほどなぁ」という感じ。また、レポーターの方のゆるーい感じがいいです。肩に力が入っていないから、子どもたちが反応してくれるのかな。「これから子どもたちは日常生活の中でLGBTという言葉に出会っていく。だから、その前に正しい知識を伝えたい」という発言は、例えば部落や在日とも共通するものです。
そんな話のあとは、討論の時間です。いよいよ出番だなということで、ガンガン発言をしてしまいました。いかんいかん(笑)。
で、池上さんの「助言」。そうか、「モントリオール宣言」ね。英語の勉強がてら読んでみようかな。
昼ごはんはせっかくなので、盛岡冷麺。おいしかったけど、おなかいっぱいになりました。
で、午後は「労働」。まずはレポートです。こちらはあまり得意分野ではないんですよね。なので、レポートもひたすら「すごー」っと思うばかりです。特に2本目の姜尚中の『働くことの意味(だったかな)』を教材にした「綴り方」みたいなレポートはひたすらすごいです。「働く」ことを題材にしながら、家族へのインタビューを通してひたすら子どもたちが自分の生活を見つめ、表現していく。地道でていねいな授業実践を聞かせてもらいました。ちなみに、レポーターの方はお友だちですが、この人の実践はいつ聞いてもすごいです。わたしのようなえー加減な教員はダメですね。
レポートのあとは、またまた討論の時間です。今回も、とにかくすべてのセッションで発言するのが目標なので、苦しいながらも発言し続けました。ちなみに、レポーターの中で高校の教員は3人だけ。話を聞いていると、子どもたちの「層」も似ているみたいです。その3人が、異口同音に「夢を語らせることの怖さ」を主張したのはおもしろかったです。ちなみにこれ、ある種のネタなんですけどね。「夢を語らせる」ことそのものはかまわないっちゃぁかまわないのですが、それをなんのためにするのか、あるいはそのことを通してどういう力をつけたいのかということが大切なんですよね。言い換えるなら、ゴールではないということです。そんな問題提起のつもりだったんですが、なんかみなさん「シーン」となったので
「あの。反論してください。そのためにブッコんだんですから」
と、フォローしたら、少しずつ意見が活発に出はじめたのでよかったよかった。
てことで、盛況のうちに、丸一日の討論が終了。それにしても、9時から5時まで、ずっと考えていたから、かなり疲れました。

ウェルカムドリンク・日教組教研1日目

午前の授業を終えて、さっくりと出発。新幹線に乗って、ひたすら東へ東へ。東京で乗り換えて、さらに東へ東へ。途中「非武装中立地帯」を侵犯するおじさまに悩まされながらも、なんとか目的地へ。到着したのは、今年2回目の盛岡です。今日から3日間、恒例の日教組教研があります。さてと、今年はどんな出会いがあるだろう。
途中、I木さんと連絡をとったら、なぜか同じ新幹線でした。てことで、盛岡駅で合流して、しばし打ちあわせ。打ちあわせの内容は、もちろん「呑み」です。なんでも今晩は「インクルーシブ教育分科会」で呑むそうで、そこに混じらせていただくことにしました。ほどなく、北海道のT村さんや国際連帯分科会共同研究者ののE井さんからも連絡があって、合流。
それにしても、呑み会に参加してふと感じたのは、「インクルーシブ教育分科会」って、ジェンダーバランスがいいような感じがします。なぜだろう…。
などということを考えるまもなく、ビール→ワインとすすんでいきます。なんか、ダラダラと話をしているうちに、2次会に行くとか。じゃぁ行くかと、車いすを押してしばし散歩。「段差は後ろ向きだと越えやすいよ」などと、初歩的なことを教えてもらいながら、呑み屋へ。で、ダラダラ呑んでいるうちに、2時。
これはまずい。今日のお酒は、単なるウェルカムドリンクのはずなのに…。

わたしのための言葉・あなたのための言葉

今日は某人権教育研究会の総会です。午後は講演。講師は東優子さんです。演題は「「性の権利宣言」を読み解く」。
ちなみに、「性」についてこの研究会で扱うのは…。10年くらい前に3回くらいやったかな。池田久美ちゃん、大束さん、平野さん。さて、今回はどんなことになるかな。
東さんに話してほしい内容は、トランスとかLGBTとかではないです。じゃなくて、まさにタイトルの通り「性は人権」だってことを、この研究会の人たちにも知ってほしいと思ったからなんです。てことで、文科省通知とは関係ないってことです(笑)。
でもま、LGBTのことは避けては通れないでしょうから、そのあたりについてどう話されるかも、わくわくしますね。

で、話。
まずは、セクシュアリティの基礎的なあたりをひと通り網羅されて、健康(ウェル・ビーイング)の概念の解説です。当然といえば当然なんですけど、「性」を考える上で社会を排除することはできないわけです。でも、たぶん、一般的には「性」は「自然」と一体として考えられてるんじゃないかな。例えば同性愛について言及するとき、いきなり「種の保存は本能」みたいな話が出てくる。それもたぶん「性は自然」って文脈なんだろうと思うわけです。でも、実際には違う。そんなことを、東さんはさまざまな事例をあげながらていねいに語られます。
そして、いよいよ「性の権利宣言」へ。ひとつひとつの条文を説明されますが、ここで「性の権利を侵されている事例」をあげていかれる。それは女性であり、子どもであり、LGBTなんですよね。そして、「性の権利が侵されている存在」だからこそ、その人たちの権利が保障されなくちゃならないとする。このあたりは、ひとつは「合理的配慮」の発想でもあるし、「世界人権宣言」の発想でもあります。
にしても、なんか、幾度も涙が出てきました。これほどまでに「わたしの権利」について、力強くはっきりと語ってくれた人がいただろうか。たぶん、ほとんど経験がありません。
わたしはずっと「他者の人権」にとりくんできました。そして、「わたしの人権」についてはほったらかしてきました。そして、「まぁそんなもんだろう」と、ある種冷ややかな感覚を持ってきました。だからこその「笑い」なんですよね。そんなわたしが、東さんのひとつひとつの言葉は、まさに「わたしのための言葉」だと感じたんですよね。
もちろん、はじめにも書いたように、それをしてほしいから東さんに来てほしいと思ったわけではないです。でも、「性の権利」を語るうえで、「権利が侵害されている人々」について語ることは不可避だし、その人々のために「性の権利」はある。そして、東さんは「いつきさん、あなたが「その人々」なんだ」と語り、「「性の権利宣言」はあなたのために書かれたんだよ」と語られた。
そんなメッセージを聞いて「わたしは生きていてもいいんだ」という気がしたんです。この時からずっとつながっていたんですよね。

さてと。
「わたしのための言葉」がこれほどまでにわたしを勇気づけてくれるなら、「わたし」は「あなた」を勇気づけるために、これからも「あなたのための言葉」を語り続けよう。あらためてそう感じました。

ちょいとおじゃま

朝、懸案事項だった工事に着手しました。と言っても、なにがどうというものではないです。ケーブルテレビとブルーレイレコーダーとテレビをネットにつなぐだけのことです。ルーターからLANケーブルをのばして、ハブにつないで、ちょいちょいちょいでおしまいです。ただ、問題はあります。それは「どこからLANケーブルを入れるのか」です。もともとは天井裏から引っ張り込もうと思っていました。ところが天井裏に入れない。さてとどうするか。屋外配線しかないな…。あのコース、屋外から屋内に入れるのかめんどくさいんだよな。てことで、少し痛い目をしながらも配線終了。あとはハブを買ってきてつなげばOKです。

午後は「反安保法制」の高校生デモです。
なんというか…。けっして運営がうまいもは思いません。そりゃ、SEALDsのほうがうまい。でも、それはそれです。運営なんて経験を積めばできるようになる。でも、「街へ出る」ってことは経験の問題じゃない。で、そこで子どもたちが語る言葉が、またいい。けっこうスピーチ聞き入ってしまいました。
にしても、参加者の年齢層高いわ。なので、歩くペースがあわないというか、足がぶつかりそうになるというか。にしても、知らん人ばっかりやなぁ。ま、しゃーないな。たぶん「筋」が違うんでしょう(笑)。

で、2時間ばっかのデモがすんで、京都駅までブラブラ散歩。今日は「おべんきょ後輩」たちのおつかれさま会です。本来はわたしみたいなのが行く場所じゃないんだけど、まぁせっかくなので参加させてもらうことにしました。
はじめのうちは小さな態度で、そのうちなんとなくいろいろ話をはじめて、最後は二次会に突入するのは去年と一緒です。
そう言えば、去年はすごいプレッシャーの中にいたんだよなぁ。
そして、今年もまた、もっとすごいプレッシャーの中にいる。

こりゃダメだ…。

今日は寒いです。家の前は雪が積もってます。でも、粉雪です。さすがは大寒波。雪温も低いみたいです。
でも、天気はいい。なので、昼ごろの体感温度はずいぶん高い感じです。なので、お日様に誘われて、久しぶりにグランドへ。ジャージに着替えると、身体の中に残っている感覚が蘇ります。
で、子どもたちに混じってランニング。
あきませんね。15分でダウンです。
ま、こんなもんでしょう。長く、何年も走ってなかったです。てか、運動そのものをほとんどしてないです。
どうするかな。やっぱりちょっとずつ走ろうかな。

玖伊屋だな

今日の昼間は某在日外国人教育関係の会議です。午前の会議と午後の会議を無事終えて、いったん飲み会(笑)。
で、飲み会を中座して、別の場所でサシ呑み。それにしても、まずいビールを呑んだあとのちゃんとしたビールと赤ワインはうれしいな。心が洗われるようです。
で、玖伊屋の会場へ。すでに会場は思いっきり温まってます。とりあえず、あわてて白菜を切るなど。まぁ、今日のメニューはピェンローですから、楽といえば楽です。が、干ししいたけがもどしきれてない。
「軸のところがまだ固い」
って言われたので
「それ、アルデンテ」
とか言ってごまかしておきました。
そんなこんなで、「歴史の重要性」みたいなことを熱く語ったりして、何時まで遊んでいたんだろ。最後はゼンマイが切れたみたいに横になった瞬間に爆睡です。

セーフと参加、参加とセーフ

今日は最後のp4cの日です。これまで1年間p4cをリードしてくれたFぁよんさんと、いろいろ打ちあわせ。
F「今回は最後なので、「友だち同士」じゃない2つのグループにして、そのかわりみんなが興味を持つ話題でやってみたいと思っています」
I「でも、みんな「話題」の問題じゃなくて、「メンバー」の問題って言ってるよ」
F「あーそうでしたねぇ。じゃぁ、友だち同士にしてみますか…」
I「うーん、でも最後だしなぁ。どうする?無難に行くか、攻めてみるか…」
F「そうですねぇ…」
I「やっぱ最後だし、攻めてみるか」
F「そうですね。攻めましょう」
てことで、グループはくじ引きで、話題は「最近気になったこと」を出し合うということになりました。やはり、ものすごい緊張です。でも、笑顔(笑)。
はじめにFぁよんさんがこれまで半年やってきた中身を再度説明。そして、わたしからもp4cへの思いを少し語りました。

なぜ、この「考える」って言う授業をしてきたか。それは、「不思議」って思うことを考えてほしいと思ったから。そして、それはひとりでやるものじゃなくて、誰かとやるものだっていうことを知ってほしいと思ったから。
例えば、わたしは数学の授業をやってる時、生徒が「わからない」と言ったとする。そしたら「なぜわからないんだろう」と思う。そして、その「わからない」ということの答を知っているのは「「わからない」と言った生徒」だから、どこがわからないのかを教えてもらう。そうやって、生徒から教えてもらうことで「教え方」を考えてきた。わたしは、ひとりで考えるんじゃなくて、生徒達と考えてきた。君たちに教えてもらったんだ。
確かに「話しやすいメンバー」だと楽だね。だって、「○○だよね」「そうそうそう」で話が通じるから。でも、こんな実験がある。白人ばかりのグループと、白人・黒人・ヒスパニック・アジアといったさまざまな人がいるグループで同じテーマについて論議させたら、さまざまな人がいるグループの方がよりクリエイティブな討論ができたんだよね。つまり、「異なる視点」があることが、より考えを深めることになるんだ。だから、「話しやすいメンバー」ばかりと話していたのではダメなんだ。もちろんしんどいよ。でも、そのしんどさの先に、クリエイティブな論議がある。
だからね。これが最後。あと80分でこの授業は終わる。この80分間、一度「わたしがやりたい」と思ってみたことにつきあってみて。子どもの頃に感じた「なぜだろう」という気持ちを思いだして、子どもに返ったつもりでつきあってほしい。

さてと、どうなるかな。
みんなで出し合った「最近気になること」。「お金はなぜ減るのだろう」「どうせ死ぬのになぜ生きているのだろう」「スマップの解散」「ベッキーの不倫」「なぜぷにゅぷにゅのおなかは人気があるのか」といった「気になること」が出て、多数決。そして、コミュニティボールを使って話しあい。今日はなんかみんな話をしてくれます。誰も「別に」とか「わからん」とか言いません。すると、話が深まっていく。深まっていくと、みんなの表情に変化がでてきます。わからない時は「わからない」という顔。おもしろい時は笑顔。「変だ」と思った時は「変だ」という顔。表情がくるくる変わっていく。
そして、結局80分。話題を変えながらも最後までみんなで話ができました。感想を見たら「今日はおもしろかった」と書いてくれた子がたくさんいました。

きっと、みんな「いつきちゃんがああ言ってるんだから、最後ぐらいつきあってやるか」って思ってくれたんだろうな。そして、つきあってみたら、案外おもしろかった。きっとそんなもんだと思うんです。
でも、そこからわかったこと。
Fぁよんさんもわたしも、「セーフな空間」をつくろうと思ってきた。でも、それは「話しやすいメンバー」としかつくれなかった。だからみんな参加できなかった。でも、そうじゃなかったんだ。「参加すること」を通して「セーフな空間」がつくられるんだ。順番が逆だったんだ。
最後の最後。もうこの授業はありません。が、ひとつ大切なことに気づけた気がしました。また、そのうちやりたいな…。

これがスキー・雪と氷の世界(3日目)

今日は3日間の最終日。一昨日きのうは個々の技術の習得が目標でした。でも、スキーの目標は技術ではありません。自分の持っている技術を使って、目の前の斜面を安全に楽しく滑るのが目標です。そして、それは誰もができること。でも、技術が増えれば増えるほど選択肢が広がる。まぁ、人権と同じですね(笑)。
てことで、今日のテーマは「いかにしてこの斜面を楽しむか」です。
まずは斜面を読みます。斜度やねじれ、幅や長さ。さらには雪質。これらによって使う技術は変わります。また、選択肢が複数あれば、技術によって楽しみ方は変わります。
最近はどんな斜面でもひとつの技術(カービング)で滑る人が多いように思います。でも、それは楽しみ方のひとつでしかない。スキーの奥の深さは、それとは違うところにもあるはずです。踏みつけ踏みけりを使ったパラレル。伸身・ベンディングのパラレル。ウェーデルン。ジャンプ。ウェーデルンもフォールラインにからむか斜行するか。パラレルも深さを変えると変わります。
てことで「この斜面、3つの技術を使って滑ってください」とか、「次のトレイン、技術を変えながら滑るのでついてきてください」とかやりながら、いろんな滑りをしました。
で、〆。
「ひとつの斜面でも滑り方を変えたら異なる楽しさがあります。だから、その斜面の楽しさをしゃぶりつくしてください」
たぶん、わたしはそういう生き方をしてるんだろな…。

ウェーデルンな1日→まさか?・雪と氷の世界(2日目)

今回のみなさん、うまいんだけど、実は欠点があります。というか、ありがちな欠点ですが、急斜面では暴走するってことです。それが顕著にあらわれるのがウェーデルン。ちなみに、ウェーデルンと小回りは違うみたいです。最近「ウェーデルン」なんて言葉を使う人が少なくなったので両者が同じに思えるようになってるんですけどね。簡単に言うなら、急斜面や不整地でも使いやすいのがウェーデルンですね(笑)。
で、急斜面とそれ以外の斜面の違いは何かというと、エッジングの強さです。でも、この違いが大きい。というのは、強いエッジングをするためには、姿勢はもちろん、それをつくるためのストックワークや、エッジングのための足首の使い方など、いろんなことが関連してきます。それらをどうやって身につけてもらうか。
まずは緩斜面での直滑降をしながらのストックワークです。これが左右均等な人はとても少ない。たいてい突く位置や突き方にバラツキがあります。さらに、適切な長さのストックでないとやりにくい。おそらくストックワークをあまり重視しない今日日の滑り方とはずいぶん違います。
ストックワークが安定すると上体が安定します。そこから「乗る位置」の練習です。一本の棒があったとして、重心位置で支えると回転させるのにほとんど力はいりません。ところが、そこをはずすと、棒を支える力は必要だし、モーメントの関係でまわすための力も余計に必要になります。スキーも同じです。スキーの真ん中に乗ると意外と力はいらない。ところが「スキーの真ん中ってどこやねん?」って話です。たぶん、これ、誤解がある。たぶんスキーの中心は拇指球じゃなくて、拇指球と土踏まずの間にある。で、そこは少し膝を曲げた時の身体の軸と一致している。そこに乗ると、ビックリするほどスキーは自由に動きます。なので、まずは「そこ」を探るところからはじめて、そこに乗ってスキーを操作することの練習です。
そして、最後はエッジングの練習です。みなさん、なかなかエッジングを短時間にバシッと決められない。ダラッとエッジに乗って流れてしまったり、はたまたエッジに乗りすぎて暴走してしまったり。スパッとエッジを決めて速やかに解放して、次のエッジをスパッと決めるのは、これまたたいへんです。そこで、ホッケーストップなんかをやりながらエッジングの練習。
そんなこんなで、1日ウェーデルンの練習をすると、ずいぶんとコントロールされたウェーデルンになりました。

パプニングは夜にありました。
「センセイが主役の映画があるんですね?どんなんですか?」
「へ?どこで…」
「十三で」
なんでも、見ようと思ったけど、バタバタしているうちに上映期間が終わってしまったとか^^;;。
まいったな。ここでカミングアウトすることになるとは。でもま、ええか。
ほんのさわりだけだけど、上映会をしたりして。こうやって、「いつきの世界」は広がっていきます。