いよいよ今日からウトロ平和祈念館のオープニングウィークの後半がはじまります。わたしにとっての本番はこちら。今日はウトロ出身のミュージカル歌手・鄭雅美さんのミニコンサートがあります。
ということで、朝の8時にウトロへ。音響のセット開始です。この間は卒業生が手伝ってくれたけど、今日からの3連戦は自分でセットすることにしました。果たして片手でできるだろうかと思われがちですが、実はできるんですよね。てことで、セット完了。
その後、農楽の練習です。
楽しい。こんな日が来るとは、ほんとに驚きです。夢が叶いました。でも、ここで叩ける日もそんなに多くはないです。
練習から帰ると、鄭雅美さんが来ておられたのでリハーサル。うーん、すごい声量です。オープニングセレモニーのアリランもそうでしたが、ミュージカルになると一層すごい。それにしても、入りがアカペラ→腕きっかけのCDオンなんだとか。マジっすか。不安しかありません。
で、13時からいよいよミニコンサート。緊張はマックスです。
おっと、モニターの画面を変えなきゃなりませんでした。実は、数枚写真と動画が送られてきて、それらを切り替えろと。どうしたものかと思ったけど、とりまプレゼンテーションソフトに落とすことにしました。これなら離れたところにあってもクリッカーで操作できます。
そんな感じでやっていたのですが、突然マイクの音声が出なくなりました。しれっとした顔でスペアのマイクを持っていきましたが、内心、胃が痛くなりました。さらに、マイクが小刻みに切れるわ、CDも小刻みに切れるわ、どんどん胃が痛くなります。ひたすら「早く終われ」状態です。
が、最後まで行ったら、当然のことながらアンコール。
「すみません、アンコール曲を用意してないんです」
と言われますが、許されるはずもありません。てことで、最初の曲をされると。個人的にはメッチャ聞きたいけど、また腕きっかけです。
それでもなんとかミニコンサート終了。
「すみません」
と謝ったら
「とんでもない」
と笑顔を返してくださいました。懐の大きな人です。音屋の特権で、パチリ。
この日付が大切です。
その後、職場にものをとりに行ったりして、帰ってきたら3時半。このあたりで完全にパワー切れです。
「あの、帰ってもいいですか?」
というと、みなさん
「ええよー」
と優しいお返事。なので、エルファの車に乗せてもらって離脱。家に帰ると「ボロ雑巾状態」になってました。
とりあえずお風呂→ビールだ。
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ウトロウィーク開始
起床は6時です。とりま、朝ごはんのパンとコーヒーの準備をして出発です。ウトロについたのは7時半。早すぎました。が、すでに秀煥さんがおられます。
「早く来すぎてしまいました」
というと、秀煥さん曰く
「わたしもです」
とのこと。と、青炫さんもおられます。どうやらいつものとおり泊まられたようです。
冷えた空気の中、静かな平和祈念館です。これが一気に変わるんでしょうね。
とりあえず降ろせる機材を降ろして、セッティング開始です。やがて卒業生の「アニキ」が来てくれました。ここから一気に設営が進みます。テレビのモニターからの音声ラインも確保。ipadからの音声もOKです。と、PCとモニターの接続がイマイチです。どうやらUSB-CとHDMIの変換コネクタがイマイチのようです。どんどんセレモニーの開始時間が迫ってきます。うーん、そのままいくことになりました。
セレモニーはつつがなく終了。
そこから2時間はのんびりです。BGMなににしようかな。とりま「清河への道」からかな。これで45分稼げました。次は何にしようかな。と「ソン・シギョン」という名前があがってきたので、それでいきましょう。と、秀煥さん曰く。
「なんでボクの好みを知ってるんですか!」
喜んでいただけてなによりです。
13時になったので、農楽隊の練習です。練習場所ではタルオルムのみなさんが場当たり中。
でも、ちょど13時にやめて、場所を空けて下さいました。
が、なかなかメンバーが集まりません。どうやら行き違いがあったみたいです。40分たって、ようやく練習開始です。まぁそんなもんです。ちなみに、農楽隊の練習は、みなさんいろいろやかましい。でも、これが楽しい。約1時間半、プクを叩きまくりました。
それにしても、3年前は「時間を20年ぐらい巻き戻さなきゃならん」と思っていたことが、現実のことになりました。叩きながら、ちょこっと涙が出てきたり。でも、ここにはおられない方がおられます。と思ったけど、支部に行くと、おられることがわかりました。
練習が終わったら、さすがに疲れました。なので、エルファのキンパをつまんでみたり。
そんなこんなで16時に閉館。ボランティアスタッフの反省会。いろいろ反省点があったようです。が、音響担当としては、モニターのことが一番気になります。が、これはどうしようもない。
その後、スタッフの反省会。ここはもちろん◯ビスと赤ワ◯ンの持ち込みです。同じテーブルには辰雄さんと一成さんがおられて、呑まないわけがない。そんなこんなで、ウトロウィーク初日が終わっていきました。
関西の片隅で
今日はTRPなんだとか。でも、関西の片隅では「春の交流会」です。ちなみに、交流会は2006年スタートなので、2012年よりも前からやってます(笑)。まぁここで書いてもなんにもらなんだろうけど、そんなことです。てか、2010年の文科省の事務連絡よりも前からやってるんですよね。でもそれは当たり前で、そんなのがないから交流会が必要だったんです。そして今も必要ということは、何も変わってないってことです。
まぁそんなことはおいといて。
いつもの時間にいつもの集合場所に行って、座り込み開始。すると、「あの…」という感じで次々に来られます。不安でしょうねぇ。でも、なぜかわかるんですね。そんな感じで集合時間になったら、保護者を含めて10人くらい集まってこられました。ここで第一陣がスタート。わたしはしばらく待ってからスタート。
会場に着くと、なにか変です。名札をつけてない。
「名札つけんとアカンやん」
というと、名札を入れてる部屋のカギが閉まってしまったんだとか。なんでやねん…。
てことで、カギ待ちです。もっともカギを待ってる間も、なんとか開けるべくがんばってみましたが…。
まぁでもしかたないので、他方では料理開始です。今日のメニューはカレー3種。キーマカレーとシーフードカレーとチキンカレーです。キーマカレーをつくるためには、ひたすらみじん切りしなきゃならないのですが、みんなヘタやな(笑)。ただ、見本を見せようにも見せにくい。というのは、左手首をひねれないので、刻むものが押さえられない。まいりました。
まぁそれでもなんとかみなさん刻み終わって、小さな子どもたちは公園でドッチボール。そちらに入れない人たちは部屋でグダったり片づけを開始したり。
やがて子どもたちが帰ってきたところでサプライズ。なんでも康さんとわたしの還暦を祝ってケーキなんだとか。うれしいです。でも、キャラ設定が違うので
「いちおうキャラ設定は36歳やし」
と修正だけしておきました。
やがて3時をまわったところで、全体自己紹介。そして、話し合い。それぞれが悩みを語りあいます。それにしても、かつて話し合いから全力で逃げてた子が、気がつくとリード役になってたりします。すごいな。
あと、保護者や教員は別の輪をつくってます。ただ、声がでかい。特に教員の声がでかい。なので
「シー!」
ってやってたのですが、最近の寝不足がたたってか、メッチャ眠い。これはダメです。久しぶりに寝落ちしそうになりました。と、卒業生が
「いつきさん、マッサージしてあげます」
と、話し合いに参加しながらマッサージをしてくれました。そのおかげで復活。ありがと!
と、そこへウトロのオモニから電話。
電話から帰ってきたら、話し合いは終わってました。うんうん。みんなでやったんやな。
てことで、会場の片づけ→打ち上げです。
この頃になると、さすがにしんどい。でも、中学生が輪をつくって話し合ってるのがいい。
トランス女性の子らって、先輩を追っかけ続けるんですよね。それは先輩たちはしんどい状況を突破してきたロールモデルだからです。ただ、そうなると同年代の子らとの交流が減る。それは悩みのうちのひとつだったのですが、そういう状況を変えていくのも子どもたちですね。いい風景を見せてもらいました。
と、Kっ川くん登場。このあたりで、わたしは徐々にダウン気味。そんなのもあってか、10時ごろに解散。そのまたKっ川くんに送ってもらいました。
そうそう。京都のクズ仲間は子どもが親を心配して、「今日は打ち上げに行かない!」って主張したので今日は打ち上げ不参加でした。子どもはえらいわ…。
万華鏡と戯れる
4月の日程はだいたい決まってます。
8日が始業式&入学式。となると、その前日の7日は職員会議。なので、その前日の6日は新転任者のオリエンテーション&研修になります。
なので、きょうのできごとも去年とまったく同じです。ちなみに、オリエンテーションで話した中身も同じです。もちろん研修が長くて疲れたのも同じです。違うのは走らなかったことか。その代わり、昨日学生さんに書いてもらったリアクション・ペーパーの入力をしました。
で、今日が昨日と一番違うのが夜の過ごし方です。今日は久しぶりのちょぼやき会です。今回は藤尾さんの万華鏡コミュニケートの話です。
ただ、話の前に「堅パン」「丸パン」「ういろう」をいただいたり。
甘い…。でも、きっとこの甘さには意味があるんだろうな。
その後、藤尾さんが万華鏡に至った経過とか、万華鏡コミュニケートの実際とか、万華鏡のワークショップを通して伝えたいことについての簡単なプレゼンテーションです。東日本大震災とか熊本地震とか、あちこちの「ロスト」をうまく受けとめるとともに、それらを通して分かちあうんですね。おもしろい。
で、ワークショップ。わたしはM口さんとペア。高校教員のペアなので、イヤな予感しかしません(笑)。
まずは、鏡を貼りあわせる紙を9等分して切るというワークです。これをひとりではやらず、ペアでやる。次に、3枚の鏡を貼りあわせて三角柱をつくります。ちなみに、これはひとりではやりにくいので、やはりペアでやります。
てことで、藤尾さんが撮られた写真を拝借。
あとはこれを筒に入れて、ビーズを入れてフタしたら完成です。
ただ、ビーズを入れるのもコツがいる。
まずは、一番好きなビーズを入れます。そして、いったん万華鏡を覗く。次に、やはり好きなビーズを9個入れる。その後、あまり好みではないビーズを5個入れる。
「好みでないのを入れると、いいのができるんですね?」
と藤尾さんに聞くと
「そう、好きなものだけではダメなんです」
とのお返事。深いなぁ。
自分がつくった万華鏡を覗くと、あちこちで
「うわー」「きれい!」
と声があがります。ちなみにわたしは
「ほー、なるほどー」
という、いささか変な反応をしてしまいました^^;。
このワークを通して藤尾さんが伝えたいことは
1.認めあうこと
2.助けてもらうこと・助けてあげること
3.分けあうこと
とのことです。なので、ペアで助けあい、ひとこと感謝の言葉を相手に伝える。ちなみに、これが難しい。とくに高校教員ペアにはとても難しい(笑)。
そして、それぞれがつくった万華鏡を見せあう。というか、見せてもらいあう。これがまたおもしろい。M口さんのを見せてもらった時に出たひとことが
「案外地味やなぁ」
だったりして。
ちなみに、わたしのはこんなの。
なんでも万華鏡って、ある形からある形へ変化する時、一度クシャって潰れるんだとか。なるほどな。まさに「再生」なんですね。
てことで、みんなメッチャ楽しくも学びのある時間を過ごさせてもらいました。
で、次の楽しいところへの移動。移動してると突然ラインが…。「京都タワーと月といつき」と書いてあります。
いっぽくん(笑)。
で、ポルタの中にあるイタリアンレストランでたらふく食べてたらふく呑みました。おなかいっぱい…。
3つの記念日
今日と明日は労働者の権利を行使します。なので、朝はダラダラ。おふとんから出たくない。出たくないけど、トイレには行きたい。トイレから帰ってきたら、そのままおふとん。そんなことをしばらくやって、えい!と決断して起きました。
まずは「おべんきょ成果」を送りましょう。「えいや!」と送信ボタン。
今朝は京都駅近辺で用事をしたい。
まずは柳原銀行資料館へ。水平社100周年の展示が今日までだったのを思い出しました。館内に入ると
「さつきせんせいですね?」
「いや、いつきです(笑)」
みたいな会話。名前は覚えられてないけど、存在を覚えていただいているのがうれしいです。
で、展示を見たけど、いや、おもしろいです。
い「あの、今回の資料、あまりません?少し余分にいただけませんか?」
柳「じゃぁ、5部ほどどうぞ」
図々しいわたしです。
そう言えば、メッチャ涙が出そうになったのが展示があったので、写真を撮っておきたいなと。
い「あの、写真撮ってもいいですか?」
柳「ダメなんです」
い「そりゃそうですよね」
柳「どうしても撮りたければ、事務局長が「いいよ」と言えば…」
マジっすか。てことで、事務局長に電話。てか、事務局長の電話番号が、なぜわたしのスマホに入ってるねん。留守電だったけど、ほどなくコールバック。
い「あの、写真撮りたいんですけど」
事「ええよ」
い「ついでにもうひとつ、DVD貸していただきたいんですけど」
事「ええよ」
図々しいにもほどがあるのですが、それを「ええよ」と言ってくださる事務局長の懐の深さよ。
てことで、パチリ。
水平社設立大会前日の崇仁小学校の日誌です。
その後、ヨドバシへ。なぜかrightningのコネクタを買ったりして。実は、母親用に買ったiPad、母親が使わないというので、わたしのところに来ることになってしまったという。で、データを転送したいので、コネクタが必要になりました。それにしても、PCからデータを転送するのにiTunesが必要なんですね。そういや、iTunesがイヤで、かつてI氏の壺を使ってたなぁ。
で、最寄り駅まで地下鉄に乗って、ブックオフへ。忘れてしまうほど前に「もしも出ていたら」と思って予約した本が出てきたらしいです。なので、買うことにしたのでした。
で、家に帰って昼ごはんを食べて、それからはのんびり。
なにせ、今日は3つの記念日が重なっています。まずは結婚記念日。そして父親の命日。そしてわたしの退職の日。ちなみに、パートナーは3つ目がわかりませんでした。まぁそんなもんです。
てことで、晩ごはんの後は下の子が急遽つくってくれたケーキです。
みんなでパクパク。おいしいな。
さて、ほどよく眠くなってきました。寝ようかな。
今年もやった
今年度も開催できなかった「京都在日外国人生徒交流会」ですが、やはり年一回くらいはやらなきゃ。ということで、去年に引き続き、今年も河原の焼肉をすることにしました。さてさて、どれくらい集まるかな。
ただ、昨日飲みすぎたので、体調は最悪です。きっとKうさんもしんどいだろうな…。
とりま、明日からのおべんとのネタをつくりながら準備をしましょう。案外いろいろ持っていかなきゃならないのでたいへんです。
それにしても暑い。まぁ寒いよりいいかな。
焼肉の場所に行くと、誰もいません(笑)。まぁええか。ベンチでしばし寝ましょう。てなことをやってると、ボチボチ集まりはじめて、やがて焼肉開始です。
やはりコストコのタンブロックはおいしいな。飲み過ぎだけど、ビールもおいしい。
今回は初参加の生徒がいて、いろいろ話をしてもらったり聞いてもらったり。てか、在日外国人の子どもたちって、もちろん経験してることはそれぞれで違うんだけど、やはり「あるある話」があるんですね。なので、高校1年生と30歳が同じような経験をしている。それがおもしろい。
そうこうするうちに、浜田さん@京教も来られて、なぜかチョークを投げる話になったりして。「いちおう生徒には「腹が立ったら、なにをするかわからんしな」予告してあるし、かまわんでしょう」というと、浜田さん、ひたすら「それはダメでしょう。信じられない」を繰り返されます。まぁ大学と高校の違いということにしておきましょう。
そんなこんなでダラダラしゃべっているうちに、なんとなく暗くなってきたのでお開き。片づけが終わったら、もう少し飲みますか。
収録
今日の午前は某学会の理事会です。なんでわたしが理事やねんと思いながら、zoomで参加。約2時間の会議でした。まぁ、いろいろ事情がわかるのはいいけど、なんだかな…。モヤモヤしながら、後半は近くのお店を探したり。
会議のあとは、東海地方の某所から来られた親子と合流して昼ごはん。
新大阪駅構内のお好み焼き屋さんです。うまいけど、量が多かった。ここで燃料補給です。
で、午後は本日のメインイベント。交流会のシンポの収録です。まぁ収録と言っても、自分で持っていったビデオカメラでIっぽくんにお願いしてビデオ撮りするだけですけどね。
ちなみに、どういう流れにするか、というか、シンポにするか交流会にするかすら考えてません。どうなることやら。
みなさんにどうするか聞いたら、みなさん「まぁええんとちゃう?」という、なにがええのかわからん答えが返ってきます。でもまぁええんでしょう。
ちなみに、わたしは外野からヤジを飛ばす役と思ってたけど、結局コーディネーターになってしまいました。
てことでスタート。あとで編集するのはめんどくさいので、ワンテイクでいこうと。それにしてもみなさん、話題を振るとちゃんと答えが返ってきます。たいしたもんだ。まぁでも、ふだん交流会で「話しあい」をやってるから、いろんな思いや気持ちを言葉に乗せることには慣れてるんでしょうね。そんなこんなで、約1時間の収録終了。このシンポのビデオは来週公開されます。
で、Sゅん輔の家にみんなで移動。まぁせっかく集まったから、そのまま帰るのもアレやし、軽く一杯呑みましょう。
と思ったのが間違いのもとでした。この人たちが「軽く」で終わるわけがない。ワインボトル3本があっという間にあいて
「追加で買いに行く」
とか言って出て行くおかあちゃんたちの楽しそうなこと。アカンやつらです。
Kうさんと
「7時に中じめにしよう」
と相談して、みんなに宣言。
「あと30分で中じめな!」
そこからみんなのペースが心なしか、あがるなど。
7時がきたので東海地方の親子に
「行くで」
というと、
「わたしら、9時までいる」
とかいうお返事。アカンやつや。
わたしは京都から来られたおかあちゃんと一緒に帰ることにしましたが、新大阪駅で
「ちょっと待ってて」
と走っていくので、トイレかなと思ったら、ビールとワインを持って走ってきました。アカンやつや。
さらに京都駅の近くのコンビニに
「ちょっと待ってて」
と入っていって、出てきたら日本酒の小瓶を持って出てきました。やっぱりアカンやつや。てことで、鴨川の河原でもう少し飲んで解散(笑)。
なんかあっさり感が…・日教組教研(2日目)
1日明けて、またまた日教組教研です。今日の討議の柱は「性の教育」です。福岡のK代さん、熱いです。東京のM永さん、クールだけど、その向こうに炎が見えます。てか、M永さんのお父さん、あの人なのか?
てことで、燃料補給をして、討議へ。
そもそも「両性の自立と平等をめざす教育」分科会は、もともとは「女子教育問題」の分科会でした。そこに、あらたにセクシュアルマイノリティのことが加わったのは2000年になるかと思います。わたしが両性の分科会に参加したのは2003年から。その年はセクシュアルマイノリティをあつかったレポートは2本でした。そんな感じだったのが2014年頃から突然変化をします。そのあたりは「おべんきょ成果」の中にあるこのpdfを見れば書いてあります。で、今年はというと、21本中「性の多様性」そのものを扱ったものが6本、レポートの中で触れているものが5本でした。てことは1/3から1/2が性の多様性に関連したレポートになります。
これは、あまりにも多い。
わたしがはじめて参加した頃は「女子教育問題」という母屋のひさしを借りてやっているつもりでした。が、いまや母屋を乗っ取りかねない。これはまずいです。なので「女子教育問題分科会にもどしたらいいと思っている」と暴言を吐いてしまいました。
もうひとつ、昨日から気になっていたのが「LGBTに該当する生徒がうちの学校にもいる」という発言がけっこうあったということです。
なぜわかるのか、よくわからない。LGBの子はパッと見ただけではわからないと思うし、わかるとしたら、よほど観察をしないとダメだと思うのです。ちなみに、トランスの子は、本来はメッチャ少ないです。なので、「うちの学校に数人いる」なんていうはずがない。
ここにはふたつの原因があるんじゃないかと。ひとつは、学校は「逸脱」のハードルが低い。これは、「逸脱してもかまわない」という安心感があるということではなくて、「正常」があまりにも強固に存在しているから、ほんの少しそこからそれただけで「逸脱してしまう」ということです。そしてもうひとつが、そういう強固な「正常」を正常とする教員の価値観が、ほんの少しの「それ」を「逸脱」と認識してしまうということです。そして、その「逸脱」をカテゴライズするためのかっこうの言葉を知ってしまった。それがいまや「性同一性障害」でもなく「トランスジェンダー」でもなく「LGBT」であるということかな。
つまり、LGBTをつくりだす学校・教員であるということです。
が、それを認識しないままに「LGBTに該当する生徒がうちの学校にもいる」と発言するということは、そういう学校・教員であることを認識していないということになる。これは、メッチャやばいです。だって、その子の本質的なところに届かないところでカテゴライズし、納得し、へたすれば「理解」し「受け入れ」「認め」「対応」するわけですからね。
なので、そんな話をしました。それからもうひとつ、忘れていたので、最後に発言。
「教室の中にいるということは、職員室の中にもいるということを忘れてはいけない」
ということです。
そんな感じで分科会終了。
今日はもともとやる予定がなかったけど、昨日やってよかったから、zoom交流会を開催しました。ここでM永さんのお父さんが「あの人」であることが判明。すごい人ですよ。
まぁそんなこんなで、いつの日か、リアルで会ってしゃべって呑む日をつくることを約束して、今年の教研も終了です。
zoomから退出したらすぐ終わるという意味ではあっさりしていたけど、それでもやっぱり長くて濃いぃ2日間でした。
1年あけて、今年も来た・日教組教研(1日目)
今日明日と日教組教研です。ちなみに、去年は参加しませんでした。あたりまえです。参加してたらおべんきょ成果が出せませんでした。とはいえ、今年もzoomです。しかたないです。まぁおかげさまで、いろんなことが楽ではあります。
てことで、朝イチ母親のところに頼まれものを持って行って、帰ってきたらボチボチ準備をはじめましょう。zoomが困るのは背景なんですよね。もちろんバーチャル背景を使ってもいいんだけど、なんかしっくりきません。なので、リアル背景をつくりました。
てことで、10時30分ちょうどに開始。ギャラリービューなので、久しぶりな顔が並んでいます。
本日の柱は午前が「労働・家族」で午後が「意識・慣習の見直し」です。
「労働・家族」は苦手なので、パス。てか、S渡さんの実践は、本当にいつもすごいな。わたしはひとことだけ「教員が勤務時間を守るロールモデルにならないとダブルスタンダードになる。なので、勤務時間外ストライキをしないといけないと思う」とだけ言っておきました。で、昼ごはんで燃料補給(笑)。
午後の「意識・慣習の見直し」からが本番です。
うーん、なんだかモヤモヤする。もちろん、自分は実践してないから偉そうなことは言えませんが、モヤモヤする。
まずは、「意識・慣習の見直し」なのに、なぜに「多様な性」を扱ったレポートが多いのか。しかも、「認める」「受け入れる」です。でも、そこでそれをまともにぶつけたらアカンなと思ったら常連メンバーのS渡さんが「上から目線」とバッサリ(笑)。
ちなみに、分科会中ずっとラインでメッセージが飛び交いまくってました(笑)。
しかし「体の性」はなんとかならんかなぁ。なので、わたしも意地悪な質問。
「すんません。生徒さんの「体の性」はチェックされたんですか?」
レポーターの方、キョトンとした顔で
「してません」
と(笑)。あたりまえです。
討論では
「「男らしさ・女らしさ・自分らしさ」でとランスを扱わないでほしい」
と暴言をはきました。いや、そんなこと言うから「性別によらず好きなものを選択していい」→「男の子がかわいい服を着ていい」→「男子生徒のスカート」ってなって、トランス女性が「本来は男」ってされてしまうんですよ。ちなみに、制服のスラックス問題も多目的トイレ問題も、トランスジェンダーのすべての人にとっての解決策じゃないです。少なくともうちの交流会に来てる子どもたちの多くは「オルタナティブな性」ではないです。もちろん「X・Q・ノンバイナリー」はここではおいておきます。「オルタナティブな性」ではないトランスジェンダーにとって、極論すれば「ジェンダー・バイナリーな社会」であっても、実はそんなに困らない。というより「オルタナティブな性」で扱われると苦痛ですらある。
で、そういう話と切り離したうえで多様性を論じる必要がある。
そんなあたりから、多様性の話へと展開。今回は共同研究者も司会も発言しまくりです。おもしろい。
多様性を伝える時に、授業では多様って言ってるけど、授業以外では多様でないってのは学校あるあるです。そんな時になにができるか。少なくとも、ひとりの教員としてできることは、自分の発言が誰かを排除してないかってことに、常に意識的になることなんじゃないかと。そしてそれは、窮屈になることではなく、豊かなこと・楽しいことなんだと。そんな発言をしました。
結局、ムチャクチャしゃべりすぎて1日目終了。やってもた感満載です。
分科会終了後、ふだんは飲みに行くけど、今回はzoomで交流会。でも、わたしは日本酒飲みながらの参加。てか、これは飲み会か。ここで傍聴者の人の感想を聞いたり近況報告をしたり。このあたりzoomのいいところであり、でもベストではない感があるところですね。
これからの人権教育のあり方を考える
今日は、某人権教育研究会の総会です。とは言え、このご時世なのでネット開催です。わたしの役まわりはもちろんホスト。ホステスではないんだな。
てことで、昼前に他校の司会の教員がやってきて、ボチボチzoomを立ちあげましょうか。いちおう職員室のPCがホストマシンで、これに毎度おなじみのGV-HUVCをかませてビデオカメラを接続→司会の教員を写すという段取りにしました。
ところが、テストした時はOKだったビデオカメラを認識しません。GV-HUVCは認識しているけどなぁ。PCを再起動したりしたけどダメ。断念してipadを渡して「これでやってね」と。
てことで、総会開始。午前の部はつつがなく終了。
午後の部は記念講演です。講師は濱元伸彦さん。そうか、角岡さんと名前が同じなんだ。どうでもいいけど。演題は「これからの人権教育のあり方を考える――探究的・問題解決的な学習とエージェンシー」です。楽しみです。
まずは自己紹介から。これが長い(笑)。でも、この長さが大切です。おそらく、放っておいたら2時間でも自己紹介を話すことができるんでしょうね。というか、本来は誰もがそうなんです。でも、「そんなに話すことはできない」と、よく言われる。それはおそらく「自己開示」とつながるんじゃないかなぁ。
お次はイントロダクション。ベラスケスの話です。これがまたおもしろい。そして長い。でも退屈しません。さらに人権教育への示唆として「自分の中にあるマジョリティ性とマイノリティ性の葛藤を見つめる」と、真ん真ん中へと突っ込んで行かれます。すごいな。一見つながらなそうなものをつなげていくって、おそらくいろんなものごとを「人権」というまなざしで捉え続ける日常を送っていないと、なかなか難しいんじゃないかと思います。てか、たぶん24時間365日、人権のことを考えておられるんでしょうね。わたしもだけど。
そしていよいよ本論です。
まずは、豊中市人権意識調査報告書の分析結果です。日本国憲法に関する知識と人権の観点をクロスさせると相関があると。そこから「知的理解の大切さ」がもちろん出てくるんですけど、もうひとつ「学びに向かう力」が重要であるという指摘がなされます。このあたり、高校の弱いところかなぁ。それは教員の資質というか指向の問題もあるけど、構造的な問題があるように思いますね。なんというか、学年が進行するにつれて、学びに向かう力を削いでいくみたいなのがあるのかもしれないです。もうひとつ、教員間の意思一致みたいなのも、高校は弱い。それが居心地のよさをつくってもいるんだけど、いざという時はジャマになる。そういう意味では、同和教育というのは、少なくとも同推校なんかだと「意思一致」の要というか、名目というか、そんなのになっていたのかもしれませんね。
ここから教育改革の話になりますが、はっきり言って文科省の言ってることは、そこそこいいことなんですよね。さらに「人権教育の指導方法等の在り方について 第3次とりまとめ」が出てきますが、これもまたいいこと言ってるんですよね。ただ、それを現場で実践しようとすると、これが難しい。
というところで、高知県の農業高校とか松原高校が出てくるんですけど、「それ出すか」状態です(笑)。
農業高校って、やはりすんごい特色があるんですよね。それは「銀のさじ」を見てもわかります。あるいは、松高は松高です(笑)。ちなみに、大阪には他にも長吉とか桃谷とか西成とか柴島とか、かなり特色のある学校があります。特色のある学校って、自分の学校に来ている生徒にあわせてミッションを設定する。大阪にはそういう文化というか実態というか、そういうのがあるんですよね。ところが京都って、小学区制だったころを引きずっていて、実態にあわせたミッションにならない。結果、「特色」とか言いながら、みんな一緒になってしまう。あるいは、学力が高い学校に特色が出て、そうではない学校はどことも同じみたいになる。何が言いたいかというと、「特色がなくなった学校」にとって文科省が言ってることは理想論にしか聞こえなくなってしまう。もちろん理想を追い求めたらいいんですけど、そのあたりがきついです。
それにしても「エージェンシー」って言葉がキーワードなんですが、頭の中には「行為体」が出てきて、わけがわからなくなったのはここだけの話です。ちなみに『未来へすすむ ――エージェンシー」というマンガ』を紹介されました。なるほど…。
ここからは「地域」との協働の話へと移っていきます。なぜなら「地域」にはさまざまな課題があり、それを解決するための探究的な学びが人権教育へとつながっていくからです。事例として大熊中学校の「ふるさと創造学」や戸波中学校のとりくみをあげられました。中学校かぁ。さっきの『未来へすすむ』も主人公は中学生だなぁ(笑)。
うちの学校も、地域とつながりがないわけじゃないです。が、それがある教科のある教員のとりくみで終わってしまう。なぜなら、教科の独立性が高いとともに、教員の独立性も高いからです。だから、ジャマされずにできるけど広がらない。このあたりをどうするかって、ほんとうに課題ですね。
でも、「探究と人権教育」のつながりが、なんとなくわかった講演でした。
が、消化するのは時間がかかりそうですね。人のこと言えんか(笑)。