シニア相手・雪と氷の世界(3日目)

朝、外は雪です。けっこう積もっています。昨日の夜はうっすら月が出ていたのに…。でも、今年は雪が少ないから助かります。が、レッスンをする側としては困ってしまいます。新雪、ましてや今日はシニア相手。メチャクチャ緊張します。とにかくすべてを「安全側」に振ることにします。
ちなみに、シニアと言っても上級者です。70を過ぎてもなおパラレルでどんどん滑ってこられます。姿勢もいい。わたしができることと言えば、シーズンはじめなので「思い出してもらうこと」と、「楽しく滑るためのガイド役」くらいのものです。
スタッフの仕事って、「技術を教えること」ではないと思います。たぶん「スキーの楽しさを伝えること」。その楽しさの根底はもちろん「上達すること」です。スクールに入る人は、誰だって
「うまくなりたい」
と思ってこられます。だから、それに答えるのは当然のこと。でも、それプラス、
「楽しい」
と思ってもらえることが大切だと思います。「自分ひとりだと行かないところ」に連れて行くこともそうだし、「こんな天気じゃ滑らない」という時に滑りに行くこともそう。あと、「安全にガイドする」ことも楽しさのうちのひとつだと思います。だって、「こわい」と思いながら滑るのと「この人の先導だったら安心」と思ってもらいながら滑るのでは、楽しさは格段に違いますからね。
ちなみに今日はお孫さん*1も一緒に滑りました。このふたりにも楽しんでもらわなくちゃなりません。かなり難しいテーマではありましたが、それでもなんとかこなして終了。ふぅ…。
レッスンの後はもちろんトレーニング。今日はどこに行こう…。そうだ!わたしが全山で一番好きな「あの斜面」に行こう。ここは圧雪車も入らず、リフトもかかっていないため、あまり人が来ません。当然のことながら「天然もん」のバーンです。今日ならまだ新雪が残っているでしょう。案の定、少し雪は重くなっているものの、新雪が残っています。3本ばっか楽しんで、あとは少し荒れ気味のフラットバーンを飛ばして終了。あ〜、おもしろかった。
スクールに帰ったら雪かきの手伝い。その後、お客さんが食事をしている間にお風呂。なぜか厨房を手伝わなくてすんだみたいで、ちょこっと仕事。
そして夕食。ここでまたまた驚きの発言が校長から飛び出します。
「この人、実は男じゃないんだよ」
言われた相手は、これまたここ10年ぐらい一緒に厨房で仕事をしている人です。
「えぇ?わけがわからない…」
まぁそうでしょう。わたしは笑う以外やることがありません(笑)。
それにしても、そうか。校長はそういうふうに認識してくれていたんだ。でも、去年はこんなことはなかったな。校長がわたしのことを知ったのは「○ートをつなごう」でたまたまわたしのことを見た時だから、かれこれ5年ほどかけて、少しずつ認識を変えていってくれたんだろうな。
なんか、うれしかった。こうやって、少しずつ居心地がいい場所が増えていく。
さて、厨房の手伝いをして、仕事を仕上げますか。

*1:と言っても、小学生と大学生。元気盛りです。

なぜか上級班・雪と氷の世界(2日目)

朝、吹雪いています。えらいこってす。リフトは動くんやろか。生徒の皆さんも出るのが嫌そうです。たしかにわたしもレッスンがなかったら出ないと思います。でも、こんな時にも「スキーをしなくちゃいけない」のがスタッフのいいところです。だって、せっかくスキーをしに来ているわけですからね。
幸いリフトも動きはじめたので、みなさんでスタート。どういうわけか、わたしは昨日の上級班の半分を任されてしまいました。
う〜ん、この人たち相手にわたしはなにをすればいいんだ?教えることなんてないですよ。とりあえずリフトに乗っている間に考えましょう。てことでトレーン→リフト。
まぁ、スキー操作を洗練させるための練習と、斜面変化に対応するための練習でもしますか。
てことで、午前はターン前半のバリエーション。午後はコブです(笑)。もちろん、ところどころに悪雪も入れちゃいます。
やっぱりスキーの醍醐味は「滑れるところを滑る」んじゃなくて「滑れるかどうかわからないところに突っ込む」ところだと思います。そして、そこを滑りきった時に、「自然」に対して「楽しませてくれてありがとう*1」という言葉が心の底からわき上がってきます。もちろんどんな技術でもそれは感じられるのですが、やはり天然もんの斜面を滑った時にそれをより強く感じるし、それを感じられるのが上級者でよかったと思える時なんですよね。やはり上級者の方にはそれを味わってもらわないと。
てことで、レッスン終了。その後はひとりでスタッフトレーニング。今日は明日に備えて基礎練習でもしますか。それにしても、急斜面のアイスバーンでやる横滑りの難しいこと(笑)*2

今日は先輩スタッフはみんな帰ってしまったので、スタッフルームは「女子(笑)部屋」になりました。ちょこっと仕事をしたりしているうちに、爆睡です。

*1:「イフェ」ですな

*2:いや、上体をフラフラさせるわけはいきませんからねぇ

あぶれ・雪と氷の世界(1日目)

4時半起床。5時スタート。やがて到着したのは、いつもの「雪と氷の世界」です。今年は曇っています。山が見えません。残念。
到着したらいきなり
「遅い」
と校長から怒られてしまいました。すんません。
でも、おかげさまで午前中はレスト。午後から仕事です…。じゃなかった。上級班のアシスタントでした。
でも、他の人のレッスンを見る機会なんてそうそうあるもんじゃありません。これはラッキーです。技術習得のためのバリエーションや、ひとつひとつの技術指導の時の声かけの方法、トレーンを入れるタイミングなど、かなり勉強になりました。
終わってからはスタッフトレーニング。他の先輩たちは早めに上がりですが、わたしはもう少し滑りたいので居残りトレーニング。
帰ってきたら、ちょっとだけ厨房の手伝いをして、校長に連れられて晩ご飯を食べに行って。まぁこのあたりも定番化してきました。でも、ひとつだけびっくりしたのは、校長がお店の人に向かって、わたしのことをさして
「あのねぇさんは、もういっぱいぐらいビール飲むんじゃない?」
と言ったこと。へ?「ねぇさん…」。聞き間違い?とりあえず流しておきましょう。なにせ、ここではわたしは完全に男扱いですからねぇ。おそらく世界でここだけでしょう(笑)。
てことで、「ひとり混浴状態」を経て、スタッフルーム(男部屋)で就寝。まぁ25年ぐらいのつきあいですから、別にいいんですけどね。

LL2日目

案の定、会場に到着したのは集合時間ギリギリです。きのう中夜祭に参加した人たちは、半分死んでます。まぁこれくらいでちょうどいいんでしょう(笑)。

今日は昼をはさんでセッションが3回。
今回は「集合!トランスジェンダー生徒交流会」というタイトルで話をしろということだったので、ビデオを見てもらったりしながら話をしました。個人的には
「ビデオを見せるのは反則やなぁ…」
と思ってはいたのですが、案外
「わかりやすい」
と好評だったので、まぁええかということにしてしまいました。

それにしても、話をしながら自問自答していたことがあります。
結局、「語る」という行為の中には「チョイス」があるんですよね。で、「語れること」だけを語っている自分がいるのがよくわかります。いうなら、「心の箱」の中からすでに出してしまったものだけっていう感じでしょうか。でも、「まだ出していないもの」とか「あるとすら気づいていないもの」もたくさんあるはずです。そういうのはやっぱり出さない。
おそらく教員という職業柄、さらに関西人という属性上(笑)、あるいは「慣れ」というところから、「語る言葉」はたくさん持っています。でも、その言葉は、実は自分をガードするものなんでしょうね。つまり、すごくガードが堅いっていうことなんだと、なんとなく気づかされました。
それを一番気づかされたのは、「空き」だった最後のセッション、S奈ちゃんの話を聞いた時です。
S奈ちゃんは12歳の時に階段から落ちて脊髄を損傷して胸から下がマヒしてしまいました。本人は
「今回本になったのは研修*1
とか言っていましたが、たしかに客観的な障害の説明については、すごくわかりやすい。でも、いざ自分のことになると歯切れが悪くなる。その歯切れの悪さは、おそらく心の中にあるさまざまなフラストレーションや混乱が言葉にしきれないからなんじゃないかなぁと思いました。つまり、「語る」ことでガードができない。自分の中にある弱さとかもろさとかあいまいさが、その姿から伝わってきます。
本人は
「4年後にもう一度、もっとみなさんに楽しく聞いてもらえるように」
なんて言っていましたが、もしかしたら、その時には「ガードする」術を身につけてしまっているのかもしれない。となると、もしかしたら今回聞くことができたのは、「ダイヤの原石」と出会えたことなのかもしれないなぁと思いました。

なんか、S奈ちゃんに比べて、自分ってもしかしたらダメだよなぁと思いながら、今回のLLも無事終了。体調ももどってきましたよ(笑)。

*1:自分の障害をわかってもらうトレーニン

LL1日目

今日と明日は「本」になります。
今回は暴走機関車とかSん善さんなんかがいないので、ちょっと寂しい書庫になりそうやなぁ…。
と思いきや、朝からMっちゃん@全身やけどが今年も絶好調でとばしておられます。安心しました(笑)。

今年はセッションが2日間で8つあって、そのうち6つを担当するみたいです。わたしは今日も明日も最初の3つに入っています。てことは、
「さっさと終わって、夜の予約に専念しろ」
ということなんですね(笑)。

今日はセッションの前に、「ランチトーク「障害を語る」」というのがあります。昨日の「ケメ河内」さんと中邑賢龍さんのトークです。
う〜ん、ケメさん、完全に中邑さんにコントロールされてるなぁ。てか、中邑さん、うますぎ!でも、ケメさんと昨日の夜、こういうのを批判していたんだけどなぁ。
まぁいいか…。

で、LL開始。
まずは第1セッション。あぶれですOπ
かわいそうに思ったか、O倉さん@記憶障害がわたしの話を聞いてくれました。
それでも第2セッションからはお客さんもついてよかったよかった。
それにしても、みなさん、ほんとうに真剣に聞いて下さるし、積極的に質問をして下さるし、なにより自分の問題意識をきちんと出して下さいます。そのおかげで、こちらもどんどん話を提供することができます。これがLLの醍醐味なんでしょうねぇ。
それにしても、いきなりN江さんがおられてびっくり!やるなぁ…。
てことで、1日目終了。

事前の打ちあわせ

今度の土日、いまや恒例となったリビングライブラリです。その関係で、今日は軽く打ちあわせ。
昨日、電話で
「打ちあわせをしたい」
という連絡がありまして、定番の問いかけ
「コーヒーを飲みながら?それともビールを飲みながら?」
と聞いたところ、向こうで大笑いしておられたので、これはいい人だなと判断。残念ながらお酒が飲めない人なので、コーヒーを飲みながらの打ちあわせになりました。
でも、今日も1時間半の間に何度かウケがとれたので、やっぱりいい人だなと。
てことで、本番が楽しみですわ。

流儀の違い・全同教2日目

朝起きると軽く頭痛。これはきっと風邪の影響がまだ残っているのでしょう。とりあえず朝食を食べたら、それでもけっこう体調は回復。
てことで、分科会へ。
今日も思わず発言しまくりです。もっとも、わたしよりもっと発言している人はおられましたが…。

ところで、それぞれの地域の置かれた状況で、子どもへのかかわり方の「手法*1」はそれぞれ違うと思います。すごくシステマチックにやるところもあれば、ベタベタのかかわり*2をするところもあります。また、高校なんかだと、校内のポジションによっても全然違います。たとえば担任だとクラス運営をしながら子どもたちにかかわるだろうし、それ以外の分掌だと、ピンポイントで課題のある子にかかわることになります。そんなことを考えながらも、やはり「流儀の違い」みたいなものが気になったりします。
ちなみにわたしは…。
おそらくいくつかの「時代」があったように思います。
まずは「ベタベタのかかわり」をしていた頃。あの頃は、担任を持たせてもらえず、教科でしか子どもとかかわれなくて、それでも一生懸命子どもと「話」をしていたなぁ。
続いて担任をはじめた頃。あの頃は、おそらくすごく熱いかかわりをしていたんじゃないかなぁ。「非行は宝」と心に刻んで、「謹慎上等!」みたいな感じでした。家庭訪問の件数は学校の中でずば抜けて多かった頃ですねぇ。
そして担任末期。この時が大きな転換点でした。「子どもを変えるのは子ども」ということがわかった。それを教えてくれたのはMという生徒をはじめとするクラスの子どもたちでした。わたしがやったことは、子どもたちのネットワークをどうつなぐかということ。子どもたちがどう動くか。その動きをじゃましないようにしながら、その動きを側面からサポートする。どのことどの子をつないだらどうなるかということを意識していたし、どのことどの子がつながっているか、その関係が変化しているかを、常に見ていました。そうして、子どもたち同士がつながっていった。
現在は…。とてもではないけどシステマチックにできるような状況ではありません。そこへ持ってきて、担任をしていないから、自分の「実験場」も持っていません。とりあえず、それでも自分が「実験」できる場としての授業から、子どもたちのネットワークづくりをどうしていくかということかなぁ。そんな中で、しんどい生活をかかえている子や、ともすれば脱落しそうな自分を叱咤激励しながら疲れてしまった子や、学力をつけてこられなかった子や、あんな子やこんな子が、それでも自分なりに学べる空間をどうつくるかということ。そこに、「学び」をコーディネートする人間として存在したいなぁと思っています。そうとう難しいですけどね。
そしてもうひとつは、学校の外に「場」をつくること。「場」と「場」の出会いをコーディネートすること。子どもたち同士が話せればいいんですよね。わたしはそこにいるだけで、たぶんいいんです。「わたし」はいるけど、「わたし」はいない。そんな感じ。
どんどん存在は引いていっているけど、仕掛けは前より増えたんじゃないかなぁ。

*1:作法?

*2:これはもちろんほめ言葉

よーわからん・全同教1日目

朝起きると7時。ちょうどいい時間です。お風呂に入って朝ご飯を食べて支度して、さぁ出発。とりあえず駅まで行きましょう。
と、向こうから歩いてくるのはT部さん。
T「え〜!なんで〜!」
い「わははははは!」
この広い鹿児島で、なぜ謀ったように会うのか、よーわからんです。
で、全体会の会場へ。まぁあちこちに知りあいがいます。でも、今年は少なめ。たぶん奄美に行っている人が多いんでしょうね。でも、会う人ごとに少しずつ話をしていると、それなりに時間がたっていくものです。
それはそうと、どこの分科会に行くかですね。いろいろレポートを見るのですが、今ひとつピンと来ません。う〜ん。よーわからんです。
気がつくと、全体会が終わりにさしかかっています。あかん!一番聞きたいのが…。
全体会のあと、たまたまいるのを見つけた三重のTにさんにメール。
い「どこの分科会に行きます?てか、分科会の前に昼ご飯一緒にどう?」
T「行きましょう」
てことで合流。バス乗り場に向かって歩いていると、大分のK村さんにばったり。
K「え〜!」
い「え〜!」
てことで、合流です。3人でとりあえずランチ*1
で、分科会の会場へ。ほとんど満席です。でもなんとか3人分の席を確保して、ふと後ろを見ると、T部さんと目があいました。
T「…!」
い「…!」
いくらでも他に分科会があるのに、なんでまた謀ったように…。よーわからんです。
で、分科会開始。
まずは1本目のレポート。う〜、どうしよう。言うか言わまいか…。悩むところではありますが、勝手に右手が動きます。
「はい」
と手をあげて、つい質問をしてしまいまいした。これでこの分科会から抜けられません*2。明日までの行動がすべて決まりました。
続いて2本目のレポート。う〜、どうしよう。言うか言わまいか…。悩むところではありますが、勝手に右手が動きます。
「はい」
と手をあげて、つい質問をしてしまいまいした。あかん、これで完全に目立ってしもたoπ。まぁそれでも質問の最中に少しだけ笑いがとれたからええか*3
本日最後の3本目。完全に力尽きて、スイッチオフです。ふぅ…。

*1:といっても、自家製麺のラーメン屋さん

*2:一度発言したら最後まで分科会を変えないというのがマイルールです

*3:「どうも学校の様子が伝わってこないんですが、ぶっちゃけどうなんですか?」とか言ってしまった

遠距離出張・全同教0日目

今年の全同教は鹿児島。明日の朝からはじまるので、今日は前泊です。
とりあえず昼に職場を出て、新大阪に向かいます。狙いは「さくら」の乗車です(笑)。さすがに4列シートは広いです。これなら「非武装地帯侵略」はなさそうです。
今朝、4時頃から妙に目がさえてしまって寝られなかったので、一寝入り。広島あたりから起きて、ちょいと原稿を書きはじめました。
で、新山口
新山口かぁ」
と思っていたら、前のイスに座ろうとした人を見てびっくり。夏にすごくお世話になった、お友だちのT部さんです。
T「ホームで「あぁ混んでるなぁ。みんな全同教に行くんやなぁ」と思っていたんですよね」
い「そうそう。新大阪でこわそうな人がいっぱいいるから、「あ、全同教に行くんやな」と思いながら、自分だけ別のふりしていたんですよね」
でもまぁ、新山口で偶然お友だちと会うようではごまかしきれませんね(笑)。
てなことで、原稿も完成したので一安心。いや、もうひとつ、締め切りがとっくに過ぎたのがあるんですが(;_;)
そんなこんなで鹿児島到着。