いけたのか?いけただろう…

今日は思い切って、普段よりも2本早い電車で出勤することにしました。さすがに6時台の、それも勤務先の最寄り駅止まりの電車に乗る観光客はほとんどいませんでした。が、なぜか高校生が乗っています。部活関係ではなさそうなので、早朝補習かなにかでしょうね。ハードやな。
職場に着いたら7時20分。なんでこんなに早く出勤するねんと思うけど、うちの職場は5時台に出勤する人もいて、朝がメッチャ早い人と夕方がメッチャ遅い人にくっきり分かれるんですね。ちなみに、もちろんわたしはどちらでもなく、朝はそこそこ早い派です。
で、ふと思い立って、人権教育だよりをつくることにしました。内容はこの間の薬物乱用防止教育の講師である谷家さんがfacebookに投稿された文章です。

高校で薬物乱用防止の授業をすることがたまにありまして、私に直接依頼をしてくださるのですからもともと個人的なつながりがあるということもありますが、それ以前から生徒ファーストが揺るぎない先生方ばかりで、はじめから「『ダメ。ゼッタイ。』はやめてください」というオーダーをいただき、私としては驚くやら嬉しいやらです。
 そんな学校のひとつである京都のJ高校に4月初旬に行って参りました。人権教育に力を注いでいらっしゃるJ高校では、私が本当に伝えたいことだけを“言いっぱなし・言い放ちっぱなし”をしたとしても、安心してその後を学校にお任せすることができる大変ありがたい学校なのです。
 「依存症は孤独の病。でもね、孤独になっている人に責任はないよ。これまで誰かにヘルプを求めてもその声をうまく受け止めてもらえなかったのかもしれないし、それでもひとりで頑張るために、心身の症状を抑えるために、物質やゲームなどにハマることで乗り切ってきたんだよね」。
 かつて、性暴力被害予防のための性教育をしていた時期があって、その頃から「予防」に違和感が強くありました。「予防」という言葉は、使い方によっては、すでにそのような体験をしている生徒を透明人間化させしまい孤立させ孤独に追い込んでしまいかねません。これも立派な二次被害です。
 「薬物乱用防止」というワードもそれと同じ。私も、先生たちだって、みんな何かに依存しながら生きているその渦中にいる当事者だよねっていうメッセージを発信することが大事だと思うのです。
 J高校の体育館で、ある生徒さんが、ノートをとりながら首を上下にブンブンさせてくださっていたのがとても印象的でした。“言いっぱなし・言い放ちっぱなし”を聴いてくれてありがとう。

これを読んだ生徒指導部長さん、しみじみと
「うれしいですね」
と言ってくださったので、これがまたうれしい。でも「安心してその後を学校にお任せすることができる大変ありがたい学校」と書かれたら、それに応えられる実践しなきゃなりません。心地よいプレッシャーを感じました。
今日の授業は2コマ。とにかく楽です。なんでこんなに楽なんだろう。長く教員をやっていると、授業に行くのが気が重いという経験は何度もしています。が、まったく気が重くない。もちろん、ルンルン気分[1]死語で行くわけではないですが、まぁ気軽に行ける感じですか。で、思った通りのところまで進める。前で問題解きをしてくれて間違いが起こることもあるけど、そこから授業が展開できるからありがたい。そんな感じで、穏やかに午前を過ごしました。
ちなみにうちの校時は午前の授業が終わると1時前です。すでに午後に食い込んでいる感じです。おべんとを食べたら担任さんのところに行って情報収集をしたりして、書類をつくって事務に持っていって、今日の仕事は終了です。労働者の権利を行使しましょう。
で、京都府中部の町まで移動。ここで車に乗せてもらって、到着したのは兵庫県中部の町です。今日はここでお座敷です。
依頼が来たとき、どうしようと思いました。いや、行くのは行くのですが、まず遠い。でも、京都府中部まで迎えに来てくださるということで、ありがたくお言葉に甘えさせていただくことにしました。もうひとつの懸念が時間が短い。1時間10分です。でも、1時間バージョンもつくったほうがいいかなと思いはじめているので、これもなんとかしましょう。最後の懸念は「ゆっくり話さなきゃならない」です。まぁチャレンジあるのみです。
ということで、控え室に入れてもらって「どうぞ」と出されたのが「押し寿司」です。

ひとつつまむとおいしい!これは、帰りの電車にとっておきましょう(笑)。
そうこうするうちに、なぜか町長さんが来られました。マジか。なんでも、今年度からパートナーシップ制度が導入されて、このゴールデンウィークに最初のカップルが登録されるんだとか。すごいな。
で、町長さんの開会あいさつ。
「部落差別の動画を削除した…」
あ!これか!そう言えば、部落差別のプレゼンで使ってます。舞台裏でそんな話をしていると、
「解放同盟の集会で…」
「え?ムラの人ですか?」
「はい」
みたいな会話もあったり。それにしても、この町、どんだけ人権に力入れてるねん。しまった、もう少し下調べをしてきたらよかった。後の祭りです後の祭りです。すでにプレゼンはつくられていて変更できません。このままやるしかないな。
ということで、お座敷スタート。とにかくゆっくりと話しましょう。
んーと。反応している人もいれば、反応していない人もいるような気がします。ちょっと焦ります。しかも、ネタを大幅に刈り込んでるので、笑いのポイントが少ない。もちろんお座敷の前に予習はしていますが、いざ本番になると「やっぱりアレを残せばよかった」と思ってしまったりもします。でも、それを残すと時間が延びます。むずかしい…。
そんなこんなで、なんとか1時間10分しゃべりきりました。なんか1時間30分とか2時間しゃべるよりもむずかしいですね。
終わったら、要約筆記の方と手話通訳の方にごあいさつ。
「思いっきりゆっくりしゃべりました」
「メッチャ早かったです」
マジか…。
それでも帰りがけに声をかけてくださる方もおられてホッとしたり。
で、車に乗せてもらって京都府中部の町へ。駅に着いたらちょうど電車が来ています。さっさと乗り込んで、途中のコンビニで仕入れたものを取り出します。

完璧なツーショットです。
ぷしゅ!んごんごんご。うまい!お寿司もうまい!
うん、たぶんお座敷も伝わったんだろうな。おそらくいい1日でした。

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1 死語

いや、だから…(その2)

今日は労働者の権利を行使してK西大学に行くことにしました。基本的にはこういうことはしないようにしていますが、諸事情があって、やむを得ずこういうことになりました。
教室に入ると、なんか大きな教室が人であふれかえっています。なんでも260人ばっかとっているんだとか。メチャクチャやな。それにしても教壇が高い。こんな高いところから話をするのはムリですね。ということで、フロアで話をすることにしました。
今日はなんでも2回目で、「セクシュアリティの基礎知識」なんだとか。うーん、それだけだと90分もたいないぞ(笑)。ということで、トランスジェンダー生徒の話をしましょうか。
それにしても、学生さんの反応がいい。笑ってほしいところで笑ってくれて、聞いてほしいところは静まりかえります。自然とわたしも話に力が入ります。しかし、教室に時計がない。これはやばいな。時間内に終わるだろうか。と、話しおえたら10分ばっか残ってました。しまった、もう少しゆっくり話せたんだ。
ただ、話しおえたら拍手が起こりました。いや、だから…。今日の話は単なる講義やし。どうにもダメですね。
講義のあとは「人権問題研究室」へ。実は今年度からこんなことになってます。
到着したらおべんとを渡されました。

豪華です。これをパクつきながら、まずは会議です。会議中、なんでも自己紹介があるんだとか。
「わたしは公立高校の教員をしています。そのかたわら、大阪府立大学で…。なくなりましたね。今はなき大阪府立大学で博士をとりました」
会場のみなさんから失笑が漏れました(笑)。
会議のあとは学習会。テーマは「障害者ピアサポートと制度化」です。
おもしろい。なかでも「議論の過程」がおもしろい。
「精神障害領域からすべての障害領域に拡大したことで、用語や障害観の整理が必要になった」。
なんでも「障害受容」は身体の人たちにとっても大きなテーマだけど、精神の人たちは「まぁそれぞれじゃん」みたいな感じで、それほど大きなテーマじゃないんだとか。
「より障害者権利条約を強調する内容になった」。
精神の人たちは、それほど「権利」に着目してこなかったんだとか。
そして、「他の傷害領域に、リカバリー概念を受け入れてもらうために長い時間の対話と議論が必要だった」。
「リカバリー概念」は、どうやら精神特有のものらしいです。個人的にはDARCなんかがリカバリーとか言っておられるし、おそらくトランスジェンダーもこういう感覚があるんじゃないかと、ちょっと思ったりしています。が、身体の人たちにはリカバリー概念はあまりないんだとか。すると、「これを入れるの?」とか「言葉を換えたら?」とかいう話が出てくる。それに対して、「先人たちが言ってきたことがなかったことになるので、やっぱり必要」と返す。障害の3領域とか言われるけど、それぞれの領域で語られていることはまったく違うんですね。
まぁでも自分の専門ではないからあまり安易なことは言えないな。とはいえ、質疑応答では誰も発言しないので、ついつい交流会の話をしてしまいました。でも、けっこうおもしろがっておられたので、よかったよかった。
学習会のあとは、りりぃちゃんと井谷さんと3人で呑み。やがて講義を終えた堀さんが合流されて、結局5時間ぐらい呑んでたかな。しかし、「焼酎ストレートをダブルで」と頼んだら、コップになみなみと出てきて、メチャクチャな店やなと。
また来よう(笑)。

三人会

早朝、ひどいのどのイガイガで目が覚めました。花粉だな。緊急避難的にマスクして寝ることにしました。てか、寝られない。まぁそれでも、少しはウトウトできたかな。
で、最寄り駅まで歩く最中、いきなり耳がキーンとなって、それがとれません。なんとか行きの電車はガマンできたけど、職場の最寄り駅でboseをはずしました。こういう時のboseは密閉感がハンパないからきついです。
職場に着いて朝ごはんを食べたら同僚の車に乗ってスタート。向かうは第2のふるさとです。今日と明日は来年度迎え入れる生徒の情報交換です。おそらくかつてはどこもやってたかもしれませんが、今はどうなんだろう。ちなみに、うちの職場はかつてアバウドになった時期がありました。でも、アバウトになるとトラブルが出てきました。やはり連携は密に取らなきゃならんということです。なので、今はメッチャていねいにやってます。
中学校でひと通り聞いたあとは地域の「館」へ。ここでは中学校とは違う情報がもらえます。要は、子どもを「ひとつの観点」から捉えないということです。
出張から帰ったら報告書書きですが、同僚がやってくれました。ありがたい。
しばし職場でゴソゴソしたら昼からスタートです。今日は2年前までお世話になった「おべんきょ場所」で三人会です。おひとりはハムダイバーシティの代表の方。もうひとりは小阪くみこさん。そしてわたしです。
会場はHがしさんの研究室。ずいぶんと片づけられましたね(笑)。しかし、わたしのテンションが少し投げやりです。まぁしかたないです。頭の中はゲンコモードです。なんの準備もしてません。いや、やったか。ここまで来る電車の中で(笑)。
そんな状態で三人会スタート。トップバッターは短いながら、極めてポイントをついた話をされます。ちゃんとプレゼンも用意されてます。いい話を聞かせてもらったお次は小阪さん。こちらもちゃんとしたプレゼンを用意して、的確に話をされます。とりわけ、カミングアウトとアウティングの話は大切ですね。カミングアウトを「ミクロ・メゾ・マクロ」にわけられたのはわかりやすいです。
ただ、カミングアウトをめぐってはHがしセンセとさまざまなやりとりをしてきたので、ヒヤヒヤものです(笑)。
そんなこんなで、結局同性愛者の話までいけずに終了されました。
てことで、トリはわたし。何を話そうかと思ったけど、話せることは自分の話と子どもたちの話しかないので、そんな話。あとは社会モデルを導入したらあらわれる世界が変わるってあたりかな。40分もらってたけど30分でネタが尽きたので終了。小阪さんに、話せなかった同性愛のことを話してもらえばいいかな。
で、三人会終了。
そのあとは打ち上げです。お店は「かせぜん」です。本当は「新居」にしたかったけど、今月いっぱいはお酒を置いてないとかで断念しました。ただ、「かせぜん」もなかなかいい店です。ここでわいわいとしたのですが、ついHがしセンセにこの日のことでからんでしまいました。悪かったなぁ。でも年始に書いたように、わたしにとっては、ようやくできるようになったし、だからこそしなくてはならない「からみ」だった気はします。それをしないと、前に進めない。まぁHがしセンセには迷惑だったと思いますが…。
そんなこんなで8時前に打ち上げ終了。さてと、帰って明日のおべんとのご飯を仕掛けなきゃ。

30分トーク

今日は昼に宝塚に行かなきゃなりません。用件はこれです。
これ、簡単に引き受けたけど、ずっとなにを話せばいいか考えていました。が、まとまりません。
てか、そもそも、わたしは映画をあまり見ない。なぜかというと、じっとしていられないからです(笑)。さらに、トランスをネタにしたドラマは、どちらかというと見たくありません。リアルで知ってますからね。しかも「リトルガール
」です。そんなのいっぱい知ってます。今さらです。でもまぁ見ました。ただ、見たときのことは忘れてて、やはりなにを話すか考えていました。
てことで、行きの電車でようやくメモをとりはじめました。
簡単に言えば「楽園はない」ということからスタートしようと。この「楽園はない」という言葉は絶望に聞こえるかもしれないけど、そうじゃないんですよね。「楽園がない」からこそ、「今、ここで生きる」ことへの希望が生まれるんです。だから、そういう話をすればいい。
てことで、会場に到着してからもメモづくり。で、ようやく事務所に顔を出してごあいさつ。しばしの待ちののち、トークスタートです。与えられた時間は30分。30分も話せるのか?
とりあえず、さっき考えた話のあと、交流会前史を話しました。そして交流会の立ちあげの時のこと、さらに小学生が来るようになってからのこと。キャンプのこと。水着のこと。ランドセルのこと。話しはじめるといっぱいありますね。制服が実現できても宿泊行事で壁があること。
それでも、そうした壁に立ち向かう子どもたちの姿を伝えなきゃなりませんね。それは希望でもあります。
そして、現在広がりつつあるトランスヘイトの話です。目の前では30人ほどの方が聞いてくださっています。この人々がトランスヘイトを聞いた時、どちらの側につくのか。それが世界を変えていきます。だからこそ伝えようと思いました。
そんな感じで話をすると、あっという間に30分が過ぎていました。なんとかもったな。
で、あいさつをして、そのまま「夜の仕事」の研修会へ。2時間半の研修会の最後の30分だけ参加したけど、よかったな。いろいろ書類ももらえたし、打ち合わせもできました。
しかしおなかが減りました。どうしよう…。
淡路の立ち飲みか。てことで、お店に入っていっぱい飲みましょう。

うまいわ。しかし、「生卵の天ぷら」ってなんだ?オーダーしたらこんなのが出てきました。

おもしろいな。
で、サクッと飲んで、さぁお家に帰りましょう。今日はちょこざっぷで筋トレしてビールを呑むんだ!

見送られる

今日は朝イチ滋賀県の中学校でお座敷です。かつては「人権の薫り漂う」中学校から「3年間の人権学習のまとめ」とかいって毎年呼んでもらってました。が、ここ数年声をかけてもらってません。ところが、それと入れ替わるように、この中学校から声をかけてもらうようになりました。
ただ、この間の休校のせいで、もともとお座敷を入れてた先週木曜日が授業になって、そこから急遽日程を動かしてもらうことになりました。ところが、あいてるのが今日の午前しかありません。しかも、午後は出張です。なので、今日の朝イチになったという。
ということで、中学校へ。みなさん
「お忙しいところを」
とか言われますが、逆にこちらが申し訳ないわけで。ということで
「あくまでも休校の振替をせよと言った府教委のせいです」
と言っておきました。
で、お座敷開始。
はじめはキョトンとしてたみたいですが、少しずつ反応がよくなってきます。「間」のないわたしの話にわらってくれます。どんどん反応がよくなってきます。と、55分くらいたったところで、突然雰囲気が変わりました。えーと…。疲れて集中が切れたのね(笑)。それほど集中して聞いてくれてたってことです。
後半をしゃべりはじめたら、これまたガッツリメモをとってる子がいます。すごいな。終わったあとの拍手がまたすごい。
ほんとうはこのあとのホームルームをまわりたいところですが、午後の出張に間にあわなくなるので、パス。駅まで送っていただけるとのことなので、駐車場までグラウンドを突っ切ってたら、後ろから声が聞こえてきます。振り返ると、3階の校舎の窓から生徒さんがいっぱい手を振ってくれてます。手を振り返してると、隣の教室からも負けじといっぱい手が出てきます。
「またねー!」
と叫んだら笑い声が返ってきました。そうか、3年生で、もうすぐ卒業か。
でも、こんなのはじめてです。きっとそういう子らなんでしょうね。なんかほんわかした気持ちになりながら電車に乗りました。
で、向かうはウトロです。今日は某人権教育研究会のブロックの研修会です。毎年この研修には地域の新採教員に来てもらってます。やはり地域のことを知らなきゃダメだと思いますからね。
てことで、まずは秀煥さんの話。うまいわ。コンパクトにまとめながらも、必要なことはきちんと伝えられます。ただ、今日は館内見学とフィールドワークのために短めです。
ここからは人数が多いので2班にわかれます。わたしは一度来たことがある人対象にフィールドワークです。
ウトロ平和祈念館の「今の」楽しみ方は、まずは館内展示を見る。そしてフィールドワークに行く。そして風景を頭に入れて、もう一度館内展示を見る。すると、どの出来事がどこであったのかがわかる。館内展示がより身近に感じられます。
てことで、飯場→水路→立て看あと→放火跡→もう少し奥→広場とひとまわりしてみました。だいたい45分か。けっこう話したな。館内については、まぁ展示を見ればわかるかな。
でも、案内した人が
「たしかに場所がわかりますね」
と言ってくれたので、よかったよかった。
てことで、長い1日が終わりました。帰りに角打ちに寄ろうかと思ったけど、まだ少し時間が早いです。てことは、飲む量が増えますね(笑)。やめときましょう。

LGBTQ+の子どもたちと教職員が過ごしやすい学校をつくろう!!

朝は7時20分起き。いちおう30分に朝食ということにしています。瞬間、朦朧だったけど、思ったよりもすっきりしています。
朝ごはんは豪勢にとってしまいました。

とりすぎたな。食べすぎたな。
てことで、朝風呂です。気持ちいい。
風呂上がりはちょこっとメールでやりとり。そして荷物をAっちゃんに預けてスタートです。瓦町から今日の会場がある仏生山までランです。

コースはR11をひたすら南下。途中からR193になります。完全な平坦路です。と思っていたけど、ひどいアップダウンがあります。地下道と歩道橋です。これがめっちゃ急坂です。登りもさることながら、下りがこわい。ペースは上げられないし、太ももに負担がかかるし、完全にペースを崩されました。しかし、どんなんやねん。もうひとつの敵は信号です。しかたないんだけど、走り続けたいし、でもとまらなきゃならないし、おそらくスマホは「とまっている」と判断して、タイムがメチャクチャになるんだろうな。
結局、6分13秒→6分16秒→5分55秒→6分00秒→6分31秒→6分09秒→6分06秒で7.4kmを45分42秒で走りました。アベレージは6分10秒です。なお、5kmのところの31秒は停止時間の可能性があります。ちょっとしんどかったけど、まぁいい汗がかけました。

なぜ今回高松に来たかというと、「LGBTQ+の子どもたちと教職員が過ごしやすい学校をつくろう!!四国ブロック2023」でパネルディスカッションのコーディネーターをするためでした。
で、まずは打ちあわせ。えーと、なんでわたしが午前の共同研究者なんだ。しかも、レポート2本のうちの1本は眞野豊さんです。立場が逆でしょう(笑)。
そんなこんなでセミナー開始。眞野さんの報告は、どちらかというと問題提起ですね。ただ、難しい言葉を一切使いません。ちなみに「性の多様性教育」を書いたときに眞野さんの書籍にはあたりました。結局渡辺さんを使ったのですが、ずいぶんと参考にさせてもらいました。もう1本は校地の小学校のレポート。同和教育がベースにあるので、かなりしっかりとしたレポートです。ただ、もうひとつなにかが…。なんだろ。そうか、「差別する/しない」「差別意識」といった言葉が出てくるあたりか。社会構造の問題ではなく、個々人の問題として実践をしている。なんでだろう。もしかしたら同和教育の影響かなぁ。つまり、制度的には勝ちとった。にもかかわらず、いまだ差別が残っている。だから「意識」に話が流れるのかな。
そんなことを考えたので、そんなあたりをコメントしました。
昼休みのおべんと、量が多い。完全に食べすぎですね。
で、午後はパネルディスカッション。メンバーはトランス男性おふたりとAっちゃん+わたしです。
流れとしては「簡単な自己紹介」→「もう少し深い自己紹介」→「子どもの頃の話」→「教員としての現在の話」というふうに設定しました。どうなるかと思ったけど、みなさんよくしゃべる。そして話の内容がおもしろい。せっかくなので、途中で「みなさん、男らしさ・女らしさ・自分らしさって話、どう思われます?」とぶっ込んでみました。すると、これがまた話が長い。つまり、小学生の子どもたちが到達する「自分らしさ」とはレベルが違うということです。これ、高知のレポーターの方へ向けたメッセージでした。
そして最後に「当事者でよかったと思ったことは?」と質問。これもまたおもしろい答が返ってきました。ちなみに、この質問への答えこそが、おそらくは当事者の存在が提起していることだし、それを教室や職員室で実践していくことなのかなと思ったり。ちなみにわたしはカリフィアの言葉を引用しておきました。
てことで、本日のセミナー終了。こんなんでよかったのかなぁ。
あとは帰るだけですね。琴電→マリンライナー→新幹線という豪華なルートを使いながらも、ビールは350mlを1本だけというおとなしい帰り道でした。
家に帰ったら、ちょこざっぷです。レッグプレス65kgを20回とカーフレイズ20回+腹筋10回を5セット。ほんの少しだけバイクをこいで、いい汗をかきました。さてと、あとはビールだな。

いい子らやなぁ

今日は某国立大学附属中学校でお座敷です。なので、朝はゆっくり。というか、今月末〆切のゲンコを書かねば。
トランスジェンダーのジェンダー葛藤についての生の声を掲載したいなと。まぁもちろんいっぱいあると言えばあるのですが、いろんな文献から拾うのもいいかなと。で、思いついたのが「三橋順子, 2002, 「トランスジェンダーと学校教育」『アソシエ21』8: 142-160.」だったりします。が、ダメですね。孫引きになります。他にも虎井さんとか上川さんとか、いろいろ探したけど、なんかイマイチです。やはり、自分が聞かせてもらった「声」が一番いい。当たり前か。
てことで、決断して、インタビューデータを読み直します。おもしろい。そして、今も変わらない現実にげんなりもします。まあ、多くの人は「困らない」。困るのはごく少数のトランスの子どもたちだけです。なので変える必要を感じない。だから変わらない。もちろん、ごく少数の人々は「変えなきゃな」と思っている。が、その人の想像の範囲でしか考えられない。その想像を超えたあたりに原因がある。だから「わからない」。わからないから、変えているつもりが変わらない。
その限界を突破するのが「おべんきょ」なんだと思っています。感性ではなく、レンガを積むように書く。そうすれば「わかる」ようになる。すると「変えられる」ようになる。
まぁ今のゲンコもそういうものです。I田さんと書いているゲンコもそういうものです。そして書籍化もそういうものです。
そしてもうひとつ。「変える」ためになにをすればいいのか。なにができるのか。それも明らかにしなくちゃダメですね。それが書籍化の次にやることかな。
そんなことを考えていたら、出発の時間が来ます。なのでスタート。ほんとうはもっとゆっくりと考えたいんだけどなぁ。
それにしてもboseが不調です。つながらない。おかしいな。仕方ないので道を歩く時も、バスの中でも、電車の中でも音楽なしです。しかし、世界はこんなにも騒音にまみれているんだ。ロードノイズやエンジンの音、排気音。そして車内アナウンス。ひたすらうるさいです。と、突然つながりました。いきなり静寂がやってきて、バッハの無伴奏チェロソナタが流れるだけの世界になります。心地いい。Kうさんは、たしかゼンハイザー推しだったかな。クラシックにはそちらがいいと言ってはりました。が、わたしはノイズキャンセリングが強いのがほしかったので、boseにしました。てか、他のは考えなかった。グールドのピアノとか、けっこういいけどなぁ。あ、バッハとか、ほとんどジャズか(笑)。
で、ガッコに到着。
速やかに会場に入ってセッティングです。が、音が出ない。てか小さい。大きなスピーカーを持ってきてくださったので、bluetoothで接続を試みるも、なかなかつながらない。どうもbluetoothに嫌われ気味ですね。それでも、いきなりつながったので、よかったよかった。
で、お座敷開始。
みんな集中しています。もちろんゴソゴソしている子もいますが、それもこちらを気にしながらもゴソゴソなので、おそらく反応してくれているんでしょう。てか、一生懸命うなずきながら聞いてくれている子もいます。
ちなみに、最近、前半がちょうど50分くらいってのがわかったので、ここでいったん休憩を入れることにしています。なので今日も休憩。すると、緊張感が一気にほぐれたみたいです。なんか、じゃれあってます。かわいいな(笑)。
わたしに声をかけてくださった養護教諭の方は
「人権学習は別にやっていて、今日はLGBTQを…」
と言われたので、
「LGBTQも人権ですからね(^^)」
と返しておきました。まぁ、なにをテーマに人権を語るかって話ですからね。
で、後半は養護教諭の方の要望に沿ったセクシュアリティに関する話です。が、やはり最後は人権です。でも、子どもたちはめちゃくちゃメモをとってます。
子どもたちにとっては、おそらく人権学習も保健学習も関係ないんですよね。すべて「学習」であり「講演」である。
そんな感じで、2時間連続授業はおしまい。そのまま速やかに中学校を脱出です。
帰りの電車では無事音楽が聴けて、よかったよかった。
家に帰って走ろうかと思ったけど、やめました。今日はおべんきょモードのままにしておきましょう。そんな一日。
そうだ。今日は水平社設立の日でした。

大前提と現実解

今日は午後から合格発表なので、短縮45分の4時間授業です。実は5分短いと、けっこう急がなきゃなりません。自分が問題を解く場合はいいんだけど、生徒を当てて黒板に書いてもらう場合はたいへんです。まぁでも、授業時数的にはまだ大丈夫なので、なんとかなるか。
で、イマイチピリッとしないクラス。こちらは今日が講義形式の最終授業です。やはりピリッとしません。が、ピリッとしないことを嘆く発言をしたら、こないだおいたをした子がなんとなく反応しました。こういうところ、きちんとこちらを見ているんですね。ちなみにこの子は、実はピリッとしています。ピリッとしないというのは、どちからというと無気力な感じ。そして、そういう子は、やはりピリッとしません。今年度、滑り出しは決して悪くなかったけど、なんだかなぁ。でも、もしかしたら、わたしの要求が高すぎるのか?でも、要求を下げるのもアレやしなぁ。
そんなことを考えながらも、講義が終わって、あとはプリント学習。ほとんど子が勉強しています。まぁいいでしょう。が、やらない子がいる。うーん。
で、授業が終了。
荷物をおいたら、そのままガッコを脱出です。駅まで走って電車に乗って、乗換駅で再び走って、たどりついたのは神戸駅。ここからタクシーに乗って、到着したのは2ヶ月前に行った町の中にある大学です。今日はこちらのPDなんだとか。
到着したら、まずは機械のセット。ほう。ATEM使ってるんだ。じゃぁハイブリッドも安心ですね。てことで、わたしがやったのはHDMIケーブルを挿すだけです。
で、学長応接室へ。イヤだなぁと思ったけど、入ってこられた学長さんがフランクな方だし、副学長さんは知りあいだったりして、さほど緊張もせずにしばし雑談。
で、お座敷です。みなさん、けっこう真剣に聞いておられます。なんでも来年度共学になるとのことなので、かなり喫緊の課題なんだろうな。でも、わたしは「支援」とか「配慮」の話はしないので、期待に添えるかな。いや、「支援・配慮」をするためには、その前に全体的な構造を踏まえ、大前提の話を知って、その上で「現実解」を探るというのが大切だというのが、基本的なわたしのスタンスなので、それでいいでしょう。そして、大学の人ならそれはわかるはずです。
それにしても、小ネタにいちいち反応してくださる方がいて、これがうれしい。ただ、90分は厳守なので、ミッション3を大幅にカットしたものをつくって、それでも80分ばっかかけて終了です。
質疑応答では、やはり現実解の話が出てきます。これを待っていました。でも、大前提を踏まえた上での現実解ですから、おそらく納得してもらえる。終わってからもいろいろ前に来られて、極めて現実的かつ原則的な話をしていました。
しかし、副学長さんがいい。さすがはここの元校長さんです。例えば宿泊行事の際、「みんなに懸案事項や留意事項をたずねているんだから、その一環としてとらえればいい」と言われます。それです。トランスの子だけにするのではなく、すべての子がさまざまな事情を持っていて、トランスもそのうちのひとつと考える。まずはこちらがそういう姿勢を持つことが大切だということを、ふだんから考え実行されているんでしょうね。だから、この瞬間にそれを言われる。そしてみんな納得し安心する。そういう教職員集団なんですね。
いいなぁ。
ちなみに、質問された方の弟さんがわたしの勤務校出身だとか。まいったな…。
ということで、再びタクシーに乗って神戸駅へ。すぐにやってきた電車に乗って、1時間ちょいの旅を過ごして、さぁ帰りましょう。今日は疲れたからちょこざっぷはなし。それでもビールはおいしいはず。

先輩がいた(笑)

今日は兵庫県中部の町でお座敷です。いちおう午後のお座敷ですが、片道片道2時間ちょいかかるので、朝からスタートしなきゃなりません。が、眠い(笑)。当たり前です。昨日の行動は今日のことを考えてませんでした。
とにかく8時過ぎにのろのろ起き出して、朝ごはんを食べて準備して。10時過ぎの新快速に乗って加古川から加古川線です。
眠い。
それでもおなかが減ってきたので、昼ごはんのおにぎりをぱくつきます。バッハの無伴奏チェロ・ソナタがいい感じにマッチします。
そして降りたのはN脇市駅。迎えに来てくださった方は
「遠いところを」
って言われますが、ちょうどいい旅気分です。てか、
「おとつい東優子さんが来られて、講演の中でいつきさんの話をされました」
とか言われてビビるなど。さらに
「話、おもしろいですよ」
と、ハードルを上げられたんだとか。ひぃ。
会場に着いて、控室にいると、いろいろあいさつに来られます。
「忘れておられるかもしれませんが、三田に来ていただいて」
覚えてますよ。てかこれを忘れるはずがないです。すると、Nさんも、やはりさっきの出来事を覚えておられたみたいです。まぁマニアですね。そこからIっぽくんの話が出てきたりして、懐かしかったなぁ。
と、今回声をかけてくださった方が来られて
「前に来ていただいて…」
へ?いや、N脇市駅に降りたのは、たぶんはじめてだけどなぁ。
「10年くらい前で」
うがー。たいてい覚えてるけど、おかしいな。あとで探したら来てました。どうやら前回は福知山線で来たみたいで、加古川線に乗ったのがはじめてだったのが覚えられなかった原因のようです。どうやら路線とか駅と結びついてるらしいです。
さて、そろそろお座敷がはじまるなと思って会場に向かうと、担当の方に呼び止められて、何かと思ったら
「市長さんです」
とのお言葉。へ?若いなぁ。というか、普段着です。そういう人なのね。なので、プロフィールを検索。
大学の先輩じゃん。しかも、ひとつしか変わらない。てことは、つかみはこれだな。
てことで、お座敷開始。今日はミッション4です。自分のライフストーリーを話すのは、けっして楽じゃないけど、いまだニーズがあるんですよね。
で、大学のところまで来たところで
「市長さん、これ、M前です」
というと、納得された顔をされました。M前は、かつては学友会がバリケードをはってたところなので、当時の人ならそれと結びついて記憶してるはずです。
まぁそこからしょーもない話が続いて、やがてなぜかセクシュアリティの話へとなだれこんでいきます。
みなさん、いろいろ身体に動きがあるので反応しておられるなと。まぁ「間」がないから笑いにくいのか。それでも、たまに「間」をつくって笑っていただきましょう。
そんなこんなで、エンディングへ。今日はどこまで話そう。やはりライフストーリーの後半も話そう。てことで、5分だけいただいて終了。
市長さんの反応が気になります。すると
「懐かしかったです。ぼくも運動してました。田辺移転反対とか」
マジかよ(笑)。ガチの先輩ですがな。まぁわたしは学園闘争はそんなには加わってなかったけど、界隈はウロチョロしてましたからね。
それにしても、今回は10年前のお座敷を覚えてくださってる方が「もう一度聞きたい」と言われて呼んでいただけたんだとか。わたしの話に価値を見出してくださってるのが、とてもうれしいですね。
てことで、駅まで送ってもらって、1時間に一本の電車に間にあって、帰途につきました。
ここから2時間の旅ですね。今日はビールを買うヒマがなかったけど、まぁいいや。これで飲んだら寝ちゃいます。帰りはゲンコのことを考えることにしましょう。

寒い中がんばった!

今日は午後イチ、京都府中部の中学校でお座敷です。なので、朝から休み。なにせガッコに行っても1時間か2時間くらいしかいられませんからね。
てことで、朝はゆっくり。そうだ、今の身体で坂道を踏んだらどうなるだろう。
てことでラン。
前半3kmは登り区間です。ここをどれくらいのタイムで走れるかですね。結果、6分03秒→5分53秒→5分38秒→5分37秒→5分21秒→5分28秒で、6.7kmを38分ちょうどです。最後でペースが落ちて、アベレージは5分40秒。しかし、あたしゃ、なにと闘ってるんだろ…。
家に帰っておにぎりを握ってお茶を準備してスタート。今日の中学校は駅から遠いところなので電車はあきらめました。と、メールが来てるのがわかりました。中身は「電話をくれ」と。で、電話したら
「昨日雪が降って、今朝は職員で雪かきしました」
と。さすがは京都府中部だな。すべて山ですからね。
でも、会場に近づいても、道路は除雪されてますから安心です。なんなら、家から出るところが一番危なかったりします。
で、中学校に到着。お!すんごいきれい。

たぶん旧校舎ですね。昔の木造校舎は縦横の線がきれいです。それに雪化粧。いいな。
で、会場へ。体育館です。ストーブがうなってます。が、寒い(笑)。
やがてお座敷スタート。生徒さんたち、身体がツッパってます。そりゃそうです。寒い。
それでもはじめのつかみに反応してくれて、メッチャうれしいな。「まつり」のくだりは、どちらかというと保護者のみなさんにウケたかな。
で、前半が終わったところで休憩。ここの休憩は大切ですね。みんなストーブのまわりに集まってます。なので、わたしもストーブのあたりに行って生徒さんたちと雑談。
「話の内容、わかった?」
「そりゃわかりますよ」
そりゃそうだ。
と、保護者のかたが来られて
「ええわー、せんせいみたいな人がいっぱいいたらええのに」
と言われたので
「わたしみたいな人がいっぱいいたら、学校、成り立ちませんよ」
と、正当な指摘をしておきました。そりゃまわらんよ。
で、後半戦突入。再び生徒さんたち、マジメな顔になります。ええのに。てか、ストーブから離れると、再び寒さが襲ってきます。それはわたしだけじゃなくて、生徒さんたちも同じです。でも、みんな真剣に聞いてくれます。それだけじゃなくて、表情に動きがあります。内側で感情が動いていることがわかります。
てことで、お座敷終了。でも、生徒さんたち、このあと全校集会があるんだとか。寒いだろうになぁ。がんばるなぁ。
生徒さんたちが教室にもどったようなので、教室を襲撃。1年生の皆さんとはストーブを囲んで質疑応答。
「なぜ同性婚に賛成の人が多いのに、同性婚が認められらないんですか?」
「それはね。今の政権を支持している人たちの多くが同性婚を認めない人たちで、もしも今の政権の人たちが同性婚をOKにしたら、自分たちを支持しなくなるからで、そうしたら自分たちが政権をとれないからです。だから、同性婚をOKにするためには、もっともっと同性婚OKの声をあげていかなきゃなりませんね」
みたいな。
2年生の皆さんは席に座っての質疑応答。いろいろな質問があったけど、最後に担任さんが
「外国ではたくさんの人がカミングアウトしておられますよね。なぜそれが可能なんでしょうか?」
との質問。なので、
「どちらかと言うと、外国ではたくさんの人がカミングアウトしているけど、なぜ日本ではカミングアウトする人が少ないのかという問いの立て方をした方がいいかもしれませんね。それは、この日本社会をつくる、わたしたち、もちろん生徒のみなさんも含めた、わたしたち一人ひとりの問題なんじゃないかな」
みたいな。
そんな感じで、すんごい充実したひと時を過ごさせていただきました。
そして、外に出ると、やはり雪。やはり山の中ですね。帰りはのんびり雪道ドライブをしようかな。