今年もオンライン

今日は日教組の人権教育実践交流集会です。今年も去年に引き続きweb開催です。いや、ほんとうは広島でやる予定でした。フィールドワークなんかも準備されていました。が、やはりweb開催になってしまいました。それにしても、この2年間、ほんとにこんなんばっかりやなぁ。
ちなみに、今年も共同研究者です。考えてみると、現役教員でやってるの、わたしだけか(笑)。まぁありがたい話です。
てことで、午前は打ちあわせ。ところが、パスコードを蹴られてzoomに入れません。しかたないからタブレットから入って打ちあわせ。その間もPCからのログインを試みます。結局打ち合わせの最後あたりでようやく入れました。いったいなにがあったんだ?
で、昼ごはんはもちろんカツを入れます。

午後から集会がスタート。全体会の後、全体講演です。去年の講師は松村智広さんでした。今年は広島県のとある支部の支部長さんが講師でした。いきなり「部落差別の3つの命題」が出てきて、ゲゲって思うなど。いわゆる朝田理論というものですね。『同和はこわい考』の頃までひきもどされる感じでした。まぁでも広島ですからね。
話の内容は、「部落差別はあるよ」って話で、それはその通りです。で「同和教育はやらなきゃならないよ」って話で、それもその通りです。ただ、なぜ朝田理論がここで出てくるのかわからんなぁと思っていたのですが、講師の方が語られる経験談がすごい。露骨な差別発言がガンガン出てくる場所で生きておられる。支部長をやってる人が「隠したくなる」と思ってしまうほど、厳しい現実が、今もある。
そういうところからの発信だと知ると、あらためて「そうか」と思ってしまう話でした。
で、分科会。
まずは東さんから、昨年度に続く、今年度1年間のジェンダーにかかわるトピックスのまとめです。そうか、森善郎の「話が長くなる」発言からまだ1年か。そこから別姓のこととかLGBTの法律のこととか、子ども家庭庁問題とか、今年度も山盛りですね。どんな国やねん。
てことで、レポートです。
1本目は、性別によらない名簿の実施とか、メディアチェックとか、制服のスラックスの導入とか、女性の社会進出とか、そんなことをがんばっておられる実践です。ちなみに、クラスは3年B組なんだとか。いろいろな質問が出たけど、わたしからもしょーもない質問をひとつ。
「北海道の女性って、どれくらいスカートをはいておられます?特に冬」
誰もはいておられないようです(笑)。
2本目は性の多様性を伝える小学校の実践。小学校1年生・2年生に向けてやっておられて、とても貴重だなと思いました。が、内容は、これまでジェンダー平等教育でやってきた「らしさ」をめぐる話だったりして、1本目のレポートとつながっていたり。ただ、ひとつ「ジャイアンがままごと好き」「ドラえもんが笑う」というトピックスを使っておられて、ちょっともやってみたり。でも、これは最後にとっておきましょう。
その後、わたしからひとことコメント。レインボースクールプロジェクトの一部を紹介しながら、2007年当時、セクマイ[1]「へー、セクマイって言うんですね」って言われました。どうやら、死語らしいの人が性の多様性についての授業経験がどれくらいあったかとか、学校にどんなことを求めてるのかとか、そんなデータを紹介。ちなみに、2007年って15年も前ですが、実は、教員の研修経験とか授業経験とか、今もほとんど変わりません。まぁ、そんな衝撃のデータをなぜ知っているかというと、『こころの科学』に書かなきゃならなくて、一生懸命調べたのでした。
で、グループディスカッションを経て、最後にひとことタイムです。
なにをしゃべろうか…。
まずは、北海道の女性がスカートはかないのに、なぜ中学生はスラックスを選択しないのかって話ですね。もちろん、答があるわけではないけど、「なにかがある」ってことです。あとは、中学校のむずかしさですね。結局「性」が「生殖」とつながるのが小学校高学年から中学校なので、やはり「性差を意識させる」ことがタスクになってるんでしょうね。
あとは「性別違和のある子に出会った経験がある教員が多い」問題。これは、学校が性別違和を感じさせやすいからでしょうねって話。これを言ったら笑ってる人がおられておもしろかった。そしてジャイアン問題です。きっと、トランスガールの子は傷つく。もちろん、ジャイアンがトランスガールであってもかまいません。が、ジャイアンを引き合いに出すと、トランスガールって「ジャイアンみたいな男の子が女になりたいと思っている」という、ステレオタイプをつくりだしてしまいかねない。そうじゃなくて、「女なのに男扱いされている」のがトランスガールなんですよね。いわば正反対なんです。だから、教材をつくるときに、あまり「わかりやすさ」に引っ張られないようにする必要があるってことです。
あとは、心がけの問題じゃないって話かな。はじめは心がけでもいいけど、どこかで制度の問題を出さなきゃならないって話です。あとはこの日にした雑談のこととか。
東さんからもコメント。なんか、元気がでるコメントだったなぁ。ああいうコメントが出せるようにならなきゃならんのだろうなぁ。
てことで、今年の人権教育実践交流集会も「退出ボタン」を押したら終了。でも、何人かの人とメールでやりとりして、ほんの少し余韻を楽しみました。
来年は対面でやりたいなぁ。

と、facebookを見たら、野入さんがコメントされてました。
なんでも、ご恵投いただいた『沖縄のアメラジアン――移動と「ダブル」の社会学的研究』にわたしの名前を載せてくださっているんだとか。マジかと思って、そのページを開いたら…。

あった…。「なんちゃってフィールドワーカー」としては身に余る光栄です!

footnotes

footnotes
1 「へー、セクマイって言うんですね」って言われました。どうやら、死語らしい

絶不調ののち、語る

朝起きると絶不調です。当たり前か。昨日の夜は記憶なくしてました。てか、新快速の中で寝てて、目が覚めると京都駅で、たまたまドアが長い時間開いてたから降りられただけで、もしもあのときドアが閉まってたら帰れなかったかもしれないという。
なので、のろのろ起き出して、のろのろ朝を過ごして。それでも午後は「ハンセン病自主ゼミナール」で話をしなきゃなりません。完全にとは言わないけど、そこそこ新ネタなので、少し考えなきゃならないけど、考えがうまくまわらない。しかもおなかが減ってきた。まいったな…。
昼は身体に優しいラーメンをつくりましょう。食べすぎた。まいったな…。
そんなことをしてると、すぐにゼミナールの時間がくるわけです。まぁいいや、出たとこ勝負でいきましょう。ベースはこれです。まぁ、年に1〜2回話す内容です。ただ、今日は人権教育・同和教育にシフトしてるので、そちらをメインにしましょう。
てことで、なんとか1時間話して、ここからはディスカッション。てか、zoomって顔出ししてなくても、誰が聞いておられるかわかるから、ビビります。と、外川浩子さんが挙手。
「前から存じていますが」
とか言っておられて
「どわー」
ってなるなど。なんでやねんと思ったら朴基浩さんつながりでした。納得…。いや、違うでしょ。なんでおふたりの会話にわたしが出てくるねん(笑)。
というのはおいといて、なんでもMFMSのとりくみに「それでいい」っていう安心感をもらえたとのことで、これまた恐縮です。まぁでも、わたしの交流会のスタイルは一番情けないやり方なので、自信を失いそうになることはよくあります。
そんなこんなで1時間の話題提供のち2時間のディスカッションという長丁場の最後に、主催者のうちのひとりの黒坂愛衣さんから
「zoomで交流会はしないんですか?」
どいう質問が。
そうか、なんでやらないんだろう。なんで対面にこだわるんだろう。そうか!
「交流会って、小さなグループがいっぱいできて、それぞれでいろんな話をしてて、最後にみんなが集まって話すんです。その小さいグループって、例えば外に行ってタバコ吸って近所の人に怒られるなんてこともあるんです。つまり管理が届かないところがある。そういうのはzoomではムリなんです」
メッチャ納得されてました。
話しながら、あらためて自分がやってきたことを振り返ると、わたしの知らないところで、子どもたちはいっぱい動いてる。大切なのは、それを「やってもいい」って思ってくれることなのかな。
そんなこんなで3時間のゼミナール終了。その後、残った人でさらにディスカッションが続いたり。結局打ち合わせからだと4時間半くらいのzoomでした。
さすがに疲れたな…。
なんか、今回伝えたかったことは、わたしは話題提供に選ばれたけど、決してそんな話ができるような人間ではないということです。教員という仕事も消去法で選んだし、実践においても山のように失敗してきました。まぁただ、失敗したということはチャレンジしたことの裏返しでもある。そして、失敗を許しフォローしてくれる先輩がいた。だから、いろんなことをやってこられた。
そういう、誰でもができることをやろうということ。それだけなんですよね。
さてと。話をして、少し体調がもどってきたから、ビールを飲むか。

ダブルヘッダー+α

今日は特殊業務前日なので、職場に立ち入りできません。なんかよくわからないけど、それはそれで助かるような。まぁ、みなさんは、ふだんはとれない休みをとったり、在宅勤務をされるのかな。わたしは隣の県のR市の中学校でお座敷です。
この季節、3年生の人権学習で呼ばれることがたまにあります。かつては「人権の薫り漂う学校」から呼んでいただいていました。その後も、いろいろな中学校から「3年間のまとめ」みたいな感じで声をかけていただくことがあって、午前の学校も2年前に声をかけていただいたところでした。
てことで、R駅へ。しばらくすると、まちの楽しみ方を知ってしまった方が迎えに来て下さいました。中学校に着くと、さっそく配信準備。今回は空き教室から各教室にzoom配信することになっています。
やがて時間になったのでお座敷開始。空き教室でひとりでやっていると、反応がまったくわかりません。ウケてるのかどうなのか。いったいどうなってるんだろう…。メッチャ不安を抱えたまま、70分ちょいのお座敷修了。その後せっかくなので、3年生教室をまわることにしました。なんと、11クラスもある。まわるのも一苦労です。それにしても、みなさん、なんか緊張しておられます。うーん。質問も出てこない。と、こんな質問が。
「天下一品はどれくらい好きですか?」
そうきたか…。
「ビールと並ぶくらい好きです」
我ながら、どういう答やねん。
「じゃ、また食べに行きます」
それが返しかいな。でも、なんかいい感じです。そんな感じで、午前のお座敷修了。
駅前のアルプラまで送ってもらって、フードコートでおにぎりを食べながら、ちょこっとゲンコのチェック。うーん、まあええか。送ってしまえ!
で、駅前のロータリーに出ると、午後のお座敷の担当の方が来られました。てことで、午後のお座敷の中学校へ。今度は応接室からMeet配信です。これまでwebexもTeemsも使ったことがあるけど、google meetははじめてです。はたしてどうなるのか…。
なんか、ブラウザ上でやるから変な感じです。しかも、画面共有したとき、音声の共有ができません。タブならできるのかな。でも、そういうのじゃないんですよね。困った。と、担当の方が、
「最後の手段は、PCのスピーカーをもうひとつのPCのマイクに近づけて下さい」
とのお言葉。なるほど。
そんなこんなで、気がつくとお座敷開始。さっきは少し時間がオーバー気味だったので、午後は少し端折り気味で行きましょう。いいペースでお座敷は進んでいきますが、これまた反応がわからない。しかたないので、モニタに映っている自分の顔を見ながら話します。
途中、質問の時間をつくったら、今回は質問が出てきました。仕組んで下さったのかな。でも、ありがたいです。てことで、質問に答えて、そのまま終わりまで進んでフィニッシュ。
どうやら、同じ市の中にありながら、ふたつの中学校の雰囲気はぜんぜん違うらしいです。でも、午前のところも、前に来たときはけっこう反応あったんだけどなぁ。まぁネット配信ってのはあるかもしれませんね。
帰る前にトイレに入ったら、ばったり知りあいと遭遇。
「今日、来られるってわかってたら、呑み会企画したのに」
あちゃぁ。でも、今日は夜に会議があるので、どのみちダメなのでした。
てことで、無事、午前午後のダブルヘッダーが終了。その後、帰りに角打ちによって、身体を中から温めて、夜は恒例の会議です。こちらもつつがなく終了。これでようやく今日のタスクはすべて終了です。
さすがに疲れた。ビールだな。

プチ旅行でほんわかした

朝、眠い目をこすってスタートです。
まずは京都府中部の町までJRを終点まで2本乗り継ぎ。さらに兵庫県に向かうJRに乗って目的地へ向かいます。すべて鈍行というのがプチ旅行感満載です。
ただし、車窓を楽しむ時間はありません。まずは組版をしなきゃなりません。続いてスライドの微修正。そんなことをしていると、目が死にかかりました。それでもなんとかやらなきゃならないことを終えて、ホッと一息。すぐに目的地の最寄りの駅に到着しました。しかし「柏原」と書いて「かいばら」と読むのか…。
今日は兵庫県中部の町でお座敷です。なんでも1年ちょい前のお座敷に来られて、わたしに目をつけられたんだとか。恐縮です。
会場に到着して、まずは昼ごはん。

中華です。どうりで打ち合わせの時に「苦手なもの、レバー」ってメモしてあったわけです。春巻きと肉団子の甘酢あん、そしてチャーハン。おいしそう…。食べきったら、けっして量が多いわけではないですが、食べすぎ感が強いです。これで話ができるのか?
間もなく時間がきたので会場へ。今日は15人くらいのこぢんまりとした集まりです。が、ウェルカム感が伝わってきます。てことで、お座敷スタート。今日は1年ちょい前と同様、ミッション4です。あの時から1年たったので、少しずつこなれてきました。が、まだ慣れません。ところどころで「あり?」と思いながらですが、逆に「用意した感」が少ないのかもしれません。みなさんの緊張感も少しずつほぐれてきたのかな。なんとなく柔らかい感じが伝わってきます。ところどころでちゃんとウケてうれしかった。
てことで、2時間ばっかガッツリと話してしまいました。長丁場なのに、飽きもせずに聞いてくださって、やはり恐縮です。でも、ミッション4は自分のことも話すから、それはそれでいいのかも…。
てことで、みなさんにごあいさつしながら会場をあとにしました。
帰りは特急を使いましょう。まずはプシュ!

うまいわ。
ちなみに『環状島』を読みはじめましたが、おもしろいな。なんか、これまで読んできた本と、少しズレがあります。おそらくそれは精神科医が書いているということなのかな。例えば、セクハラ裁判の原告の方が、なぜ「雄弁な発話者」であり続けたのかという分析があります。そこで最初に出てくるのが「個人的資質」です。こういう本、最近読んでません。てか、例えばこのおべんきょ成果のAさんって、すごい実践者なんですが、わたしは「なぜすごい実践者たり得たか」という分析はしていません。それはわたしができることじゃないし、そもそも関心がない。わたしが関心があるのは、どんな実践をしたかってことだし、その実践に対する周囲の反応をAさんはどのように解釈していると語っているかって話です。まぁ、端的に言うと、「人」に興味がなくて「人と人の関係」に興味があるってことですね。
まぁそんなことを考えながら、途中から「どこで乗りかえるか」を考えはじめました。というのは、特急は新大阪までしか行かない。そのあとは新快速に乗換です。新大阪か?大阪か?うーん、そうだ、尼だ!
ということで尼崎で下車。すぐに新快速が来るぞと思ったら、なにやら遅延で30分くらい待たなきゃなりません。やれやれ…。それでも確実に座れるし、まぁええか。
そんな1日でした。

シンポ「教員社会とダイバーシティ」とか

今日は午後から前のおべんきょ場所で、「教員社会とダイバーシティ」というシンポジウムがあります。
思い返せば、年度当初「相談があるんだけど」ということで、伊藤さん@前のおべんきょ場所のセンセから「シンポジウムをやりたい」という話を聞いていました。なんでも、今年度いっぱいで定年退職なんだとか。通常、退職記念の最終講義は、ご自身と研究のことについて話をされます。去年、「とったどー」の翌日にセンセの最終講義があったので行ってきました。ところが、伊藤さんは、いわゆる最終講義はしたくないと。いままでたくさんの、そしてさまざまなマイノリティ学生に出会ってきたけど、そうしたマイノリティ性を教員社会はないことにしてしまう。というか、教員養成系の大学もまた、ないものにしてしまう。そして、伊藤さんも「女性」というマイノリティ性のもと、ないものにされてきた経験がある。なので、そこを問うシンポジウムをしたいということでした。伊藤さんには修論指導でメッチャクチャお世話になったので、もちろん協力をさせていただくわけですが、役まわりはシンポジストなんだとか。まぁそりゃそうか…。ちなみに、わたし以外にM田さんとKムさんと3人がシンポジストとして登壇することになりました。
問題は、開催方法です。このご時世、どうなるんだと思ったのですが、対面でやるんだとか。すげぇな。しかも、いろいろな事情で来られない人のために配信もするんだとか。しかも、それを知ったのが金曜日の夜。マジかと思いました。なんでもwebカメラを使って配信とか言っておられたけど、それはダメでしょう。せっかくなので、スイッチャーを出さねば。
てことで、まずはおにぎりを握って、その後午前に職場に行って、いろいろ機材をピックアップして、シンポの会場である前のおべんきょ場所に向かいました。
到着したら、おにぎりをパクつきながらセッティング開始です。そうこうするうちに、おべんきょ仲間とか、京都の人権教育界隈の人とか、いっぱい集まってこられました。ここでクラスターが発生したら、人権教育が2週間ほどとまるな。なんだかんだごちゃごちゃしてるうちに、伊藤さんが
「はじめるよ」
と。へ?もう13時30分。
ということで、まずは基調報告から。なんでも、日本の教員養成系の大学で人権教育の講義はそれなりにあるんだとか。でも、何をやっているのか、その中身はわからない(笑)。ダメじゃん。そんな話から、教員社会にはダイバーシティがないという話。で、伊藤さん自身はマイノリティ学生といっぱい出会ってこられた。でも、それらの学生をうまく組織化できなかったことの反省が、このシンポにつながったという話。
んー、組織化はしてなかったかもしれないけど、つないでこられた気はします。だからこそ、M田さんは学生時代にうちのガッコのリビングライブラリで本になってくださったわけで。そう思うと、派手さはないけど、貴重な働きをされてきたよなぁ。
で、シンポジウム開始。お題は「自己紹介」「教員社会の構造的な問題」「人権教育に求めること」「教員養成系の大学や大学生に求めること」です。特に「教員社会の構造的な問題」お内容が多岐にわたります。例えば、カミングアウトとそれにともなうリスクとかマイクロアグレッションとか。むずかしいな。
わたしに関しては、ノンカムフルバレ&24時間ひとりパレードですからねぇ。カミングアウトすると、ひとつの枠に収められてしまいそうで、それがイヤなんですよね。その代わり、カミングアウトしてないから、生徒がわたしのことをどう考えているかわからない。なので、相手の「ふるまい」を観察しながら、相手がわたしのことをどう考えているのかを分析する。例えば、相手が間違った解釈をしていそうだったら、それをこちらのふるまいで修正する。そういうめんどくささがあるけど、でもその駆け引きはおもしろい。おもしろいけど、めんどくさい。
まぁこういう駆け引き、多くの人も実はやってるんだろうけど、その「振れ幅」みたいのは少ないのと、カミングアウトに対するリスクが小さいから、「そのものズバリ」のカミングアウトで修正が可能だったりする。でも、そうはいかないんですよね。あと、なによりめんどくさいのが、性別カテゴリーの特殊性なんです。つまり、ある人を見たとき、必ずいずれかの性別カテゴリーへと割り振る。そこにペンディングがないんです。だから、常に駆け引きをし続けないと行けない。で、それをしないと平穏な生活が得られない。
まぁそんなあたりの内容を、実例を交えながら話しました。
人権教育はむずかしいな。なにせ担当ですからね。だから、担任時代のことと、人権教育の担当としての話。まぁリビングライブラリか。あとは授業担当として雑談の話をしてみました。
教員養成系の大学に求めることは…。子どもを社会的な存在としてみることですね。必ずその子の行動の背後には、その子の生活や、その子を取り巻く社会が存在する。それが学校社会・教員社会の「ふつー」と往々にしてバッティングする。そうしたときに、教員が権力を持っているので、教員社会の「フツー」で断罪をしてしまう。そうならないようにするためには、ある子を見るときに、その子の生活や社会を常に意識することが必要。そんな話をしたら、〆で伊藤さん
「普通を問い直すことがダイバーシティ」
と言われたので、拾ってくださったのかな。
シンポジウムのあとは、しばしの休憩の後、伊藤さん自らがつくられたお宝映像の上映会。いい教員人生を送ってこられたんだろうなぁ。伊藤さんがおられなくなるのは寂しいなぁ。
で、最後に記念写真を撮って修了。さてと、機材の撤収だ。

ほんとうは打ちあげがあるはずだったけど、このご時世なので、また落ち着いたらやりましょうということで、今日は自主打ちあげをやりましょう。
てことで、シンポジスト+αでストーンズへ。
ここで、部落問題をめぐるネタが炸裂。
いや、かつて
「部落問題は根が深い」
みたいな話がよく出ていました。いや、今も出てるか。それに比べると、同性愛の話って最近出てきたみたいな感じで捉えられがちです。でも、考えてみたら、同性愛差別をめぐる話って、おそらく人類が誕生した瞬間から起こっていたんじゃないかな。例えば、ソドムの町の話とか、旧約聖書の世界の話ですからね。そんな話をしたら、M田さんが
「延喜式とか、西暦で言うと、せいぜいが3桁の話ですよね。メッチャ最近のことですよね」
とか言いはじめて、一同大爆笑です。
あー、いい夜が過ごせた。さてと、明日も朝寝坊ができないから、これくらいにしてくかな。

当事者の主体性をうばわない活動とは?

今日は朝からパタパタです。やはり1日出張をした翌朝はせわしないです。そんな中、支店長に頼みごとと報告された事項。頼みごとはすんなり通って、報告事項については激怒です。本店に対してどうすべきか考えるなど。まぁ、仕掛けて報復されたらそれまでのことです。その引き換えに本店が失うものもある。
で、授業を3発。
片方のクラスは数学が苦手な進学系なので、授業の時は問題が解けるんですよね。でも、テストの時に点がとれない。たぶん、根本的に授業時の問題の解き方が違うんだと思います。概念の把握をせずに字面で解いている。できれば1年かけて概念の把握ってのを身につけてほしいな。
もうひとつのクラスは、まぁフツーのクラスです。もっとも、うちのフツーですけどね(笑)。ただ、今日の内容はハードです。ハードだから、さっくり終わりましょう。ほんとはプリントやりたかったけど、流れが悪かったんですよね。まぁ明日プリントやって、来週には復習に入れるでしょう。
午後は6時間目の放送なんかのセット。目下の課題はスクリーンをしまう場所です。これまでは人海戦術でなんとかしてきたけど、人海戦術は人が多いからできることです。少人数ではきつい。まぁでも、久しぶりに生徒と一緒に汗をかくのも悪くないです。新採の頃の気分を思い出します。
放課後、1時間労働者の権利を行使して帰宅。今日は「ダイバーシティカフェ30/当事者の主体性をうばわない活動とは?」なるイベントがあります。登壇者は、なほさんりりぃちゃんわたし(笑)です。
まずはzoomで打ち合わせ。と思ったら、うまくつぬがらない。つながっても音声デバイスを認識しません。うーん。PCを再起動だな。つながりました。が、しばらくすると、なほさんが退出してしまいました。なんでもネットが落ちたんだとか。前途多難です。
それでも、6時になったので、イベント開始。まずは自己紹介。わたしは「学校教育労働者です」からスタート。が、りりぃちゃんの「一応トランスジェンダー当事者です」を聞いて、それを言うのを忘れてたなと(笑)。やはり忘れるんですよ。
その後、トランスジェンダー生徒交流会の話へと至る話。
わたしのグループワークの源流はどこにあるんだろうと思ったけど、やはりキャンプリーダーですね。それも「やまびこキャンプ」でやった2回のカウンセラー経験です。1回はわたし中心のグループ。もう1回はバラバラのキャンプ。結論的にはどちらも違った。
そして、それをもとにしたクラスづくり。1対1✕49を目指したけど、それも違った。結局、わたしはコーディネーターであり、ハブである。それが結論でした。そのためにクラスを観察する。あたかも
「教室は劇場!教壇は舞台!主役はわたし!」
ってやってるように見せながら、実際は違うんですよね。そうやって、数学を媒体としたクラスづくりを、今もやっている。
交流会もやっぱりそうですね。ニーズを持ってるのは子どもたちだから、そのニーズを出せる場であること。その一点のために、壮大なムダをやる。そんなのが好きなんですね。
でも、どうやらニーズの捉え方が違うらしいなと。グループとしてのニーズみたいな話が出てきて、「あ、交流会にはそれはないわ」となりました。なんなんだろ…。
あとはおべんきょの話か。搾取をめぐって、なにが搾取かと。「調査対象者が搾取と思えば搾取」なんですけど、では、どういう時に搾取と感じるのか。りりぃちゃんがうまく言いました。「データをとっただけ」。それですね。
あと、おもしろかったのは「当事者だからわかることがある」という言葉をめぐる話かな。わたしは基本的には「んなことはない」って思ってます。が、イベントが終わって、「いや、あるか」と思いました。
たぶん、リサーチクェスチョンです。自分の感じる居心地の悪さから思いつくリサーチクェスチョン。でも、そこからは当事者であることはジャマになる。なぜなら、ついついバイアスをかけてしまうから。そのバイアスは自分の主張を立証するためにデータを使うというところに結びつきかねないから。だから、当事者であるからこそ気づいたリサーチクェスチョンを立てたら、すみやかに当事者性を捨て去る。そんなのが大切かなぁ。みたいなことを、イベントが終わってから話してたのですが、それを聞いたなほさんが
「なんでさっき、最後にその話をしなかったん」
って言われて、ごめんなさい。

その後、ビールを飲みながらいろいろ考えてたけど、今後のことについて少しずつ落ち着いた気持ちになってきました。まぁ、新たなチャレンジもするし、そんなのが影響してるのかも。

今年最後のお座敷→zoom2連発

朝、目が覚めると8時。やはり鶴橋で泊まってよかったです。と考えたらいいのか、昨日の夜が悪かったのか。まぁええでしょう。とりま、朝ごはんを食べてシャワーを浴びて、第2のおべんきょ場所へ移動です。
到着したら、ちょうどいい時間。PCのセットをしてしばし待機。そんなことをしてると学生さんがやってこられました。
時間がきたので、Hがしさんの過分な紹介の後、スタート。
この授業、ソーシャルワークにかかわるものなので、天一の話を出してみたり。もちろんワークも入れてみたり。ベースにしたのはO教育大のものです。あのとき1時間で行けたから余裕があるでしょう。
みなさん、メッチャメモをとっておられます。そんなメモをとるような話じゃないんだけどなぁ。ワークもガッツリやっておられます。
と、ワークの答えがないことに気づきました。どうしよう。うーん、まぁええか。考えてもらうことが大切です。そんなこんなで枝葉をバッサリ刈りとった話をして終了。でも、学生さん、ほんとに表情豊かに聞いてくださったのでうれしかったですね。
お座敷のあと、Hがしさんから
「特例法の要件って「厳しい」って言われるけど、そういう言い方でいいのかなぁ。あれは人権侵害なんじゃないのかなぁ。どう思う?」
と、難解な質問をされたり。5つまとめたら「厳しい」で、ひとつひとつ検討すると人権侵害の要件もあるって感じじゃないかと思うんですよね。知らんけど。
で、第2のおべんきょ場所をあとにして、おうちに帰りましょう。途中、新梅田食堂街でごはんを食べようかと思ったけど、なんとなく食べたいものが見つからないのでやんぺ。家に帰ってカップ焼きそばと肉まんで昼ごはん。
その後、「あおぞら財団」の研究会にzoom参加。すでに終わりかけかと思いきや、まだまだたけなわで、30分延長になりました。
1時間後、今度は学生さんからの取材のzoomです。この時期に取材してて卒論間に合うのかと、いらん心配をするわけですが、まぁなんとかなるんだとか。いろいろ質問されたけど
「ケースバイケースですね」
が一番多くて、あまり参考にならなかったんじゃないかなぁ^^;。
6時までzoom。さぁ、ようやくビールだな。昼に飲んだけど(笑)。

やはりWebinarはむずかしい

今日は午後にお座敷があります。なので、朝はゆっくり。10時くらいから走りに行きました。一昨日・昨日と40分走ったから、今日も40分走ろうと思ったけど、20分くらい走ったところで、いきなりひざの力が抜けた感じがしました。ヤバイかな。まぁ3日目なので無理はやめておきましょう。てことで、30分で切り上げました。それでも5km走れたから、アベレージは6分/kmです。よしよし。
昼ごはんは自分にカツを入れるために、これ。

やはりトゥンセラーメンの辛さはさわやかです。
頃合いを見てスタート。お座敷会場に向かいます。といっても、京都市中心街の会議室です。今日のお座敷はwebinarでやるとのことです。
念のために1時間前に集合。wifiにつないで、いちおうテスト接続です。ところが、どうやらpowerpointのメニューが使えないらしいことが判明。どうしよう…。まぁ、しかたないので、ミッション3を少しだけいじりましょう。
てことで、お座敷スタート。今日は最長2時間15分までOKとのことなので、余裕があります。が、ふと気づきました。
「あの、早口ですか?」
会場の3人はうなずかれます。
「すみません、メッチャゆっくりしゃべってるんです」
あきれられました。てか、こないだと同じです。
それでもいいテンポで話しました。せっかくなのでちょこっとビデオも見てもらったり。そんなこんなで、2時間5分で修了。ところどころ端折ったから、まぁこんなもんでしょう。
Webinarは反応がないから、やはりやりにくいです。まぁでも、これも慣れていかなきゃならないのかな。
そんなこんなで、会場を後にして、さぁ帰りましょうか。ちょっと疲れた…。でも、きっとビールはおいしいはずo(^^)o

東から西へ

起床は6時。なるほど、東京の日の出は早いですね。

せっかくなのでシャワーを浴びて、荷物を整理してチェックアウト。新幹線に乗ったのが7時過ぎ。ホテルの朝ごはんは7時からとのことで、間にあいませんでした。なので、新幹線の中でコンビニのパンです。まぁ、いつものことかな。
今日は滋賀県でお座敷です。もともとはこの日にやる予定だったけど、一度は中止になって、でも「保育所の保護者会としてやりたい」ということで、今日やることになったという。なんか、申しわけないです。
今日与えられた時間は1時間半。はたしてどうなるかな。
てことで、スタート。が、とにかく眠いです。ヤバすぎます。なので、テンションを上げなければなりません。が、早口ってわけにもいきません。極力ゆっくりと…。。と、ふとみなさんの顔を見て気になったので聞いてみました。
「あの、早口ですか?」
みなさんうなずかれました。マジかよ。これで早口か。ならばしかたないですね。
「これ、ゆっくりなんです」
みなさん、あきれられたような顔をされました^^;;
あとは、ところどころを端折りながら、なんとか第2のオチまでいけました。
ここからは分科会。さすがは本気の人びとです。わたしも各分科会をまわりながら、みなさんの感想や意見を聞かせてもらったり、質問に答えたり。そんなこんなで、1時まで分科会があって、そこから勝手に「第3のオチ」を10分やらせてもらって修了。
結局、13時をまわってしまったので、近くで昼ごはんを食べることにしました。なんでも「串まる」という焼き鳥屋さんがあるんだとか。では、そこに行ってみましょう。てことで頼んだのは「鳥刺し丼」と赤星です。

うまいわ。久しぶりに鳥刺しを食べました。
で、いったん家に帰ってしばしダラダラ。その後、再度出発です。今度は向かうは大阪です。今日から明日、トランスジェンダー生徒交流会の合宿があります。
会場に着いたら、まさに準備をはじめようというところでした。でもまぁ、まずは展示しますか。

そしたら、いろんな人から「おめでとう」を言われました。いやいや、みなさんのおかげですがな。その後、カレーがあるからごはんを炊かなきゃなりません。そんなこんなでワイワイやってましたが、トラブル発生。うーん、合宿は中止だな。その代わり、明日、また交流会だ。
てことで、恒例の幸楽へ。まだ帰れるなぁと思いながらも、明日の朝がしんどいだろうなと。てことで、今日はSゅんすけの家に泊めてもらうことにしました。ただ、どうせ遅くまで呑むだろうなと思ったら、やっぱり遅くまで呑んでしまったから、結局明日の朝はしんどいじゃん。

絶望しないでね

今日から授業がはじまります。ほんとになんでこんな時に授業をしなきゃならんのだとは思うのですが、しかたないです。
とりま、試験返し。悲喜こもごもです。ちなみに、悲喜は点数と比例するわけじゃないです。30点を越して喜ぶ生徒もいれば、100点を逃して悔しがる生徒もいます。それがおもしろい。
テストを返したら、次の内容へと突入します。しかし、大丈夫かなぁ。内容に入って、まわりがやってることを見て、ようやくなにをしなきゃならないか理解して、それから準備をはじめる生徒がいたりします。ぜったいリモートではムリな生徒ですね。対面の、多数の生徒がいる教室だからこそなんとかなる。

で、授業を3発終えたら年休です。今日はO教育大の人権教育全学シンポジウムです。基本的には授業のある日はこういうことはしないんだけど、大学、それも教員養成系は例外です。だって、同和教育の継承のためですからね。
駅に着くと迎えに来てくださってます。なんか、ものものしいです。卒業生で教員されてるおふたかたと会場へ。「4階です」とか言われてエレベーターの壁を見たら、えらいものものしい階らしいです。うーん
1階のカウンセリングルームあたりが楽だなぁ。
今回はオンラインで配信するとのことで、会場の会議室はほとんどスタジオです。弁護士会の時とか北摂地方の中学校とかで経験してるので、さほどの驚きはなかったりします。ただ、別のことで緊張しています。なにせ、与えられた時間は1時間。しかも情報保障のために早口禁止です。できるのか?実はお座敷週間1日目にテストしたけど、1時間では終わりませんでした。あれから、さらにネタを刈り込んだけど、どうなることやら。
てことで、お座敷スタート。必死で早口をとめます。ちなみに、ふつうにしゃべっても早口なので、意識的にスピードを抑えなきゃなりません。きついな。
それにしても、会場で聞いておられるセンセたちが笑いまくってます。まぁ、あの年代にウケるネタなんですよね。で、もしも学生さんたちがいたら、
「ネタがさっぱりわからんのに、なんで笑えるの?」
ってなるというネタです。
しかし、少しずつ時間が厳しくなってきました。それとともにノートテイクのキーボードの音が聞こえなくなってきました。いったいどうなったんだ?まぁ、UDトークかなにかを使っておられるのかな。
と、「あと5分」のカンペが!やばい!あとふたネタあるけど、そこまでいけるか?
なんとか30秒オーバーくらいで終われました。助かった…。でも、ノートテイカーのみなさんに謝らなくちゃ。
「最後は意味を考えずに入力してました」
とのこと。すみませんすみません。
しかし、もう刈りとる場所はないぞ…。

後半は学生さんの発表と、卒業生のみなさんとのシンポジウム。
とにかくコメントをしなきゃならんのですが、これが難しい。なにせ、自分ができていないことを棚に上げてコメントしなきゃなりません。でもまぁ、いつも棚に上げてるから、まぁええか。
それにしても、ほんとうにO教育大の人権教育ってすごいです。こんなところで学生生活を送れる学生さんって幸せです。でも、世間は厳しい。なので、最後にひとことコメントを求められたので
「大学と現場のギャップに絶望しないでください」
って言いました。するとセンセ方にウケてしまいました。
現場はそう簡単には変わらないけど、あきらめずに変え続けたら変わるんですよね。だから絶望しない。

で、シンポジスト&発表者で軽く打ち上げ。せっかくなので、O教育大の行きつけのお店にしましょう。てことでここ。

豆狸」です。
まずはビールで乾杯。みなさん、大学の先輩後輩なのて、はじめのうちは近況報告とかO教育大のネタで盛りあがっておられて、わたしは聞き役。ところがそのうち、なんとなくわたしのところにターンがまわってきて、そこからはしゃべりまくってしまいました。
と、やってきました。

ジョロキア焼き飯。みんなでわけわけしたけど、食べられますね。かなりおいしい。
そんなこんなで、8時くらいまで遊んで、さて帰りましょう。