当事者と非当事者の線引き

今日は昼呑みしながらのインタビューです。もちろん、わたしは受ける方。でも、実はどんなインタビューかよくわかってなかったり。でもま、なんとかなるでしょう。
で、お店に入って趣旨を説明されて、なるほどなと。「アライをめぐる話」でした。

なんか、アライ論争ってあるみたいです。が、基本線としては「アライはアカン」みたいな感じなのかな。まぁ、根本的な話として「アライは「ally/foe」という軍隊用語で、それを使うのはどうよ」ってのがあったりして、ま、それはそれでいいよねとは思います。が、一概に「アライ」をバッサリと切ることにいかほどの意味があるかなと思うのです。
ちなみに、「アライ」=「非当事者の支援者」とするなら、当然のことながら「当事者とは誰か」という話が出てきます。これ、そんなに簡単なことじゃないです。いや、「疑いようもなくわたしは当事者なんだ」と思ってる人には「なに言ってんだ」ってことになるんだろうけど、そこで一度立ち止まりたい人にとっては、「そうだよなぁ」ってなることですよね。
例えば…。
かつて「日本籍朝鮮人」は「日本籍」ゆえに当事者とはみなされてこなかった。でも、それに異を唱える人が出てきて、当事者性を獲得していったということがある。あるいは、HIV訴訟の支援者の中にHIVポジティブであることをカムアウトせずに支援者としてかかわる人がいた。この人は当事者なのか支援者なのか。さらには、例えばDSDsの身体を持っていたとして、そのことでさほどの不都合もなく生きることができる人が仮にいたとして、その人が検査を受けないがゆえに自分のことを知らなかったとして、その人は当事者なのかどうなのか。そしてなにより、さまざまな人々が自分のことをどう定義するのかです。
てことで「アライの定義は?」と聞かれたので「自己申告でしょう」と答えました。
それにしても、なぜ「アライ論争」が起こるのかなぁということをあらためて考えた時、もしかしたらと思ったのが、「LGBT当事者」の中には、「アライとしての自分」という経験を持ってない人が多いからなんじゃないかなって、ふと思いました。
わたしは部落外の人間として、あるいは日本人として、解放教育や在日外国人教育にかかわっています。その立場は、まさに「アライ」です。じゃあ、その「アライ」であるわたしが、例えば自分の出自にであることに無自覚かつ運動にもかかわっていない「当事者」と比べて、なんらかの非難をされるべき存在かというと、そんなことはないと思うのです。というよりも、もしも先に述べたような人が、こんなわたしを非難するとしたら、それは「当事者」にあぐらをかいているだけだと、わたしは思います。
「○○でないお前に何がわかる」とは、わたしは言われたことがないけど、まぁ定型句です。今のわたしなら「わかるわけないやん」と言います。だって、わかるわけないもん。で、わかるわけないことをあえてこういう言い方をするとしたら、それは「当事者」にあぐらをかいているだけだと思います。そう思うわたしは、「なんらかの当事者(笑)」になった時に、「これだけは言わない」って決めました。わたしはあぐらはかきたくない。
で、もとにもどります。
そんなことを考えるわたしが、「アライとは誰か」と言われたら、先に書いたような「自己申告」です。「いや、でも、自分の利益のために「アライ」という言葉を自称する人がいる」なーんて話が出てきたら「困ったねぇ。でもま、しかたないんじゃない?」って言っちゃいます。なぜなら、たぶん、深くコミットメントしてる人は、すでに「当事者」だからです。その当事者性は、「いわゆる当事者」とはレベルが違う。そして、そんな人は、自分のことを「アライ」とも「当事者」とも言わない。例えばHがしさんみたいにです。
一方、「当事者」という言葉しかないなら、それに対置する言葉は「非当事者」しかなくなる。そんな時に「アライ」という言葉があれば、そこでとりあえずアイデンティファイすることができる。もちろん「とりあえず」だから、やがてはそこから離れたらいい。
そんな、「仮置き場」としての「アライ」はあっていいだろうというのが、わたしの考えなのですが…。
まぁ、最後はどうでもええんですけどね(笑)。

てことで、デカンタで頼んだワインを飲みきったら、かなりフラフラになりました。
さてと。帰ろう。

長距離ドライブ

今日からやっと夏休みo(^^)o。とは言え、のんびりするというよりも、土日と平日の境目が融解してしまうわけで、たぶんかえって忙しくなります。
とりあえず、まずは赤点の子らの基礎補充。みなさん、熱心に数学を教えておられます。えらいなぁ。それに引き換え、あちこち歩きまわりながら、てきとーにちょっかい出しをするだけのわたしです。とある生徒に
「さき一昨日帰ったのは1時前で、昨日は12時前」
とか言ったら
「ファンキーな生き方してるな」
ってほめられました(笑)。

で、昼からは隣保館訪問です。子どもを真ん中にすえて、学校と地域が両側から話をします。それがとても大切です。地域では見せないその子の顔を学校は知っていて、学校では見せないその子の顔を地域は知っている。大切なのは、「知らない顔がある」ことを知ることなんでしょうね。だから、隣保館や中学校に行くのです。今回も、とてもおもしろかったし、いい出会いがありました。
「別に何もなくても、学期に1回くらいは来ますね」
とお願いして、隣保館めぐりも終了。ちなみに、一番遠い場所は三重の手前なので、まぁ、気持ちのいいドライブです。秋にはバイクを整備してツーリング気分になりたいな(笑)。

で、今日は帰りましょう。実は、放送部卒業生の「お泊り呑み会」があるんだけど、まぁ、行っていけないことはない感じなんだけど、ここで行ったら、ぜったいに体力使い果たすし、やめておきましょう。

今年は大丈夫だと思う(笑)→煽る

朝、朦朧として目が覚めて、キャンプ上であることを認識しました。さて、どうするか…。
とりあえず、のそのそ起き出して、外を見ると雨が降りそうです。うーん、テントどうしよう…。と思うまもなく、霧雨のような雨が降りはじめました。ま、しゃーないです。雨には勝てません。それでもほどなく雨もあがったから、助かりました。
昨日つくったサムゲタンをたべたりしながら、ゆるゆると時間は過ぎていきます。片づけなきゃならないけど、片づけるのは億劫。それがキャンプの朝というものです。
それでも、なんとかかんとか必要最低限のものだけボチボチ片づけて、わたしは一足先にバイバイ。
電車に乗って、一路西へ。たどりついたのは、別府です。
とりあえず、お風呂です。なにせ、塩だく+汗だくなので、もう、どーしようもないです。
お風呂から帰ってきたら、今回の仕掛け人W田さんがホテルの前におられました。
てことで、今日の飲み会の場所に移動。あとは、飲んで食べてしゃべっての、あいも変わらずの楽しい時間を過ごしました。とりあえず、10時にいったん解散。別れ際に少し話をしてくれた人もいたりして、やっぱりいい時間だったんだなってことを再確認して、二次会へ(笑)。ここで、幹事のI永さんを煽りまくったりして、0時まで呑み。
さて、帰りましょう。ホテルに着いて、ベッドにもぐりこんだ瞬間、寝ちゃいました。

今年はたぶん大丈夫!

朝、O田さんがうちに荷物をとりに来て、いよいよ今年の「トランスジェンダー生徒交流会のキャンプ」のはじまりです。
去年は前日の大雨のせいで大雨洪水警報が発令されて、JR全線がウヤ。アクロバティックな車作戦でなんとか実現したキャンプですが、今年はたぶん大丈夫です。
まずは、集合場所の京都駅山陰線乗り場に行ったのですが、結局誰も来ませんでした。やはりみんな車か…。そんなこともあるかと思い、Yー子ちゃんに車のお迎えをお願いしていたのですが、いきなり電話。「どーしよー、豊中のほうに行っちゃった」。それ、反対方向やし(笑)。とりあえず茨木で待ちあわせをして、そこからどうにかこうにか無事京都縦貫自動車道に乗ることができました。
キャンプ場所に到着したら、ちょうど他の人たちも着いたところのようです。いきなりみんな着替えはじめました。まぁ、そりゃそうでしょうねぇ。海はうれしいのもあるだろうけど、それと同じくらい「水着を着られる」ことがうれしいんじゃないかなぁ。シスジェンダーの子どもたちなら当たり前のように着られる水着だけど、この子らにとってはここに至るハードルの高さと言ったら…。
まぁ、そんなこちらの気持ちなんて関係なく、みんなキャーキャー言って泳いでます。トランス男性の卒業生たちも「じゃあ」と一緒に泳いでいます。思わず
「おーおー、胸オペ組が脱いどるわ」
と笑うと、みんな
「こいつは名古屋産、こいつも名古屋産、こいつも名古屋産」
とか言いはじめて、名古屋産の多さに思わず笑ってしまいました。てか、わたしも名古屋産か…^^;;。
ということで、わたしも水着に着替えて海に入ってみたり。んー、久しぶりです。去年は考えることもできないことです。
みんなでチャプチャプやって、続いてカヌーです。Kうさん、本気です。子どもを乗せてしばしカヌーイング。
そして、料理づくりです。もちろんビールを飲みながらです。あちらではローストビーフをつくったり、こちらでは焼鳥を焼いたり、はたまた巨大なハムをスライスして焼いたり。どんだけ充実してるねん。というか、どんだけ本気やねん(笑)。
そうこうするうちに、飲み物はワインに進化しています。
ローストビーフができあがったら、サムゲタンづくりです。まぁ、鶏肉にお米とニンニクと生姜を詰めて、ダッチオーブンに放り込むだけですけどね。あとはダッチオーブンがつくってくれます。
みんなで料理をつつきながら、飲むわしゃべるわ。もうムチャクチャです。でも、みんなこの日を楽しみにしていたのがヒシヒシと伝わってきます。楽しみにしているのは子どもたちだけじゃないです。KうさんもO田さんも、そして卒業生も保護者のみなさんも、みんなが楽しみにしている。だから、楽しさを炸裂させています。なんか、ほんとうに「やってよかった!」って思えます。
ここに至る道は、去年「家があるからやろう」というO田さんの発案と、「やろうやろう」というKうさんとわたしのノリと。そして、Yデーから1週間しかたってないのに下見に行ってハチを駆除する無謀さに敷き詰められています。でも、いろんなことがあったけど、やはりやってよかったと心の底から思える夜でした。
が、限界は2時頃にやってきました。ホンマにあかんわ。寝よう…。

歩く→流行病→歩く→会議の作法?→アウェイ

今日は午前午後と会議の出張があって、夜は呑み会。長丁場です。てか、夜の呑み会、めんどくさいです。
とりあえず、午前の会議のために第二の故郷へ。毎回思うけど、この図書館へ行く強烈な登りの20分、なんとかならないか?まさか、頭を鍛える前に身体を鍛えよというわけでもないだろうけど、ほんとにこれはアカンと思います。

で、会議。
子どもたちの学力について話し合う、とてもおもしろい会議です。
それにしても、やはり「発達障害」は流行ってるのかな。単に気づくようになって顕在化しただけなのかな。それとも、子育てのあり方が変化したのかな。いや、「子育てのせい」なんじゃないんです。「子育ての変化」が「顕在化を促した」のかなってことです。あるいは、みんな検査をするようになってボーダーの裾野が広がったのかな。よくわからないけど、「増えた」ことは確かなようです。
これ、実は「GID」にも同じことが言えるかと(笑)。流行りなのか、顕在化なのか、それが社会の変化によるものなのか子育てによるものなのか、はたまた感染してるのか。なんしか「増えて」いますからねぇ。
まぁ、そんなことを考えながら、ムラの子たちの学力について、変化したこと変化してないことなんかについてみんなで話し合いました。

で、会議のあとは次の会議の場所へ移動。これがまた、メッチャめんどくさい。並行して走るふたつの鉄道の間はけっこうあるのに、その間をつなぐ交通機関はありません。しかも、出張先は両方の鉄道の外側にある。
途中

を食べて、再び田んぼの中を30分ほどテクテク。メッチャ湿度が高くて大汗かきました。

午後の会議は人権担当者の会議です。
会議の司会ってむずかしいですね。いかに参加者にしゃべってもらうか。今年の担当者はけっこうお互いを知ってる感じなのでやりやすいんですけど、会議のまわし方でしゃべるかしゃべらないかが決まります。
なんか、いろいろ考えたけど、たぶん司会がしゃべりすぎないことが大切なのかなと。でなくて、話をまわす。論点を明らかにして、意見を募る。はじめのうちは、出なければ指名もあり。で、締めくくり的な発言が出たら、「まぁこんなところですかね」と終える。最後を司会がまとめちゃうと、常に司会の私見で終わってしまうので、参加者が発言しなくなってしまう危険性がある気がします。
今日の会議は途中、司会者が放置してくれたおかげで(笑)、ずいぶんと意見交流ができたかな。ちなみに、京都府南部では特別支援学校の地殻変動が起こっているようです。

で、夜の呑み会にそなえて、いったん職場へ。雑務をわわわ!とやっつけちゃいます。で、夜の呑み会の前に駅までテクテク。必要な切符をゲットして、呑み会会場へ。
今日は生徒指導関係の人々の呑み会です。なんでわたしがそんなところに行くかというと、わたしは生徒指導部に属しているからです(笑)。
にしても、アウェイ感はハンパないです。
なにせ、もとから他校の教員を知らない。しかも、根っからの文系畑で来たから、横のつながりのない人間関係の中にいます。なので、ますます知らない。さらに「大部屋」にいなくなって久しいので、自校の教員すら知らない(笑)。
そんなところにもってきて、そもそも話題があわない。
まぁそんなこんなで、ハンパないアウェイ感に身を包まれると、人は自然に無口になって、自然とお酒を飲むようになるのです。
てことで、紹興酒を半分ほど飲んだところで「あ!これはアカンやつや」と気づいて、水を飲んでました。
でも、そんな中、優しい人もいるわけで、ひとりでいると横に来てくれて話をしてくれるとか、ほんとにありがたい。
でも、家に帰って汗ダクの身体をシャワーでなんとかして、ビールを飲んだ瞬間、ようやく緊張した笑顔がほどけましたとさ。

デートDVのワークショップ→倒れた

今日のテーマは、いよいよ本丸の「デートDVのレクチャー&CR」です。講師は安本さん@あうんじゃです。
まずは午前中はプレゼンを使ってデートDVについてのレクチャー。かなり駆け足だけど、たぶんすごく刺激的だったんじゃないかなぁ。ちなみに、依頼されたプロジェクトは、まさにデートDVの啓発番組制作なんですよね。
安本さんから「どう思う?」って言われて、みんな、それぞれに感想を話しあっているのですが、2・3年生はニヤニヤしてます。「その場になったら、わからないよね」ってことです。ここらが、1年生と上級生の違いなんですよね。わずか1年の違いは、実は大きいのです。
で、昼ごはんのあとは、いよいよCR*1の開始です。話し合っているうちに、少しずつ「わかって」くるんです。「自分がしっかりしていたらそんなふうになるはずがない」と1年生は思ってる。でも、「そうじゃないよ」って、上級生は考える。やがて、1年生からもいろんな経験談が出てきます。まさにCRです。
そんなこんなで、昼過ぎに終了。

にしても、家に帰ったら倒れちゃいました。長い金土日でした。
せっかくの下の子の誕生日の晩ごはんも、少し食べて寝に行ったり。でも、ケーキはおいしかったな(^^)。

*1:キャブの種類ではない

二人会→詩のワークショップ

今日は野洲で源淳子さんと二人会です。タイトルは「わたしの出会った「性」と「生」」。源さんは女性史の専門家。わたしは…。まぁ、一高校教員です(笑)。さてさてどうなるのか。
基本的にわたしは、フェミニズムを避けてきた人間なんですよね。たぶん、セクマイ界隈の人でフェミニズムに救われた人はいるんでしょうけど、わたしはそうじゃなかった。そんなわたしが、なにかを話せるのかなとは思ったのですが、源さんから「やろ」って言われたら、断るわけにはいきません。
てことで、京都駅で待ちあわせをして、野洲の会場へ。ちょいと呑みすぎで、ヤバゲです(笑)。
会場に着くと、冨田さんという、まぁいうなれば首謀者の方のお出迎え。「いつきちゃーん、久しぶりやな〜」。ほんとに何年前のことやろ。久しぶりです。冨田さん、豪快なんだけど細やかなんですよね。パッと見はようしゃべるおばちゃんなんですけどね。
で、お座敷開始。
まずは源さんから。ご自分の生い立ちや、フェミニズムとの出会いを、とてもわかりやすく話をされます。もちろん、フェミニズムの解説も忘れられません。ほんとにひとつの思想が人の生き方を救うというか変えるというか、そんなことを思うとともに、「他者は変えられない」というあたりも興味深かったです。
で、わたし。今回のことで、久しぶりに自分史をもう少し深く考えていたのですが、いろんなことを思い出すとともに、いろんなことに気づかされました。
わたしの場合、逃げていたのはフェミニズムだけじゃなくて差別問題からも逃げていたんですよね。でも、わたしがトランスとして生きることを決めて、そんなわたしを受け止めてくれたのは、フェミニストや反差別の人たちなんですよね。そう考えると、ほんとにおもしろいし、不思議だなと思います。
で、質疑応答。その中で、まぁ、セクシュアリティについても説明しなきゃならんかなと思って、スライドを使って説明してみたり。急遽つくったスライドなので、こなれてませんが、これ、いずれもう少しこなれたかたちにしたいなぁ。
そんなこんなで、二人会終了。
お座敷のあとは、冨田さんのおうちにおじゃまして、しばしよもやま話。からの、駅の近くで軽く食事。
そして、大阪に向かいます。

到着したのは釜ヶ崎。「ココやどや」です。なんか、メッチャいい雰囲気です。ここで、放送部の連中が合宿をやってます。引率は他の人に頼んでいるので、かなり気が楽です。
今日は上田假奈代さんによる詩のワークショップです。思いを言葉にする。言葉を詩にする。とても難しそうなテーマなんですけど、それをやっちゃうんですよね。そして、子どもたちの言葉が引き出される。
今回、とあるプロジェクトを依頼されたのですが、それを引き受けようと思ったのは、上田さんをはじめ、ステキな講師陣と出会えるからなんですよね。わたしにはとうていできないことが、この人たちとならできるだろうと思ったんです。きっとそれは、子どもたちにとっていいだろうなと思ったのです。
さてと、明日はどうなるかな。

2年後へ向けて・wpath(6日目)

朝、最終日に行くSさきさんは早起きです。タフです。M木ちゃんも起きてます。なんか、玖伊屋の朝です。しばらく3人で話をしていたのですが、起きてこなくちゃならないRぽたんが起きてこない。そろそろタクシーが来るぞ。と、起きてきました。
「目覚ましかけるの、忘れてた!」
なにやってんだ(笑)。

そうこうするうちに、O田さん登場。Yのさんも登場。そこから、昨日のジェンダーポリスの総括会議の開始です。
今回集まった人のうち、特にHがしさん、Sさきさん、T田さんはフェミ分が強い人たちです。わたしはというと、そこまで強くはないだろうけど、意識して生きています。だからこそ、ジェンダーポリスなんてのが出動をする。Yのさん、たぶんその毒気にあてられたんでしょうね。少ししんどかったみたい。でも、わたしはそのしんどさは大切なんじゃないかと思うのです。それは、わたしも別の種類ではあるけど、ジェンダーフェミニズムに触れた時しんどさを感じたからこそ思うのです。なので、そんなこんなを話しあったり。
そうこうするうちに、「片づけしなくちゃ」ということで、バタバタ片づけ開始。
10時半くらいにすべてを終えて外へ。
と、なんか、すごい車がやってきました。放水車で道路のゴミを吹き飛ばし、そのうしろをゴミをかき集める車が続きます。それを見て、なんか「いいな」って思いました。アムステルダムではゴミは毎日収集しているそうな。で、ゴミを収集した時に袋が破れたりして、多少ゴミが散乱します。それを掃除しておられるんですね。もちろん「仕事」です。この掃除を地元住民の自主性に任せるのではなく、公共の仕事としておこなう。これって、雇用の創出です。オランダの税金はとても高い。でも、それがこういう形で還元されることで、社会全体が豊かになる。なんか、みんながのんびり幸せそうな顔をしてるのは、そんなあたりにあるのかなぁと思いました。
やがて、タクシーが迎えに来ました。ゴミ収集車のうしろをのんびり走ります。イラつきはない。たぶん、当たり前のことなんでしょうね。跳ね橋があがって、船が通る。ここでもイラつきはまったくありません。なんか、いいなーって思いました。

さてと。あとは空港でチェックイン。わたしが原因でO田さんが飛行機に乗り遅れかけるというパプニングはあったものの、無事飛行機に乗車。肘掛けに肘を置くRぽたんにジェンダーポリスが出動したものの、無事飛行機は飛び立ちました。
さてと。日本に帰るか。
そして、2年後のwpathにもう一回参加しよう。その時までに、おべんきょも実践も、そして語学も高めよう。やるべきことはいっぱいあります。
が、アルゼンチンなんだよな(;_;)。

逃げられない・wpath(5日目)

朝、少し早めに起きてポスターの「仕掛け」をつくります。いや、昨日みなさんのポスターを見たら、A0版のきれいなポスターだったんですが、わたしのはA4を貼りあわせたものです。でも、せっかくなので仕掛けをつくったんですよね。てか、完全に「ネタ」に走ってます。
実は、わたしはもともとオーラルで申し込んでいたのですが、ダメで、「ポスターでもやるよ」にチェックしてたので「ポスターになったよ」ってメールが来たんです。で、きっと「ポスターは出したければ誰でも出せるんだろう」と思ってたのですが、Kうさんが言うには「審査があるに決まってるやん」とのことでした。しまった、それならもう少しマジメにつくればよかった。と思ったけど、後の祭りです(笑)。
てことで、ポスターをリュックに詰め込んで、会場へ。ふむ。日本人は誰もいません(笑)。
とりあえず、入口近くのところがポスターの設置場所だったので、さっさとポスターを貼ることにしました。

貼り終わったら、とりあえず会場の中へ。と、数人の方から「Congratulation」と声をかけてもらいました。昨日とはうってかわってラフな格好なのに、わかるんだな^^;;。
でも、これでまったく逃げられないことがわかりました。
やはり、ここにきて、連日の夜中までの飲み会の疲れが出てるのか、マジでしんどいです。そしてなにより眠い。会場の中の空気がしんどくて外にあるブランコで寝転んで休憩。でも、雨と風で寒い。なので、中に入って温まって。そうそう、ポスターを見なくちゃ。昨日はどちらかというと医学系が多かったけど、今日は社会学系や運動系もチョコチョコあります。また、医学系も少し違います。なかなか楽しい。中でも、ナラティブセラピーを導入した臨床のポスターとか、メッチャ小さい子どものケーススタディのポスターとか、ものすごく興味深いものがありました。それにしても、今のトレンドは、やはりGICなんですね。それから家族問題かな。そんなことを考えているうち、ようやくHがしさん登場。てか、よくポスター完成させたなと。で、貼るのを手伝ってから再び会場の中へ。
と、「トーマスさん」がやってきてあいさつ。ここからHがしさんによる「ソギー/ソジー」リサーチのスタートです。ところが、Hがしさんがトーマスさんの話をしているうちは3人だからいいのですが、よその人のところにリサーチしにいくと、トーマスさんとわたしの二人きりになっちゃいます。「まいったな」と思ったら、トーマスさんの助け舟。
と「どこで教えてるんだ?」
い「Between Kyoto and Nara」
と「おぉ、伏見稲荷なら行ったよ!知ってるかい?」
い「Of course.There are many red Torii.」
と「そうそう。狐憑きもあるな」
い「Kitsune-tsuki is very afraid」
と「んなことねーよ。うちの庭にはfoxはいっぱい来るよ。餌付けしてるさ。かわいいよー」
い「Ah,fox is very pretty. But kitsune-tsuki is afraid」
みたいな会話。優しいなぁ(^^)。
そんなこんなのうちに、ランチタイムが来ました。この1時間はポスターの横に立って質問受付をしなきゃなりません。恐怖の時間です。ただ、幸いにしてみんなが横にいてくれたので、少し安心かも。で、結局2時間ほどそこにいて、疲れてきたので一度帰ろうかと。

ここから、雨の中を少し観光です。とりあえず、「アンネの館」に入ったはものの長蛇の列であっさり却下。てか、「からくりのある家なら忍者屋敷行ったし!」「隠れるところならガマに行ったし!」とかいう不届き者なので、行くつもりもなく。それよりも行きたかったのは「HOMOMonument」です。ここは、ナチス時代に、同性愛者が集められて収容所まで行進をさせられた、その出発地点です。その負の遺産を忘れないためにモニュメントがあり、たくさんの花が捧げられています。

中にはレインボーフラッグもあるし、トランスジェンダーフラッグもあります。なんか、そんなのを見て「ここに「わたしたちの存在」が、きちんと位置づけられているんだな」って思えて泣けてきました。と同時に「新木場にこんなのあるんだろうか」とも思いました。

で、観光が終わって(笑)、アパートへ。しばし休憩してからポスターはがしに再び会場へ。
途中、化粧品屋さんに声をかけられて、もらったグミを一口かんだら石鹸だったのはご愛嬌。
ポスターはがしてると、何人かから再び「Congratulation」と声をかけられちゃいました。ヤバイよ、完全に覚えられてるよ(笑)。ほんとに逃げられません。
てことで、わたしにとってのwpathは終了。

あとはアパートに帰って打ち上げです。

みんなでジェンダーポリスを出動させまくりーの、別件をすませてわざわざ来てくださったHがしさんに「謙虚になろうよ」と説教たれてしまいーの、楽しい夜は更けていきました。

ハレの舞台・wpath(4日目)

今日はKうさんのポスター発表の日です。明日わたしがやらなきゃならかいことなので、やはり早めに行って見に行こうかなと。てことで、みんなよりもちょいと早めに、ひとりで出かけました。
今日は日曜日。誰も歩いていません。天気は晴れ。空気は澄んでいます。街はどこまでもきれいです。
会場にはCENTRAL STATIONの裏からフェリーに乗ります。このフェリー、タダです。てことは、大正区の渡船と同じです。

と考えると、乗ってる人も歩きとチャリンコ、どこか同じ感じがしてきます。
で、フェリーに乗るべく歩いたけど、目の前で出港したので3分待とうと思った時
「着いたー」
という日本語が聞こえてきました。あり?日本人?振り返ると、今朝スキポール空港に着いたM木ちゃんでした。思わず
「こんなところで偶然だねぇ」
と、わけのわからんことを口走ってしまいました。
そこからは、いろんなポスター見てまわったり、ポスター見てまわったり、ポスター見てまわったり。いや、一般演題聞いてもわからないし、シンポジウムに行ってもわからないし。てか、20%くらいはわかるのですが、せめてもう少しわからないと話になりません。なので、ポスターをじっくりと読む作戦に出たということです。
昼ごはんはランチパック。ウェルカムパーリーの森で昼ごはんです。と、「トーマスさん」に呼びとめられました。
と「キャサリンを探してるかい?」
い「She comes here?」
と「来るともさ!」
い「Oh I will wait here」
と「あぁ、来た。あれがキャサリンだよ」
い「Thank you」
みたいな会話をして、キャサリンさんと合流。
い「What must I do tonight?」
き「いいこと?今日のパーリーの最後、9時に名前を呼ぶからね。そしたら出てくるの」
い「Must I speech?」
き「いらないよ。サンキューだけ言ってね。それだけ」
い「OK」
で、2時すぎから謀議開始。なんも、わざわざこんなところでやらなくてもとは思いますが、必要だからやってるのかな。でも、わたし、関係あるのか?例えまざっても、役割を見つけられるのか?ちょっと消化不良な謀議でした。
で、明日のポスター発表のために、Kうさんのホテルでプリントアウトしてもらって、いったんホテルへ。ガラパーリーの準備です。
とにかくRぽたんがわたしの顔をつくります。Kうさんがドレスのアイロンがけをやります。M木ちゃんたちが、その風景を撮影します。なんかもう、ものすごく大掛かりな気がします。

で、タクシーに乗ってガラ会場へ。
とりあえず、小腹を満たしたところで、おしゃべりにチャレンジ。やはり少しお酒が入っている方がうまくいくみたいです。臨床心理士の卵さんとしばしそれぞれがやってることについてしばしお話。
そうこうするうちに、9時になりました。いよいよAwardの授与式です。
いろんな人が呼ばれて、最後の方でいよいよ「2016 Outstanding Student Contribution Award」の発表です。心臓がバクバクします。
事前にひとことあいさつをHがしさんから入れ知恵してもらいましたが、覚えられません。そういや、数唱が苦手なんでした^^;;。それでもなんとかかんとかワンセンテンスだけ詰め込んで、いよいよ受賞の時が来ました。

まずはキャサリンとハグ。そして、楯をもらいました。
「Thank you very much.I feel very honor.This is…」
ここで、セリフが飛びました。が、下からHがしさんが「for,for」と叫んでくれてます。そうでしたそうでした。
「This is for my fellow transgender kids.」

わたしのスピーチはこれだけでした。でも、すごい歓声と拍手が聞こえてきました。
さてと。さすがにもうクタクタです。とりあえず外に出ましょう。
と、そこにAPTNの人々が…。
みなさんに
「そんなことやってたのか。がんばれよ」
みたいなことを言ってもらって、記念写真を撮ったりして。

どうやらこれからダンスがはじまるらしいです。でも、とてもじゃないけど、体力がもちません。てか、ガラパーリーの時間設定がPM19:15〜AM0:00って、何考えてるねん(笑)!
とにかくみんなとアパートに帰って、ひと口ワインを飲んだだけで倒れちゃいました。

てか、明日がポスター発表なんですよね…。