今日は、毎年共同研究者をさせてもらっている「人権教育実践交流集会」です。本当は三重でやる予定でしたが、このご時世なのでweb開催になりました。とは言え、当初、共同研究者は東京に行ってもかまわない感じだったんだけど、結局全員webでってことになりました。楽だけど、さびしいなぁ。
てことで、指定された時間にzoomにログイン。まずは打ちあわせ。まぁ前に一度打ちあわせはしているので、その確認です。もっとも、打ちあわせの内容を若干忘れているところもあったりして、そのあたりはお約束ですね。
で、昼休みをはさんで、午後から集会がスタート。
まずは松村智広さんの講演です。いつものことながら、立て板に水の語りです。ただ、中身は立て板に水ではないです。なんだろう。小さなトピックスをつなげながら、全体に大きな流れをつくる感じでしょうか。これ、なにがすごいって、小さなトピックスを拾いあげる日常の観察力ですね。そしてそれらひとつひとつに意味づけをする。ほんとうにすごいなぁと思いました。
ただ、それはそれとして、一番ビックリしたのはほんとうにM1グランプリに出ておられたんですね。
てことで、全体会終了。分科会の開始です。
今回は、最初に東さんから男女共同参画の歴史についてのレクチャーがありました。これまでレクチャーを避ける方向でおこなってきたからこそ、前回「レクチャーはなぁ」と言われたんですよね。ただ、ここ数年、レクチャーを希望する参加者とか、レクチャーを必要とする参加者も出てきたみたいで、この1年間、分科会の持ち方を検討してきました。まぁでもこれって、「わかってる人」≒「内輪」ではない、新たな参加者が出てきたっていうことで、それそのものはいいことだと思うんですよね。
で、東さんのレクチャー、10分ではムリだろうというくらい中身の濃い内容でした。
その後、レポートが2本。さらに、グループ討議。
全部を聞きながら、わたしはなにを話さなければならないのかを考えていました。
やはり、気になったのが「身体のつくりが違う」ということが繰り返し言われていることかなぁ。「身体のつくりが違う」という認識がいつ頃からつくられていったのかっていうことは、この間の「おべんきょ」のなかで知識を獲得しました。さらに、そのような「身体のつくりが違う」とされるものに「役割」を付与するのではなく、「役割」を付与する過程で「身体のつくりの違い」がつくられていくってこともわかりました。なので、「「初潮教育」で女子を視聴覚教室に集める」ことを事例に、そんな話をしてみたり。
レクチャーしちゃったけど、意味を逆転させたり、新たな観点を提示したりすることが自分の仕事だと思ったので、許していただこうかな。
てことで、今年の人権教育実践交流集会はあっけなく終了。楽だけど、やはりさびしいなぁ。
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あれから1年
今日は校内ロードレースの日です。例年は外を走るのですが、今年はこのご時世なので、校内の最外周をグルグルまわるコースです。とは言え、子どもたちはふだん授業で走っています。てことは、わたしもふだん走ってるってことです。
午前は1年生の部。わたしの役割はロードコーンの内側を走らないように監視する役ですが、そんなことする子はいません。なにをするかというと、「ファイト」「ガンバ」って言う役です。と、ひとり生徒が「メガネを預かって」と言ってきてビックリするなど。まぁええけどね。基本的には、わたしの側からは面識がない子なんだけど、この間補習で走ったときにいたから、なにか距離を短く感じてくれたのかな。
午後は2年生の部。午前に役割があったから、午後の役割はなし。もちろん、ゲンコもあるし「フルボッコ大会」もあるしで、いろいろやらなきゃならないことがあるのですが、ここは走ろうかなと。てことで、女子の部に出場。まぁわたしが走るのは、けっこうたくさんの子が知ってるので「走るんやなぁ」くらいな感じです。
ふだん1周660mくらいを2分20秒くらいで走ってるグループと一緒にスタート。ただし、ふだん走っている距離は4km弱ですが、今日は7km弱です。2倍とはいかないけど、ペース配分とかがかなり違います。さてさて、どうなるか。
走りはじめたら、いつもの通り「なんでこんなこと好き好んでやってるんだろ」と思いますが、そのうち走ることで頭がいっぱいになります。そうこうするうちに、トップの子にラップされたり。まぁいいです。それが今の自分の力です。高望みをするわけでもなく、でもあきらめるわけでもなく、とにかく自分が走れるペースを守り続けることです。
ということで、無事ゴール。ゴール前のトラックではたくさんの子が拍手してエールをくれました。ただし「飛ばせ!」って言われたのには「ムリ!」って答えましたけどね。結果は6.8kmを38分20秒。だいたい1kmを5分40秒のペースです。うん、まぁまぁかな。あとで配布された着順を見ると、女子270人ぐらいの中の45番くらい。上位1/6は上出来です。来週の月曜日は、この話題からかな。
それにしても、ちょうど1年前に肩を骨折しました。ちなみに今回「走ろうかな」と言うと「こけるなよ」とあちこちから言われたので、まぁそういう状態までは持ってこられたのかな。
あれから1年。いろんなことがあったなぁ。
いい交流ができた
ということで、今日はオリパラ講演会です。今回の講師は安昌林選手、東九条出身の在日3世の柔道世界チャンピオンです。
基本的にはオリパラにはかかわらないことにしていましたが、去年、副支店長が
「やりたい!」
とか言ってきて、さらに
「知ってるか?」
と言われたので
「オモニは知りあいやで」
というところから、深みにはまり込んでしまいました。
安選手、諸事情で韓国から出られません。なので、zoomを使ったオンライン講演会になりました。
まぁそれはそれでいいんですが、その準備で4月くらいからバタバタしていました。さらに、オンライン講演会ってやったことないから、まぁそれなりにプレッシャーがかかってもいました。が、一昨日の若手教員の「大丈夫でしょう」の笑顔にずいぶんと助けられました。
で、講演会スタート。
なんか、いい感じです。もしかしたら子どもたちにとってスクリーン越しの講演は、逆に距離が近づくのかもしれません。しかも、各教室でやるから、質問がたくさん出てきます。そんな中、朝鮮初級学校に通っていた小学校時代、京都市立中学校に行った時のギャップ。高校時代や大学時代の努力のこと。そして、ハラボジのこととご自分のこと。韓国に行ってからのこと。ほんとうにいろんな話をして下さいました。
なんか、50分の講演があっという間に終わってしまいました。
ほんとうに講演を聞いたと言うよりも、世界チャンピオンとのいい交流ができたという感じでした。うちの子どもたちは幸せモンです。
てことで、午後イチの授業を終えて職員室に帰ってきたら、ネットのトラブル。結局、ハブの調子が悪かったみたいですが、放課後全部かかってしまって、仕事がなにもできず。まぁしゃーないか。
いったん休憩か?
朝起きたら、少しおべんきょ。でも、今日はあまりしっかりとおべんきょできません。
とりま、おにぎりを握ってガッコに行きます。ちなみにおにぎりを握るのは、昼ごはんにかける時間の短縮のためです。
ガッコに行ったら、わたしのセクションの人は誰も来ていません。そりゃそうか。土曜日です。てことで、採点開始。なにせ、昨日あった試験の返却目標が月曜日の1時間目です。ここで返さないと、火曜日にガッコに来なきゃならなくなります。火曜日は年休をとりたいので、そうなると今日来ざるを得ない。なんか、年休とるために土曜日に来るという時点で本末転倒感満載です。が、それでいいんです。
てことで、2時間ばっかで、ひとクラス終了。あと15分あるので、もうひとつのクラスを少しだけやりましょう。
で、限界までがんばって駅へ向かって走ります。電車の中でおにぎりをパクついて、到着したのは奈良です。今日は7月にあった女人禁制のシンポの第2回シンポです。今回の目玉は井上理津子さんがパネラーのうちの1人ってことです。さらに、池田恵理子さんも来られるんだとか。メッチャすごいです。ついでに言うと、井上さんが話される時間は20分。池田さんに至っては5分しかありません。そのためにわざわざ自費で東京から来られるわけで、なにかがおかしい(笑)。ちなみに、わたしも5分しゃべるので、なにかがもっとおかしい。
わたしの今回のもくろみは『いつまで続く「女人禁制」』の著者のサインをコンプリートすることです。なので、さっそくみなさんにサインをしてもらいました。
やったね!
ただ、中川さん・佐々木さん・宮前さんの3人はzoomでの参加だったので、またの機会があればってことですね。
パネラーの中川さん・佐々木さん・源さんの話は、前回のシンポをさらに短くした感じ。あの時はみなさん好き放題に延長されていましたからね。で、井上さんの話は基本的には本に書いてある話です。でも、遊廓をどうとらえるかという観点で言うと、「そのままとらえる」ことの必要性を語られて、それが「部落史の見直し」とつながる気がして興味深かったです。
で、わたしも5分だけ本に書いた時の考えを話してみたり。
それにしても、シンポの最中にセンセからコメントが返ってきました。とてもうれしいコメントと、「どうしよう」と迷うコメントです。
そんなこんなで、シンポも終了。おっと、帰りの電車まであと15分。あわてて駅まで走って帰って、小一時間かけて京都へ。電車の中で、センセに返事。さあ、家に帰っておべんきょ少しやってビールだな。
と思って家に帰ってメールを見たら、さっそくセンセから返事が返ってきていました。そうか、希望が出てきたな。
とにかくやらなきゃ。明日からふたたび。
今回はお外で
今日はトランスジェンダー生徒交流会です。このご時世にやるのか?って話ですが、本来は合宿だったので、それを通常の交流会にしただけでもおとなしいというものです。まぁ少ない参加者であっても「やる」ことに意味があります。
ということで、会場へ。
今日のメニューは「芋煮」と「豚汁」です。似てるけど、まったく違います。ちなみにわたしの役割はごはん炊きです。鍋で1升炊きますが、1.2倍で10分7分7分10分ということさえ覚えておけばOKです。みんなで野菜をガンガン切って、あとはグツグツ煮るだけです。できあがったところで、お外へ。いちおう「密を避ける」ために公園での開催です。
外で食べる芋煮&豚汁はおいしい。そうこうするうちに、卒業生が子どもたちを集めて話しあいをしています。わたしはここでは入るのはやめておきましょう。その代わり、他の人といろいろ話。そうこうするうちに、ちょっと肌寒くなってきました。3時か…。
ということで、机と椅子を撤収して、部屋の中へ。ここから本格的な話しあいです。
なんだろう…。例えば、身体への違和が強い子が、こういう交流会は必要ないのか?わたしはそうは思わないんですよね。身体を変えるのはいつでもできる。でも、それまでの間にやらなきゃならないことはあると思っています。だから、性別違和とは別に、やるべきことはやる。そして、そのことについて話しあうことには意味がある。今回もディープな話しあいができたかな。
そうそう、交流会の卒業生が、高校時代の友だちを連れてきてくれました。なんでも、卒業旅行に一緒に行った仲なんだとか。高校時代はたいへんだったけど、最後にそういう関係ができたって話を聞いて、ほんとうによかったなぁと思いました。
交流会のあとは打ちあげです。いつものお店に行ってダラダラ呑んでダラダラ食べて。それにしてもお酒もアテもおいしいな。お開きになったのは何時だろう。てことで、これまたいつものようにKっかわくんが家まで送ってくれたり。いや、ホンマに、いつもすみません。
眠い
朝起きるとメッチャ眠いです。ヤバイです。でも仕事です。ちなみに、仕事感はというか、平日感というか、そんなのはまったくありません。そりゃそうか。この間、脳みそがノンストップで働いてましたからね。
出掛けに今日一日のおさらいをした時、突然思い出しました。今日ってちょぼやき会やんか!大切なちょぼやき会を忘れるとかありえません。が、忘れてたんですよね。先々月も忘れてたことがあったからなぁ。まぁいいことです。5年前もこんな感じでしたり
とりあえず眠い目をこすりながら出勤です。今日からほんの少しの間、おべんきょでストップさせてたものを動かさなきゃなりません。
まずは書類仕事から。サックリ終了です。ちなみにこれ、1週間前に終わらせてたら、いろいろ楽でした。でもま、そうもいかなかったよなぁ。
お次はこれの続きです。ネタは考えてあります。が、そこへどこから切れ込むか。まぁ、トピックスはいろいろあるので、そんなのをつなぎあわせばいいかな。
と、若い衆から人権学習の相談が。もしかしたら、昨日を待ってくれてたのかなぁ。少しゆったりした気持ちで相談に乗ってみたり。
そんなこんなで定時が来たので、ちょぼやき会の会場へ移動開始です。
今日はなぜか世界人権宣言のスライドです。この間、あまり自分史を語ってくれる人がいないんですよね。covid-19のせいか、参加してくれる人が少ないというのもあるかな。なによりみなさん忙しいし。というか、まだわたしはしゃべってないから、わたしがしゃべればいいんだけど、なにをどうしゃべればいいか、まとまってないんですよね。まぁ3月以降かな。
で、スライド開始。通常バージョンと今年の短縮バージョンをミックスしたロング・バージョンです。それでもあっという間に終わってしまったから、短いんやなぁ。まぁでもこれでええのかも。
終わってから、いろいろ意見交流。「「あかんのちゃうん」からの流れはいいですね」なんていう感想があって、少しうれしかったり。
ちょぼやき会のあとは「ストーンズ」です。今日は投げ銭ライブがありました。ライブは楽しいけどしゃべれない(笑)。
そんなこんなで、1日が終わりました。
今日はおべんきょのことをほとんど考えませんでした。2ヶ月ぶりかな。でも、明日から、また考えなくちゃね。
0、どうすんねん
昨日、5を終えてとまりました。今日はなんとしてでも0をやらなきゃなりません。でないと、アウトです。
てことで、朝から0を前にうんうんうなりました。
いちおう5ができたら0もできるはずですが、それがそう簡単にはいかないのがおべんきょってものです。いや、違うな。わたしの脳みそが足りないからだな。とにかく、どこもかしこも同じフレーズが出てくるのが困ったものです。まぁ、しゃーないっちゃしゃーないんですけどね。
それでも、10時ぐらいにフレーズが浮かんできて、ほんの少し進みました。
で、昼からお出かけ。向かうはウトロです。先日「ウトロの歌姫」が天寿を全うされて、今日はウトロ守る会の人たちが景南さんと写真を撮るんだとか。ガチでヤバイ状況ですが、今日行かなかったら一生後悔する気がしたので、行くことにしました。そういや、こないだもこんなこと言ってたな。でも、あの時よりは状況ははるかに逼迫してますがね。
でも、行ってよかったです。景南さんの思い出も話しあえたし、なにより守る会の人たちと久しぶりに会えました。それにしても、すごい人から花束が来ています。
でも、たぶん7年前だったら来ないよな(笑)。あの頃は、「早よ終わるで!」と怒られてはったからなぁ。てか、マイクを渡してたきつけてたのはわたしですけどね。
で、みんなで写真を撮って、わたしはおうちへ。
再び0をうんうん。それでも、帰り道にヒントがあったので、それを文字化して、なんとか終了。
さて、あとは、いろいろ調整です。が、センセからいろいろアドバイスがあって、それらを触っていると、無限に時間が必要になります。これはヤバイ。深入りしたくないけど、深入りしてしまいます。底なし沼です。どうすんねん。まだ「よ牛」も書かなきゃならないし。もっとも、さっきこの人から「1時間前に書くのがちょうどいい」とか言われてひっくり返りそうになっていましたけどね。
でも、8時ぐらいに限界が来て、ダメになりました。「よ牛」は明日だな。不安だけど。
「「シリーズ映像で見る人権の歴史」を活用した人権教育について」とか
今日は午前も午後も出張です。
午前は第2のふるさとから一山向こうの山間の町。ここで毎月人権教育担当者が集まって、子どもたちの情報交換や人権教育の実践交流をしています。
まぁこんなことをやってるって、たぶん同じ学校の教員もほとんどわからんだろうなぁ。もちろんそれじゃいけないので、担任さんに「今度こんな会議があるので、子どもの状況を教えてください」って話をして、さりげなく、かつ露骨に伝えてるんですけどね。とにかく、ふだんからこういう交流をしていると、いざという時に小・中の教員が動いてくださいます。これまで何度も助けてもらったし、逆に高校の生徒の状況を報告することで、小中学生の未来の姿を知ることもできます。とにかく大切です。まぁでも、こういうことが小・中・高でできるのは京都だからってこともあるかもです。なにせ、全県一区の高校だったら不可能ですからね。
そんな感じで午前の会議終了。
午後の会議の前に昼ごはん。久しぶりにお店に入って食べましょう。が、目当てにしていたお店が休み。もしかしたらあいてないかなと思っていったお店が2軒とも休み。さらにもう一軒行っても休み。どないなってるねん。しかたないので確実にあいてる店に行ってカツ丼を注文してしまいました。
うまかったけど、おなかいっぱいです。
で、午後の会議は第2のふるさとです。普段は午前に人権教育についてあーでもないこーでもないと話しあう会議ですが、今日は研修会です。講師は上杉聰さん。タイトルは「「シリーズ映像で見る人権の歴史」を活用した人権教育について」です。上杉さんは「シリーズ映像で見る人権の歴史」というDVDの監修を外川正明さんと一緒にされています。で、そのDVDをどう使うかを、監修者から直接聞こうというもくろみです。
上杉さんと言えば、部落史の見直しの第1人者です。こんなのをつくった頃に、ずいぶんとお世話になりました。で、今回はどんな感じかな。
まずは身分制度の話から。うーん、それはさすがに知ってる。てか、ここの人たちはみんな知ってる。まぁでも、その語り口から新たな知見が出てくるかもと思っていたら、なるほど、そういう説明をするのかというところもあって収穫がありました。
続いて水平社の話。山田孝野次郎の話に着目しているのがいいですね。そうか、「山田孝野次郎之碑」というのがあるんだと思って検索してみたら、山田孝野次郎の没日とわたしの誕生日が同じということが発覚。今日一番の収穫でした(笑)。
最後は日本国憲法の話。これはおもしろかったですね。「social status」をどう翻訳するかで「社会的地位」→「社会的身分」となっていった話とか、「差別を受けない」→「差別されない」になった話とかを、小学生が国会図書館の公文書のサイトから考えていくという、かなり高度な小学生の調べ学習ではあったけど、その内容はおもしろかったです。
てことで、出張の1日が終了。
さぁ帰っておべんきょだ…。
コロナ時代に考えたいバリアフリーと障害にまつわる問題
今日は1年生の人権学習の日です。講師は去年に引き続き今年も小林春彦さんです。
てことで、朝から準備です。考えてみたら、他の教員は「よろしく」で終わるんだけど、わたしは自分に「よろしく」と言って、自分で「がってん!」と言って、結局自分でやるんですよね。今ごろ気がついたかって話ですけどね。
授業は2時間。うち1時間は明日の試験勉強です。大丈夫かなぁ。
で、昼過ぎに迎えに行って、そのまま体育館へ。今日は思いのほか早く準備が終わりました。講演前に10分ばっかヒマだったり。そうこうするうちに子どもたちが体育館にやってきて、いよいよ講演開始です。
小林さんの語りはゆるいです。
もしかしたら、子どもたちって、テレビの中の高いテンションの語りに慣れていて、こういうゆるさが入らないのかもしれない。でも、こういうのが大切なんですよね。
小林さんの今年のテーマは「コロナ」からわかったことです。なので「ソーシャルディスタンス」vs「フィジカルディスタンス」です。そして、その「ソーシャルなディスタンス」を以下に近づけるかって話です。でも、メインの話はいつもの通りぶれません。
小林さんの話って、まさに障害の社会モデルに至る道筋を、自分自身の試行錯誤した経験の中で話をされるんです。これがおもしろい。通常は、障害学の歴史から社会モデルを語るところを、「自分史」から語られます。このことの価値、子どもたちはわかってるかなぁ。まぁでも、教員もわからないかもしれないな。
考えてみると、わたしは小林さんの話を何回も聞いているし、初めて会ったのが12年前ですからねぇ。いろいろあったわ。
で、質疑応答が生徒から出ないので、教員に求めてみました。すると
「小林さんにとって変えられないものとはなんですか?」
というのが出てきて、なるほどなと。答は
「他者」
でした。
たしかに「他者」は変えられないな。でも、変えようと思わなかったら変わるんですよね。それは、わたしです。人権畑で長くやってきたけど、わたしを変えたのは「障害の社会モデル」です。で、それはたくさんの障害者と出会うことができたからだし、その発端のひとつが小林さんでした。だから、小林さんはわたしを「変えた」わけじゃないけど、わたしは小林さんと出会って「変わった」。なので、そんな話をフォローで入れてみたり。
そんなこんなで、今年の2学期の講演3連発も終了。たぶん、うちの学校、豪華だと思うし、それらを聞くことができる子どもたちはもちろん、教員も、そしてわたしも幸せだと思うんですけどね。
で、小林さんと京都まで移動。プチ打ちあげです。去年は社納さんと藤尾さんを呼び出すという暴挙に出たけど、今年はおとなしくふたりで話をして、6時前には解散。
さぁ、家に帰っておべんきょしなくちゃ。
「被差別部落と多文化共生 マイノリティ3人が問いかけるルーツの話」とか
朝起きて、朝ごはんを食べたら、とりあえずPCに向かいます。そもそも寝起きはいい方ですが、励起状態というかトランジスター状態というか。電灯に例えるならLED球か…。そのまま8時ぐらいまで書いたところで、ふと「やっぱり行こう」と思いました。
実は今日は豊中で「被差別部落と多文化共生」というシンポジウムがあります。トーマスと幸美ちゃんが話をするということで、1ヶ月くらい前から申し込みをしていたし、ものすごく楽しみにしていました。しかも今回、プラスして重本さんという青年も話されるとか。が、これに行くと半日つぶれてしまいます。なので、昨日の夜「やめとこう」という苦渋の決断をしたのでした。
が、8時ぐらいまでやったところで、いまやってる3が「帰ってきてから8時くらいまでやったら、とりあえず最後まで行くかな」という気がしました。あくまでも直感ですがね。なので、「やっぱり行こう」となりました。なにより、今日行かなかったら一生後悔する気がしました。
てことで、急遽準備をして、豊中へ。ホームに降りたら「お!」という声がしたのでヒョイと見ると、A倍さんがおられます。で、会場に到着すると30分前。まずはトーマスと幸美ちゃんにごあいさつ。その後事務室に行ってごあいさつ。そんなこんなしていると、S藤さんが来られるわ、藤尾さんが来られるわ、Kちゅかるさんが来られるわ、ヒョイと見るとS斗がいるわ。これはえらいこっちゃなぁ。そんなことをしていると、あっという間に開会の時間です。
まずはトーマスの自己紹介から。長い(笑)。いや、おもしろいんです。そしてなにより、この自己紹介なしではトーマスのことはわからない。でも長い。このあたりがむずかしいんですよね。「ひとこと言えばわかる」なんていうことは、本来はないのですが、でも「わかった気になる」ってのはあるんです。でも、トーマスの場合「ひとこと言ってもわからない」から、必然的に長くなる。そして、細かくネタをとりにいくから、ますます長くなる。続いて重本さん。短か!んー、しゃべり慣れておられないからか、定型的な語りです。まぁしゃーないか。ここからですね。そして幸美ちゃん。うまいわ…。先月うちのガッコに来てくれたけど、それをコンパクトにして、プラスアルファを足した感じかな。
それにしても、トーマスと幸美ちゃんは対照的な語りです。トーマスは、事実を淡々と語ります。それに対して、幸美ちゃんは事実に分析が入る。幸美ちゃんの語りの場合、その事実に込められたメッセージが聴き手に明確に伝わります。じゃ、トーマスにはそれがないのか。それは違うわけで、「その事実をとりあげた」ところにメッセージがあるわけです。そしてそのメッセージを込みで、解釈は聴き手に委ねられる。それが明確にあらわれるのは、ここのエピソードで用いられる言葉です。幸美ちゃんは「差別を受けた/差別をした」というふうに「差別」という言葉を使います。が、トーマスは決して使わない。それが差別であったかどうかは、聴き手に委ねられる。
まぁこのあたりは「語り方」の問題だし、どちらが性にあうかは「好み」の問題ですね。ちなみにわたし1年ばっか前の二人会でチャレンジしたように、トーマス派です(笑)。
その後、お題を書いたカードを引いてそれぞれが自分のことを話したり。ここもおもしろいですね。地域やまわりの大人の話が出てくる重本さんと幸美ちゃんに対して、それらがまったく出てこないトーマス。まぁそういうことなんですね。トーマスの場合、学校とのやりとりが出てくるとしたら、たぶん高校なんだろうな。そのあたりが「トランスジェンダー生徒の学校経験」と似ていますね。地域や親と分断されかつ歴史性も奪われると、そうなるわな。
そうそう、マイクロアグレッションをめぐる話もおもしろかった。トーマスはマイクロアグレッションに対してもにょります。が、幸美ちゃんはバッサリ。その差はかつての会議のことを思い出させます。
ちなみに、マイクロアグレッションという言葉は「それは差別だ!」という言い方と同じように「それはマイクロアグレッションだ!」と、その場で言えるものなのだろうか。個人的にはそれは違うような気がしています。ではなくて、「あの時感じたモヤモヤ感はいったいなんだったんだ」と振り返った時「マイクロアグレッションだったんだ…」と、その時の感情や行為を再定義するものなんじゃないかなぁ。
まぁそんなこんなで、メッチャおもしろいシンポジウムでした。ちなみに、幸美ちゃんがトーマスに「怒ることはないの?」と質問した時に、たったひとつだけ紹介したのがこのエピソードでした。今さらながらに、あれはトーマスにとってそれほどまでに大きなできごとだったのかとも思ったし、わたしもこの間の原稿の最後に書いたほど大きな出来事でした。なので、進歩終了後、あの文章をこっそり事務局長さんにプリントアウトしてもらって、トーマスに渡しました。まぁそんなこんな。
で、昼ごはんはKちゅかるさん、Kよぽん、Aっちゃんと一緒に「餃子の満州洲」へ。ここで少し感想を話しあって、速やかに帰ります。
帰ると2時です。結局6時間使ったか。ここから6時間、8時までがんばろう。そうすれば、おそらく3の最後まで行けるはず。
かつてバサバサ切ったさまざまなエピソードを再度復活させる作業です。インタビューをしたのは7年前かな。まったく色あせない語りがそこにあります。てか、みんなほんとにすごい時代を生きてきたな。でもだからこそ、そこで明らかになることがある。それを世に送り出すのが、わたしがやらなきゃならない仕事ですね。
よし、がんばろう。
てことで、予定通り8時でダウン。あとはお風呂→ビールです。でも、呑むのはビール以外はふだんの半分です。半分にしたら、ずいぶん少ないはずだぞ(笑)。