決戦の結果・その1

ラジオドキュメント部門予選通過。朗読部門・1人予選通過。
ラジオドキュメントはともかく、朗読部門が通過したのは久しぶりですわ。
てことで、その生徒の朗読を聞いて、とりあえず午前の仕事はおしまい。会場を後にして、またまた別の会場へ。

とりあえず朝食

きのうの晩はふとんにもぐり込むことはできたものの、うつらうつらしてはフッと起きが続いて、あまり寝られませんでした。こんなんで体が持つんだろうか…。
このまま寝ていてもいいけど、やはり朝ご飯をつくらなくちゃなりません。のろのろ起き出して、残った食材を見ます。ふむ…。
まずは残ったカス飯でおにぎりですね。汁は必要として、具は…。と、残った水ぎょうざの皮ですいとんをつくりはじめる人がいます。これいいですね。なんしか見通しができたところで、わたしは会場を後にします。

河岸を変えて

で、東九条へ移動。今日からあしたまで、全国在日外国人生徒交流会の代表者会議です。全国から引率に連れられたいろんなエスニシティを持った生徒達が、続々と東九条に集まってきます。
で、今回のわたしの役割は…。もちろん会場管理と食事の担当です(笑)。
今回来た生徒達のエスニシティを考えると、「朝鮮料理」「中国料理」「日本料理」「フィリピン料理」「ペルー料理」「ブラジル料理」「モンゴル料理」あたりが候補になります。さてどうしようかと思ったのですが、調味料とかの関係で、メニューは以下のようになりました。

  • チヂミ
  • チャプチェ
  • 水ぎょうざ
  • スジ煮込み
  • カス飯
  • バンシットビーフ

にしても、「日本料理」が「スジ煮込み」「カス飯」というのはどうよ…。

てな話はどうでもよくて…。
今回の代表者合宿のメインは「話し込み」です。そのために卒業生もかり出して、とにかく話をさせようと。例年は就寝時間を設定していたのですが、今回はなし。眠くなったヤツから順番に倒れていけばいい。
本番の交流会で、互いに自分の話ができるためには、一度代表者の生徒達がその経験をしなくちゃならないというのが、ここしばらくやっていて感じることです。
「しんどさ」を経験している子どもたちは、よほど心が耕されていないと、そのしんどさを表現できないんじゃないかと思います。それは、もしかしたら「表現する言葉」を持っていないのかもしれません。あるいは、それを「しんどいこと」と認識することすらできないかもしれない。そういう凍った心が溶けた経験をした人が、次の人たちに心を溶かす経験をしてもらうきっかけを伝えることができるんじゃないかと思うのです。
だからこそ、今回の生徒達には徹底的に話し込んでほしかった。全体としては2時頃まで、一番がんばった生徒は4時ぐらいまで話をしていたみたいです。とはいえ、わたしは体力の限界。12時ぐらいには廊下で寝ころんでしまっていましたけどね。

さて、決戦の時

いよいよ今年の放送コンテスト、番組の提出期限は木曜日で、これはまぁこれで、ある意味結果が出てしまっています。もちろん審査は今日なわけですが…。一方、「読み部門」といわれる「アナウンス・朗読」、これは今日が一発勝負です。さてさてどうなることやら。
とりあえずエントリーをすませて、会場へ。なんか生徒は
「ドキドキする」
とか言っています。まぁそれはそうか。
「なんとかしてください」
とか言うので、
「おにぎりが並んでてな、ノリが巻いてあるねん」
とごまかしておきました。にしても、普段とは違う面を見せなきゃならないし、地がでなければいいんですけどねぇ。
とはいえ、終わってしまえばあっという間です。トントントンとみんな読み終わって、終了。
さて、あとは審査待ち。しかも、結果発表はあしたです。あとはやることはないし…、と。

えらいこっちゃ→で、人権学習

足を引きづりながらも講演の準備をします。
その後授業。と思ったら、講師の方から電話です。
「すんません、信号機トラブルでJRがとまってるんです」
「へ?じゃぁ近鉄できて下さい」
「いや、近鉄は人身事故でとまってるんです」
「…。ちょっと考えて、また電話をかけます」
まいりました。最終的には京阪できてもらったのですが、こんなことがあるんやなぁと。にしても、各種連絡のために授業に携帯を持っていって、メールをしながら授業をしました。こんなん、下の子どもが産まれた時以来ですわ(笑)。

で、無事講師の方が到着。今回の講師は谷川栄一さんです。トランスジェンダー生徒交流会が日之出でできるようになった、最初のきっかけをつくってくれた人のうちの1人です*1
「ところで、どんな話をしはりますか?」
と今頃聞いているわたしは、単なるばくち打ちだと思います。でも、この人なら大丈夫という安心感はあったんですけどね。
約1時間の講演が終わって、子どもたちが帰ったら、一緒に体育館の後かたづけをして下さいます。いい人だ。てか、普段から子どもたちの居場所づくりのスタッフなんかをしているので、慣れているんですよね。こういう「先生」にならない人の話って、たぶん子どもたちからいい感想があがってくるだろうなという、漠然とした確信があります。

谷川さんとしばらく「作戦司令部*2」で裏話でもりあがって、5時前に駅まで送ります。
職員室に帰ってみなさんの反応を聞いたら、かなり好意的な意見がたくさん返ってきました。子どもたちの感想文を読むのが楽しみです。
さぁ、今日の雑務を片づけて、長い長い1週間の終了です。

でも、長い長い土日と、それに続く長い長い来週が待っているんですけどね^^;;

*1:まわりくどい言い方をしていますが、いろんな人のおかげなんですよね

*2:トランスジェンダー生徒交流会の番組のはじめの方で出てくる、わたしの机近辺のこと

格差の連鎖を断つ!

今日は教職員人権研修会。
ゲストスピーカーは、西成高校のH下さん*1
前に西成高校の教頭さんに来ていただいて話を聞いたのですが、その時に
「実行部隊はH下という教員」
と言われていたので、どんな人かとずっと思っていました。やがて、念願かなって、京橋でお会いしました。この時は、延々と7時間ぐらい呑んでましたねぇ。その時から、ずっと
「来てほしい」
と思っていました。で、わたしの書いた案内文。

西成高校に学ぶ生徒たちの現状は、おそらくはわたしたちの学校とは比較にならないほど厳しいと思います。そういう状況だからこそ、西成高校では、学科の編成やカリキュラムをはじめ、学校体制として、生徒たちに格差の連鎖を断つ力をつけることを「ミッション」としています。そういう意味では、もしかしたら今回の研修内容が、本校のキャリア教育に即そのままあてはまるものではないように思えるかもしれません。しかし、西成高校でおこなわれている教育実践から学ぶことはたくさんあると思います。今回の研修を通して、ぜひその「エッセンス」を感じていただければと思います。

もう、ほんとうに期待通りの話でした。
さらに、最後に「やらせ」の質問をしたのですが、それに対しても、期待通りの答えが返ってきました。てか、たぶんわたしと似ているところがあるんだと思うんですけどね(笑)。

*1:もちろんH≠橋

空気が変わったなぁ

今日は昼からウトロの報告集会です。
「12時頃に出れば間にあうなぁ」と思っていたんだけど、あまりにもしんどすぎて身体が動きません。まぁ、きのうの「おいた」が過ぎたっていうことで。
それでもなんとかかんとか身体を動かして、地下鉄に乗ります。
最寄りの駅に到着したら、見覚えのある後ろ姿の人が歩いていきます。某M新聞の記者さんです。道中、記者というものがいかに苛酷な生活を送っているかということについて、しばし教えてもらってしまいました。う〜ん、つくづくわたしは仕事してないなぁと思いましたよ。
で、会場へ。会場内ではまちづくりについての報告がされています。
それにしても、ほんとうにウトロの雰囲気は変わりました。
いままでは、笑顔があっても、どこかピリピリとした張りつめた空気がありました。そりゃそうです。裁判で負け続けて、最後は強制執行すら覚悟していました。もしも火事でもあったら、家を建て直すこともできません。
それが、買収の方向に決まってから、そのピリピリとした空気が柔らかい空気に変わりました。ウトロの人たちが本来持っている、
「みんなおいでや」
という空気が街全体を覆っています。1992年にはじめてウトロに来た時と同じ空気です。もっとも、みなさん年齢はいきましたけどね。って、お互いさまか。
報告集会は4時半頃まで続いていますが、わたしは一足お先に失礼をば…。

やつらも成長したなぁ・トランスジェンダー生徒交流会

朝、やっぱり寝起きは朦朧としています。それでも、とりあえず「子どもが喜ぶかなぁ」とか思いながらポテトサラダをつくります。まあ自分のためでもあるんですけどね。
で、8時過ぎにはイチさんと一緒にスタート。
向かうは新大阪方面です。途中、きのうの総括をしながら、いろんなことを話しました。
で、いつもの駅でいつものメンバーと合流。いつものスーパーで買い物です。
今回のメニューはK子ちゃんのたっての希望で「水ぎょうざ」「チヂミ」「チャプチェ」にしました。

毎回交流会をやるたびに
「今回は誰か来るだろうか」「現役高校生が来なかったらどうしよう」
などと考えています。さいわい、あらかじめ
「うちの学校から3人行くし」
とかいう連絡が入るので、
「まぁ0ということはないか」
とは思っているのですが…。
それにしても、今回は参加者が多かったですね。これでは全体でやるのはキツイかなぁと思っていたのですが、そこはたいしたものです。気がつくと、いくつかの小グループにわかれて話込みをしていました。しかも、それらのグループには、かならず「先輩格」の連中がきちんと入っています。
考えてみると、はじめて交流会をやってから、かれこれ4年です。第1期生の中には就職しているヤツもいるわけで。なんか、いままでやってきてよかったなぁと思いました。

stn21春の学習会

で、昼前に同志社大学へ。
キャンパスに着くと、すでに参加者の方が何人か来ておられます。大あわてで会場のセット。
さてさて、今日は10人になるか50人になるかと冷や冷やしていたのですが、結局21人の参加。でも、遠くは東京・岡山・徳島からも参加があって、かなりうれしかったです。
まずは、自己紹介&近況報告会。とりあえず1時間ちょい時間をとっていて、
「あまるんちゃうかなぁ」
と思っていたのですが、みなさん、報告すべきことをきちんと持っておられる方々で、これまたちょうどいい感じでした。
で、ここからがいよいよ学習会本番。
まずはQWRCからの報告です。
今回セクシュアルマイノリティへの理解を深めるDVDを制作されたので、これの上映会と簡単な説明を聞きました。ドラマ仕立てのDVDは、なかなかのできです。キャストは某高校の演劇部のみなさん&顧問&スタッフの家族とか。演劇部の見事な演技と、ご家族のビミョーな演技が、これまたいい感じです。まぁ、大阪の緩さが出ているということでしょうか。
インタビュー編も、かなり興味深い話がてんこ盛り。でも、登場した人、みんな若いなぁ。考えてみると、部落の人で「表に出ている人」って、けっこう年配が多くて、
「若い人の話が聞きたい」
みたいなことをよく言われるんですが、LGBTIは逆に若い人が表に出ていて、年配の人の話って、なかなか聞く機会がない気がします。でも、今よりはるかに厳しい状況を生き抜いてきた人の話、あらためて聞いてみたいなぁと思いました。
そうそう、資料がかなり盛りだくさんで「大丈夫かなぁ」と思ったんだけど、なんでも
「maxを出して、そこからチョイスをしてもらうのが意図なんです」
サービス精神が旺盛ですね。でも、
「めんどくさいなぁ」
とか思っている人は、そのサービス精神が裏目に出るかも…。
なんてことを考えているうちに、真打ち登場です。インターセックス当事者のイチさんです。
話しはじめたなと思ったら、すぐに終了(笑)。なので、質疑応答形式でやることにしました。でも、これ、けっこうたいへんです。なにせイチさん、口べた。そこにみんなが質問を浴びせるものだから、ほとんど「記者会見状態」になっています。途中で「これはやばい」と思ったので、いったん休憩。とにかく
「前に座るのがしんどい」
ということだったので、なかほどの適当な席に座ってもらって、グダグダした感じでやることにしました。おかげさまで、後半はちょっと楽そうだったかな。でもないか…。
それにしても「伝えたいことがある人」や「「伝える内容が明確な人」の話はたしかに聞きやすいけど、イチさんの話はその正反対ですね。特に伝えたいことがあるわけでもなく、まとまった話でもない。でも、そのなかで語られていることをていねいに聞いていくと、ほんとうにたくさんの驚きや気づきがあります。それは、きっとわたし以外の参加者の方も同じ思いだったんだと思います。イチさんは話し終えられて
「グダグダですみません」
と謝っておられたけど、みんな
「すごくよかった!」
と言ってました。
てことで、無事終了。QWRCにもカンパが集まったようで、よかったよかった。