とにかく整形する・こもりん番外編

今日は出張のない出張日です。なので、授業はなし。思い切って労働者の権利を行使することにしました。
授業がなかったら職場でもいろいろできるだろうと思われがちですが、ムリですね。まとまったことを思考を研ぎ澄まそうと思ったら、「仮の場所」ではできません。「自分の場所」でなきゃムリです。
てことで、スタート。
まずは昨日線を引いた箇所をコピペするところからです。もちろん単にコピペするわけじゃなく、前後の文脈とか、昨日考えたことを反芻しながらコピペしていきます。
煮詰まったら、少し買い出しに出てみたり。
そして再びデータに向き合います。
コピペが終わったら整形です。地の文としてのインタビューデータと引用文としてのインタビューデータをわけていきましょう。地の文としてのインタビューデータは「やりとり」がおもしろいところです。ついでにいうなら、時として「やりとり」が崩壊してるところもあります。
ほんとはインタビューの全文を載せたいぐらいにおもしろいです。が、それではあまりにも長過ぎます。残念です。
と、1本のメールが…。忘れてた!となると、明日やろうと思ってたことができなくなるので、今後の予定を少し組み替える必要がありますね。となると、今日、煮詰まったらやるか…。
案の定、夕方前に煮詰まってきました。なのでちょこざっぷで筋トレです(笑)。腹筋しながら脳みそを少しクリアにしましょう。
帰ってきたら、再びインタビューデータに向き合います。クリアになった脳みそに再び刺激が入ります。なぜこの調査協力者はここまで「それ」を語らないのか。「語らない」ことを通して、なにを語ろうとしてるのか。なぜわたしの質問に対して「そう」答えたのか。「そう答える」ことを通して、なにを語ろうとしてるのか。
でもみんな優しいです。その答えはうしろのほうにあったりします。みなさん、インタビューに協力するにあたって、おそらく準備をされてるんでしょうね。もちろん意図的な準備をしてる人もいるだろうけど、どちらかというと「構え」かな。
「インタビューしたいんだけど」
「いいですよ」
という会話の瞬間から、すでにインタビューってはじまってるのかもしれません。たぶんいろんなことを思い出して、それらを再構築していく。そんなことが、自動的にはじまってるのかもしれません。
ちなみに、インタビューそのものは9年前のものです。そこから大きく人生が変わっていて、今インタビューをしたら、まったく違う語りになるんだろうと思います。だからこそ、その時その場で聞くことができた語りは、そこでしか聞けない貴重なものなんだろうなと思います。
そんなことを考えていたら、あたりは暗くなりはじめてます。今日はこのくらいにしといたりましょう。少し散歩して、シャワーを浴びて、ビールです。
ここから脳みそのリソースを他のことに振り分けなきゃならなくなります。それらがすんで今の状態にもってくるまでどれくらいかかるだろう。もっとこもっていたいなぁ。でも、しばしインターバルですね。

平和な世の中とかICT教育とか

朝、スマホを見ると、昨日の夜から懸念していたできごとが…。いつも通勤に使ってるJRの路線が大雨のために計画運休です。ちなみに、雨は降ってません。まぁでも地盤が緩んでいたりする可能性もあるからチェックをする時間が必要なんでしょうね。安全側に振ることは大切です。振り替え運行をしているので、そちらに乗って、いつもより長く歩いて出勤です。まぁでもこれも運動です。問題は「休校かどうか」です。休校になると、その日は穏やかですが、あとが目も当てられないことになります。
で、出勤からの定時が来たので立ち番開始。なにやら生徒たちが
「9時半からショートらしいで」
とか話してます。それを聞いて
「そうなんや」
とか言ってる教員。生徒から情報を知るという、なんだかなセクションです。
結局、40分授業でいくらしいです。いや、休校は避けたいです。が、やばいんじゃないか?クラスの半分が学校に来られなかったりしますよ。どうするつもりだろ。って、それを考えるのはヒラ教員か。まぁ数学は「プリント授業」という必殺技があるからなんということはないです。というか、もとからそのつもりでした。
ということで、ひとつのクラスはのんびりプリント学習です。わたしはというと、インタビューデータに線を引きましょう(笑)。もうひとつのクラスは2時間連続です。どうしよう…。えい!
「今日はプリントを4枚持ってきたしね。まずは1枚配ります。で、できたらそれを提出して、代わりに2枚目を渡します。コンプリートを目指してね。はい、スタート」
と、みんなガツガツやりはじめました。それだけじゃないです。あちこちで教えあいの輪ができてます。これ、ひとりでやったらもっと行けるのに、それを捨てて友だちに教えてるわけです。いい感じです。途中10分の休憩があります。
「休みたい人は休んでね。やりたい人はやったらいいよ。わたしはここにいるね」
と言って、インタビューデータに線を引いてると、プリントを持ってくる生徒がいたりします。
「休憩時間だからムリをしないでね」
とプリントを渡します。みんな、すんごい勉強するな。なんか、ちょっとうれしいです。ちなみに水曜日は、いよいよ複素数に入ります。どんな感じで話を聞いてくれるかな。
それはそれとして、今日は被曝の日です。受付の紙の性別欄は自分でマルをするみたいです。めんどくさいのでマルをせずに出すことにしました。ちなみに被曝の順番が2番目以降はこれまためんどくさいので、1番をゲットしましょう。てことで、先頭で受付の紙を渡すと
「ここ、女性にマルしときますね」
「はい」
でおしまい。なんか、中の人が
「性別は確認しておいてや」
とか言っておられます。どうやら大事な情報のようです。しかし、あとに並んでた同僚[1]たぶん男はどうみてたんだろ。なにせわたし、ノンカムやしなぁ(笑)。

で、夜の仕事へ。
いよいよ教育実習が近づいてきたので、学生さんたちはそわそわしておられます。
「実習の指導教員って、こわいんですか?」
「んなわけないです。今年度、わたし、担当しなきゃならないです」
学生さん、苦笑しておられました。
やがて講義の時間開始。ほんとうにみなさん、どんどんうまくなっていかれます。自分への指摘だけではなく、他の人への指摘を自分のこととして受けとめて、それを自分の回にフィードバックされていきます。なんか、コメントないよ(笑)。模擬ショートホームルームのあとはディスカッション。今日はICT教育です。
これまでお題をポンと渡してたけど、今日は少しだけ説明をしてみました。その中で、ICT教育の功罪を話しあってほしいなと思いました。ちなみにわたしは功罪あると思っています。つまり功もあると思っているということです。決して否定はしていない。というか、すでに否定できないところまで来ている。そしてそれがとても不安です。なぜなら「罪」を切り捨てているからです。だから「功罪」です。その根底にあるのは、この日の講義です。いや、もう少しいうなら、あの半年間ですね。そのあたりはこのブログをメディアで検索したらいろいろ出てきます。少しウェットな感じだとこれかなぁ。まぁ、このあたりを手がかりに、この半年間の月曜日をたどっていくと、わたしが何を学び考えてきたかっってことがわかるかと思います。
まぁ、ICT教育そのものはわたしはシロウトだけど、教育についてはシロウトではないです。そういう観点からICT教育を考えるということは大切なんじゃないかなぁと、ずっとずっと思っています。
が、まぁ、そんなことを書いても、誰も読んでないか(笑)。

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1 たぶん男

つい探してしまった・こもりん5日目

今日も朝からインタビューデータと向かいあいます。
まずは昨日挫折した語りから。
この語り、なぜ挫折したかというと、ある質問に対して芋づる式にさまざまな語りが出てくるからです。もちろん、それそのものを分析の俎上にのせることは可能だし、おそらくライフストーリー研究だったらやらなきゃならない。ただ、それをやるのがわたしがやりたいことじゃない。というか、一部「どのように語ったか」は必要なんだろうけど、そこに終始したいわけじゃないです。
てことで、とりあげたいトピックスをどんどん切り出していきます。
が、なんか、互いの了解事項がたくさんあることに気づきますね。まぁそりゃそうです。今となっては20年のつきあいです。てことは、インタビュー時点でも10年のつきあいです。なので、前提となってることを内容にしようとしたけど、やはりそれはありますね。
と、みなさんといつ出会ったんだっけということが気になって、過去ログを漁ってみました。すると出てきますね。
例えばこんなのとかこんなのとかこのページの8月27日とか。実は他にもあるはずですが、今日は調べきれませんでした。
ただ、こんなことをやってると、やはり時間があっという間にたつわけで。いかんいかんと、データと向きあいます。
次の人を読みましょう。と、これがまた長い。たしかインタビューを2時間半くらいしたはずです。とにかく情報量がハンパない。ようやく読み切ったところで集中力が切れました。
でも、おもしろい。
お風呂に入っても、ずっと脳みそが動いてます。
「なぜあの語りはあのように語られたのか?」
みなさん、自分がトランスジェンダーであることがわかった上で、トランスジェンダーとして、かつてを振り返りながらトランスジェンダーとしての語りを語っておられるわけです。だからこそ、なぜそのトピックを「抽出」して、なぜ「そのように」語ったのかは、とても気になります。もしかしたら、「そのようにしか」語れなかったのかもしれないし、「そのように」語ったのかもしれない。
それでも、語りによって分類はできるはずです。とにかく分類したうえで、その分類をとっぱらって、大きな共通点を示して、「次」へと持っていけばいいのかな。
問題はこもりん期間が今日で終わりってことです。どうしたものか。

とにかく抽出・こもりん4日目

朝ごはんを食べたらPCの前へ。インタビューデータとゲンコのふたつを立ちあげて、コピペしながら文章を書いていきます。むずかしい…。それでも1人目を書き終えました。
昼ごはんはパスタ。でもノンビールです。
で、2人目に突入。これもまたむずかしい…。でも、1人目よりは書きやすいかな。しかしクセがあるな(笑)。夕方には二人目も書き終えました。てことで、3人目に突入。
んー、やりかたを変えよう。まずはインタビューデータを読みなおして、その後とにかくコピペを先にしてしまおう。間のゲンコは頭の中にあるし、そのデータを引っ張ってきたということは、その間のゲンコは自然と浮かんでくるはずです。
それにしても、インタビューデータは豊かですね。そして、ひとりひとりの人生は、ほんとうにすごい。生き抜いてきたんだなぁと、あらためて思います。
てことで、3人目のコピペ終了。そのまま速やかに4人目のインタビューデータを読みはじめます。うがが…。これ、コピペするのたいへんだ。いや、たいへんじゃないんですけど、抜き出すのがたいへんなんですよね。ひとつの質問に対する答が長い。もちろん、それもまた分析の対象になるんでしょうけど、それはライフストーリー研究なのか、はたまたEMなのか、そのあたりに任せなきゃならないものな気がします。まぁでもおもしろい。
ただ、さすがにこのあたりでダウンです。
よし、今日は呑みに行こう。
ということで呑みに行きましたが、メッチャお酒がまわりました。やはり疲れてるな。
お店の出がけにお店の人に
「かつてここでインタビューを受けたことがあって」
と話すと、インタビューのことにはあまり関心がなかったみたいですが、
「ちょいちょい来られてるので覚えてますよ」
と、驚きのお言葉が…。そんなに来てないけど、認識されてるんだ…。

尖ったり丸まったり・こもりん3日目

朝起きて、いろいろ考えました。
昨日「やめる」と思ったけど、やはり違うんじゃないかなと。やめずに、というか、8人分を紹介した上で、それらに共通するものを抽出して、それを使って次へ持っていくのが正しいんじゃないかと。
そう言えば『同化と他者化』も、生活史をガッツリ書いておられますね。ただ、きしどんは生活史だけど、わたしはなんかんだろ…。もちろんEMではないし、ライフストーリー研究でもない。エスノグラフィ?にしては、参与観察もしてない。ほんとうにインタビューだけを使ってます。ただ、その奥にあるものは、少し「わかる」。ただ、じゃあ「語り合い」かというとそれは違う。もちろん対話的オートエスノグラフィでもない。
うーん…。
まぁでもやりましょう。とにかく「紹介」をしましょう。そうすれば、そこから出てくるものがある。ここまで決めたら、一番の問題は「迷い」です。
ということで、インタビューデータに向き合います。
と、4時です。オンライン会議の時間です。クソッ。
「あいてますか?」
と言われたので
「連休はすべてあけてます。用事を入れたくないです」
と答えたのですが、どうしてもそこしかないと言われて、渋々入れたのでした。当初1時間と言われてたけど、結局1時間半かかりました。5時半か…。しかも2日かけて尖ってきた思考は丸まってます。先に進まない。だから入れたくなかったんですよね。
しかたない。明日か…。

少しずつ向いていく・こもりん2日目

朝、寝坊です。実は昨日の夜はなんとなく夜更かししてしまったのでした。まぁいいです。
午前は少しお出かけ。「それではこもりんではない」とも思うのですが、なんでも晴れの日が最初の3日だけらしいので、せっかくだから「おんも」に出たいなと。
帰ってきて時計を見ると1時前。ビミョーです。うーん、せっかくだから行きましょう。クリーンセンター。いや、クリーンセンターじゃなくエコステーションかな。まぁいいや。古い電子レンジと古いプリンターを処分したいのでした。持っていくと
「40cm以下だったら引き取りますよ」
「これですが…」
「うーん、引き取りましょう」
いい人たちです。
てことで、帰ってきて昼ごはんを食べたら、いよいよおべんきょ開始。
今日のテーマはカミングアウトをめぐる話です。カミングアウトと言えば、日本では風間さんなんかが有名なのかな。もちろん、プラマーとかフーコーとかハルプリンとか、いろんな人がおられます。でも、わたし個人としては、やはり金田さんでしょう。特にリンクをはったペーパーは、先にあげた人々のものを網羅的に紹介した上で、「その次」を示しているという意味で、すんごい大切なものだと思っています。
てことで、ペーパーを読んだあと、さらにプラマーをペラペラ。いろんなものを読みながら、おべんきょ成果への反省が深まっていきます。ほんとうに付け焼き刃だったよなぁ。まぁしかたないんですけどね。切羽詰まっているところにいろんなことが降ってきて、未消化なまま詰め込んだ感じですからね。だから羅列しているだけで、「使えて」ない。そんな中、少しずつ「使い方」を探ります。
それにしても、10人のみなさんのうち、2人はガッツリとおべんきょ成果があります。残り8人も紹介したいよなぁ。でも、みんなはムリだよなぁ。てことで、そこから2人特徴的なひとをピックアップしようかなあと思ってたけど、その2人をピックアップする理由が弱い。どうしたものかなぁ。
やめようか…。
そう思ったらすっきりしました。もちろん釈然としませんが…。
気がつくと暗くなっています。晩ごはんだな。せっかく電子レンジを新調したから、手羽元の唐揚げをつくりましょうか。つくってみると、脂っこくなくてジューシーです。うまいな。
しかし、電子レンジで唐揚げがつくれる時代が来るとはねぇ。

こもりん開始

朝、メチャクチャ眠いです。あたりまえです。それでも8時まで寝たから、よしとしましょう。
朝ごはんを食べてひと息ついたらちょこざっぷです。いつもの筋トレです。そのまま走りに行こうかと思って少し走り出したけど、なんとなく気乗りがしないのでやんぺ。昼ごはんを食べましょう。

久しぶりのカップ焼きそば&ビールです。
食べ終わったらペーパー読み。が、注文していたマンガが来たので、ついそちらに気をとられたり。そうこうするうちに眠くなってきたので少し昼寝。ダメだなぁ。それでも昼下がりに起きて、いよいよ書きはじめました。ターゲットは、わたしのポジショニングです。しかし、あまりマニアックに追求しすぎてもツボにはまります。ちょこっと書いて、頃合いもよし。走りましょう。

嫌気がさしたらいつでも帰ろうと思ってスタート。結局いつもの平坦な周回コースを、いつもと同じ7km走ってしまいました。まぁそうなるだろうとは思っていたけど…。
スプリットは6分05秒→5分46秒→5分38秒→5分39秒→5分50秒→6分05秒→5分54秒で、7kmを41分21秒。アベレージが5分51秒でした。ちょい速めですね。ちなみに、前回は同じコースが7.3kmだったけど、もとにもどりました。よかったよかった。

てことで、帰ってきたらシャワーを浴びてビールです。
すすまんな…。

ジェンダー問題について考える

今日は某人権教育研究会の総会です。なので、朝は少しゆっくりです。もっとも、職場の方は「校外学習」、つまり遠足です。「なんで月曜日にしない」と思ったけど、月曜日は休みが多いから行事は入れられませんね。
てことで、のんびりと会場に向かいましょう。が、電車がダダ混みです。もっとも、一駅先でガラガラになりましたが…。
で、会場に着いたらちょうど事務局長がやってきました。なにやら荷物があるそうな。ところがエレベーターがない。どれだけバリアフルやねんと思いながら、2階の展示品を見るとユニバーサルデザインについての教材かなにかがあって、思わず「ユニバーサルデザインとは?」と独り言をつぶやいてしまいました。
今回は総会の前に本店から「えらい人」がやってきて悉皆研修がありました。内容を聞いていると
「教職員の世代交代が進み、各校においてOJTによる同和教育の中で積みあげられてきた成果と手法が継承されにくくなっている」
とか書いてあって、思わず
「いや、だから、そういう人事をしろよ」
と暴れたくなる気持ちを抑えるなど。
その後の総会は特に波乱もなく。
そして午後の記念講演です。今回の講師は伊藤公雄さんです。伊藤さんとはずいぶん前に中京大学の関係で座談会があってご一緒しました。でもそれ以来です。講師依頼の時に
「覚えておられたらうれしいです」
と書いたのですが、返事に
「facebookで見ています」
と書いてあって、そうか、facebookでつながっていたなと思いながらも、恐縮するなど。
てことで、講演開始です。タイトルは「ジェンダー問題について考える」です。
まずは「ジェンダーとは」という、メチャクチャ基本的な話からスタートです。まぁさすがにこのあたりはみなさんわかっておられるだろうとは思います。が、5枚目のスライドでいきなりスコットとバトラーが出てきて、さぁみなさんどう思われたかな?
そこから歴史をひもときはじめられます。まずは前近代社会までさかのぼります。前近代の世界の把握の仕方って二項対立で、だからこそ人を男女に二分して把握する。えーと、このあたりですでに社会構築主義全開ですね。ただ、前近代においては「差別が構造化されているがゆえに安定した社会秩序」があったと。このようなジェンダーの捉えかたが近代社会において「男性=賃労働/女性=シャドウワーク」という形へと置き換わっていく。
一方、日本は伝統的にはそれほど男尊女卑ではなかったと。なにしろ最高神は女性であると。たしかに…。しかし「江戸のイクメン男性たち」というスライドには笑ってしまいました。
このような日本社会も近代化が進む中で男女の格差が出てくる。というか、近世は身分制社会なので、男女の格差よりも身分の格差の方が影響力があったと。つまり「武士階級の女性>百姓の男性」という感じ?それが近代になって身分制が廃止され、「性別」で一元化していく。そして男性支配の社会へと移行していく。
伊藤さんは「男性性と女性に対する「支配」」とされた上で、男性には「優越指向・所有指向・権力指向」があると指摘されます。ただこのような男性は、実は女性によるケアなしには生きられないわけです。まさに「支配と依存」です。
ところが、このような男性主導の近代社会が揺らぎはじめる。それが1970年代前後の「第3次産業革命」によるものです。ここに「アイデンティティ・ポリティクス」が出てきます。おぉ!
このような世界的な流れの中で、実は日本は女性労働の割合が高かった。ところが、世界はどんどん変化していく中、日本は変化しない。そしていまや…。
ここで問題になるのが「男性」の位置づけの変化であるというのが伊藤さんの真骨頂でしょうね。つまり、「男性>女性」という序列化が「仕事ができる>仕事ができない」という序列化へと変化する。その中で「メンズ・クライシス(男性性の聞き)と剥奪(感)」が起こる。とりわけ「剥奪感」はなるほどと思いました。「経済的な剥奪」「社会的剥奪」「心身的(有機体的)剥奪」「関係的剥奪」「精神的剥奪」がそれです。たしかに危機だわ。
続いて「過渡期におけるジェンダー」です。ここでのジェンダー平等戦略として、フランスのパリテ導入時の論争を出されました。まずは「1、男女という区分そのものをとっぱらうのか、2、その枠組みを残すのか」ということ。そして「枠組みを残す」としたら「a、男女の区別を前提とするのか、b、男女の差異を社会的・文化的構築物」とするのかということらしいです。で、パリテを導入するにあたって、もっとも現実的な2aを選択したと。
伊藤さんはアイデンティティポリティクスの意義を充分に認めた上で、でもアイデンティティポリティクスは、マイノリティとマジョリティの間に「境界線」を設定しがちでアルトされます。この境界線が「敵対」へと移行したとしたら、それはイマイチだなと。ここで登場するのが「インターセクショナリティ」です。つまり、第2波フェミニズムがアイデンティティポリティクスに依拠していたとしたら、第3波フェミニズムは「多様なフェミニズム」であるとされます。このあたりでようやく「わたし」が息ができるようになる(笑)。
ということで、最後に「男性のケア力の構築」という話をされておしまいでした。

総会が終わったら、伊藤さんとAっちゃんとわたしの3人で軽くワインを飲んだり。ここでは極めて政治的な話で盛りあがりました。さらにお店を変えたところにTじ子とKよぽんがやってきて、ひと盛りあがり。2軒目で伊藤さんはバイバイされましたが、残る4人は3軒目に突入。すると、たまたま隣で呑んでいた人から声をかけられたり。なんでも、むかーしに解放大学でわたしの話を聞かれたんだとか。すみませんすみません。
そんなこんなでほとんど終電まで呑んでいました。まぁ明日は休みやしな…。

こないだよりはマシやな

朝起きると、こないだほどではありません。が、やはり「なんで月曜日やねん」という気持ちに変わりはありません。
ウトロのイベントはすべて日曜日です。それはしかたない。打ち上げに出るかどうか、焼肉に参加するかどうかはわたし次第なわけです。が、「出ない」という選択は基本的にはありえません。だって、ウトロですからね。なので、再来週もキツイはずです(笑)。
てことで、行きにウトロに寄って機材の撤収。職場に着いたら放送部員に
「荷揚げあるしな」
と連絡。1年生も慣れてきたようです。よしよし(笑)。
昼休み、ペーパー読み。なんでも「語り合い」という手法でアイデンティティについての研究をされてるようです。ちなみにこないだ読んでたペーパーを書いた町田さんのお師匠さんらしいです。学部生でこれを書くってのがすごいんだけど、やはり手法としては違うなと。てか、わたしのインタビューは完全に「聞く/聴く」ことに徹してしまってて、わたしの発言がほとんどない。でも、ひとつひとつ「それじゃない」ことがわかることが大切です。
が、つい寝てしまいました。でも、そのおかげで午後の授業がもちました(笑)。

で、夜の仕事です。
みなさん、ショートホームルームの運営が少しずつうまくなってきています。例えば、先週
「今日の連絡事項は○個あります」
ってやってくれたので、みんなそれをやってます。ちなみにうちの生徒に聞いたら、連絡を聞きやすくなるって言ってたから、いいんだわ。
自分がやった時のコメントだけじゃなくて、他の人のコメントも取り入れて、みんなでうまくなっていく感じがいいですね。
あとは「連絡事項がなくなってしまった最後の2分」をどうするかですね(笑)。
その後、「働き方改革」についてディスカッション。ディスカッション後、おべんきょ成果を紹介しておきました。
そんなこんなで夜の仕事も終了。さぁ、かえってビールを飲もう。

農楽やってうまいもの食べて

朝、ふだんよりも15分遅くスタート。しかし、日曜日なのに15分しか遅くないというのは、なんとも悲しいけど、でも15分遅いだけで気持ち的にはゆっくりできますね。
で、電車に乗ってウトロに向かいます。今日は1周年記念式典があります。が、問題は雨です。降ってます。ただ、9時半頃には止むはずです。到着したら、みなさん雨バージョンで会場をセットしておられました。どうする…?
結局、「止むはずだ」に賭けて、晴れバージョンに会場変更です。さすがはウトロです。ただし、そこで調子の乗ったら、また降ってくるかもしれません。放送担当としては、どうにでもなるようにしておかねばなりません。てことで、今回は倉庫ではなく平和祈念館内に放送をセット。と思いきや、記念式典中はドアを閉めておくのでした。てことは、スピーカーケーブルを出せないじゃん。やっぱり倉庫だな。
放送セットがすんだら、「支部」まで走って行って着替えます。ここからは農楽隊のメンバーになります。やがて10時。農楽のスタートです。と思いきや、スニさんが田川さんのところに行ってあいさつしておられます。あかん、泣きそうです。それでも農楽開始。楽しいなぁ。みんなニコニコしています。30年前はこういうのじゃなかった。ほんとうによかった。
農楽が終わったら、あとはPAです。と、Gっさん登場。アカンブツを差し入れをしてくれました。記念式典が終わったら、軽く昼ごはん。と、スニさんから「支部においで」電話が入りました。なので、ミニライブの準備と、そのあとのシンポの放送セットだけして、PAはGっさんに任せて、Tじ子をさそって支部へ。
中ではMどりさんが焼きそばを焼いておられます。そして、わたしの前には缶チューハイ(笑)。いただきましょう。なんでもこのあと練習をするために、みんなで昼ごはんを食べているんだとか。でも、呑んでるやん。練習できへんやん。と思っていたら、やっぱり単なる打ちあげに変化しはじめました。まぁそりゃそうでしょう。
「そや!コップや!」
この間の焼肉の時にシェラカップを忘れていたのでした。
「これ、あんたの酒や!」
と「かのか」を前に置かれました。たしかに…。ただ、あまりゆっくりできません。
「あの、そろそろ平和祈念館にもどろうと思いますが、コップ置いていった方がいいですか?持っていった方がいいですか?」
「置いていき!」
たしかに…。てことで、一度平和祈念館にもどりましょう。すでにミニライブは終わっているので、放送器具を撤収です。すでに平和祈念館の中でシンポがはじまっています。まぁ大丈夫でしょう。てことで、Sふぁんさんに
「支部に行ってきます」
というと、ちゃんと察してくださいました。さすがや。
てことで、支部に帰ると、Kい子さんがアボジの話をしておられます。アボジはなんでも朝連の地下活動家だったんだとか。激しい拷問に耐えたけど、それで人格が変わってしまったんだとか。敗戦後の日本が急激に反共の砦にされていったという「大状況」の中で、ウトロの「人々」、あるいは「家族」という「小状況」がどのような状態にあったのかがわかる語りです。そしてウトロの人々は、そういう語りを共有されている。なんかやっぱりすごい場所です。そしてそれが語られているその場に自分がいることがビックリしますね。
と、そろそろイベントが終わる頃です。なので、農楽隊の人々と再び平和祈念館へ。まずは3階へ。農楽隊の企画展です。

なんか感動的です。そして2階のジオラマへ。
Mどりさんが
「うちはここや」
とか言っておられます。

この姿が見たかったんです。
そして最後の片づけです。今度はシェラカップは引きあげました。次に持ってくるのは14日か…(笑)。
で、正式な打ちあげです。
「歩いて行こうかなぁ」
というと、Sふぁんさんが
「車に乗せるよ。イツメン、乗り」
とのお言葉。ちなみに「イツメン」はこの間の焼肉の日の最終メンバーです。なんでやねんと思うけど、もしかしたら「ダメさ」がちょうどいい感じなのかな。
で、海雲亭へ。ここでもSふぁんさんに
「えーと、ゆるやかに座りますか?それともイツメンで固めますか?」
と聞くと
「イツメンで」
とのことだったので、まわりを固めました。
で、焼肉開始。感動的なロースがでてきます。それをSふぁんさんが感動的なおいしさに焼いてくださいます。あまりのもおいしいので、ごはんを追加。オンザライスです。

でも、やがておなかがいっぱいになってきました。なので、あとは呑むだけです。ところがマンスプレイニング系の人が来たので、ここはCょんひょんに登場してもらって、さらに上からかぶせてもらいましょう(笑)。
そんなこんなで打ちあげ終了。京都駅に移動して2次会です。ここにはY田NつみさんとかIるそんさんがおられます。と、出された名刺が「深沢 潮」とあってビビるなど。ここも閉店までいて、さらに3次会に行くんだとか。Sふぁんさんが
「いい店知ってる」
と言って行く先がストーンズ方面です。そこ、閉まってますよ。
てことで解散!あしたはきっとしんどいぞ(笑)。