そんな翌日は

朝、身体が動きません*1
それでもなんとか朝の行事をこなして出勤。出勤途中、1時間目に授業があることを思い出しました。どうしよう…。
と、職場でパソコンを見て過去の「財産」をサルベージすると、ちょうどいいのがあります。少しリメイクして印刷。今日は楽勝さっ!てか、子どもたちも喜ぶし(笑)。

*1:こんなんばっか

千葉の人々

7時前、I0さんから電話がかかってきました。
「いつきさん、なんの用事だったっけ?」
「いや、ムラのフィールワークを…」
「いつそんな話をしたっけ」
「いや、1次会の終わりに。覚えてます?」
「あぁ…。あったかなぁ。段取りします」
てことで、今日の半日の行動が決定。
9時頃に、今回のお世話をして下さっている、I3さんと一緒に、近くのムラに向けて出発。
「あの道の向こう側がムラなんです」
「うわぁ!」
マジで、「人間みな兄弟」の冒頭のシーンです*1
その後、今回案内をして下さるAさんのお家へ。めっちゃきれい!めっちゃ大きい!この家だけを見たら、「どこに差別があるねん」と思われそうですが…。
「この家になるまで、いろんな思いがあったんですよ」
と、自分の生い立ちをいつの間にか語られはじめるAさん。そんな話、いきなり行ったわたしに話して下さるの?というくらいしんどい話を、それでも話して下さいます。
今から考えたら、ものすごく小さな家&劣悪な環境の中で住んでおられた話。でも、まわりがみんな同じようなところで住んでいたから、それが当たり前だと思っていたという話。でも、「なんとか自分の家を持ちたい」という両親の思いで、自分たちで畑を均して、ようやく家を建てた話。やがて、ご自分が結婚されて、ようやく今の家のある場所に移って来られた話。そんなこんなの話をしながら、言われたひとこと。
「この家は、わたしの両親・両親の両親、そういう人たちの思いが詰まった家なんです」
と同時に、こんなことも言われました。
「このあたりの家を見たら、たしかに立派な家があります。でも、ムラの子どもたちの進路を考えると、もしかしたらそうした家を維持することができなくなるかもしれない。わたしが死んだ後、このあたりはもしかしたら、また昔みたいにボロボロの家が並ぶところになるのかもしれない」
そうなんだよなぁ。だからこそ、「同和教育の総和は進路保障である」なんだよなぁ。
やがて、I3さんに電話がかかってきます。「みんな待ってるらしいです」。どうやら、だれかのお家の庭でみんなで集会をしておられるそうな。ムラの中をブラブラ歩いていくと、いますいます。庭でたむろしながら缶チューハイを飲んでいる人々。
ムラを一回りした後、さっそくわたしたちもまぜてもらいます。まずは、「これ食べ」。ゆでピーナッツ!うまい!これ、抜きたてのものを塩ゆでしたものだそうです。そんなん、関西では食べられませんよ。
しばし、わたしの性別ネタで遊んだ後(笑)、昼ご飯の話に。いや、ムラでは、ごはんを食べたかどうか、ごはんを食べるかどうかは、とっても大切な話なんです。なにせ、あいさつは「メシくうたか?」ですから。
「昼ご飯、新幹線の中で食べようか、東京駅で食べようか、千葉で食べようかと迷っているんです」と、ほとんど「なにか」を期待する答えをすると、きっちり「そしたら食べていき」と期待通りの答えを返して下さいます。やっぱり、ここはムラやなぁ。
あとは、ひたすらみんなが食材探しをして下さいます。
「干し肉あるか?*2」「ない」「あご肉*3あるか?」「こないだ食べた」「セージッカラ*4は?」「ない」「◯◯に電話してみ!」「…ないらしい」
みなさん、マジです。結局関東のムラの食材はなかったみたい。残念!それでも、タケノコを炒めたのとか、キュウリの古漬けとかいろんなものを出して下さいました。そうそう、おそばもおいしかった!
あとは、グダグダと東西ムラネタ対決をしながら、楽しい時間を過ごします。
そうこうするうちに、あっという間に1時。
「そろそろ帰らないと、夕方には家に着かないよ」
と言われました。
「えー…。帰りたくない〜」
とダダをこねながらも、ものすごく重くなった腰を、しぶしぶあげます。

近くの駅まで送ってもらって、あとは寝ながらJRを乗り継いで、6時頃にはお家へ。
今日は実家で晩ご飯なので、パートナーの運転で実家へ。でも、ほとんど食欲はありません。ビールだけ呑んで、ごちそうさま。
家に帰って9時半頃には爆睡です。

そうそう、ぜひとも千葉の皆さん、京都にいらしてくださいね!最高級のもてなし*5をしますから!
って、こんなところ、読んでないか(笑)。

*1:「道がある、道が狭くなる。そこに部落がある」

*2:サイボシだけど、馬じゃなくて豚肉らしいです

*3:これもブタのあご肉だそうです。ちなみに、ブタのテールもおいしいそうな

*4:これは、ブタのカスです

*5:あちこちのムラのフィールドワーク&カスのお好みツアー

これしかないな

今回、千葉に呼んでいただいた時の条件が、「交通費の赤字が出ないこと&宴会」*1だったので、当然のように懇親会。ここにもたくさんの人が来られます。おいしい料理&お酒をいただきながら、いろんな話。
そのうち、自己紹介がはじまります。話を聞いていると、みなさん、ガチです。やがて、わたしを迎えに来て下さった方が話しはじめられます。それ、自己紹介ちゃうし。怒ってるし。こわいし。
後で聞いたら、「優しい部類」とのことでした。印旛同研、こわ…。
その後、2次会。このあたりになったら、わたしもグダグダです。なんか、いろいろ話をしているうちに、お開き。
なんかわからんけど、熱い一日が終わりました。

*1:これは、基本的にはどこでも一緒です(笑)。ちなみに、宿泊は誰かの家の玄関先のシュラフでOKです(笑)。

初千葉

で、酒々井に到着。ホームを出ると、いかついあんちゃんがおられます。印旛同研のSさんです。なんで同和教育関係の教員はこういういかつい感じなのかなぁとは思いながら、その髪の毛の下にあるなつこ家顔が人を惹きつけるんですよね。
で、到着したのは、なんかえらい大きいホールです。千葉の同研の方々とあいさつしながら、お弁当をいただきます。けっこうお腹は一杯だったんだけど、たべちゃいました。太るな…。
で、高座の開始。
はじめに仁義を切っておいたので*1、それなりに反応があってホッとしました。
今回は、高座が2時間+質疑応答45分+総括討論1時間という、いまだかつてないガチな集会だったのですが、結局、高座2時間15分+質疑応答1時間+総括討論15分にしてしまいました。しゃべり過ぎでした、すみません。
にしても、すごいよ、印旛同研!

そうそう。10年前に、ある研究会で会った人*2が、今回来られていました。その方の感想。ちょっと心に来るものがありました。こんな感じの感想でした。

10年前にお会いした時に「いつかスカートをはいて学校に行きたい」って言っておられました。そのことが、ずっと気になっていました。
今回お話を聞いて、「あぁ、スカートをはかなくても大丈夫になったんだなぁ」と思いました。

たしかに、それがこの10年間のわたしの歩みなんでしょうねぇ。

*1:「ネタを振るので笑ってね」というお願い。はじめての場所ではお願いをすることが多いのですが、芸人としてはアカン部類ですね

*2:当然、ヒゲがあった頃

さて、予定に復帰

起床は8時。ふたりとも、身体が動かないです。しばらくそれぞれのふとんでゴロゴロしていたのですが、まぁ、今日の予定があるのでしかたなく起床。TWさんの手づくりの朝ご飯(!)をいただいて出発です。
TWさんと東京までうだうだしゃべりながら移動。いやぁ、ほんとうにいろいろお世話になりました。ひたすら感謝感謝ですm(_ _)m。

いろんな人にお世話になりました

新幹線の中で、Wさんと連絡を取りあいながら、めざしたのはジョージ(笑)です。
今回は、おつれあいも一緒に来られるとか。ちょっと楽しみ。
台風の雨の中を裏通りを歩いて、そこらにある居酒屋に3人で入ります。まずは、軽く「ブツ」を受けとって、呑み会開始。活けづくりになったアジのしっぽをつついていじめてみたりしながら、ギョーカイ話から酒の話、食べ物の話と会話はとどまるところを知りません。やっぱ、Wさんとの話はマニアックにおもしろいなぁ。にしても、この店、料理はまぁまぁの味*1だけど、飲み物の味が…。生搾りグレープフルーツサワーは、普通は自分でしぼらせてくれるっしょ?しかも、呑んで行くに従って醒めていくってどうよ。あれ、氷が溶けて薄くなったのとはわけが違う気がする。
てなことはあったけど、楽しい時間を過ごしていると、あっという間に終電の時間。あわてて電車に飛び乗りました。が、終電は接続の関係で若干遅れています。次の乗換、接続をとってくれるのかかなり不安です。不安を抱きつつも、次の目的地、TWさんのところに向かうしか、わたしの選択肢はありません(笑)。
無事池袋で接続をとってくれたおかげで、TWさんとの合流場所まで行くことができました。「駅で待ってて」と電話で頼まれたので、券売機の横で荷物をおいてしゃがんでいたら、駅員さんが来られます。
「出て行けっていうこと?」
「はい、もう駅を閉めますが…」
きっと、家出おばさんに見えたことでしょうよ(笑)。
そこにTWさん登場。お家に荷物をおかせてもらって、近くの居酒屋で一杯。ここでも、ギョーカイ話とTWさんのギョーカイ話で盛りあがります。前者の方については、いつものとおり、昨今のギョーカイ情況を嘆きあうところが多々あって、まぁちょっと楽になったかな。
その後、TWさんの家に移動。お風呂に入れてもらって、台風情報を見て、ちょっとしゃべったらすぐに爆睡でした。まぁ、3時半だからしかたないけどね。

*1:キビナゴの串焼きはうまかったっす

予定変更

夕方、友だちのWさんからメール。「明日こっちに来られないかもしれないよ。今日来た方が吉だと思う」とのことです。たしかに、台風の影響で、あしたはやばいかもしれないです。
てことで、急遽予定を変更して、今日スタートすることにしました。
急いで家に帰って荷づくり。といか、必要なものをカバンに放り込んだだけ。で、京都駅に行って、とりあえず指定席を確保。その後、試しに自由席のところに並んだら、意外とすいていたので、そのまま自由席へ。
てことで、新幹線の乗客になりました。
「さて、これから2時間半、なにをしよう」と考えて、「とりあえずやろう」思ったのがテープおこし(;_;)。それにしても、新幹線でテープおこしをすることになるとはなぁ。なまじ「ツール」を手に入れると、こういうことになるんですねぇ。

「人は見かけによらない」というけど…

夏に講演していただいた人のテープおこしの校正を反映する作業*1をしながら、「あぁ、こんなこと言ってはったなぁ」と思い出しました。
なかでも「そうそうそう!」と思ったのが、次の言葉。

人は見かけによらないが、人は見かけで判断する。

そうなんですよね*2
「人は見かけによらない」っていうのは、それはそうなんだけど、まぁ言ってみたらキレイゴトなわけで。で、そこで子どもたちといろんな話をしても、実はまったく有効性がない。実際は「人は見かけで判断している」んですからね。それが社会というもので。
一斉服装頭髪点検って、ウチの学校もご多分に漏れずやっているんですけど。というか、毎月決まった日にやってます(笑)。
わたし、担任をやっていた頃はけっこうこの日を楽しんでいたんですよね。ここで、いろんな話ができるんです。
よくいます。こんなこと言う生徒。
「昨日、先生注意せぇへんかったやんか!」
「昨日は昨日で、今日は今日や」
「そんなん、ええ加減や」
「ええ加減に決まってるやんか」
大切なのは、注意するかしないかは、日によって差があるし、人によっても差がある。そのブレを見越して注意されないところに持っていくということなんだと、わたしは思っています。じゃないと、明度計*3とか持ち出していろいろしなくちゃならなくなります。でも実際は、「見かけで判断している」わけで、そこに基準を持ってこなくちゃならないんだと思っています。そういうトレーニングを積んでいくのが社会性なわけで。それを繰り返すことで、
「あぁ、ここではこういうかっこうはしちゃいけないなぁ」
とか、
「ここだったらOK」
とかいうスキルを身につけるんだと思います。

てなこと書きながら、これ、かなり自爆ネタになりそうだなぁ_| ̄|◯

*1:つまり、パソコン上の訂正作業

*2:まぁ、耳の痛いところもあるけど、それはそれということで…

*3:「メイド系」と変換されてしまった_| ̄|◯

変わったなぁ<自分

某A新聞の昨日の記事。「橋下知事は教育介入を」府内市長から共感、賛同
そりゃまぁ、「首長」ってある意味同じ立場だから、「自分はこうしたい!」と思っている人にとっては同じ思いでしょうよ。そこで「切り込み隊長になってくれ」みたいな話なんだと思います。
記事の中には、

教育委員会は戦後、政治からの中立性を保つため、首長から独立した行政委員会として創設された。

とありますが、まさにその通りなわけで。それをあらわした条文が、「(旧)教育基本法」の

(教育行政)第10条
1 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。

という条文ですよね。

それに対して、

「選挙公約で教育問題を掲げても、首長ができることは校舎のトイレの修繕ぐらい。隔靴掻痒の思いだ」(岡本泰明・柏原市長)などの発言が続いた。

という発言をする人がいるそうな。別にトイレの修繕だけじゃなくて、他にもいっぱいできることがあるんだけど、あるいはやっていることがあるんだけど、こういう物言いはかなり恣意的なデフォルメだと思います。
ちなみに、「新・教育基本法」の「教育行政」の個所は

(教育行政) 第十六条
(1)教育は、不当な支配に服することなく、この法律および他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担および相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならないこと。

(2)国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならないこと。

(3)地方公共団体は、当該地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた教育に関する施策を策定し、実施しなければならないこと。

(4)国および地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならないこと。

となっていて、ここでも「適切な役割分担及び相互の協力」となっていたり、「必要な財政上の措置」となっていたりするわけで。まぁ、ここで「適切な役割分担及び相互の協力は、首長が介入することなんだ」とか、「必要な財政上の措置は全国一斉テストの結果の公開のためのお金なんだ」とか言う「理屈」を出すことが可能になったあたりで、この「新」の問題点が浮き彫りにされるのですが…。
にしても、今のところ、自分が言っていることが「不当な支配」をしようとすることであることがわからんか?

などと考えながら…。
かつて「教育委員会は敵」と目標を定めていたわたしが、今は養護する側にまわっているって、笑ってしまいますよ。