ふかーつ

最悪の体調だった昨日。
9時過ぎに布団に入って、パソコンをいじりながら「ウトッ」と来るのを待って、来た瞬間に爆睡したら、見事に6時に目が覚めました。しかもすっきり!
いつものように、お弁当をつくって、さっさと出発。
自分の身体がおそろしい…。

伝えることの難しさ

ここでちょっと訂正しましたが、ずっと心の中に小骨のようにひっかかっていたことがあります。それは、昨日の学習会の最後の「〆の言葉」にかかわることです。
わたしはあくまでも「当事者には権力がある」ということだけを伝えたかったんです。
ところが、「〆の言葉」では、それを特定の当事者団体について援用されてしまいました。
わたしが言いたかったのは、「当事者も支援者も、そのことを心に刻む必要がある」ことだったのです。にもかかわらず、「〆の言葉」では、それを特定の当事者団体への批判として使われてしまいました。そのことが、ずっとずっと心にひっかかっています。
どうしてわたしはあの時「ひっかかっている」と言わなかったのだろう。いや、それよりもなによりも、そういう伝え方しかできなかったのだろう。
せめてそのことについて、ここで再度書くことにしなければ、なんか心の中のもやもやが晴れない気がします。いや、書いたとしても、「あの時・あの場で」言わなかったもやもやは決して晴れることはないだろうけど。

わたしがあそこで話したのは、なによりも、「当事者と支援者の共依存」の話でした。そして、その時のわたしのターゲットは、「支援者」に向かっていたのです。なぜなら、あそこにいた人たちは、「支援者」としてあの場にいるだろうと考えていたからです。もちろん、わたしも含めてです。
「権力」って、それを持っている人単独で存在するのでしょうか?おそらくは「違う」と思います。その権力を認める関係の中に存在をしているのではないかと、わたしは思います。つまり、権力「関係」ということでしょうか。
当事者が持つ権力性は、誰よりも支援者がよくわかっています。そして、支援者はその権力性を「当事者−支援者」という関係の外部に向かって、往々にして発信をします。まさに、「当事者の持つ権力」を、支援者は「利用」するわけです。しかし、その「権力」は、当事者の存在によって担保されています。そして、その「権力」を外部に対して保持し続けるためには、「当事者」は当事者であり続けなければなりません。となると、「支援者」こそが「当事者」を必要としていることになります。
ここに共依存の関係があらわれてくるのではないかと思うのです。
「当事者」としてのわたしは、「支援者」に「当事者の権力」を行使していないか?
「支援者」としてのわたしは、「当事者−支援者」の外部に対して「当事者の権力」を利用していないか?
そのことを、「自戒の念」を持って意識し続けなければならないのではないかということを、あの場で提起をしたかったのです。

わたしたちが過去の運動から学ぶとすると、それは特定の運動団体に対する批判としてあらわれるのでは決してないのだと思います。そうではなくて、ある「当事者」とされる人と、そこにつながる支援する人たちの「関係性」の中から学ばなくてはならないんだと思います。
例えば、部落問題について考えるならば、解放同盟のみが悪者になっている昨今の風潮には、わたしは強い違和感を感じます。部落問題を通じて、部落の当事者と支援者の間にどのような関係があったのかということを考える必要があると思うのです。その支援者とは、例えば解放同盟を支持する人たちであり、例えば全解連を支持する人たちであり、例えば同和会を支持する人たちであり*1、例えば同和行政に携わる人たちであり、その他、わたしの思いつかないところにいるであろうさまざまな人たちなわけです。
そうした「支援者たち」こそが、実は「当事者(団体)」との間に共依存の関係をつくり、「当事者の持つ権力」を利用してきたのではないだろうかという提起なんです。

トランスジェンダーの子どもたちにかかわる支援者として、あるいは部落の子どもたちにかかわる支援者として、あるいは在日外国人の子どもたちにかかわる支援者としてのわたしは、そのことを心に刻みながら「支援者」としてのわたしの立ち位置を考えていきたい。
そういうことを、あの場で言いたかったんですよね。
と書いても、すでに時遅しかなぁ…。

*1:例えば、選考採用と言われるものは、いずれの団体にもありました

奇跡だな

ネットカフェを6時にスタート。始発の新幹線は6時20分。
京都駅で降りて地下鉄に乗りかえて、いったんお家へ。小雨がぱらついています。最悪です。
でもとりあえず、バイクに乗りかえて、職場へ。
始業5分前に到着。マジ、奇跡ですわ。

そうは問屋がおろさない

ウトウトとして、ふと目が覚めました。「あ、乗り越す!」と思い新幹線を飛び降りました。
と、そこは新横浜。走り去る新幹線。帰れませんorz。
しゃーないので、H井さんに電話。「今晩泊めていただけませんか?」「いいですよ〜、新宿まで来て下さい」
とりあえず、品川までもどります。
と、ちょっと待てよ?東京に今晩泊まったら、あしたの朝、仕事に行けへんやん…。
再度H井さんに電話。「やっぱり名古屋まで行きます」。迷惑なヤツでした。
品川で名古屋行き最終のひかりに乗ります。
で、名古屋到着。まずは腹ごしらえです。ちょうど吉野家があったので、牛丼を食べます。もちろん、ビールは入りません(笑)。
続いて今夜のねぐら探しです。ありましたありました。ネットカフェ。1575円で一泊できます。よかったよかった。
明日は始発の新幹線だな。

今日も呑み会\(^o^)/

「一緒に呑もう!」と約束していたH井さん@リビングライブラリー事務局と連係プレーをしながら、参加者の人たちを呑み会へと誘います。その甲斐あって、10人以上の宴会!
おいしい焼き鳥を食べながら、さっきの話の続きとか、全然違う話とか。みなさんとははじめて会ったのに、こんなにも話が盛りあがるのかと、ほんとうに幸せな気持ちになりました。
でも、今日中に帰らないといけません。だって、あしたは仕事だものね。
てことで、8時半頃にお開き。H井さんとMづきさんと3人で東京駅へ。
「20分ほど時間があるね」
「じゃぁ呑みましょう」
と駅のベンチで缶チューハイを飲み始めたヤツが2人いましたよ(笑)。

でも、最終の新幹線に無事間にあって、京都へ。

大移動→日本教育学会

某所で「なにが高座だよ」と言われてしまったので(笑)、新エントリ「お座敷」にしてみました。

今日のGID学会の内容、若年層問題とか学校の話とか、ピンポイントに関心があるのがてんこ盛りなんですが、どうしても抜けなくちゃなりません。すみませんすみません。
てことで、起床は7時。
今回は、気のあうものどおしで民宿で雑魚寝です。シャワーを浴びたいけどどうしようと思っていたら、洗面所にドライヤーを発見。シャワーを浴びることにしました。気持ちいい!
で、Sんちゃんに車に乗せてもらって、8時過ぎにスタート。目指すは長崎空港です。
9時40分にフライト。空路を羽田へ。モノレールと山手線で駒込をめざします。
今日は日本教育学会の関東ブロックの学習会だそうな。
同じくGID学会を途中で抜けて来られた北海道のお友だちも一緒です。
さて、会場についてしばらくすると、ありえない人がおられます。あんた、大阪から来たの?
なんでも、「今日が一日ぽこんとあいたので、もったいないから来てみた」とか。まいりましたよ。
てなことで、学習会の開始。
内容は、

  • 「日本の教育における性的マイノリティをめぐる言説状況」小宮明彦(女子栄養大学栄養科学研究所客員研究員)

主として同性愛についての歴史と現状かな。医療化をしていったGIDと脱医療化をしていった同性愛。もっとも、同性愛の場合は、医療によって「異常・逸脱」とされていたわけで、当然脱医療化をめざしますよね。一方、GIDはどうなんだろう…。

話そうと思って、うしろを見たらびっくり。この方も来ておられました。でも、ヒントがあったのね(笑)。
いつもとはちょっと違うネタなんですが、でもまぁ、笑いがとれてよかったよかった(笑)。

  • 「総合『性と生』で『多様な性』について考える生徒たち」水野哲夫(大東学園高校・総合「性と生」主任)

このとりくみ、すごいです!というか、うらやましい。生徒たちの層はうちの学校とあまり変わらないんだけど、性と生にガッツリと子どもたちが食いついてきて、そこからほんとうによく考えるようになるんだなぁと、感心しました。あと、講演会を放課後にやるというのもびっくりです。それも5回。これ、「最低ひとつは聞かなくちゃならないしれポートを書かなくちゃならないけど、それ以上聞きたい人が聞けるようにする」ためみたいです。

  • 意見交流

まぁ言いたいことを言わせていただきました^^;;。すみませんすみませんm(_ _)m。

GID学会が来た!・終章

懇親会の後は、当事者交流会。やっぱりちょっと人数が少なめなのが寂しいです。でも、幹事さん達一生懸命準備もされて、盛りあげようとされていました。なんで、わたしも及ばずながら協力。
「じゃぁ、グループアピールの時間です。どなたか?」
誰も手をあげない…。しゃーないので
「はい!玖伊屋です。〜」
「続いてどなたか?」
誰の手をあげない…。しゃーないので
「はい!まんまるの会です。〜」
「続いてどなたか?」
誰も手をあげない…。しゃーないので
「はい!トランスジェンダー生徒交流会です」
「続いてどなたか?」
ネタが切れました。てか、estoの宣伝、わたしできへんし(笑)。
その後、2次会というか3次会というか、そういうの。なんか、参加者の方々、半分壊れかけていました。まぁお疲れなのか、ストレスがたまっているのか。でも、こういう場は大切なんだろうなぁ。
てことで、就寝は2時。
あしたはどうなる?

GID学会が来た!・実はこちらが本編(笑)

で、懇親会。
いつもは食べずに呑んでばっかりなんですが、今回は、4時ぐらいからお腹が減っていたので、まずは食べるところからスタートしようと。ちなみに、針間さんはいつものように、テーブル横の好位置キープです。で、乾杯の合図とともに、まずはビールを飲み干して、食事へ…。あれ?いつものようにテーブルに群がる感じがぜんぜんないです。今回は、もしかしたら、かなりのんびりできるのかな?
で、いつもの通り、あれやこれやとしょーもない話をしていたのですが、ふとひとりでおられる中塚さんを発見。酔いも手伝って、ちょいと質問。
「あの、ホルモンの量って、先生は何を目安にしておられますか?」
「MTFの場合は、血中のアンドロゲンの量です。だいたい1pgくらいでいいと思っています」
目から鱗でした!その通りですね!
結局、エストロゲンがどれくらいあるかじゃなくて、アンドロゲンがどの程度抑制できているかということが大切なようです。そうすることによって、自動的にエストロゲンが効いてくる。
「でも、それって案外知られていないんじゃないですか?」
「これ、前から言っているんですけどね。過去の演題を見ていただければわかります。そのためにも、今回学会誌を出したんです。過去の演題の内容を散逸しないことが大切なんだと思います」
さすがやなぁ…。

GID学会が来た!・本編

今年のGID学会については、密かに決意していたことがあります。それは「ロビー活動をしない」です(笑)。これは、2年前の反省なんですがね(笑)。
てことで、学会報告です。

  • 開会の辞…第11回大会会長 小澤寛樹

まだはじまったばかりで上の空でしたm(_ _)m

  • 一般演題1…座長 池田官司

池田さん、やっぱりかっこいいなぁ…。

朝、いきなり越本さんからあいさつをされてしまって、えらいドギマギしてしまいました^^;;。そういえば、去年の懇親会でお会いしたなぁ、と。
さて、内容ですね。「ドロップアウトってなんやねん」と思ったら、そのまんま、途中で受診をやめてしまった人のことでした。こういう調査・検討はなかなかおもしろいですね。それにしても、若年層FTMの人数の多さは異常ですわ。で、ドロップアウト率もなかなか高い。逆に言えば、それはそれでいいのかも。
実は質問をしたかったんですが、ここでもまだエンジンがかからなくて、質問の機会を逃してしまいました。まぁ、他にもターゲットになる同じような演題があるからいいかな(笑)。
と思ったら、いきなり後ろの方から罵声が飛んできたんですが、あれはいったいなんだったんだ?少なくとも、長崎大学への質問ではなかった気がするんですが。池田さん、「コメントということですね」と流しておられました。

さぁ、O田さんだ!
まずは、関西医大病院のジェンダークリニックの歴史みたいなところから入っていきました。わたしが受診したのは、2004年1月29日*1なので、受診者が激増するほんの少し前だったみたいですね。考えてみたらのどかだったものなぁ。
で、内容は、ひとつはPSWがとても有効に機能しているということ。これはほんとうに実感です。Y田さんがいることが、「まんまるの会」の維持運営にもとても有効に機能しています。
もうひとつの内容が、実はこの間の受診の時にも話していた内容なんですが、「大学病院は変化する」ということにかかわっての話です。具体的には、現在精神神経科はとても充実していますが、他の科についてはいささか厳しい状態です。で、これをなんとかできないかということです。具体的には、他の病院との連携をスムーズにできないか。O田さんとしては、適応判定なんか野書類の標準フォーマットをつくって、それを持っていくことである病院から他の病院へスムーズに移行していく方策は探れないかということでした。
もっともこれ、どうも医療者側に壁があるみたいなんですね。「他の病院の適応判定をうけとるのは違和感がある」みたいな。でも、そもそもガイドラインの第2版の時点で、すでに地域でのチーム医療みたいなことはうたわれていたわけで、これ、実現してほしいですねぇ。

  • 「3.民間精神科病院におけるジェンダー外来開設の試み‐9ヶ月間の報告と今後の課題について‐」吉川有美

ひとことで言って、すごくていねいにやっておられるなぁという印象。例えば、待合室での呼び名をどうするかなんかについては、受診時に本人の要望を聞くなんてことをやっておられるんですね。思わず隣に座っていたSんちゃんと「優しいなぁ」とつぶやいてしまいました。
かつてこういうの、G研で話題になりましたよね。そういう話をきちんと踏まえておられるようです。なんでも、一回30分ほど時間をかけているそうです。
針間さんの質問「それだけ時間をかけてペイするんですか?」
答え「通常の外来が終了した午後の時間を利用してやっています」
針間さんの再質問「てことは、ただ働きをしておられるということですか?」
答え「勤務時間内ですから、ただ働きではありません」
笑いました。
にしても、演題発表、女性が多いのがいいかも…。

「4. 性同一性障害外来を受診した未成年患者についての検討」山田妃沙子
さぁ、Y田さんだ!早い話が、O田さんの話に出てきたPSWの方です。
この演題は未成年患者にしぼっているので、モロにわたしのターゲットとかぶっています。ここでもFTMの数多すぎ!もともとstanderd of careあたりの数字でMTFが多いのもイマイチ納得がいかなかったんだけど、逆にFTMが多いのも納得がいかないですね。割合的に同数なのが妥当なんだと思うんだけど。まぁ、社会のありようを写しているんだとは思いますが…。
で、越本さんの演題発表の時にできなかった質問を、こちらのほうでやることにしました。
「はい!」と手をあげると、Y田さん、「えぇ〜…」となんとも言えない顔でこちらを見られます。すみませんすみません。にしても、池田さん、わたしをさす時に「D肥先生」と名指しでしたよ(笑)。
質問は3つ。「若年層受診者の受診動機」「FTMが多い理由について(印象で)」もうひとつ、なんだっけ(笑)。
関心があったのは受診動機なんです。学校が「行け」と行ったみたいな話が出てくる可能性があるかなぁと。実際には「本人が行きたいと言った」というパターンと、不登校みたいな話から「とりあえず行かせよう」みたいなパターンがあるみたいですね。FTMの件については「活発」みたいな話がありましたが、まぁそれもそうか…。

  • 「5. 一般男女及びGIDのMtFとFtMのTCI検査結果の比較」宮島英一

これ、爆笑でした。
検査結果は、MTFの一人負け。MTFは、どうも妄想しがちで協調性がなくて内向的みたいです。に対して、FTMは、行動的で協調性があってといいことずくめ。まぁわからないこともないですがね(笑)。
これが、FTMだからMTFだからなのか、トランスというかGIDが、社会における男性・女性の求められる性役割を極端な形で表現してしまうからなのかは、ちょっと検討する必要があるんじゃないかなぁとは思うのですが…。

  • 一般演題2…座長:井上統夫・野口 満
  • 「6.地方都市における性同一性障害に対するホルモン治療の現状と問題点」井上統夫

すみません、集中力が切れて(笑)、ちょっとロビーに待避していました。やっぱり休憩がほしかったです…。
ちなみに、こちらも質問の時間に、後ろの方から罵声が飛んでいました(笑)。コメントだったらしいです。

  • 「7.性同一性障害のホルモン動態に関する研究‐唾液中の複数ホルモン濃度一斉測定法を用いて-」正岡美麻

え〜と、アンドロゲンがどうしたこうしたという話で、よくわかりませんでした^^;;。まぁ、簡単に言うと「予想通りでした」という結論だったみたいです。
ただ、毎日ホルモン濃度を調べることの有用性みたいなのはあるみたいですね。
で、中塚さん@岡山大学の質問がなかなかよかった気がします。結局、ホルモン濃度を調べても、本人のレセプタなんかの影響が大きいから、それだけではダメなんじゃないか?みたいなことだったと思うのですが、それはその通りなんじゃないかと。てことは、ホルモン濃度で考えるんじゃなくて、別の指標*2で考えた方がいいのかもしれないですね。
にしても、難しくてよくわかりませんでした。

  • 「8.ナグモクリニックにおけるGID患者に対する包括的医療への取り組み〜第3報〜」山口 悟

なんちゅーか、この人は、やっぱり「Yes!◯◯◯クリニック!」みたいな感じですねぇ。O田さん曰く「ラグビー部とヨット部の違いですよ」とのことですが(笑)。
それを象徴したのが、プレゼンテーションの違いですね。いままでは、単純な文字のみとか、せいぜい数表・グラフ程度だったのが、いきなり表紙のところにご自分の写真が入っています。すごいよ…。
で、内容としては、いままでのとりくみの経過と、名古屋院ができるということです。にしても、外科的な部分は、ほんとうにナグモ一色になりそうやなぁ…。

  • 「9.札幌医大における性別適合手術の初期経験」舛森直哉

そうか。MTFのSRSは、だいたい6時間程度。入院日数は12日程度なんですね。にしても、足の固定がたいへんらしいです。まぁ、6時間もあの姿勢だときついわなぁ…。

  • 「10.岡山大学における性同一性障害の治療の現状」渡辺敏之

術式についての話でした。一般演題1が精神科領域、2がホルモンや手術といった外科的領域の話でわかれていたみたいですね。関心はあるけど、わたしらにとっては「だからどうせいっちゅうねん」みたいな話でして、まぁ聞くしかないですわ。
にしても、件数が増えることでずいぶんと技術的にはあがっているんだろうなぁという気がしました。ちょっと安心かな(謎)。

  • シンポジウム1
  • 「望みの性別で暮らしていくために‐当事者の社会適応とサポートシステム‐」座長:石丸径一郎
  • 「精神科外来受診者における性同一性障害者のRLEと臨床的特徴」針間克己

さぁ、真打ち登場です!
まずは、RLEの間違った用例についてコメント(笑)。その後、ホルモンとカムアウトとRLEの相関関係についての話が出てきました。
簡単に言えば、FTMはホルモンをやっていてカムアウトしていたら最強であるということです。それに対して、MTFはホルモン&カムアウトは必要条件でしかないという感じですね。

  • 「当事者が社会の中でよりよく暮らしていくために」上川あや

なんか、今回のメンバー見ていると、「ハートをつなごう」みたいな感じですよね。まぁ、わたしはあちらの方はクビになっているから関係ないんですが(笑)。
まずは、特例法以前と以降のトランスジェンダー・GIDをめぐる状況について、簡単にガイダンス。で、GIDの「人権」が、とりあえずおおっぴらに言えるようになった最近、あらたに出てきたのが当事者の中野「困った人たち」です。これを実例をあげて説明。はっきり言って「あるあるある」という感じ。こういう人たちが出てくる要因のうちのひとつとして、自助グループの衰退があるのではないかという問題提起がされました。
でも、それだけで終わらないバランス感覚が上川さんですね。「人権侵害については、こんな相談場所がありますよ」という紹介がいっぱいされました。さすがは議員さんです。

  • 質疑応答

トップバッターは、Sやかさん。あれ、質問内容なんだっけm(_ _)m
続いて、順子姐さんの登場です。やっぱり、MTFはパスの問題が大きいのではという指摘。それに対して、針間さんは「はじめは「これは無理だろう…」と思っても、何回か受診されたら「いけるじゃん」と思えるようになるのが不思議」との返事。まぁ、「◯◯も3日もすると慣れる」ということでしょうか(笑)。さらに上川さんからも「結局は、人間としてどうであるかということが大事」という、「はーとをつなごう」の第1弾の時の〆の言葉をここでも言われました。に対して、順子姐さんは、「それはそうなんだけど、そういう人間関係のない人が、例えばトイレであった時にどうかというような話なんですよ」みたいな返しをされました。結論は…。忘れた^^;;
で、またまたわたしも質問というかコメントというか。
ひとつは、従来のような一般的に公開している自助グループじゃなくて、病院単位での「受診者の会」もけっこう有効に働くのではないかという提案です。これ、もちろん病院を受診している、あるいは受診する意志がある、あるいは受診しようかどうしようか迷っている人*3にしか有効ではないのですが、そういうものもあればいいんじゃないかということなんです。もうひとつは、カムアウトの暴力性。なんか最近のカムアウトって、他者とつながり直すためのものじゃなくて、自分の権利を主張し通すためのものになっている気がしてなりません。まぁそんなことをちょこっと提案。それにともなって、学校における診断書の扱い。針間さんは「その程度のことでいいならばと最近思うようになって、診断書は出すことにしました」と優しいことを言っておられて、それはそれでいいのですが、それを必要にしてしまうと、それなしには動けなくなってしまいます。昨今の初診待ちの状態では、診断書が出る頃には卒業していたみたいなこともおこりかねないし、そもそも診断書がないといけないということそのものが間違っている気がするのですがね。

  • 教育講演「わが国における性同一性障害‐これからの課題‐」座長:小澤寛樹
  • 講師 山内俊雄

まずはツッコミから。「わが国」はやめましょうよ。「わが国」が必ずしも日本をさすとは限りませんから。やはり「本邦」とか「この国」とか、率直に「日本」とかにしたほうがいいと思いますよ。
なんてこと書いても、山内さんはこんなところ読んでないだろうけど(笑)。
内容は、GID医療に関する外国(欧米)と日本の長い長い歴史。あとは、そこでの到達点と課題みたいな話です。ん〜。長すぎてよくおぼえていないです。
にしても、「中核群」と「周辺群」ってまだ使ってるんですかねぇ。隣に座っていたO田さんに「診察の時にそこらの鑑別ってしてはりますか?」と質問したら「いや、してませんよ」と明快な答が返ってきました(笑)。で、「周辺群をどうするかがこれからの課題のうちのひとつ」みたいなことを言っておられたけど、もしかしたらその人たちって「大きなお世話」と思っているのかもしれないんだけどなぁ…。

てなことで、1日目のプログラムは終了。

*1:こういう時、日記をつけていると便利!

*2:例えばビールの本数と味とか(笑)

*3:「まんまるの会」の参加資格は、関西医大ですでに受診している人に限っていません