玖伊屋

4月4日は「カマ節句」。まぁ、カレンダーにどう載っているのかは別として、まぁわたし個人としては、先達たちに敬意を表してこう呼びたいなぁと思っています。
で、今回の玖伊屋は、まさにドンピシャその日になったという。
玖伊屋を開催するにあたって、一番悩ましいのは、その日のメニューを考えること。
今日は春なんで、春らしい食材にしましょう。
てことで、買い込んだのは「タケノコ」「フキ」「ウルイ」「ウド」といったあたりの野菜に、最近はまっている「切り干し大根」「ひじき」あたりをあわせることにしましょうか。
ウルイやウドは、生のままで酢みそで食べればOK。
切り干し大根にあわせる薄揚げは一工夫。表面をあぶる前に、軽くごま油を塗っておきます。こうすると、安物の薄揚げもちょっと香ばしくなっておいしくなります。菜の花を混ぜようと思っていたんだけどなかったので、キュウリで代用。その代わり、少し酢を強めにしましょう。
タケノコはもちろんダシで炊いてもおいしいんですが、豚肉と一緒に炒めて、みそ味にしてもなかなかいけます。
まぁそんなこんなをつくりつづけて、10時過ぎにようやく全品完成。
今回はおみやげを持ってきて下さった人もけっこうおられて、かなり豊かな食卓になりました。
まぁそれはそれでいいんだけど、今回は論議の方もなかなか白熱しておりまして。
建造物侵入:女装し女風呂へ 容疑の64歳逮捕−−北海道・深川の温泉施設」てな話がまたまた勃発していて、それをめぐって「風呂問題」「トイレ問題」でそうとうやりとりがありました。
まぁ切ないっちゃぁ切ないんだけど、しゃーないっちゃぁしゃーないんですよね。
少なくとも、「でもバレませんでした(笑)」とほんとうに言い切れるところまで努力をすることは最低限必要だろうし、それができないなら、「入ってくれる人」と一緒に、不特定多数が来ないところに入る以外方法はないでしょうねぇ。
これ、トイレもそうだし、更衣室もそうだろうな。女性のコミュニティに入れてもらうということは、実は常にそういう「努力*1」を前提としているんだと思います。
なんかまとまらないけど…。

てな話をしているうちに、トイレが「開かずの扉」になっていることが判明。しゃーないし無理矢理あけると、中で寝ているヤツがいる。やれやれ…。なんとかふとんに連れ込んで、頭を「トントントン」とやっているうちに、わたしも寝ちゃいました。

にしても、最近クズにならないなぁ…。

*1:パス度を上げるというのもひとつの方法だけど、それだけにとどまらず、さまざまな内容があると思うんですよね。

夕方まではダラダラ

なんか、4月に入ってから「プンプンモード」が続いているわ、やたら忙しいわで、のんびりできませんでした。なので、ちょっと寝坊をして、朝はひと遊びして、昼からはダラダラして…。
で、6時前に出発です。

ひと休み

来週半ばから新学期がマジではじまります。
今年度は、意図に反して例年と違うことや、考えがうまく通っていかないところが多々あって、ちょっと「プンプンモード」がはいっていますが、まぁしかたがありません。
今日はとりあえず、淡々とやらなきゃならないタスクをこなして、淡々と一日を過ごしましょう。こういう静かな日があってもいいと思いますよ。

ピッチャーで一番エライ人

いろんな考えの人がいるでしょうが、わたしは最近「敗戦処理投手」が一番えらいんじゃないかと思っています。
すでに負けは決まっています。自分に勝ち星がつくことも、セーブポイントがつくこともない。できることはせいぜい「価値のある負け」をめざすことくらい。
でも、両チームが27個ずつアウトを取らないと試合が終わらない。誰かが投げなきゃならないんです。
両チームの、自分とは異なる人間がさんざんゲームをし、自分の側のチームが負けが決まった、その後始末をしなくちゃならない。
でも、この人がいないとゲームは終わらない。ゲームが終わらないと、新たなゲームは始まらない。
本当は「敗戦処理投手」は、新たなゲームを始めるために必要な人なのかな。

さて、新年度

新年度がはじまったからといって、なにかがあるわけではありません(笑)。
今年一年も、淡々と日々を過ごす以外、他にないでしょうね。
でも、またまた1年生との新しい出会いがあるわけで、そこから新たな関係がはじまるんだろうなぁ。ドキドキしながらも、ワクワクしています。

あれから1年

去年の今日は、ほんとうにたいへんな一日でした。
今日の夜は、母親とうちの家族と弟家族の3家族で集まって、1周忌みたいなものをしました。キリスト教なのでお坊さんを呼んだりしませんが*1、父親の写真の前に手づくりの料理を並べて、みんなでワイワイと食事会です。
まぁ、こうやって家族が集まることがうちの父親は好きだったので、これでいいんでしょうね。

*1:てか、弟はお坊さんか(笑)

で、懇親会

どうも柏葉さんに気に入られたみたいで(笑)、懇親会では同じテーブルに。
まぁ、どこの人もそうなんだろうけど、柏葉さんもジェンダー的には単なるおっさんです(笑)。同じテーブルの女性に質問。
「子どもはいるんか?」
「いえ、いません」
「早ぅ子ども産んだほうがええで」
「いえ…」
で、わたしに質問。
「あんたは子どもはおるんか?」
「ええ、いますよ」
「えらいやんか。な、早ぅ産んだほうがええで」
ん〜、いろんな意味で…(笑)。

御着のフィールドワーク(その3)・子ども会活動の報告

御着は、その街のなりたちから、「隣町」とはちがうみたいです。なので、通う小学校も別。いわゆる「一般」の子どもたちと混じって通うことになる。なので、小学校での在籍率は3%程度だったとか。
そういう状況での子ども会活動にかかわられた教員と、地元で育った方の報告でした。
まぁ、子ども会活動については、法に裏づけられた感じかなぁという…。身もふたもないですが(笑)。に対して、地元出身の方の「学校でももっとやってほしかった」という言葉は、きちんと聞かないといけないと思いました。
で、子ども会活動について聞いていて、なにがすごかったかというと、教員じゃなくて地域の人たちの思いですね。地域の人たちが、ほんとうに子どもたちを大切していた(している)ことが伝わってきます。
そういえば、工場を見学するために地域を歩いていたのですが、違法駐車や放置車両がない。ゴミが落ちてない。改造バイクなんかがとまっていない。ほんとうに落ち着いた静かな町並みです。自分たちの「ムラ」を大切に考えておられることが、そういうところから伝わってきます。
この人たちに囲まれて育つ子どもたちが、今、例えばフィギュアスケートで活躍しておられたり、絵画の世界で活躍しておられたり、あるいは教員として研究者として活躍をしておられるんだなぁと、あらためて思いました。

御着のフィールドワーク(その2)・柏葉さんの話

工場見学がすんだら、柏葉さんの工場跡へ移動。ここで「皮革研究家」の柏葉さんから皮革の歴史と御着の話を聞きます。

  • 日本の皮の歴史

皮鞣しの発祥の歴史については、ここにもあるように、3つの説があるそうな。
で、柏葉さんは「朝鮮伝来説」をとっておられるとのこと。

革を鞣すためには、鞣すための薬品が必要。古くはヌカを使っていたとか。で、ヌカができるためには臼が必要。臼の伝来は610年で、そこから革を鞣すのに適した土地を探していく。
まず、革を鞣す場所として、「古志の国」=今の新潟県に行く。ところがダメ。そこで、島根県出雲市近辺に行く。ちなみに、ここにも「古志」という地名がある。ところが、ダメ。皮革を乾燥させるためには、雨が少なく温暖な場所でないと行けない。で、やってきたのが松ヶ瀬、現在の高木になる。
水につけて塩でもどして脂を加えて乾燥させてを繰り返して鞣すのが、もともとの鞣し方。これが白鞣し。別名姫靼とも言うが「古志靼」とも言う。

みたいなことを言っておられました。よく覚えてないけど(笑)。

  • 御着の歴史

で、御着に皮革工場ができたのは、すごく最近とのこと。もともと御着あたりは人が住んでいない場所だったようです。で、隣町がすごく貧困で、明治期になんとか産業を振興させたいとの思いで、高木から皮革職人を招いて白鞣しを教わったとか。ところが、本当のことを教えてくれるはずがない。で、三重の松坂からタンニン鞣しを教わったとのこと。
タンニン鞣しは固いので、靴底に利用できます。折しも日本が積極的に戦争に参加していた(笑)時代だったので、軍隊での利用が多かったとか。その後、タンニン鞣しはたいへんなので、クロム鞣しに移行し、それにふさわしい用途で利益を上げる。さらに、クロム鞣しにパラフィンを入れて防水加工をしたものでりえきをあげるなど、浮き沈みはあるものの、クロム鞣しとタンニン鞣しを使いわけながら皮革の街として発展してきたとのことです。
ただ、かつては「◯◯地域はタンニン鞣し」「◯◯地域はクロム鞣し」という感じで、地域ごとに鞣しの種類が違い、それはそれなりに共存をしていたのが、最近は「もうかる鞣し」にいずれの地域も殺到するという感じで、結局かなりしんどい状況にあるとのことです。
また、老舗の街じゃなくて新しくできた街のため、皮革の街としては立地条件には恵まれていないみたいです。なによりも、水がたいへんなようで、苦労されたみたいです。

  • 皮(革)の工芸品

なんでも正倉院の中にある革の袋を見てみたら、「どうもおかしい」と。「「マチ」がない」と。で、いろいろみなさん論議しておられたけど、柏葉さん曰く「キンタマの革でつくった袋やで」とのこと。なるほど。マチはいらんわなぁ(笑)。
正倉院の中には他にも革でつくった箱なんかがあるそうです。これを復元してみたとか。ものすごく丈夫みたいです。小学校なんかに持っていって子どもたちに見せる時、2階から落としてみるそうな。たしかに塗りははげるけど、まったく壊れない。
さらに、革でヘルメットをつくってみたら、これまた強い。
なんでも最近凝っておられるのがヌカの鞣しだそうです。風合いがすごくいいんですね。これでお面をつくると、たしかに黄金色に輝いています。
まぁ、マニアックな皮革研究家です。
そうそう、最後に「これ、なにでできているかわかりますか?」と出されたステッキ。牛の「長いもの」でできているらしいです(笑)。